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6. 設計及び構造
6.1 設計注意事項
6.1.1 ギャングウエイの設計に影響を及ぼすような異常又は危険な状態については,いかなるものでもギ
ャングウエイの製造者に知らせるものとする。
6.1.2 電食を避けるために,異種金属の直接接触を避ける。
6.1.3 タンカー又は可燃性貨物を輸送する船に使用するギャングウエイは,有効かつ印を付けた接地手段
を設け,かつ,火花の発生を防ぐために表面を適当に被覆する。
6.2 設計荷重 組み立てられたギャングウエイは,水平に置かれた状態でデッキプレートとクリートに
加えた均一荷重4 000N/m2に耐えられる設計とする。
6.3 安全係数 6.2で規定されたギャングウエイの設計条件での許容応力は,使用されるアルミニウム合
金の0.2%耐力に対し安全係数2 (Rp0.2) を適用して決定する。
6.4 主材 主材は,押出中空形材,圧延形材,板材又はこれらの組合せ材で作られる。
6.5 ビーム 主材に取り付けられるビームは,デッキプレートを支持する配置とし,棒材,形材又は中
空材とする。
6.6 デッキプレート デッキプレートは,頂部が平らで,長手方向に波形の連続形材とするか,又は独
立した平板形材を並べたものとし,クリートの間は滑り止め塗装を行う。
6.7 クリート クリートは,アルミニウム棒,中空角形材又は堅木製とし,長手方向に300400mmの
定間隔で配置する。
クリートは,デッキプレート上最低30mmの高さをもったものとし,堅木のクリートはデッキプレート
との接触幅を40mm以上とする。
すべてのクリートは,確実に取り付けられ,ギャングウエイの全幅トーボードの間にわたって設ける。
クリート間の清掃が容易となるように,両側のトーボードとの間には25mm幅のすき間を設ける。水がク
リートの間に集まらない構造とする。
6.8 手すり柱 手すり柱は,図1を満足するように炭素鋼又はアルミニウムで作る。手すり柱はギャン
グウエイに沿って最大1 500mmの間隔で設ける。手すり柱及びこれに付随する手すりは,上部手すりに横
荷重500N/mを加えても,使用されている手すり柱又は剛な手すりに永久変形を生じない設計とする。手
すり柱は次の形式のものを使用できる。
a) 恒久的な固定式
b) ヒンジ式で,不注意で倒壊しないように保護したもの。
c) 取外し式で,ソケット又は基部支持金物から偶然に抜けない固着装置を設けたもの。
亜鉛めっきを指定された手すり柱は,ISO 1459,ISO 1460及びISO 1461の要件を満足するものと
する。
6.9 手すり及び中間ガイド 手すり及び中間ガイドは図1を満足するものとし,次の一つの形式とする。
a) 連続して適当に張力を与えたサイザル,マニラ,ポリプロピレンロープ又はプラスチック被膜をした
鋼索で,直径16mm以上のもの。
b) 剛で連続したアルミニウム棒又は中空形材 繊維索又は鋼索の場合,索を再度締められる手段を講じ
る。
ポリプロピレンロープは熱帯地域に2年間暴露する場合,紫外線などによる劣化に対して有効であ
ることを証明されたものとする。
6.10 トーボード トーボードは,ギャングウエイの両側に設け150mm以上の高さとする。
――――― [JIS F 2613 pdf 6] ―――――
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6.11 ローラ又は車輪 ギャングウェイの一端には,外径100mm以上のローラ又は車輪を設ける。ローラ
又は車輪は自己潤滑形とするか,若しくはISO 3799に規定されたM10×1のねじ込み給油ニップルを装備
する。ギャングウエイの移動によって使用者の足をきずつけることのないように確実に保護するために,
ローラ又は車輪には保護具を設ける。ギャングウエイの最大使用角度でも,ローラ又は車輪と接地面とは
必ず接触している構造とする。
6.12 固縛装置用附属品 ギャングウエイの両側の適当な位置に,固縛装置を取り付けるための附属金物
を設ける(図1参照)。
6.13 つり上げラグ ギャングウエイには4個のつり上げ用ラグをしっかりと主材に固着し,その位置は
バランスのとれたつり上げができる位置とする。
6.14 滑り止め金物 ギャングウエイの主材には,ギャングウエイがブルワーク又は他の支持構造上の位
置から滑らないように,滑り止め金物を設ける。
6.15 腐食や腐れに対する保護 ギャングウエイの鋼構造部には,さび止め塗料を塗装する。異種金属と
の接触が避けられない場合,接触面は特に注意して保護する。
ギャングウエイの木製部分は,腐れや雑菌に対して保護する。
6.16 ロープネット 国によってはロープネットが要求されるが,この場合これはギャングウエイの下に
装備する。
7. 製品の品質
7.1 主材,ビーム及び敷板とすべての補助部品を含んだ組立品は,目に見える欠陥がないものとする。
7.2 すべての構成部品は,けがをさせるような粗い又は鋭い縁がない構造とする。
7.3 アルミニウム構造物の準備作業の間,リベット打ち,ボルト締め,溶接作業をする場合には,許容
設計応力を超えないように注意を払う。
8. 受入試験 次の試験を製造業者の工場で行う。
8.1 型式試験 それぞれの主材の型式の設計で最も長いギャングウエイの1個を,次に与える方法で試
験を行い,要求があれば発注者に試験成績書を発行する。
設計荷重(6.2による)を加えたときのたわみは,全長の751を超えないものとする。
型式試験を受けた型式の各ギャングウエイは,すべての金物を装備し組み立てた後で8.3.18.3.3に与え
られた試験を行う。
8.2 個別試験 8.1に従った型式試験を満足した設計で製造された個別のギャングウエイは,発注者によ
る要求があれば,8.3.1及び8.3.2の試験を行う。
8.3 試験方法
8.3.1 つり上げ ギャングウエイを取り付けられているつり上げ金物を用いてつり上げる。試験後,つり
上げ金物又はその付近の構造にひずみの跡が見られないものとする。
8.3.2 初期たわみ 初期たわみYは,次で決定される。
ギャングウエイを一端はローラ又は車輪の下で支持し,他端を滑り止めラグ(図1参照)に近い所で支
持し,水平に置く。ギャングウエイは死荷重を構成するすべての金物を取付け完全な形に組み立てる。二
つの支持点間に細い糸又は細いワイヤをピンと張る。水平線とギャングウエイの基線との間に生じた鉛直
距離の最大値を測定する。測定は主材両側について行う。
初期たわみは,読み取った二つの値Y1及びY2の平均値として求められる。
――――― [JIS F 2613 pdf 7] ―――――
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Y= (Y1+Y2) /2
個別試験の場合,初期たわみは型式試験の記録より大きくなってはならない。
8.3.3 荷重たわみ試験 8.3.2で支持されたギャングウエイに対して,初期たわみを測定した直後にたわ
み試験を行う。衝撃を掛けることなく,5 000N/m2の均一荷重をデッキプレートの長手方向中心線に加え
る。荷重は扱いやすい大きさを選んだ砂袋又はギャングウエイをきずつけないその他の材料とし,これを
1mを超えない間隔で配置する。独立したデッキプレートを採用した設計では,5 000N/m2相当の荷重を各
デッキプレートに加える。試験荷重は15分間保持してから,各主材でギャングウエイのたわみを測定する。
各主材の最大たわみは,支持点間にピンと張られた糸又はワイヤと,ギャングウエイの基線との間の最
大垂直距離を測って求める。二つの読取りY'1及びY'2から,たわみ量YTを求める。
YT= (Y'1+Y'2) /2
荷重によるたわみ量 初期たわみと最大荷重たわみとから,次の式によって求める。
姿 (Y'1+Y'2) /2−(Y1+Y2) /2
9. 表示 各ギャングウエイは,銘板を目につく所に取り付け恒久的に表示する。銘板にはギャングウエ
イに関係ある次の情報を含める。
a) 製作者の名称又は商標
b) 型式番号及び一貫番号
c) 規格番号
d) 全長
e) 使用できる最大角度
f) 設計荷重
10. 検査
10.1 型式試験を受けたギャングウエイは,試験の後,弱点や損傷のこん跡がないことを確認する検査を
行う。
10.2 すべてのギャングウエイは,試験の後,目視検査を行って次を確認する。
a) 主材にゆがみがない
b) デッキプレートは適切に固定されている
c) ローラ又は車輪は自由に回転する
d) 該当する場合,手すり柱,手すり及び中間ガイドは容易に所定の位置に配置できる
e) 剛継手用の取外し式金物は,ギャングウエイを分解するときに適切に格納できる
f) 銘板が取り付けられ,記載内容が正しい
11. 製品の呼び方 この規格を満足したギャングウエイは,次の内容を,この順序で表示する。
a) 種類 : ギャングウェイ
b) 規格番号 : JIS F 2613
c) 全長 : m表示
d) 最大許容傾斜角度 : 角度
例 アルミニウム製ショアギャングウエイで全長9m,傾斜角制限30度のものの表示は,ギャングウ
エイJIS F 2613-9-30
――――― [JIS F 2613 pdf 8] ―――――
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附属書(規定)
アルミニウム合金製ショアギャングウエイ
1. 適用範囲 この附属書は,船に用いるアルミニウム合金製ショアギャングウエイ(以下,ギャングウ
エイという。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この附属書に引用されることによって,この附属書の規定の一部を構
成する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS B 0205 メートル並目ねじ
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3452 配管用炭素鋼鋼管
JIS G 3505 軟鋼線材
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS H 3250 銅及び銅合金棒
JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H 4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
JIS H 4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H 4100 アルミニウム及びアルミニウム合金押出形材
JIS H 5202 アルミニウム合金鋳物
3. 種類 ギャングウェイの種類は,形式によってA(一体形)及びB(分割形)の2種類とし,附属書
表1による。
附属書表1 種類
種類 形式 寸法 m 参考
L L1 L2 計算質量
kg
A5 5 − − 118
A7.5 7.5 − − 168
A10 10 − − 221
B10 − 5 5 244
A12.5 12.5 − − 296
B12.5 − 6.25 6.25 319
――――― [JIS F 2613 pdf 9] ―――――
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種類 形式 寸法 m 参考
L L1 L2 計算質量
kg
A15 15 − − 362
B15 − 7.5 7.5 388
備考 計算質量は,ギャングウエイの幅600mmの場合を示し,手すり索の質量を含ま
ない。
4. 構造,形状及び寸法 ギャングウエイの構造,形状及び寸法は,附属書付図13によるほか,次によ
る。
a) 本体の構造は,リベット構造を主体とし,一部はアルゴンアーク溶接とする。
b) アルミニウム合金製部と鋼製部との接触面には,電食防止用絶縁物を挿入する。
c) ギャングウエイの幅は,600mmを基準とし,550610mmとしてもよい。
d) 手すり索は,すべて1622mmの適当なロープとする。ただし,必要がある場合は,帆布又は被覆で
覆う。
e) 鋼製製品には,すべて亜鉛めっきを施す。
f) 附属書付図1は一体式を示すもので,分割式の場合の附属金物の位置及び数は,製作の都度決定して
もよい。
5. 材料 ギャングウエイの材料は,附属書表2による。
――――― [JIS F 2613 pdf 10] ―――――
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JIS F 2613:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7061:1993(MOD)
JIS F 2613:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.10 : 船こく及び構造部品
JIS F 2613:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISL2706:1992
- ポリプロピレンロープ