JIS D 5006:2008 自動車―供給電圧42Vの電気・電子機器―電気負荷 | ページ 3

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D 5006 : 2008
4.6.3 要求事項
供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定するクラスC以上とする。
どんな部品にも,−42 Vが印加されることのないように設計しなければならない。

4.7 回路開放

4.7.1  単線遮断
4.7.1.1 目的
この試験は,供試品の接続線一本の短時間遮断をシミュレートして機能状態を確認する。
注記1 これは,コネクタに対する試験ではない。
注記2 負荷状態で回路を開放した場合,その個所にアーク損傷を生じるおそれがあるため,単線の
遮断及び回復は,電子的に行うことを推奨する。
4.7.1.2 試験方法
用途に合わせて供試品を接続し,作動させる。供試品インタフェースの一つの線を次の条件で開放し,
続いて接続を復帰する。遮断の間,及び復帰後の装置の挙動を観察する。
− 試験電圧 UT = 42 V
− 遮断時間 t = (10±1)
− 開路抵抗 R ≧ 10 MΩ
供試品インタフェースの接続線について,繰り返し実施する。
4.7.1.3 要求事項
供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定するクラスC以上とする。
4.7.2 複数線遮断
4.7.2.1 目的
この試験は,供試品の複数接続線の短時間遮断をシミュレートして機能状態を確認する。
注記1 これはコネクタに対する試験ではない。
注記2 負荷状態で回路を開放した場合,その個所にアーク損傷を生じるおそれがあるため,複数接
続線の遮断及び復帰は,電子的に行うことを推奨する。
4.7.2.2 試験方法
用途に合わせて供試品を接続し,作動させる。供試品インタフェースの一つのコネクタの接続を次の条
件で開放し,続いて接続を復帰する。遮断の間,及び復帰後の供試品の挙動を観察する。
− 試験電圧 UT = 42 V
− 遮断時間 t = (10±1)
− 開路抵抗 R ≧ 10 MΩ
供試品インタフェースの各コネクタについて,繰り返し実施する。
4.7.2.3 要求事項
供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定するクラスC以上とする。

4.8 短絡保護

4.8.1  シグナル回路
4.8.1.1 目的
この試験は,供試品のシグナル入力線に対する短絡をシミュレートして機能状態を確認する。
注記 この試験は,内部に電子装置付きの供試品だけに適用できる。

――――― [JIS D 5006 pdf 11] ―――――

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D 5006 : 2008
4.8.1.2 試験方法
UT=Uhighに設定する。供試品のすべての関連するシグナル入力線を,UT及びグラウンド1)に60 sずつ順
次接続する。ただし,シグナルの帰還回路は,グラウンド扱いとし,この試験を免除する。
注記 ヒューズなしシグナル帰還回路のUhighへの接続は,供試品を損傷するおそれがある。
注1) 図2の注 a)を参照。
この試験の実施は,次の条件で行う。
a) 供給電圧及びグラウンドを接続する。
b) 供給電圧を切り離す。
c) グラウンドを切り離す。
4.8.1.3 要求事項
供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定するクラスC以上とする。
4.8.2 負荷回路
4.8.2.1 目的
この試験は,42 V負荷のすべての出力駆動装置が,対応する保護装置の許容する短絡電流に耐えること
を確認する。その数値は,供試品の仕様から与えるものとする。
4.8.2.2 試験方法
供試品をUT = Uhigh及びRi =20100 mΩの電源に接続し,その出力を作動させる。
ハイサイド出力回路を,60 sの間,接地する。
ローサイド出力回路を,60 sの間,UTに接続する。
4.8.2.3 要求事項
電子的に保護しているすべての出力回路は,対応する保護装置によって保証される電流に耐えるものと
し,短絡電流の除去で通常作動に戻り,供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定するクラ
スC以上とする。
在来のヒューズで保護しているすべての出力回路は,対応する保護装置によって保証される電流に耐え
るものとし,ヒューズの交換で通常作動に戻り,供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定
するクラスD以上とする。
保護システムのないすべての出力回路は,可燃性クラスV 0に適合している場合,試験電流によって損
傷するおそれがある(ISO 16750-1: 2003の箇条6に規定するクラスE)。
注記 可燃性クラスV0は,UL94[7]を参照。
4.8.3 複合電圧システム(42 V+低電圧)
複合の電圧システムでは,42 Vと低電圧との間の短絡の可能性が存在する。
集中過電圧保護機能の採用を,12 V・42 V二重電圧システムを備えた自動車の12 Vシステムに推奨す
る。過電圧保護機能は,12 Vシステム用に定めている最大ジャンプスタート電圧を考慮するのがよい(ISO
16750-2: 2003の4.2.1参照)。

4.9 耐電圧

4.9.1  目的
この試験は,直流的に隔離した回路の不伝導耐電圧能力を調査する。
この試験は,誘導要素を含むシステム及び部品(例えば,リレー,モータ,コイル),又は誘導負荷をも
った回路に接続のシステム及び部品にだけ適用する。
供試品の直流的に隔離した通電部分間に想定できる過電圧は,電界によって生じる絶縁性能にマイナス

――――― [JIS D 5006 pdf 12] ―――――

                                                                                             11
D 5006 : 2008
の影響をもつことがある。この試験は,絶縁システムに誘導負荷のスイッチ切断によって生じる高電圧を
与えて,それに耐える不伝導材料の能力を調査する。
4.9.2 試験方法
供試品は,ISO 16750-4: 2003の5.6.2による試験を行った後,0.5 hかけて室温に戻す。次いで,供試品
の次の個所に対して,5060Hz実効値1 000 Vの正弦波試験電圧を60 sの間印加する。
− 直流的に隔離された端子間
− 直流的に隔離された端子と導電面をもつハウジングとの間
− 端子とプラスチックハウジングの周囲に巻いた電極[例えば,金属はく(箔)]との間
4.9.3 要求事項
絶縁破壊及び/又はフラッシュオーバを生じてはならない。試験を行った後の供試品の機能状態は,ISO
16750-1: 2003の箇条6に規定するクラスAとする。

4.10 絶縁抵抗

4.10.1 目的
この試験は,供試品の直流的に隔離した回路と導電部分との間の電流回避に必要な,電気抵抗の最小値
を調査する。
この試験は,絶縁システム及び材料の相対的品質の目安を与える。
4.10.2 試験方法
供試品は,ISO 16750-4: 2003の5.6.2による試験を行った後,0.5 hかけて室温に戻す。次いで,供試品
の次の個所に対して,直流500 Vの試験電圧を60 sの間印加する。
− 直流的に隔離された端子間
− 直流的に隔離され端子と導電面をもつハウジングとの間
− 端子とプラスチックハウジングの周囲に巻いた電極[例えば,金属はく(箔)]との間
特別な用途については,受渡当事者間で合意した場合,試験電圧を100 Vとしてよい。
4.10.3 要求事項
絶縁抵抗は,10 MΩを超えなければならない。試験を行った後の供試品の機能状態は,ISO 16750-1: 2003
の箇条6に規定するクラスAとする。

4.11 電磁両立性

  電磁両立性 (EMC)の情報は,参考文献([1][5],[8]及び[9]参照)に示す。これらの文献に基づいた性
能測定は,この規格の適用範囲に含まない。

――――― [JIS D 5006 pdf 13] ―――――

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附属書JA
00
(参考)
6 : 2
JISと対応する国際規格との対比表
008
JIS D 5006 : 2008 自動車−供給電圧42 Vの電気・電子機器−電気負荷 ISO 21848 : 2005,Road vehicles−Electrical and electronic equipment for a supply
voltage of 42 V−Electrical loads
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
格番号
箇条番号及 内容 箇条番 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
び名称 号 の評価
1 適用範囲 1 一致
2 引用規格
3 用語及び 3 ISO 16750-1を基本とし,追加 量記号だけでなく用語の記載を,
公称電圧,直流印加電圧及びピ
定義 この規格用の六つの量記 ーク対ピーク電圧を追加。 国際規格改正時に提案する。
号とその定義を規定(用 ISO 16750-1がJIS化されていない
語の記載なし。) ため,ISO 16750-1の必要な用語及
び定義をこのJISに記載した。
4 試験及び 4 (題名)供給電圧 変更 題名の表現を変更。 箇条4の規定内容にふさわしいも
要求事項 のとした。
国際規格改正時に提案する。
4.0A 一般 測定項目について − − 追加 特に指定されていない場合の 国際規格では,適用範囲の中で試
特に指定していな 験機器の精度を受渡当事者間の合
電圧,周波数,時間,抵抗値の
い場合の一般的許 一般的許容差を明記。 意事項としているので,測定精度
容差を規定。 の目安を規定した。
国際規格改正時に提案する。
4.1 直流供給 4.1 一致
電圧
4.2 過電圧 機能要求を“クラス 4.2 機能要求は“クラスCで 変更 技術的差異はない。 上位の機能レベルであれば問題な
C以上”とした。 なければならない”であ いので,適合範囲を拡張した。
る。 国際規格改正時に提案する。

――――― [JIS D 5006 pdf 14] ―――――

     (I)   JISの規定                  (II)    (III)国際規格の規定             (IV)   JISと国際規格との技術的差異の箇条(V)   JISと国際規格との技術的差
国際規 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
格番号
箇条番号及 内容 箇条番 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
び名称 号 の評価
4.3 付加交流 目的に機能状態の 4.3 目的は交流の付加をシミ 変更 JISはこの試験の本来の目的を目的及び要求事項の不備を修正し
電圧 確認を追加し,要求 ュレートし共鳴モード及 た。
明記し,要求事項には目的に記
事項に共鳴現象及 び発生熱を調査となって 載した対象項目への対応を追 国際規格改正時に提案する。
び発熱のレベルの いるが,要求事項は機能 加。
場合を追記。 状態レベルだけを記載。 技術的差異はない。
図の中のグラウン
ドに対し注を付記。
4.4 供給電圧 4.4 一致
の緩い降下
及び上昇
4.5 供給電圧 4.5
の分断
4.5.1 供給電 機能要求を“クラス 4.5.1 機能要求は“クラスBで 変更 技術的差異はない。 上位の機能レベルであれば問題な
圧の瞬間降 B以上”にした。 なければならない”であ いので,適合範囲を拡張した。
下 る。 国際規格改正時に提案する。
4.5.2 電圧降 機能要求を“クラス 4.5.2 機能要求は“クラスCで 変更 技術的差異はない。 上位の機能レベルであれば問題な
下時のリセ C以上”にした。 なければならない”であ いので,適合範囲を拡張した。
ット挙動 る。 国際規格改正時に提案する。
4.5.3 始動時 4.5.3
電圧
4.6 逆電圧 機能要求を“クラス 4.6 機能要求は“クラスCで 変更 技術的差異はない。 上位の機能レベルであれば問題な
C以上”とした。 なければならない”であ いので,適合範囲を拡張した。
る。 国際規格改正時に提案する。
4.7 回路開放 4.7
4.7.1 単線遮 目的を“短時間遮断 4.7.1 目的は“急速遮断をシミ 変更 技術的差異はない。 (10±1)sでの遮断は急速遮断と
断 時の機能状態確認” ュレート”となっている。 いえない。また,本来の目的であ
に訂正。 機能要求は“クラスCで る機能状態確認を明記した。
D5
機能要求を“クラス なければならない”であ 機能要求は,上位のレベルであれ
006
C以上”とした。 る。 ば問題ないので,適合範囲を拡張
: 2
した。
00
国際規格改正時に提案する。
8
3

――――― [JIS D 5006 pdf 15] ―――――

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JIS D 5006:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 21848:2005(MOD)

JIS D 5006:2008の国際規格 ICS 分類一覧