JIS C 6820:2018 光ファイバ通則 | ページ 3

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C 6820 : 2018
表11−その他必要な事項を表す記号
優先順位 個別規格 その他必要な事項を表す記号
1英大文字 1数字 1英小文字
1 光ファイバ素線 A,B,C,D,E,F,G,H 09 az
2 光ファイバ心線 J,K,L,M,N,P,Q,R
3 光ファイバコード S,T,U,V,W,X,Y,Z

5 製品の呼び方

  製品の呼び方は,次の名称又は光ファイバの形名による。
a) 光ファイバ素線の名称は,光ファイバの分類及び光ファイバの寸法を表す記号とする。光ファイバ素
線の分類は,箇条4の分類に示した光ファイバ形名の語尾に“素線”を付記したもので表す。
なお,光ファイバの屈折率分布又は種類を付記する場合は,マルチモードステップインデックス形,
マルチモード疑似ステップインデックス形,マルチモードグレーデッドインデックス形,シングルモ
ード1 310 nmゼロ分散形,シングルモード1 550 nmカットオフシフト形,シングルモード1 310 nm
ゼロ分散・低OH形,シングルモード1 550 nm分散シフト形,シングルモード分散フラット形又はシ
ングルモードノンゼロ分散シフト形を光ファイバの前に入れるか,又はそれぞれの記号であるSI形,
QI形,GI形,SMA形,SMA・T形,SMA・U形,SMB形,SMC形又はSMD形を光ファイバの後に
( )を付けて付記する。また,偏波面保存光ファイバの屈折率分布又は種類を付記する場合は,シ
ングルモード980 nm用偏波面保存光ファイバ,シングルモード1 310 nm用偏波面保存光ファイバ又
はシングルモード1 550 nm用偏波面保存光ファイバを付記するか,それぞれの記号であるPMA形,
PMB形又はPMC形を光ファイバの後に( )を付けて付記する。
b) 光ファイバ心線の名称は,単心の素線から構成される場合は,2次被覆の材質,被覆光ファイバ心線
及び光ファイバ素線の形名とする。また,複数の素線から構成される場合は,構成の方法を表す形1),
素線数,光ファイバ心線及び光ファイバ素線の形名とする。
注1) 構成の方法を表す形には,テープ形などがある。
c) 光ファイバコードの名称は,光ファイバコード,外径及び光ファイバ心線の形名とする。ただし,複
数の心線から構成される光ファイバコードの場合は,心線数,光ファイバコード,外径及び光ファイ
バ心線の形名とする。
例1 光ファイバ素線の場合
名称 : 石英系マルチモード光ファイバ素線(GI形)50/125
光ファイバの形名 : SGI-50/125
例2 光ファイバ心線の場合
名称 : ポリアミド樹脂被覆光ファイバ心線SGI-50/125
光ファイバの形名 : Y-SGI-50/125
例3 テープ形光ファイバ心線の場合
名称 : テープ形4心光ファイバ心線SSMA-9.5/125
光ファイバの形名 : U 4-SSMA-9.5/125
例4 光ファイバコードの場合
名称 : 光ファイバコード2.8-Y-SGI-50/125
光ファイバの形名 : OFC 2.8-Y-SGI-50/125

――――― [JIS C 6820 pdf 11] ―――――

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C 6820 : 2018
例5 2心光ファイバコードの場合
名称 : 2心光ファイバコード4.4-Y-SGI-50/125
光ファイバの形名 : OFC 4.4-2Y-SGI-50/125

6 試験方法

  試験は,個別規格の規定による。

7 数値の丸め方

  測定結果の有効桁数が合否判定基準で要求されているよりも多い場合,数値の丸め方として一般的に使
用される“四捨五入”に従い2),端数処理して報告するものとする。端数処理する場合には,有効桁数の
次の一桁だけを使用して数値を丸める。
例1 最大損失として0.22 dB/kmが要求される場合,0.224 dB/km以下が合格,0.225 dB/km以上が不
合格となる。
例2 ±0.05 dBが要求される場合,−0.054 dBから+0.054 dBまでが合格となる。
例3 コア偏心量として最大0.6 μmが要求される場合,0.64 μm以下が合格となる。
注2) IS Z 8401の規則Bを参照。

8 包装

  光ファイバの取扱い及び出荷用包装装備は,次の要求事項に適合しなければならない。
a) 光ファイバを,輸送及び特定環境条件に耐える巻付けにする。
b) 光ファイバを包装装備から外さなくても,光ファイバの構造パラメータ及び伝送特性が測定できるか
どうかを表示する。
c) ボビンの寸法を表示する。
d) 要望によって,光ファイバボビンの取扱いに関するガイドラインを表示してもよい。
e) 要望によって,製品安全性及び廃却方法に関する情報を表示してもよい。

9 表示

9.1 製品に関する表示

  製品には,個別規格に規定する事項を容易に消えない方法で表示する。

9.2 包装に対する表示

  包装の表面に,次の事項を容易に消えない方法で表示する。
a) 名称又は光ファイバの形名の記号
b) 長さ
c) 製造年月日
d) 製造業者名又はその略号

――――― [JIS C 6820 pdf 12] ―――――

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C 6820 : 2018
附属書JA
(参考)
光ファイバに関する用語
IEC 61931:1998を基に光ファイバに関する用語を記載する。
JA.1 構造関連用語
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1001 コア core
光パワーの大部分を閉じ込めて伝送する光ファイバの中心
部分。
1002 クラッド cladding
コアを取り囲んでいるコアよりも屈折率の低い誘電材料で
構成する部分。
1003 コア領域 core area
定量的に次の式で示す屈折率n3で囲まれる光ファイバの断
面部分。
n3=n2+k (n1−n2)
ここに, n1 : コアの最大屈折率
n2 : クラッドの屈折率
k : 0.05(マルチモード光ファイバの場合)
0.5(シングルモード光ファイバの場合)
1004 コア径 コア領域の外周を最もよく近似する円の直径。 core diameter
1005 コア中心 コア領域の外周を最もよく近似する円の中心。 core center
1006 コア径偏差 core diameter
公称コア径と実際のコア径との差を,公称コア径に対する
百分率で表した値。 tolerance
1007 コア公差領域 core tolerance field
コア中心に中心をもち,コア領域に外接する円と,それと
同心でコア領域内に内含される最大の円との間の領域。
1008 コア非円率 non-circularity of
コア公差領域を定義する二つの円の直径の差をコア径に対
する百分率で表した値。 core
1009 クラッド径 クラッド表面を最もよく近似する円の直径。 cladding diameter
1010 クラッド中心 クラッド表面を最もよく近似する円の中心。 cladding center
1011 クラッド径偏差 cladding diameter
公称クラッド径と実際のクラッド径との差を,公称クラッ
ド径に対する百分率で表した値。 tolerance
1012 クラッド公差領域 cladding tolerance
クラッド中心に中心をもち,クラッド表面に外接する円と,
field
それと同心でクラッド表面に内含される最大の円との間の
領域。
1013 クラッド非円率 non-circularity of
クラッド公差領域を定義する二つの円の直径の差を,クラ
ッド径に対する百分率で表した値。 cladding
1014 コア/クラッド偏心率 core/cladding
コア中心とクラッド中心との距離を,コア径に対する百分
率で表した値。 concentricity error
1015 屈折率分布 光ファイバの直径に沿った屈折率の分布形状。 refractive index
profile

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C 6820 : 2018
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1016 屈折率分布パラメータ profile parameter
次の式で示す規格化された屈折率分布でのパラメータg。
δ (X)=1−Xg
n( X) n)1(
ここに, (X )
n)0( n)1(
n (X) : Xでの屈折率
r
X 0( ≦ r≦ a)
a
a : コア半径
r : コア中心からの距離
1017 ステップインデックス step index optical
屈折率分布パラメータgが10≦g<∞の屈折率分布をもつ
形光ファイバ 光ファイバ。 fiber
1018 疑似ステップインデッ quasi-step index
屈折率分布パラメータgが3≦g<10の屈折率分布をもつ光
クス形光ファイバ ファイバ。 optical fiber
1019 グレーデッドインデッ graded index optical
屈折率分布パラメータgが1≦g<3の屈折率分布をもつ光
クス形光ファイバ ファイバ。 fiber
1020 最大理論NA maximum theoretical
グレーデッドインデックス形マルチモード光ファイバにお
numerical aperture
いて,コア及びクラッドの屈折率値を用いて計算した開口
数(NA)の理論値。次の式によって表す。
NAth=(n12−n22)1/2
ここに, NAth : 最大理論NA
n1 : コアの最大屈折率
n2 : クラッドの屈折率
光ファイバのコアからの放射光の射出(又は入射)角度を
2θとしたとき,次の式によって表す。
NAth=sinθm
ここに, NAth : 最大理論NA
θm : 光ファイバから放出される最大子午
線角
1021 理論NA theoretical numerical
ステップインデックス形マルチモード光ファイバのコア及
aperture
びクラッドの屈折率値を用いて計算した開口数(NA)の理
論値。次の式によって表す。
NAth=(n12−n22)1/2
ここに, NAth : 理論NA
n1 : コアの屈折率
n2 : クラッドの屈折率
注記 ステップインデックス形全プラスチックマルチモー
ド光ファイバにおける屈折率の測定波長は,通常633
nm又は650 nmとする。
1022 開口数,NA numerical aperture
光ファイバのコアから出射(又はコア内へ入射)する最大
円すい状光線の頂点の角度を2θとし,光ファイバが存在す
る媒質の屈折率をnとするとき,n sin θの値。
最大円すい状光線は,出射強度が最大値の5 %となる円
すい状光線で定義する。
注記1 光ファイバが存在する媒質が空気の場合は,nは1
としてもよい。
注記2 NAは,最大理論NAよりも,一般には,5 %7 %
小さな値となる。

――――― [JIS C 6820 pdf 14] ―――――

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C 6820 : 2018
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1023 モードフィールド径 伝搬モードの電界分布の広がり。モードフィールド径 mode field diameter
(MFD)は,ファーフィールド領域ではファーフィールド
電界分布Pm(θ),ナイフエッジ伝送関数K(x),並びにアパ
ーチャ伝達関数(complementary aperture power transmission
function)a(θ) から,及びニアフィールド領域ではニアフィ
ールドパターンf 2(r)[f(r) は電界分布]から,決定される。
1024 モードフィールド中心 シングルモード光ファイバのLP01モードの電界分布の中心 mode field center
1025 モードフィールド偏心 モードフィールド中心とクラッド中心との距離。 mode field
量 concentricity error
1026 1次被覆 primary coating
裸光ファイバの表面が外界の物体と直接接触して微小きず
が発生するのを防ぐため,裸光ファイバに密着して施す被
覆。
1027 2次被覆 secondary coating
補強及び取扱いを容易にするために,光ファイバ素線の上
に施す被覆。
1028 構造パラメータ structural parameter
光ファイバの寸法,屈折率分布などの構造に関わるパラメ
ータ。
1029 プルーフテストレベル prooftest level
巻取り工程において,光ファイバに連続して短時間張力を
加えるプルーフテスト(強度試験)の試験条件。
1030 だ(楕)円コア形偏波面 elliptical core
コアをだ円状にすることによって屈折率分布を非軸対称形
保存光ファイバ polarization-main-
とし,二つの偏波モード間の結合を小さくした光ファイバ。
taining optical fiber
1031 PANDA形偏波面保存光 polarization-
コア近傍に円形の応力付与部を設け,コアに非軸対称な応
ファイバ maintaining optical
力分布をもたせることによって,二つの偏波モード間の結
合を小さくした光ファイバ。 fiber of PANDA
profile
PANDAは,Polarization-maintaining AND Absorption-reducing
の略称である。
1032 だ円ジャケット形偏波 elliptical jacket
クラッドをだ円にすることによって,コアに非軸対称な応
面保存光ファイバ polarization-mainta
力分布をもたせ,二つの偏波モード間の結合を小さくした
光ファイバ。 ining optical fiber
JA.2 伝送特性関連用語
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2001 マルチモード光ファイ multimode optical
対象となる波長で二つ以上の伝搬モードを伝搬する光ファ
バ イバ。 fiber
2002 シングルモード光ファ single-mode optical
対象となる波長で最低次の伝搬モードだけを伝搬する光フ
イバ ァイバ。 fiber
2003 損失 attenuation,
長さL(km)離れた二つの位置1,2間の波長λにおける光
ファイバの損失(又は,減衰量)。 loss
損失A(λ) は,次の式で表す。
P2
A( ) 10 log10(dB)
P1
ここに, P1 : 近端位置1を通過する光パワー
P2 : 遠端位置2を通過する光パワー
均一な単位長さL(km)当たりの光ファイバの波長λにお
ける減衰定数(attenuation coefficient)α(λ) は,次の式で表
す。
(
A)
() (dB/km)
L

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JIS C 6820:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-1:2017(MOD)
  • IEC 60793-2:2015(MOD)

JIS C 6820:2018の国際規格 ICS 分類一覧