JIS C 61812-1:2014 産業用及び住宅用タイマ―第1部:要求事項及び試験 | ページ 5

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C 61812-1 : 2014 (IEC 61812-1 : 2011)
る。
製造業者が適切な材料の組合せを指定しない場合,指定絶対温度はIEC 61210:2010の附属書A[maximum
permissible temperature (maximum service temperature)]による平形接続子の最低許容値以下とする。
平形接続子の温度上昇は,45 K以下とする。
タイマに内蔵されているリレーの接点,及びコイルによる温度上昇の影響がない状態(例 リレーの回
路を短絡状態にする。)で確認してもよい。
注記2 平形接続子の公称寸法及び最大定常電流は,次の値が望ましい。
平形接続子の公称寸法 最大定常電流
mm A
2.8 6
4.8 16
6.3 25
9.5 32
8.3.4 ソケットの温度上昇
タイマとソケットとの間の接続部,並びに接続部に隣接するタイマ及びソケットの絶縁材料の温度上昇
は,最大許容温度以下とする。
各ソケットの間隔は,製造業者が指定しなければならない。
8.3.5 その他の端子部の温度上昇
電圧源及び電流源へのタイマの電気的接続は,表7に従った可とう導体によって行う。

8.4 接触可能な部分の温度上昇

  接触可能な部分の温度上昇は,表8の値を超えてはならない。
表8−接触可能な部分の温度上昇限界
接触可能な部分 温度上昇限度値
K
手動操作部 :
金属部 15
非金属部 25
手で触れるが,握れない部分 :
金属部 30
非金属部 40
ケーブル差込口に隣接するきょう(筐)体の外側 :
金属部 40
非金属部 50

8.5 絶縁材料の温度上昇

  絶縁材の温度は,JIS C 4003の許容値を超えてはならない。
JIS C 4003に含まれない新種の絶縁材は,同程度の安全性が確認できれば,使用可能である。また,絶
縁材の性能は,附属書A又は適切な試験方法によって確認してもよい。
明らかな破損及び特性変化がなければ,温度上昇値は絶縁材の一部において,規定の温度上昇限界値を
超過してもよい。

――――― [JIS C 61812-1 pdf 21] ―――――

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9 基本動作機能

9.1 一般基準

  試験を始める前に,タイマが熱平衡状態になるように表1で規定する環境試験条件に置く。

9.2 動作

  試験前準備でタイマを製造業者が指定した最大許容温度内で,5.2で規定する定格電源電圧,又は範囲が
ある場合は5.2の定格電源電圧の上限値を印加し,かつ,出力最大通電電流を接点に流してタイマが熱平
衡状態になるまで放置する。その後にタイマへの電源を開放した直後,再度最低動作電圧の下限をタイマ
に印加したとき,タイマは正しく動作しなければならない。

9.3 復帰

  はじめにタイマを最低許容周囲温度で熱平衡状態にする。次に動作状態となるための電源電圧を短時間
印加した後,直ちに5.3に規定した復帰電圧の値まで電源電圧を下げる。
このとき,タイマは復帰しなければならない。

9.4 時間機能

9.4.1  電源条件における機能試験
9.4.1.1 一般
機能試験は,表1に規定した試験基準値で実施する。測定は連続10回以上としなければならない。
9.4.1.2 設定精度
測定値の平均と設定値との差は,製造業者が指定した設定精度の許容範囲内でなければならない。
9.4.1.3 繰返し精度
測定値の平均と各測定値との差は,製造業者が指定した繰返し精度の許容範囲内でなければならない。
9.4.2 電圧及び温度の影響度
入力電源電圧及び周囲温度が,設定時間に与える影響度を調べる。ここでは,表9に規定する電源電圧
と周囲温度との全ての組合せに対する影響度を調べる。入力電圧は製造業者が指定する。
測定数は,連続で10回以上としなければならない。
温度の影響を測定する場合,タイマの周囲温度が表9に規定する値に達するまで,適切な装置内でタイ
マを動作させる。5分間隔で実施する周囲温度の連続測定3回のうちの2回が1 K以下の変化になったと
き,熱平衡状態とする。
製造業者が指定する許容値以内でタイマが正常に動作する場合,試験は合格とみなす。
表9−影響を確認するための項目
変化させる要因 値 単位
入力電圧 次のいずれかによる。 V
− 110 %及び80 %
− 110 %及び85 %
− 110 %及び90 %
周囲温度 −5 ℃ ℃
+40 ℃

10 絶縁

10.1 一般

  絶縁のために使用する材料は,十分な電気的特性,熱的特性及び機械的特性をもっていなければならな

――――― [JIS C 61812-1 pdf 22] ―――――

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い。
絶縁特性は,JIS C 60664-1に基づく。
JIS C 60664-1,JIS C 60664-3及びJIS C 60664-5に規定する基礎及び強化絶縁を踏まえて寸法を規定す
る。
タイマ内の回路の絶縁は,タイマの最高基準電圧及び過電圧カテゴリに従って試験を行う。

10.2 前処理

  前処理は,高温試験及び高温高湿試験の両方を実施しなければならない。
高温試験は,加熱装置(恒温槽)内で実施する。供試品を設置する領域は,周囲温度55 ℃±2 Kの精度
を維持させる。供試品は,加熱装置内に48時間,保管する。
高温高湿試験は,相対湿度(93±3)%の耐候性試験装置(恒温恒湿槽)内で実施する。供試品を設置す
る領域は,周囲温度は,40 ℃±2 Kの精度を維持させる。供試品は,加熱装置内に4日間保管する。供試
品が結露しないようにしなければならない。
前処理完了後,10.3の試験を直ちに実施し,遅滞なく終了させる。その試験の終了時刻を試験報告書に
記載しなければならない。

10.3 絶縁耐力

10.3.1 一般事項
十分な絶縁耐力を確保するため,沿面距離及び空間距離は箇条13の規定に従い,表10に規定するイン
パルス耐電圧試験,及び表11又は表12に規定する交流商用周波耐電圧試験の要求事項を満足しなければ
ならない。
絶縁試験は,次のように実施しなければならない。
a) 各回路と露出した非充電金属部との間の絶縁耐力を測定する場合,各回路の端子は一括接続する(絶
縁きょう(筐)体をもつタイマの形式試験では,端子部のフラッシオーバを回避するために,適切な
間隔を設けなければならない端子を除き,絶縁きょう(筐)体全体を金属製はく(箔)で覆うことに
よって,露出した非充電金属部の代わりにする。)。
b) 各回路間の絶縁耐力を測定する場合,各回路内の端子は一括接続する。
互いに絶縁された回路は製造業者が指定したものとする。
露出した非充電金属部の試験を実施するとき,同等の定格絶縁電圧をもつ回路は互いに接続する。
試験電圧は,端子に直接印加しなければならない。
絶縁破壊及びフラッシオーバが発生しない場合,試験は合格とみなす。試験中のタイマへの動作影響は,
あっても無視する。
10.3.2 インパルス耐電圧試験
波形1.2/50 sの電圧によるインパルス耐電圧試験を実施する[IEC 60060-1:2010の図6(基礎絶縁のイ
ンパルス耐電圧試験)]。1秒以上の間隔で各極性ごとにパルスを,3パルス以上印加しなければならない。

――――― [JIS C 61812-1 pdf 23] ―――――

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C 61812-1 : 2014 (IEC 61812-1 : 2011)
表10−基礎絶縁のインパルス耐電圧試験
単位 V
対地電圧 住宅環境用 工業環境用
交流実効値又は直流 過電圧カテゴリII 過電圧カテゴリIII
定格インパルス 海面におけるインパルス定格インパルス 海面におけるインパルス
電圧 耐電圧試験電圧 電圧 耐電圧試験電圧
50以下 500 541 800 934
100以下 800 934 1500 1751
150以下 1500 1751 2500 2920
300以下 2500 2920 4000 4923
600以下 4000 4923 6000 7385
注記1 インパルス耐電圧試験電圧値は,海面が基準である。
上記値を使用するとき,高度補正は必要ない。ただし,補正を必要とする場合,JIS C 60664-1:2009の
6.1.2.2.1.3に示す補正係数を適用する。
注記2 非接地電圧システムの場合,隅接地システムのように処理する必要がある。
10.3.3 交流商用周波耐電圧試験
絶縁部に,周波数50 Hz又は60 Hzの正弦波に近い形の電圧を印加する。試験電圧は,5秒間以内に0 V
から表11又は表12に指定した値まで一定の割合で上昇させ,60秒間以上その値に保たなければならない。
絶縁破壊及びフラッシオーバが発生せず,かつ,機能の変化が起こらない場合,試験は合格とする。電流
値は3 mA以下でなければならない。
EMC用のフィルタ部品などのため交流試験電圧が使用できない場合,表11の直流試験電圧を使用する
ことができる。試験電圧の測定変動は±3 %を超えてはならない。
表11−単相3線又は単相2線交流及び直流システムに使用する装置に適用する試験電圧
単位 V
供給システムの 交流試験電圧, 直流試験電圧a)
公称電圧UN 60秒間(実効値)a), b), c)
60 1 260 1 781
100/200 1 400 1 980
120/240 1 440 2 037
220/440 1 640 2 320
480 1 680 2 376
注記 直流試験電圧はJIS C 60664-1:2009の6.1.3.4.1(試験方法)の第5段落
に基づいている。
注a) 二重絶縁の試験電圧値はこれら基礎絶縁の値の2倍であることが望ま
しい(JIS C 60664-1:2009の5.3.3.2.3及び6.1.3.4.1による)。
b) 供給システムの位相については,JIS C 60664-1:2009の附属書B(過電
圧制御の異なるモードに関する給電系統の公称電圧)を参照する。
c) 交流試験電圧値は公式UN+1 200 Vから得ている(JIS C 60664-1:2009
の5.3.3.2参照)。

――――― [JIS C 61812-1 pdf 24] ―――――

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C 61812-1 : 2014 (IEC 61812-1 : 2011)
表12−三相4線又は4線交流システムに使用する装置に適用する試験電圧
単位 V
供給システムの公称電圧 試験電圧,60秒間a), b), c)
66/115 1 315
120/208 1 408
230/400 1 600
260/440 1 640
277/480 1 680
注a) 二重絶縁の試験電圧値は基礎絶縁の値の2倍であることが望
ましい(JIS C 60664-1:2009の5.3.3.2.3及び6.1.3.4.1による)。
b) 供給システムの位相については,JIS C 60664-1:2009の附属書
Bを参照する。
c) 交流試験電圧値は公式UN+1200 Vに基づいている(JIS C
60664-1:2009の5.3.3.2参照)。

10.4 直接接触に対する保護

  例えば時間設定など,通常使用状態において操作するタイマの場合,電圧の印加される接触可能な充電
部は,全て直接接触に対する十分な保護を行わなければならない。
注記 JIS C 0920による保護等級IP20をもった端子などの露出した充電部に,この箇条の規定を適用
する。
定格電圧が交流50 V(実効値)以下又は直流60 V以下の場合,この要求事項は適用しない。
JIS C 0920のテストフィンガによる指への保護に対する試験に合格すれば,保護等級IP1Xであっても,
保護状態は十分とみなす。

11 電気的寿命試験

11.1 一般

  電気的寿命は,電気的消耗に対するタイマの耐性を示す。製造業者が指定する負荷条件のもと,タイマ
が部品の保守,修理,交換なしで適正に働く動作回数で表す。特に製造業者が指定しない限り,負荷は切
換接点(c接点)のメーク及びブレークの両方に加えなければならない。
電気的寿命試験は,関連製品規格(例えば,電磁リレーのJIS C 4540-1,半導体出力のIEC 62314など)
に従って実施しなければならない。製造業者が指定し,試験報告書に記載しているとおり,タイマの公称
定格の一つを使用して試験を実施する。
内部リレーの定格がない場合,又はタイマの定格が内部リレーに比べてより厳しい場合は,電気的寿命
試験は最低三つの供試品で実施しなければならない。また,タイマの定格が内部リレーと同じか,又はよ
り緩い場合,試験は一つ以上の供試品に対して実施する。

11.2 抵抗負荷,誘導負荷及び特殊負荷

  製造業者が指定した各接点材料及び各負荷に対して試験を実施する。
製造業者が特に指定しない限り,室温で試験を実施し,定格入力電圧の値又は定格入力電圧範囲内の適
切な値を,タイマに印加しなければならない。

11.3 低容量負荷

  低容量負荷(例 電子システム,プログラマブル・コントローラ)は,IEC 60947-5-4に従って試験を実
施しなければならない。
製造業者の文書には,IEC 60947-5-4に規定する試験結果の特性を記載しなければならない。

――――― [JIS C 61812-1 pdf 25] ―――――

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JIS C 61812-1:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61812-1:2011(IDT)

JIS C 61812-1:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61812-1:2014の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称