JIS C 6828:2019 光ファイバ構造パラメータ測定器校正方法 | ページ 7

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C 6828 : 2019 (IEC 61745 : 2017)
ような光ファイバ端面を基準にして校正用試料の位置を決める。この位置決めマークは,光ファイバ
の角度をきちんと管理しながら回転させるために必要である。
b) 手順a)で定めた位置決めマークを用いて,光ファイバを軸の回りで約120°回転させる。光ファイバ
の端面が視野の端から端まで移動しないように注意する。偏心量を測定する。
c) 次の回転位置について,手順b)を繰り返す。
d) 次の式(G.2)及び式(G.3)を用いて,3か所の測定位置iについて,クラッド中心に対するコア中心の座
標(xi, yi)を算出する。
xi=Ci×cos(θi) (G.2)
yi=Ci×sin(θi) (G.3)
ここに, Ci : 測定位置iにおける偏心量
θi : 基準軸に対するi番目の測定位置の偏心量
の角度
e) 偏心バイアスCBは,3点(xi, yi)を頂点とする三角形の外接円の中心(X0, Y0)とクラッド中心との距離に
等しい。次の式(G.4),式(G.5)及び式(G.6)を用いてCBを算出する。
y3 y1 C22 C12 y2 y1 C32 C12
X0 (G.4)
2 y3 y1 x2 x1 y2 y1 x3 x1
C32 2 X0 x3 x1 C12
Y0 (G.5)
2 y3 y1
CB X02 Y02 (G.6)
G.1.4.2 CBの決定の例
三つの角位置についての測定値が,表G.1のとおりであるとする。
表G.1−それぞれの角位置での測定結果
角位置 偏心の測定値
大きさ 角度
0° 0.198 m 326°
120° 0.238 m 239°
240° 0.172 m 122°
式(G.2),(G.3),(G.4)及び(G.5)を用いて,バイアスは,次のように求める。
X0 =−0.018 m, Y0 =−0.037 m
式(G.6)を用いて算出されたバイアスの大きさは,
CB =0.041 m
である。
G.1.5 uCBの決定
偏心バイアスの不確かさは,次の式(G.7)を用いて求める。
2
ui
uCB (G.7)
3
ここに,uiは,角回転位置iで測定された偏心の統計的不確かさである。

――――― [JIS C 6828 pdf 31] ―――――

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C 6828 : 2019 (IEC 61745 : 2017)
G.2 偏心バイアスの修正
一旦偏心バイアスが決定されれば,その後の測定については,次の方法でバイアスを修正してもよい。
a) 測定された偏心量のxi成分及びyi成分を式(G.2)及び式(G.3)を用いて計算する。
b) 測定された偏心量のxi成分及びyi成分から,バイアスの成分X0及びY0をそれぞれ差し引く。
c) 次の式(G.8)によって,補正後の偏心値Ccorを算出する。
2
Ccor xi X0 yi Y0 (G.8)
偏心量測定によって生じる不確かさは,式(G.1)を用いて計算してもよい。この場合には,結果からCB
を差し引く。

――――― [JIS C 6828 pdf 32] ―――――

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C 6828 : 2019 (IEC 61745 : 2017)
附属書H
(参考)
非円率測定における不確かさの評価
H.1 非円率の測定における不確かさの評価方法
非円率の測定における不確かさは,系の補正係数の校正による影響を受けない。これは,非円率は,比
の形で表されるためである(5.7参照)。不確かさに影響を与える要因としては,次のようなものがある。
a) コア中心又はクラッド中心の決定は,測定対象にもよるが,使用する曲線近似の方法,利用可能なデ
ータポイントの数,並びに光ファイバ端面の清浄度及びカット品質に左右される。
b) 光ファイバコアを測定するとき,コアの像の非円率は,光ファイバの配置の影響を受けやすい。
c) 光学的撮像又は照明システムのひずみに起因する非円率バイアスが存在する場合がある。
非円率の測定における不確かさを評価するには,次の記号を用いる。
u 測定値の統計的不確かさ
n 実施した測定回数
NCB 非円率バイアス
uNCB 非円率バイアスの不確かさ
uOp カット品質の影響に起因する動作不確かさ
非円率の不確かさuNCは,次の式(H.1)によって算出する。
uNC 2
uOp u2 /n 2
uNCB 一 (H.1)
H.2 uの決定
式(A.2)を用いて,測定の統計的不確かさを求める。
H.3 uOpの決定
動作不確かさは,非円率を測定するときの,カットのきずの影響に起因する不確かさを含む。動作不確
かさは,式(A.5)を用いて評価することができる。
H.4 NCBの決定
H.4.1 一般
非円率のバイアスは,撮像システムによる光ファイバの形状のひずみと定義する。非円率バイアスが測
定値に与える影響は,光ファイバ端面の方向性に依存する。非円率を評価する2種類の方法を,次に示す。
H.4.2 A法 : 未校正の校正用試料
光ファイバ又はガラス上の,クロムの環又は円が必要である。それらの直径と,校正済みの測定器を用
いて測定される光ファイバ径との差は,5 m以下であることが望ましい。試験では,幾つかの回転位置で
校正用試料の非円率を測定する。代表的な角度間隔は,60°である。測定値のばらつきは,測定器にバイ
アスが存在することを示している。
非円率バイアスは,次の式(H.2)によって,測定された非円率の値の範囲の1/2で近似する。
NCmaxNCmin
NCB (H.2)
2

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C 6828 : 2019 (IEC 61745 : 2017)
ここに,NCmax及びNCminは,それぞれ非円率の最大値及び最小値である。
H.4.3 B法 : 校正済みの校正用試料
使用する校正用試料の非円率が,校正済みの値ucalよりも明らかに小さい場合には,非円率のバイアス
を直接測定してもよい。任意の方向について,校正用試料の非円率NCを測定する。非円率のバイアスは
次の式(H.3)によって表す。
NCB≦ NC ucal (H.3)
注記 B法を用いて決定するNCBの値は,測定器のバイアスの最大値であり,A法を用いて得られる
値よりも僅かに大きい場合がある。
H.5 uNCBの決定
a) .4.2のA法を用いる場合には,非円率バイアスの不確かさは,次の式(H.4)によって算出する。
u
uNCB (H.4)
2
ここに,uは,非円率の測定における統計的不確かさである。
b) .4.3のB法を用いる場合には,非円率バイアスの不確かさは,次の式(H.5)によって算出する。
uNCB u ucal (H.5)
参考文献
[1] ISO/IEC Guide 98-3 Uncertainty of measurement−Part 3:Guide to the expression of uncertainty in
measurement(GUM:1995)
[2] ISO/IEC Guide 99 International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated terms
(VIM)

JIS C 6828:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61745:2017(IDT)

JIS C 6828:2019の国際規格 ICS 分類一覧