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F 8075 : 2010 (IEC 60092-503 : 2007)
5.1.2 動作性能
5.1.2.1 温度の監視
すべての回転機の巻線には,監視及び警報のための温度検知器を設けなければならない。温度検知器回
路は,過電圧保護について考慮しなければならない。
5.1.2.2 固定子巻線回路の構成
発電機固定子巻線は,固定子保護のために,各相端末を接続できなければならない。
5.1.2.3 変圧器のスイッチ投入における発電機動作性能
大形変圧器のスイッチ投入による突入電流によって影響を受ける励磁式発電機の動作性能は,製造業者
と購入者との間で合意することが望ましい(5.2.4参照)。
5.1.3 消磁
励磁装置は,故障した発電機が自動的に消磁するように設計しなければならない。
5.1.4 機械的性能
5.1.4.1 湿気及び結露の蓄積
長期間使用しないときは,機械内部に湿気及び結露の蓄積を防止する有効な手段を備えなければならな
い。
注記 上記の目的のために,スペースヒータを用いてもよい。
5.1.4.2 水冷却器
水冷却器漏水の容易な点検方法として,警報による漏れの表示を設けなければならない。
注記 冷却器水用のチューブ(配管)の二重化について考慮することが望ましい。
5.1.4.3 端子
定格電圧が1 kVを超える端子と1 kV未満の端子とを,同一の端子箱内に設置してはならない。ただし,
後者の端子への接近に対して危険なく行えるような対策が確実に取られている場合は,その限りでない。
モータの端子は,端子箱内部に配置しなければならない。
実用上可能な限り,すべての導体は適切な絶縁材料によって,効果的に被覆しなければならない。導体
が絶縁されていない場合,各相は,適切な絶縁物による離隔によって対地間及び相間を分離しなければな
らない。
効果的にケーブル接続ができるように,適切な空間を確保しなければならない。
5.2 変圧器
変圧器は,一般にIEC 60076の関連した部に従わなければならない。
この細分箇条は,電力用変圧器,リアクトル及び中性点接地方式の変圧器に適用する。
注記 変圧器をY-Y結線にすると,障害に遭遇する可能性がある点に注意する。その種の障害は,地
絡条件及び第3高調波に関係する。
5.2.1 外被及び設置
有許可者しかアクセスできない空間に,変圧器及びリアクトルを設置するとき,それらの外被はIP 23
以上の保護等級をもたなければならない。
上記以外の空間に設置される変圧器及びリアクトルの保護等級は,IP 54以上としなければならない。
これらの代わりに,変圧器が外被に収納されず,変圧器室が変圧器の外被の役割を果たしている場合,
変圧器室の扉は,変圧器への給電用開閉装置によってインターロックをしなければならない。
5.2.2 湿気及び結露の蓄積
長期間使用しないときは,機械内部に湿気及び結露の蓄積を防止する有効な手段を備えなければならな
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い。
注記 上記の目的のために,スペースヒータを用いてもよい。
5.2.3 過渡的電圧条件
配電変圧器の低電圧側にある最大負荷を投入したとき,過渡的な電圧降下が15 %を超えてはならない
(一次側の電圧降下を含む。)。
5.2.4 突入電流
変圧器のスイッチ投入における突入電流及びその結果によって生じる変圧器の一次側の電圧降下に対し
て,特別な注意を払わなければならない。別の変圧器を並列に投入するとき,又は発電機と変圧器との定
格値の関係が両立しない場合に,特に注意しなければならない。必要な場合,突入電流の低減手段を考慮
しなければならない。
注記 変圧器特性が不明な場合は,突入電流の非対称ピーク値が最初の半サイクル後に最高15 Inに達
するとみなすことができる。
5.3 開閉制御装置(配電盤)
5.3.1 設計及び構造
配電盤は,船舶用として用いることを考慮し,一般の機器との差異及び追加要求事項を考慮するととも
に,IEC 62271-200に準拠した金属閉鎖形構造としなければならない。
注記 上記の差異及び追加要求事項は,現在検討中である。その策定が完了するまでは,次の要求事
項が適用される。
開閉制御装置は,IP 32以上の保護等級としなければならない。
金属以外の材料で製作した内部仕切りは,それぞれの要件ごとに検討後,該当公的機関によって承認を
受けることができる。
出力回路において負荷側からの逆通電が不可能な場合,ケーブル端子と開閉装置との間において外被は
省略できる。
開閉装置又は制御装置の外側を金属外被とし,かつ,金属閉鎖形の個別の区画内に配置された部品で構
成されているとき,その開閉装置又は制御装置は金属閉鎖形とみなされる。金属外被は,接地しなければ
ならない。
配電盤の扉には,施錠装置を設けなければならない。配電盤の安全な操作及び保守を可能にするための
十分な手段が備わっている場合は,入口に施錠可能なドアを備えた特別室又はさく(柵)で囲まれた区画
内に,配電盤を置くことができる。
計器用変成器,リレー,補助スイッチなどとの短い接続を除き,制御及び計装回路は難燃性の絶縁材料
による仕切りによって,主回路から隔てて装備しなければならない。代替的なケーブル接続は認められる。
注記 仕切りに関する要求事項は,例えばケーブルコンジットの使用によって満たすことができる。
制御及び計装回路は,金属製又は絶縁性の難燃性材料による仕切りによって主回路から隔てて装備しな
ければならない。ただし,計器用変成器,リレー,補助スイッチなどとの短い接続を除く。代替的なケー
ブル接続は認められる。
5.3.2 通路
各配電盤の前には,少なくとも幅1 mの障害物のない通路を設けなければならない。配電盤の後方から
のアクセスが必要な場合には,配電盤の後方の通路は安全な作業上,少なくとも1 mの幅をもつことが重
要である。
配電盤の扉が開放位置にあるとき,又は引き出し式の開閉装置が分離位置にあるとき,それらが通路を
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妨害してはならない。
必要な場合,配電盤の前後両方からのアクセスが可能でなければならない。
5.4 開閉装置及び制御装置並びにヒューズ
高電圧の開閉装置及び制御装置は,一般にIEC 60265-1,IEC 60694及びIEC 62271の関連の部の規定,
並びにヒューズは,IEC 60282-1の規定にそれぞれ従わなければならない。
開閉装置及び制御装置は,短絡及び振動によって生じるあらゆるストレスに耐えなければならない。
5.5 ケーブル
5.5.1 一般事項
高電圧ケーブルは,一般にIEC 60502の関連の部並びにJIS C 3411-350,IEC 60092-353及びIEC
60092-354に規定された船舶用高電圧ケーブルの特別な要求事項に従わなければならない。
携帯形装置に用いる可とう(撓)ケーブルは,それぞれの要件ごとに特別な検討を行わなければ使用で
きない。
公称電圧に対するケーブルの定格電圧U0 / U(Um)は,IEC 60502-1の表1及びIEC 60502-2の表1に従
わなければならない。
5.5.2 敷設
高電圧用ケーブルは,低電圧用ケーブルと分離して敷設しなければならない。例えば,一つに結束しな
い又は同一コンジット内に敷設しないことである。
高電圧ケーブルを居住区内に敷設してはならない。居住区内を通過する形で高電圧ケーブルを敷設しな
ければならない場合は,閉囲したケーブル敷設装置にケーブルを入れた状態で敷設しなければならない。
高電圧用ケーブルには,特別な表示をしなければならない。
5.5.3 導線及び端末処理
接地した金属シールドによって保護されていない導線の,端末部及び接合部の空間距離は,表2によら
なければならない。
製造業者の工事要領書に従って端末処理される場合,関係する試験成績書が用意されていれば,その要
領書は,証書として適切であることを考慮すべきである。
ケーブルの端末処理を,低電圧装置と同じ外被内で行ってはならない。
5.5.4 電流定格
JIS F 8062の表6に規定された,温度等級85 ℃のケーブルに対する要求事項は,10 %のディレーティ
ング係数の下で使用する。
5.5.5 試験
端末及び接合部を備えたケーブルには,IEC 60502の関連の部に従った電圧試験を敷設後に実施しなけ
ればならない。このことは,少なくとも4×U0の直流電圧試験を15分間行うことを意味する。U0はケー
ブルの相−接地間の定格電圧である。
ケーブル製造業者との合意がある場合,交流電圧試験を認めることができる。
5.5.6 ソケットアウトレット
ソケットアウトレットは,該当公的機関の特別な許可がある場合に限って使用できる。
参考文献 JIS F 8074 船用電気設備−第502部 : タンカー−個別規定
JIS F 8075:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60092-503:2007(IDT)
JIS F 8075:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.60 : 船及び海洋構造物の電気設備
JIS F 8075:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC3411-350:1998
- 船用電気設備―第350部:船用電力ケーブル 一般構造及び試験要求事項
- JISF8062:1996
- 船用電気設備 第201部 システム設計―一般
- JISF8063:2006
- 船用電気設備―第202部:システム設計―保護