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6.4.1 装置 一定応力スクリーニング試験装置は,一般的に図2のとおりとする。A及びCは駆動する
動輪又はプーリであり,Bはその他の二つと同一平面上にある空走動輪又はプーリである。Bの自由空間
運動は軸を通る垂直線に限定され,負荷される荷重Wは張力Tを与える。光ファイバと動輪A,B,Cの
間の静摩擦係数が高いことが不可欠な要求事項であり,圧力ベルトなどの手段を講じてすべりを最小にす
る。いずれかの動輪を一定の角速度で駆動させるとともに,動輪Cの角速度を変えることによって動輪B
の垂直位置を一定に保つ手段を講じる。送出し張力Tiは試験張力Tの10%を超えてはならない。動輪径は,
光伝送要素の任意の箇所における曲げによる応力が試験値の10%を超えることがないようにする。
6.4.2 手順 光ファイバは個別規格で要求されるスクリーニング試験時間に対応する速度で図2に示す
ような装置を通過する。空走動輪又はプーリBに印加される荷重Wの質量は個別規格で規定される。
6.4.3 要求事項 試験後にOTDR又はその他の手段を用いて光ファイバの破断を調べる。光ファイバに
破断があってはならない。
図2 一定応力試験装置の概略図
6.5 一定伸びひずみスクリーニング試験
6.5.1 装置 一定ひずみスクリーニング試験は,一般的に図3のとおりとする。A及びBは動輪又はプ
ーリであり,必要なひずみと等しい速度差で回転するように配置されている。この速度差を達成するには,
動輪を直径は同じであるが,必要なひずみレベルと一致する角速度差で回転するようにするか,又は動輪
径は必要なひずみレベルと一致する固定比率とし,動輪を同じ角速度で回転するように連結する。光ファ
イバと動輪間の静摩擦係数はすべりを最小にするように高くし,圧力ベルト又は同様の装置を使用する。
送出し張力Tiに対応するひずみは,試験値の10%を超えてはならない。動輪径は,光伝送要素の任意の箇
所における曲げによるひずみが試験値の10%を超えないようにする。
――――― [JIS C 6821 pdf 6] ―――――
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図3 一定伸びひずみ試験装置の概略図
6.5.2 手順 印加するひずみは,動輪に対する速度制御機構を調整して必要な回転差が得られるようにす
るか,動輪を必要な直径差と合うようにして,個別規格の規定値に設定する。光ファイバは,個別規格に
規定されている試験時間に対応する速度で,一定ひずみスクリーニング試験装置を通過させる。
6.5.3 要求事項 試験後に,OTDR又はその他の手段を用いて光ファイバの破断を調べる。光ファイバに
破断があってはならない。
6.6 一定曲げひずみスクリーニング試験
6.6.1 装置 一定曲げひずみ試験装置は,一般的に図4のとおりとする。A,B及びCは互いに平行な軸
の周りに自由に回転できる3本のローラである。光ファイバは,ローラ構造に順応する十分な張力のもと
で,自由に回転するローラ上で曲げられる経路に沿って引っ張られる。ローラの直径は,光ファイバ表面
の最大曲げひずみが,保護被覆又は緩衝層の厚さを補正したひずみと等しくなるように選定する。
光ファイバの全表面でほぼ一定の最大曲げひずみを確保するためには,複数組のローラを使用して,異
なる角度でローラを配置する。
通常は,4組のローラを使用して,相互に45°の角度で配置する(図5)。
光ファイバの送出し及び巻取り機構は,光ファイバが機械を通過するときにねじれないように配置する。
図4 一定曲げひずみ試験装置の概略図 図5 複数組ローラの概略図
6.6.2 手順 ひずみはローラ径の選択によって個別規格の規定値に設定する。光ファイバは,個別規格に
規定する試験時間に対応する速度で一定曲げひずみ試験装置を通過させる。
6.6.3 要求事項 試験後にOTDR又はその他の手段を用いて光ファイバの破断を調べる。
光ファイバに破断があってはならない。
――――― [JIS C 6821 pdf 7] ―――――
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7. 短尺光ファイバの引張強度測定法 (IEC 60793-1-B2A)
7.1 目的 この試験は短尺光ファイバの引張強度を測定する方法である。所定の光ファイバの引張強度
分布は試料の長さ,荷重速度及び環境条件に強く依存している。この試験は引張強度の統計データが必要
な場合の検査用である。結果は統計的品質管理分布によって報告される。通常,この試験は試料を温度及
び湿度の供試条件に供した後に実施する。
なお,一般的な周囲温度及び湿度条件で値を測定すれば十分である場合もある。
7.2 試料の作成 試料は試験をする長さが最大で1mとなるように作成する。
7.3 装置 試料の損傷及びすべりを防止する把持部を備えた適切な引張試験機を使用する。引張速度は1
分間に試料長の約3%から5%とする。
備考 引張りの方向は垂直又は水平とする。光ファイバは,チャックドラム又はその他適切な手段に
よって把持する。
7.4 供試条件(個別規格を参照) 必要な場合は,試料を温度が20℃の水槽又は耐候性試験槽(例えば,
温度23℃,相対湿度95%に調節する)に入れて供試条件に供することができる。供試条件時間は24時間
以上とする。
7.5 手順
試験A(供試条件なし) 把持部間の試料長が最大1mとなるように,試料を引張試験機に据え付ける。
引張速度は個別規格に規定する。
試験B(供試条件あり) 試料を供試装置から取り出してから,試験Aと同じ手順で5分以内に試験を開
始する。
7.6 結果 次のデータを報告する。
− 標点距離
− 把持部の種別
− 引張速度
− 相対湿度及び周囲温度
− 光ファイバ識別記号
− 試料長
− 引張強度(光ファイバが破断するひずみを光ファイバの引張強度)
− 参考として,例えば,ワイブル分布のような品質分布
分布プロットの妥当性は被試験光ファイバの全長と試験試料の長さによって決まる。
備考 把持部分の近くに破断がある場合(例えば,1015mm),その値は統計品質管理分布には組み
込まず,別途報告する。
8. 被覆除去性の測定法 (IEC 60793-1-B6)
8.1 目的
8.1.1 この試験は,光ファイバの長手方向に沿って保護被覆を機械的に除去するために必要な力を測定す
るものである。
この試験は被覆を除去した後の光ファイバの強さを最大にする方法を示すものではなく,光ファイバの
実使用時の除去性の最良の条件を規定するものでもない。
――――― [JIS C 6821 pdf 8] ―――――
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8.1.2 この試験は主として光ファイバ製造業者が生産した光ファイバ素線,又は各種のポリマを使って被
覆(タイト緩衝構造)した光ファイバ心線を試験するものである。また,この試験は製造された光ファイ
バ素線(心線)か,又は各種環境下に放置された光ファイバ素線(心線)に適用されるものである。
8.2 装置
8.2.1 試験装置 試料光ファイバ及び除去工具間の相対運動を提供する適切な装置,例えば,垂直引張試
験機を使用する。この装置は試料光ファイバ又は除去工具に,急峻な動きなしに,一定の運動を与えなけ
ればならない。その移動は11.2.4に規定する速度で行うものとする。
引張装置はリセットできるように2方向で相対運動ができなければならない。除去工具の刃が光ファイ
バ軸に垂直になるか,光ファイバの曲げを防止する位置になるようにクランプしてその状態を保ち,試料
光ファイバの一端を固定する適切な手段を設ける。光ファイバの破断を防止するため,光ファイバをクラ
ンプ点に固定する場合には,光ファイバに過度の応力を加えない。試験装置の構成を図6に示す。
図6 被覆除去性の試験装置の概略図
8.2.2 ロードセル 光ファイバの被覆を除去する際には,光ファイバに加わる力を検知できる適切な装置
を使用する。
8.2.3 トランスデューサ増幅器 この装置はロードセルからの信号を受信して,被覆が完全に取り外され
る時点まで試料光ファイバにかかる張力を示す。その表示は,ストリップチャートレコーダなどのように,
連続したものとし,最大及び平均張力,除去作業時における張力の振動振幅及び振動周波数を算出するた
めの十分な情報を提供するものとする。張力測定精度は個別規格に規定する。
8.2.4 被覆除去工具
8.2.4.1 この試験の結果は使用工具の設計に強く依存しているため,次に示す工具設計ガイドラインを厳
守することが重要である。
a) 個別規格に特に指示がなければ,工具刃の穴径又は刃と刃の距離は,クラッド面を損傷させないため,
被覆除去される光ファイバの標準クラッド径よりも大きくするものとする。
実際の例を挙げれば,穴径又は刃と刃の距離は公称クラッド径よりも50 浙
b) 被覆除去工具の刃は光ファイバを曲げない構造とする。刃が同一面でぶつかる被覆除去工具がこの試
験では望ましい。
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8.2.4.2 被覆除去工具は試験取付具に取り付け,適切なクランプを使って光ファイバの周辺に密着させる。
8.2.4.3 被覆除去工具は,文書化されている品質スケジュールの指示間隔で,又は試験結果に影響するほ
ど摩耗しているときにはいかなる場合も,交換する。
備考 工具が摩耗していると,次の一部又は全部に影響を与える。光ファイバの破断,光ファイバ面
に残る残留物の量,被覆を光ファイバから除去する方法,被覆を除去するために必要な力。
8.2.5 光ファイバガイド 被覆除去工具の刃により,被覆除去される部分の光ファイバは次の要求事項に
適合する適切なガイド(被覆除去工具と一体設計されていてもよい。)を使ってまっすぐに保持する。
a) ガイドは光ファイバを支えて光ファイバの重さによるたるみを防止する。
b) ガイドは光ファイバの被覆を除去する際,その被覆の曲げによって生じる光ファイバの曲げを防止す
る。
c) ガイドは除去作業の妨げにならないように,除去工具のできるだけ近くに配置する。
d) ガイドは試験装置に簡単に挿入でき,また,簡単に清掃でき,被覆がたわんでもそれが妨げにはなら
ないものでなければならない。
8.3 試料の準備
8.3.1 代表的な試料 試料は評価の対象となる光ファイバ母集団を代表するものとする。試験の変動を考
慮し,最低10個の試料を試験し,その平均を求めて特定試料についての結果を得る。
8.3.2 試料長 被覆除去光ファイバ長は被覆除去力に影響する。しかし,光ファイバの標準被覆径が
250 湘 ,被覆除去光ファイバ長が被覆除去力に与える影響は最小である。被覆除去光ファイバ長は
個別規格に規定される(光ファイバの標準被覆径が250 湘 ,推奨値は20mm,30mm,又は50mm
である。被覆径がそれより大きい場合,被覆除去長は短いほうがよい。)。
総試料長は固定光ファイバ端部と被覆除去工具との距離,除去工具によって除去される規定光ファイバ
長(図7参照),及び光ファイバを試験取付具に固定するために必要な光ファイバ長によって決まる。試験
結果は被覆除去工具によって除去される光ファイバ長によって一部左右される。結果は総試料長に左右さ
れることはない。
図7 試料光ファイバの構成
8.4 手順
8.4.1 はじめに この手順は,次の点を含んでいる。
a) 光ファイバの端部からの規定位置で被覆を切り取る。
b) 光ファイバから被覆を除去する際,この除去に必要な力を測定する。
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- IEC 60793-1-3:1995(MOD)
JIS C 6821:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.01 : 光ファイバシステム一般