JIS C 6829:2005 光ファイバ波長分散測定器校正方法 | ページ 8

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C 6829 : 2005 (IEC 61744 : 2001)
附属書D(参考) 波長分散測定器校正の補正
この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
波長分散測定器校正の補正 この附属書では,校正済み基準光ファイバを使用して以前に校正された波長
分散測定器を補正する方法について,より詳細に記載する(校正済み基準光ファイバとは,国立標準機関
においてゼロ分散波長,スロープ及び分散の校正を行った光ファイバ,又は国立標準機関へのトレーサビ
リティを保証した光ファイバを意味する。)。“校正済み基準光ファイバ”は,校正の点検にも使用する
ことができる(7.参照)。
D.1 校正の補正 既に注意したように,波長(5.)及び遅延(又は分散)(6.)が既知標準(校正ジグ)を
基準として校正したことのない波長分散測定器は,この規格の手順には適合しない。この規格に従って校
正した波長分散測定器は,その性能全体(全光ファイバ,光ファイバ長範囲,波長範囲など)をカバーす
る不確かさの限界,及びそれから導出する特性について校正することになり,かつ,正確な記録が残る(8.)。
しかしながら,波長分散測定器間又は既知の光ファイバ測定値間で,この規格の手順が提供するよりも更
に密接な数値的一致が望ましい場合があることが一般的に認められている。原則として,別の波長分散測
定器又は既知の光ファイバ測定値との比較を行うことによって,波長分散測定器が含む系統的な差異を除
去又は均一にすることができる。ただし,この比較によって入り込む可能性のあるランダムな不確かさタ
イプAを十分に小さくできる(例えば,測定値の平均化処理によって)ことが必要条件となる。数値的な
一致を実現するためには,トレーサビリティを保証している特定の既知光ファイバ標準(“校正済み基準
光ファイバ”と呼ぶ。)を使用して波長分散測定器の校正を“リセット”(すなわち,校正の補正又は調
整)することが一般的に行われている手法である。このような光ファイバを使用して測定すると,トレー
サビリティを保証するばかりでなく,クロスチェックの実行によって,特定の波長分散測定器のグループ
が同一条件下で数値的に類似した結果を出力することを示すことができる。この方法を使用することによ
って,個々の波長分散測定器についての系統的な不確かさタイプBを均一化することができる。校正の補
正は,その実行に当たって慎重でなければならない。補正を実行した波長分散測定器は,その波長分散測
定器の校正の補正を実行した現実の“測定条件”が,実際の試験光ファイバの使用条件に極めてよく一致
する場合(校正した基準光ファイバを適用する場合など)においてだけ,国家標準に対してトレーサビリ
ティをもつ。これに加えて,補正を行った波長分散測定器は,将来においてそれと同一の測定条件におい
てだけ校正が可能である。言い換えれば,補正によって特定の条件下でより“満足な”校正結果を得たと
しても,その代償としてそれ以外の条件では波長分散測定器の校正状態が劣化している可能性がある。し
たがって,補正した波長分散測定器は,補正実行時の条件に非常に類似した条件を使用する試験光ファイ
バにだけ,限定的に適用するべきものである。すなわち,理想的には,測定波長,データ近似モデル及び
光ファイバのタイプ(できる限り同一製造プロセス又は同一製造業者)が同じであり,光ファイバの基準
長が試験光ファイバと同一でなければならない。このような波長分散測定器は,上記のような条件の整備
が可能である試験光ファイバに限定して使用するように,厳格に管理することを強く推奨する。
D.2 校正した光ファイバ基準 校正済み基準光ファイバとは,単に国立標準機関又は国立標準機関へのト

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レーサビリティを保証した機関において,ゼロ分散波長,スロープ及び分散の校正を実施した基準光ファ
イバを意味する(3.22参照)。基準光ファイバについては,光ファイバの選択,校正及び包装(7.2参照)
に特別な注意が必要である。光ファイバの使用寿命,特に校正済み基準光ファイバの校正期間を通して,
物理特性を一定に保つことが必要条件である。光ファイバの使用準備時に光ファイバ長の誤差を生じさせ
ないために,あらかじめ光コネクタを装着しておくことが望まれる。
D.3 校正の補正手順 校正済み基準光ファイバを使用する代表的な補正手順を次に説明する。この手順は,
他の光ファイバ(タイプの異なる光ファイバ)へ繰り返して適用することができる。通常,波長分散測定
器の補正のために校正済み基準光ファイバを使用する場合は,種々の光ファイバパラメータ(ゼロ分散波
長,ゼロ分散スロープ,分散など)に対応する補正オフセット値を決定し,得たオフセット値を,以後の
試験光ファイバ測定に適用する。補正オフセット値は,マニュアル操作又はソフトウエアによって,測定
器の校正セットアップ条件に導入し,試験光ファイバ測定のレポート作成の段階で自動的に適用する。使
用する校正済み基準光ファイバによっては,校正の補正に使用できる波長領域が限定される場合があるの
で,実際に補正オフセット値を取得する場合は,該当波長領域でのゼロ分散波長,スロープ及び分散の値
を比較する。通常実施している例を挙げると,校正済み非分散シフト光ファイバ[C.4 a)]を適用できるの
は1 300 nm波長帯だけであり,分散シフト光ファイバ[(C.4 b)]を適用できるのは1 550 nm波長帯に限
られる。校正済み基準光ファイバを使用する代表的な補正手順を,次に記載する。
a) 測定器に課す要件を満たしていることを確認する(4.2.3参照)。
b) 試験を実施する環境が,条件を適正に満たしていることを確認する(4.2.2参照)。
c) 波長分散測定器の計器状態を,校正の補正手順(4.2.2参照)に合わせて適正に設定する。これには,
次の条件を含む。すなわち,国立標準機関が使用する測定条件及び基準光ファイバの校正証明書に記

した次の条件にできる限り一致させる。
1) 測定波長
2) データ近似モデル
3) 校正済み基準光ファイバの標準化した光ファイバ長の使用
d) 附属書Bの説明を参照し,不確かさが発生する技術的原因及び効果を考慮する。
e) 必要なら,短光ファイバ長測定器の規格化(システム基準)測定を行う(B.7参照)。
f) 対象となる波長分散測定器に校正済み基準光ファイバを取り付ける。光ファイバ長としては,その光フ
ァイバの標準長を使用するが,準備中に光ファイバのカット作業などを行うことを考慮して,長さ補
正 を行う。
g) 適切なデータ近似法及び波長範囲を使用して光ファイバのゼロ分散波長(λ0),スロープ(S0)及び分
散を決定する。必要な場合は,タイプAの不確かさを小さくするため,複数回の測定を実行して値平
均化する。
h) 得られたゼロ分散波長及びスロープの平均値を,校正済み基準光ファイバの校正証明書に記載の値と比
較する。両者の値の偏りを校正結果として記録する。同様に,分散の値及びデータ近似の残留誤差(使
用する場合だけ)を比較して異常な値ではないことを確認する。校正済み基準光ファイバに含む不確
かさを評価し,次に逐次(累積)値付けに伴う不確かさを評価する必要がある(図4参照)。
i) 補正オフセット値を計算する。校正補正後の波長分散測定器は,この値を利用して希望の数値を算出
する。

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C 6829 : 2005 (IEC 61744 : 2001)
j) 結果に異常な値が含まれていないかを点検する。異常値が含まれる場合は,波長分散測定器に完全な
校正を実施して補正する必要がある。
k) ステップのe)からj)までを反復し,補正オフセットを正しく計算して適用したことを確認する。
l) 7.2,7.5及び8.の規定に従い,必要となる補正オフセット一式を記録する。

JIS C 6829:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61744:2001(IDT)

JIS C 6829:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6829:2005の関連規格と引用規格一覧

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規格名称