JIS D 0210:1995 規格概要
この規格 D0210は、自動車のブレーキ試験方法に共通して用いる用語の定義,車両区分,試験条件,制動速度測定方法,温度測定方法及び計算式について規定。
JISD0210 規格全文情報
- 規格番号
- JIS D0210
- 規格名称
- 自動車ブレーキ試験方法通則
- 規格名称英語訳
- General rules of brake test method of automobiles and motor cycles
- 制定年月日
- 1985年3月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 43.040.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 自動車 I 2020, 自動車 II 2020
- 改訂:履歴
- 1985-03-01 制定日, 1990-03-01 確認日, 1995-02-01 改正日, 2000-11-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS D 0210:1995 PDF [9]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
D 0210-1995
自動車ブレーキ試験方法通則
General rules of brake test method of automobiles and motor cycles
1. 適用範囲 この規格は,自動車のブレーキ試験方法に共通して用いる用語の定義,車両区分,試験条
件,制動速度測定方法,温度測定方法及び計算式について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS C 1602 熱電対
JIS D 0106 自動車ブレーキ用語(種類,力学及び現象)
JIS D 0107 自動車ブレーキ用語(部品)
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS D 0106及びJIS D 0107によるほか次による。
(1) 冷却走行速度 ブレーキの冷却及び次の制動の助走の目的で走行するある一定の速度。
(2) 制動前ブレーキ温度 制動開始前に規定に従って読み取ったブレーキ温度。
(3) 一定制動減速度 レバー操作力,ペダル踏力の加減によって,過渡的状態を除いて,制動中ほぼ一定
に保たれている制動減速度。
(4) 一定ペダル踏力又は一定操作力 過渡的状態を除いて,制動中ほぼ一定に保たれているペダル踏力又
は操作力。
(5) 制動間隔 制動操作の繰り返しにおいて,ある制動操作開始時から,次の制動操作開始時までの経過
時間又は経過距離。
(6) フェード試験所要時間 フェード試験で第1回目の制動操作開始時から,最終回の制動操作開始時ま
での経過時間。
(7) 通常駆動位置 変速装置を所定の制動初速度を維持できる最高の変速段にした状態。ただし,オーバ
ドライブを除く。
(8) 中立位置 制動操作の開始に先立ち,変速装置を中立位置にした状態又はクラッチを切った状態。
(9) スパイク制動 特別に強力な制動操作のことで,ペダル踏力一時間特性が次の規定を満足する。ただ
し,二輪自動車については適用しない。
(a) ペダル踏力立上りこう(勾)配は10kN/sを目標とし,520kN/sの範囲内にあること。ただし,ペ
ダル踏力立上りの時点から0.03秒以内,ペダル踏力0.3kN以下の範囲は規定の対象とはしない。
ペダル踏力立上りこう配 (a) は,式(1)で表すことができる。
F
a= (1)
t
ここに, a : ペダル踏力立上りこう配 (kN/s)
F : ペダル踏力 (kN)
t : ペダル踏力立上り始めからの経過時間 (s)
――――― [JIS D 0210 pdf 1] ―――――
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(b) ペダル踏力は上記こう配の範囲内で,1kN (0.7kN) に達することを目標とし,0.8kN [0.51.2kN
(0.9kN) ] の範囲に到達すること。その後は完全停止まで,その踏力を維持すること。ただし,ホイ
ールロックの状態又はアンチロック装置の作動している状態が維持されている限り,ペダル踏力は
低下しても差し支えない。
なお,ペダル踏力最大値は全域にわたり1.2kN (0.9kN) を超えてはならない。
備考 丸括弧( )が付いていないものは前進時,丸括弧の付いているものは後進時に適用する。
(c) エアブレーキ(複合ブレーキを含む。)では,ブレーキペダルが全ストロークするまでの時間が0.2
秒以内にペダルを踏み込むこと。
3. 車両区分 試験用車両を最高速度によって区分する場合は,次の速度で区分する。
区分1 最高速度が,140km/hを超えるもの。
区分2 最高速度が,110km/hを超え,140km/h以下のもの。
区分3 最高速度が,90km/hを超え,110km/h以下のもの。
区分4 最高速度が,60km/hを超え,90km/h以下のもの。
区分5 最高速度が,60km/h以下のもの。
4. 試験条件
4.1 車両の状態 試験時の車両の状態は,次のとおりとする。
(1) 試験用車両の試験時の配分荷重は,次の(2)の場合を除いて,試験人員及び試験機器を含む状態で最大
積載状態の配分荷重にできるだけ近い状態とする。
連結車では,試験用トレーラの試験時の総質量及び連結時の配分荷重は,メーカ指定の値にできる
だけ近い状態とする。
(2) 軽積載時の車両の状態とは,試験人員及び試験用機器を含む状態で,空車状態の配分荷重の車両前席
に人員2名が乗車したときの配分荷重にできるだけ近い状態とする。ただし,二輪自動車については
適用しない。
(3) 試験用車両は,正常な整備状態でなければならない。
ホイールアライメント,タイヤ空気圧,タイヤ摩耗状態及び試験に関係する部分の状態は,試験の
全期間を通じて適正な状態とする。
4.2 路面及び気象の状態 路面及び気象の状態は,次のとおりとする。
(1) 試験路面 試験の制動操作を行う路面は,乾燥したポルトランドセメントを用いた乾燥コンクリート
又は同等の摩擦係数をもつ平たんな硬い舗装路面とする。特に定めがある場合の制動操作を行う路面
のこう配は,±1%以下とする。
(2) 大気温度 試験を行う際の大気温度は,性能に著しい影響を及ぼさない範囲であり,フェードリカバ
リ試験を行う際の大気温度は,4℃以上,35℃以下の範囲であることが望ましい。
(3) 風速 試験を行う際の風速は,性能に著しい影響を及ぼさない範囲であり,通常,風速は5m/s以下で
あることが望ましい。
4.3 ブレーキ装置各部の状態 試験時のブレーキ装置各部の状態は,原則として次のとおりとする。
(1) ブレーキライニング又はパッド,ドラム又はディスク及びブレーキ液は,正規の新品を用いて試験を
開始する。
(2) ブレーキ装置は,正規の仕様で,正常な機能をもつ部品で組み立てられ,必要に応じて適切な調整が
――――― [JIS D 0210 pdf 2] ―――――
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行われているものとする。
5. 制動速度測定方法 制動初速度及び制動終速度の測定は,次による。
(1) 制動初速度 制動操作の開始直前の速度を校正された速度計によって読み取る。
(2) 制動終速度 制動操作の終了直後の速度を校正された速度計によって読み取る。
6. 温度測定方法 ブレーキ温度の測定は,原則として次のとおりとする。
備考 熱電対は,JIS C 1602を参照。
(1) 固定側で測定する場合(図1参照) 各ブレーキごとに,最も負荷の大きいブレーキライニング又は
パッドの摩擦面のほぼ中央で,表面から1mmの位置に熱電対を取り付ける。
図1
(2) 回転側で測定する場合(図2参照)
ドラムの場合 ライニングのしゅう(摺)動面のほぼ中央で,ドラム内面より23mmの位置に熱
電対を取り付ける。
ディスクの場合 ディスクのほぼ有効半径のところで,ディスク厚みのほぼ中央に熱電対を取り付
ける。
なお,ディスクが非常に厚い場合は,表面から5mmの位置に取り付ける。
――――― [JIS D 0210 pdf 3] ―――――
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備考 ただし,上記によらないときは,その旨を記録する。
図2
備考 ディスクの形状によって,上記のとおりにできない場合(例えばベンチレーテッドディスク)
は,上記の位置にできるだけ近づける。
――――― [JIS D 0210 pdf 4] ―――――
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7. 計算式 慣性モーメント,制動トルク及び制動率を求める計算式は,次のとおりとする。ただし,二
輪自動車には適用しない。
(1) 常用ブレーキ仕様で試験する際の慣性モーメント及び制動トルク
W r2
I m r2
g
W r I'
T mrb b 又は T' b
g r
なお,デュアルダイナモメータ,シングルダイナモメータなどの使用試験機及び試験方法により,
W(試験荷重)は次の値とする。
(1.1) デュアルダイナモメータで前後の組合せ試験を行う場合。
W WT
(1.2) デュアルダイナモメータで左右の組合せ試験を行う場合。
(a) 自動車総質量相当荷重を指定制動減速度における前後輪の制動力配分で配分した値。
Bf
前輪 W WT
Bf Br
Br
後輪 W WT
Bf Br
(b) 自動車総質量相当荷重を指定制動減速度によって生じる荷重移動を考慮して配分した値。
前輪
H
前進時 W Wf WT A
L
H
後進時 W Wf WT A
L
後輪
H
前進時 W Wr WT A
L
H
後進時 W Wr WT A
L
(1.3) シングルダイナモメータで試験を行う場合
(a) 自動車総質量相当荷重の21を指定制動減速度における前後輪の制動力配分で配分した値。
WT Bf
前輪 W
Bf Br
WT Br
後輪 W
Bf Br
(b) 自動車総質量相当荷重の21を指定制動減速度によって生じる荷重移動を考慮して配分した値。
前輪
Wf WT H
前進時 W A
2 2 L
Wf WT H
後進時 W A
2 2 L
後輪
Wr WT H
前進時 W A
2 2 L
――――― [JIS D 0210 pdf 5] ―――――
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JIS D 0210:1995の国際規格 ICS 分類一覧
JIS D 0210:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISD0106:2011
- 自動車―ブレーキ用語―種類,力学及び現象
- JISD0107:2011
- 自動車―ブレーキ用語―部品