JIS C 61340-2-1:2006 静電気―測定方法―材料及び製品の静電気電荷拡散性能の測定方法 | ページ 3

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C 61340-2-1 : 2006 (IEC 61340-2-1 : 2002)
大きくなる。
A.2.3 試験報告書 試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。
− 試験結果(3回の結果を個別に)
− 測定日時
− 試験材料の概要及び/又は識別
− 帯電条件(例えば,極性,電圧及び試験間の空き時間)
− 標準的な実験室測定における測定中及び前処理中の温度及び相対湿度
− 使用装置の識別
A.3 工具の電荷減衰試験 工具(例えば,ドライバ又はプライア)の電荷減衰試験には,IEC 61340-5-1
による帯電プレートモニタ及びリストストラップを使用する。次の手順について,すべての技術的数値は
10%未満の精度又は当事者間で合意した条件で測定する。
A.3.1 工具の電荷減衰特性の試験手順
1) リストストラップを着用し,これをグラウンドに接続する。
2) .4に規定するナル試験を実施する。
3) PMの導電プレートを1 000 Vまで帯電させる。
4) (リストストラップを着用し)工具を持たずに手で導電プレートに触り,2秒後に手を上げ,再び下
ろさない。
参照試験として1 000 Vから100 Vまでの減衰時間を測定する。
5) 試験工具を手にもつ。
6) PMの導電プレートを1 000 Vまで帯電させる。
7) (リストストラップを着用し)手で持った工具で導電プレートに触り,2秒後に工具を上げ,再び下
ろさない。
8) 100 Vまでの減衰時間を測定する。
9) さらに,手順6)8)を2回繰り返し,三つの試験結果を得る。
備考 工具を上げた後の読取値がナル試験結果より著しく高い場合は,導電プレートの真の放電が起
こっていない。工具と導電プレート間の静電容量が減少するので,その分電圧が上昇する。
参考 工具を上げる時点でまだ導電プレートに電荷が残っていると,工具の上げに伴って導電プレー
トの静電容量が減少するため,電圧が上昇し,これがナル試験の結果(摩擦帯電電圧)より著
しく大きくなる。
A.3.2 試験報告書 試験報告書には,少なくとも次の事項を記載する。
− 試験結果(3回の結果を個別に)
− 測定日時
− 試験工具の概要及び/又は識別
− 帯電条件(例えば,極性,電圧及び試験間の空き時間)
− 標準的な実験室測定における測定中及び前処理中の温度及び相対湿度
− 使用装置の識別
A.4 CPMのナル試験
1) PMの導電プレートをグラウンドし電圧をゼロにする。

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C 61340-2-1 : 2006 (IEC 61340-2-1 : 2002)
2) 本試験と同じ方法で試験されたアイテムでCPMの導電プレートに触れる。CPMの導電プレートに触
れるだけとしアイテムでこすらないように注意する。
3) 導電プレートを絶縁する。
4) 試験アイテムを導電プレートから上げる。
5) 導電プレートの電圧を読む。
6) この電圧は,試験アイテムを導電プレートから離すときに発生する。これを最終報告書に記録する。
備考 電圧の読取値は,摩擦帯電の影響を受ける可能性がある。この手順によって,摩擦帯電が電圧
値に著しく影響するか否かが決定できると予想される。ナル試験の電圧は,試験データととも
に報告することが望ましい。
A.5 絶縁された導電プレートの静電容量を検証する方法 絶縁された導電プレートの静電容量は,適切な
静電容量計を使用するか,導電プレートの電荷を測定するか,又は電荷分配法によって測定する。
A.5.1 電荷の測定 絶縁された導電プレート(ワイヤを含む。)の静電容量を5%未満の精度で測定する方
法では,電圧源及びクーロンメータが必要である。プレートの静電容量は,次の式で決定する。
C Q/V (A.1)
ここに, Q : 導電プレートの電荷(C)
V : 導電プレートの電圧(V)
C : 導電プレートの静電容量(F)
導電プレートの電圧は既知の電圧Vで帯電させることによって決定でき,導電プレートの電荷Qはクー
ロンメータに放電させることで測定できる。この二つの測定値の比によって式(A.1)から絶縁された導電
プレートの静電容量が得られる。
静電容量が20 pF±2 pFの範囲であればVの値として100 Vを用いるのが便利である。静電容量が20 pF
の導電プレートでは,電圧が100 Vのときの電荷量は2 nCである。
A.5.1.1 装置
− 100 μAの電流制限付きで,精度±2%,出力100 V±20%の直流電源
− 適切な目盛(例えば,フルスケール3 nC)で0.02 nCの分解能をもつクーロンメータ
A.5.1.2 手順 電圧源のプローブを少しの間接触することによって,導電プレート(本体図3参照)をV
に帯電させる。導電プレートにクーロンメータのプローブを接触することによって電荷をクーロンメータ
に移動させ,電荷量の読み値を記録する。10回実験を繰り返し,平均値及び標準偏差を決定する。標準偏
差は,0.5 pF未満であることが望ましい。
A.5.2 電荷分配法による静電容量の測定 CPMの導電プレートの静電容量を測定する電荷分配法の原理
は,既知の電圧の導電プレートを,CPMの導電プレートの静電容量の予想値よりもかなり大きな静電容量
をもつ参照コンデンサに接続することである(図A.1参照)。電荷は,参照コンデンサ及びCPMの導電プ
レートにそれぞれの静電容量と同じ比率で分配される。CPMの導電プレートの静電容量が20 pFで参照コ
ンデンサの静電容量が2 nFの場合,全電荷の0.99%がCPMの導電プレートに残り,99.01%が参照コンデ
ンサに移動する。
実用的には,参照コンデンサが導電プレートの少なくとも100倍以上の静電容量をもつ場合,全電荷が
参照コンデンサに移動すると想定できる。参照コンデンサの電位差を測定することによって電荷量を決定
できる。この結果及びCPMの導電プレートを最初に帯電させた既知の電圧から導電プレートの静電容量
は,次のように容易に算出される。

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C 61340-2-1 : 2006 (IEC 61340-2-1 : 2002)
図 A.1 電荷分配法の原理
全電荷Qは,導電プレートに最初に蓄えられていた電荷で,次の式で表される。
Q V0CCPM (A.2)
電荷の一部が参照コンデンサCRに移行した場合は,次の式のようになる。
Q V1 CR V1 CCPM V1 CR CCPM (A.3)
全電荷は等しいから,次の式のようになる。
V0 CCPM V1 CR CCPM V1 CR 1 CCPM / CR (A.4)
CR≫CCPMの場合,CCPM/CRは1に比べて無視できる。したがって,導電プレートの静電容量は次の式か
ら計算できる。
CCPM V1 /V0CR (A.5)
参考文献
TR C 0027-2:2002 静電気現象からの電子デバイスの保護−第2部 : 使用者のための指針

JIS C 61340-2-1:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61340-2-1:2002(IDT)

JIS C 61340-2-1:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61340-2-1:2006の関連規格と引用規格一覧

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