この規格ページの目次
- 3.12 設計区分(design category)
- 3.13 セーリングボート(sailing boat)
- 3.14 モーターボート(motor boat)
- 3.15 水線(waterline)
- 3.16 船体長さ(length of hull)
- 3.17 装置の取付け位置(appliance location area)
- 3.18 板の端末接合の種類(type of plate end connection)
- 3.19 水密性(watertightness)
- 3.20 水密等級(degree of watertightness)
- 3.21 ガラス材料(glass material)
- 4. 一般要件
- 4.1 一般
- 4.2 強度
- 4.3 閉鎖性
- 4.4 水密性
- 5. 板材
- 5.1 一般
- 5.2 アクリル樹脂板
- 5.3 ガラス
- 6. 個別要件
- 6.1 板の接合の種類及び取付け位置
- 6.2 固定要件
- JIS F 1040:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS F 1040:2004の国際規格 ICS 分類一覧
3
F 1040 : 2004 (ISO 12216 : 2002)
3.11.2 枠なしスライディング装置(frameless plate sliding appliance) 溝又は骨組みの中を板が枠なしで
滑動する装置。
3.12 設計区分(design category)
ボートが適切に航行できると考えられる海象と風の状態の区分。
3.12.1 設計区分A(design category A)“外洋(category for "ocean" sailing)” ビューフォード風速8以
上,有義波高4m以上の海象に遭遇し得る中を長期的航海できる能力をもつ設計区分。ただし,ハリケー
ンのような異常な海象は除外する。
3.12.2 設計区分B(design category B)“オフショア(category for "offshore" sailing)” ビューフォード
風速8以下,有義波高4m以下の海象に遭遇し得るオフショアを航海できる能力をもつ設計区分。
3.12.3 設計区分C(design category C)“インショア(category for "inshore" sailing)” ビューフォード
風速6以下,有義波高2m以下の海象に遭遇し得る沿岸海域,大きな入り江,河口域,湖 及び河川を航行
できる能力をもつ設計区分。
3.12.4 設計区分D(design category D)“内海(シェルタード・ウォーターズ)(category for sailing
"sheltered waters")” ビューフォード風速4以下,有効波高0.5m以下の海象に遭遇し得る内海,小さな
入り江,湖,河川及び運河を航行できる能力をもつ設計区分。
3.13 セーリングボート(sailing boat)
主な推進手段を風力による船は次による。
AS .007 (mLDC 2) / 3
ここで,
AS ISO 8666で定義されるセール面積。
mLDC ボートの搭載量。単位キログラム。
備考 モーターセーラーはこの規格では帆船に準じる。
3.14 モーターボート(motor boat)
機関から主動力を得るよう設計された船。
3.15 水線(waterline)
船が直立満載で使用準備完了状態にて浮揚面と船体が交わる船首尾方向の線。
3.16 船体長さ(length of hull)
, L HISO 8666で定義される船体長さ。3.17 装置の取付け位置(appliance location area)
ボートにおける装置の取付け位置。
備考 附属書Aに装置の取付け位置の例を示したスケッチを掲載する。
3.17.1 区域I(areaI) 水面より上の船側の一部,すなわち甲板船においては甲板との交線まで,また
無甲板船や部分甲板船においては舷端上部,ただし次に示す境界上限のいずれかによる。
− 水線中央より船尾側では水線より高さShの水平線(図1参照)
− 水線中央にて高さShの点と水線前端にて1.2Shの高さの点を結ぶ斜めの線
− hS LH / 12 (セーリングモノハル)
− hS LH / 17 (モーターボート,セーリングカタマラン,セーリングトリマランのセンターハル)
備考 セーリングトリマランの外ハルはすべて区域Iとみなす。
――――― [JIS F 1040 pdf 6] ―――――
4
F 1040 : 2004 (ISO 12216 : 2002)
1 区域I
2 区域IIb
図 1 区域Iと区域IIbの境界
3.17.2 区域IIa(area IIa) 区域I以外の区域で,甲板,上部構造,コックピット床板など,人が歩い
たり踏んだりする可能性が有り,かつ,船首尾方向に水平から25°未満の傾斜,横方向に水平から,セー
リングモノハルの場合で50°未満,マルチハルの場合で25°未満の傾斜をしている区域。
3.17.3 区域IIb(area IIb) 区域Iに含まれない船側部分。
備考1. この定義に相当する場合,次の区域は含まれる。
− 全艇種のトランサム;
− 水面より上にある場合に限り,マルチハル艇の横けた(桁)後面。
2. 水面下の区域はこの規格では取扱わない。
3. 不注意にであっても人が立ったり踏み込んだりする可能性のある区域は区域IIaである。
例 セール交換の際,立ったり,倒れたりするセールボートのコーチルーフ上面。
4. 人が通常立ったり踏み込んだりしない区域は区域IIaに含まず,区域IIIとする。
例 モーターボートのホイールハウス上面,通常の作業甲板の外。
3.17.4 区域III(area III) 区域I,区域II以外の区域。
例 区域IIに属さないと考えられる甲板,上部構造,コックピット床板など。
備考 幾つかの船種では,区域IIIは幾つかの部分に分けられる。例えばモーターボートにおける上部
構造の前面と側面。
3.17.5 区域IV(area IV) 区域IIIの内,直接水衝撃や青波から保護された区域。
例 コックピット側面,上部構造の後面。
備考 ここにあげた例以外の区域を区域IVに含む場合,製造業者は水衝撃から保護されることを評価
しなければならない。
3.18 板の端末接合の種類(type of plate end connection)
備考 附属書Bにスケッチや端末接合の種類の例を掲載。
――――― [JIS F 1040 pdf 7] ―――――
5
F 1040 : 2004 (ISO 12216 : 2002)
3.18.1 半固定板(semi-fixed, SF plate) 撓みを制限し境界部において横方向の移動をしない方法で固
定された板。
例 ボルトや接着剤で固定された枠なし,枠有りの板。
3.18.2 単純支持板(simply supported, SS plate) 境界部において撓むことができ,かつ横方向の移動
をすることができる板,又はそのどちらかができる板。
例 ヒンジ式又は滑り式の枠なし板。
3.18.3 柔軟接合板(flexibly connected plate) 板の周辺を弾性支持物によって接合する単純支持(SS)
板。
備考 附属書B図3に示す車のウインドスクリーンの接合は柔軟接合板である。これらは板と支持材
がオーバーラップせず,船外からの圧力による板の外れに注意が必要である。
3.19 水密性(watertightness)
装置やぎ装品が船内に入る水を防ぐ能力。
3.20 水密等級(degree of watertightness)
水への暴露条件によって,装置又は金物が水の進入に抗する
能力。
3.20.1 水密等級1(degree of watertightness 1) 常に水に浸かっている状態で防水性を保てる。
3.20.2 水密等級2(degree of watertightness 2) ときどき,水に浸かる状態で防水性を保てる。
3.20.3 水密等級3(degree of watertightness 3) 飛沫を浴びる状態で防水性を保てる。
3.20.4 水密等級4(degree of watertightness 4) 垂直から15°までの角度で落ちる水から防水性を保て
る。
3.21 ガラス材料(glass material)
3.21.1 材料板ガラス,板ガラス(annealed glass,sheet glass) 材料板ガラス製造工程後,強化/合わせ
の処理前のガラス。
3.21.2 強化ガラス,強化安全ガラス(tempered glass,toughened safety glass) 熱処理によって機械的性
質が改善されたガラス。
3.21.3 化学強化ガラス(chemically reinforced glass) 化学処理によって機械的性質が改善されたガラス。
3.21.4 単板ガラス(monolithic glass) 1枚の材料板ガラスで処理されたガラス。
3.21.5 合わせガラス(laminated glass) 2枚又は3枚以上の各々の材料板ガラスの間を1枚又は2枚以
上のプラスチック製中間膜にて密着した板状ガラス。
4. 一般要件
4.1 一般
この規格の適用範囲の外で他の基準,例えば復原性や浮力が装置の位置を制限するかもしれ
ないが,ここでは考慮されていない。しかしながら,製造業者や使用者は他の関連する基準を満足し装置
を安全にする必要がある。
4.2 強度
パネル,枠組み,溝,接合材強度はこの規格の基準に適合しなくてはならない。
4.3 閉鎖性
開閉装置は不注意な開放を避けるため,閉鎖時は確実に固定をしなければならない。
例 ボルトやラッチ。
4.4 水密性
すべての装置は浸水の危険を避けるよう,閉鎖時多量の水が侵入するのを防ぐように設計
し取付けなければならない。
4.4.1 必要最低の水密等級 装置の必要最低の水密等級は,船の設計区分,設置場所により異なる。その
タイプを表1に示す。
市販の装置に要求される水密等級は製造業者により表1に適合する附属書D.1.1の方法にて船に取付け
――――― [JIS F 1040 pdf 8] ―――――
6
F 1040 : 2004 (ISO 12216 : 2002)
前に試験されねばならない。船に取付けた後の装置に要求される水密等級は表1による。
試験をする場合は,附属書D.1.2で述べる方法で行う。ただし,この試験は通常要求されない。
表 1 最低水密等級
装置の取付け 設計区分
ボートの種類 装置の種類
位置 A B C D
すべて 区域I すべて 2 2 2 2
すべて 区域II すべて 2 2 3 4
スライディング
すべて 区域II 3 3 3 4
コンパニオンウェイハッチ
すべて 区域III すべて 3 3 3 4
単胴帆船 区域IV すべて 3 3 3 4
モーターボート
区域IV すべて 3 3 4 4
+多胴船
水密等級は装置だけに要求される。装置に組み込まれていない部品,例えば,装置を購入した後取付け
られる換気装置等はこの規格の適用外であるが,他の規格に適用していなければならない。
コクピットの水密性に関してはISO 11812の要件に合わせる。
4.4.2 追加要件
4.4.2.1 スライディング装置 スライディング装置は,区域Iに用いてはならない。
4.4.2.2 トリマランアウトリガーの甲板ハッチ トリマランアウトリガーの甲板に取付けたハッチは,ス
ライディング装置としてはならない。
5. 板材
5.1 一般
装置の板材は,次のどちらかでなければならない。
− 透明な材料で,例えば,アクリル(PMMA),ポリカーボネート(PC),強化ガラス(3.21.2),化学強
化ガラス(3.21.3)又は合わせガラス(3.21.5),
− 不透明な板材で,例えば,合板(PW),ガラス強化プラスチック(GRP),アルミニウム合金,鋼,そ
の他,
− その他,同等の強度及び剛性をもつ板材料であれば認められる。
5.2 アクリル樹脂板
注型以外の方法で製造されたアクリル(PMMA)は,注型されたPMMAの物と同
等以上の機械的性質及び耐老化性がなければならない。
5.3 ガラス
5.3.1 使用制限 ガラスの使用は5.3.1.1と5.3.1.2の規制を受ける。また単純支持板では6.1.1.1の,区域
Iでは6.3.1.4の,そして区域IIにおいては6.3.2の規制を受ける。
5.3.1.1 単板ガラス 単板(3.21.4)ガラスは,強化ガラス(3.21.2)又は化学強化ガラス(3.21.3)でし
か作ってはならない。
5.3.1.2 合わせガラス 合わせガラス(3.21.5)に使用する各層は,各種類のガラスで造ることができる。
6. 個別要件
6.1 板の接合の種類及び取付け位置
――――― [JIS F 1040 pdf 9] ―――――
7
F 1040 : 2004 (ISO 12216 : 2002)
6.1.1 単純支持板
6.1.1.1 区域Iの単純支持板 単純支持板は,
− 設計区分A及びBのセーリングモノハル艇及び設計区分Aのセーリングマルチハル艇;
− 設計区分Aのモーターボート。
において,区域Iに用いてはならない。
上記以外の設計区分及び船の形式についての単純支持板は,もし次の条件を同時に満たす場合,用いて
もよい。
− 板材がアクリル又は,ポリカーボネートの場合。(5.参照)
− 7.で要求されている板厚の1.3倍の場合。
− 板の固定装置(ヒンジボルト,固定ノブなど)が250mm以下の間隔で配置されている場合。
もし,6.3.6の要件に合うデッドライトでぎ装されていれば,上記の使用制限は考慮しなくてもよい。
6.1.1.2 柔軟接合板 柔軟接合板はモーターボートの設計区分C及びDの区域III並びに区域IVにだけ使用
することができる。
6.1.2 半固定板(SF)
6.1.2.1 ガラス以外の板材 半固定板は,6.3の特殊要件の制限があるだけで,すべての設計区分及びす
べての区域に使用することができる。
この種の接合は,次のような幾つかの方法で行うことができる。
a) 押さえ枠による接合 : 板の周囲を,船の外板又はフレームと押さえ枠の間に挟むことによって端を固
定する。押さえ枠は,船の構造に機械的に固定するか接着するか又は両方によらなければならない。
b) 接着接合 : 板の周囲を,船の外板,船の構造又はフレームに接着することによって端を固定する。こ
の接着は溝内部,面,端面の接着又はそれらの組合せで行うことができる。
c) 直接固定による接合 : 端部固定は,板の内側周囲を外板やボートの構造部,又はフレームへ正しい間
隔と寸法の機械的固着部品で固定する事により,達成される。
これらの固着部品とは,ボルト,リベット,セルフタッピンスクリュー,又は適切な固着部品とな
ろう。
備考 最良の固着方法でさえ,補強されていない板の外周端では固定は困難である。それゆえ,板は
半固定とみなすべきであろう。
6.1.2.2 ガラスの板 金属とガラスの接触は避けなければならない。
6.2 固定要件
6.2.1 板と枠の固定 板と枠は,機械的方法,接着剤又は,弾性継手によって固定することができる。固
定はどの種類も,板又は枠の水密性,及び通常の操作条件における圧力によって加えられる荷重に耐える
ことを確保されなければならない。装置を船に接合している機械的要素のどの部分も,7.に示す値の2倍
の荷重に対して破壊せずに耐えることができなければならない。この要件は,特に内開きの装置(ロック,
ヒンジ,その他)について確認されなければならない。この機械的強度は,計算によるか,又は附属書D.2
による試験によって求めなければならない。
6.2.2 半固定(SF)型板の固定 機械的固着部品は,変形又は温度変化による発生応力も応力集中や応
力上昇も生じさせてはならない。
例 鋭角な皿穴や皿ビスを皿穴に入れることは避けなければならない。
コールドフォーミング(冷間加工)による残留応力は,7. 又は8.で,板寸法を決める時,配慮すべきで
ある。
――――― [JIS F 1040 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS F 1040:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 12216:2002(IDT)
JIS F 1040:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.50 : 甲板設備及び施設