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F 8082 : 2007 (ISO 17894 : 2005)
附属書C
(参考)
船舶用PESのライフサイクルに関するガイダンス
C.1
序文
ライフサイクルとは,システムの製造と運用を補助するメカニズムである。ライフサイクルは,一連の
段階を経由して進行する。各段階は,一つ又は複数のプロセスの実行によって達成される。プロセスでは,
作業所産や出力が使用され生成される。出力の多くは,文書の形で情報を構成する。この附属書のリスト
には,PESのライフサイクルの主要な技術段階とプロセスが示されている。
箇条7に示されている原則の背後にある考え方は,PESの耐用期間全体を通して,リスクの評価に注意
を払い,品質と利用者の課題に重点的に取り組むことによって,PESの信頼性を確立できるというもので
ある。その結果,PESのライフサイクルに関する要件を定めた原則が多くなっている。これらのライフサ
イクル原則に適合するための方法は色々ある。そのうちの一つのアプローチに関するガイダンスを以下に
概説している。これは,各段階の目的と出力が定義された一般的なライフサイクルに基づいたものである。
このアプローチでは,原則の達成に関するプロセス及び文書に重点が置かれており,安全関連船舶用PES
に特に適したものとなっている。このアプローチは,PESに関係する危険要因がないことを証明するメカ
ニズムをもたらすものであるため,非安全関連とみなされるPESにも適している。
C.2 ライフサイクル段階
PESライフサイクルの技術段階を図C.1に示している。各段階の目的,主要活動,入力,出力に関する
説明を表C.1及び表C.2に示している。また,三つの主要プロセス(管理,検証,妥当性確認)を示して
いる。これらは,ライフサイクルの各段階で実行される。PESの欠陥は,検証プロセスと妥当性確認プロ
セスで特定される。したがって,これらのプロセスを最も早い段階で開始し,ライフサイクルのすべての
段階に適用し,ライフサイクル全体を通して継続しなければならない。
図C.1には,検証と妥当性確認で特定された欠陥に起因するライフサイクル段階の反復は示されていな
い。そのような反復が必要とされる場合,その前のどの段階(ライフサイクルの始まりを含む)も反復の
対象となる。軽微な問題や変更に伴う反復では,現在の段階の開始点に戻ればよいだけの場合もあるが,
より重大な問題に関しては,“要件定義”段階や“ニーズ特定”段階まで戻らなければならないこともある。
欠陥とその是正の間にある段階が一つ増えるごとに,欠陥を修正するためのコストが約10倍に増大するた
め,要件と開発中PESの間の不一致を早い段階で特定することが重要である。PES運用時(例えば,PES
やその操作手順の変更による。)又は交換時のライフサイクルの後期段階での反復が図C.1に破線で示され
ている。
プロセスグループの周りの点線ボックスは,ライフサイクル中の責務の標準的な割り当てを示している。
実際には,当該組織の別の組合せで実施される場合もある。
このライフサイクル及び添付の説明は,主として,JIS C 0508-1-3,JIS Z 8530,BSI 5515及びIEE 1990
に示されている要件に基づいたものである。ここでは,PESの開発及び運用で必要とされる,ビジネス,
ネゴシエーション,要員,品質,リスク管理の活動は扱われていない。これらの活動は,人工のシステム
に関してはJIS X 0170,ソフトウェアに関してはISO/IEC 12207“ソフトウェアサイクルプロセス”(及び
その修正票)で扱われている。
――――― [JIS F 8082 pdf 41] ―――――
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表C.1及び表C.2の出力で明らかになった案件については,附属書Dに記述する。
新造船
改修 廃棄
ニーズの明確化
船主/オペレータ
船主/オペレータ
概念定義 変更 運転中のサポート
計画及び管理
要件定義 受入試験
妥当性の確認
造船所又は
システムインテグレータ
機能の特定 設置及び調整
検証
設計 試験
供給業者
構築
段階 順序 責務の割当て
責務の割当
プロセス 可能な順序
図C.1−PESライフサイクル段階
――――― [JIS F 8082 pdf 42] ―――――
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表C.1−PESライフサイクル段階
次の段階は,信頼性の高いPESの定義,開発及び運用時に存在する。
段階 別名及び内容 目的 主要入力 主要出力
ニーズの明確化 初期要件 PESの潜在的購入者のPESに対する 企業戦略 ビジネス要件
ニーズの絞り込み。
ニーズ分析 乗組員,市場,技 利用の状況(予
術予測
新システムの提供,老朽PESの交換, 測)
概念形成 新技術の研究,既存システムから得た
経験の導入。 交換要求 システム戦略(概
用途の変更 要)
法的要件
新規又は交換PESに関係する安全性,
セキュリティ,乗組員課題を重点的に 概念及び範囲説
取り扱う。 明
このプロセスは船主/オペレータに
よって実施される。
概念定義 PES概念 概念定義が新PESの選択,購入,開 システム戦略 概念及び範囲説
発の確約に先行する。概念定義では以 明
PESフレキシビ 下を行う。 プロジェクト範
リティ 囲 危険要因及びリ
― PESに関係する危険要因と付随 スクマネジメン
事前入札 リスクを特定する。 法規 ト説明
― 利害関係者,そのタスク,PESを 競争相手のシス 利用の状況
運用する組織的・物理的環境の特テム
性を特定,明確化,記録する。 入札勧誘
目的を達成する
― 次のライフサイクル活動を良好 ためのその他の
関連情報
に遂行できるようにするために,
PES,その利用者,境界,環境,
当該要件を十分に理解する。
要件定義 PES要求仕様 完全で正確で明確なPESの機能的/ 概念及び範囲説 要求仕様書
非機能的要件の定義。 明
利用の状況(改
PESを購入又は利用する組織とPES 危険要因及びリ 定)
の当事者(利害関係者)の要件の確立。
スクマネジメン
ト説明
このプロセスでは,システムの各利害
プロジェクト範
関係者のニーズ,能力,作業環境が十
分に考慮される。 囲
利用者代表
工業規格,国家及
び国際規格
利用の状況
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表C.1−PESライフサイクル段階(続き)
段階 別名及び内容 目的 主要入力 主要出力
設計 PESの設計及び 規定要件に合致するPESの設計。最 要求仕様 設計文書
開発 先端の手法,供給業者その他の利害関
利用の状況
係者の経験と知識,利用の状況分析の 統合及び試験仕
設計研究 結果に基づいた図面。 様
規則
システム設計 PESを要求どおりに機能させるため 乗組員の訓練ニ
の,操作,保守,訓練,サポート,そ
作業規格及び作 ーズ
機能設計 の他の手順の設計。 業標準
サポート計画
設計ソリューシ 保全性試験アプローチ及び製品の開 法規
ョン 発。
評価報告書
ハードウェア及
びソフトウェア
の詳細仕様
構築 PESの設計及び 設計
ハードウェア,ソフトウェア,訓練, PES文書
開発 手順に関するPESの構成要素の製造 文書 運転/保守手順
又は購入。 運転/保守手順
プログラム開発
PESの構成要素には,ハードウェア,
コーディング ソフトウェア,操作説明書,文書,運
転及び保守手順,訓練,サポートサー
(COTS)選択 ビスが含まれる。
カスタマイズ
パラメータ化
試験 PESの統合と試 規定要件に従ったPES構成要素の導 PES構成要素 統合されたPES
験 入,統合,試験。
設計文書 統合試験報告書
アセンブリ この段階にはソフトウェアの披露に
関係する活動が含まれる。 統合及び試験仕 統合試験記録
様
設置及び調整 PESの設置及び 妥当性が確認されたPESの設置と調 妥当性が確認さ 設置されたPES
調整 整。 れたPES
訓練を受けた利
実現 利用の状況
システムのサポートと実現について, 用者
人−システムの側面を確立する。
新システムへの 要求仕様
移行(カットオー注記 乗組員再編成の結果,トータル
バー) システムの利用者構成要素に 設置計画
関して,訓練を介した“再試運
転”が必要とされる場合があ 利害関係者代表
る。
訓練資料
サポート計画
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表C.1−PESライフサイクル段階(続き)
段階 別名及び内容 目的 主要入力 主要出力
受入試験 海上試運転 PESが利害関係者の要件を満たして 設置されたPES 受け入れられた
いることを証明するための評価。 妥当性確認及び PES
顧客受入試験 受入試験仕様
この段階にはシステムの引き渡しが 受入試験報告書
ソフトウェア評 含まれる。
定 受入試験記録
運転中のサポー PESの運転及び PESの運転及び保守を行って要求さ 設置されたPES 運転及び保守記
ト 保守 れる信頼性を維持。 録
運転及び保守手
設計後サポート 注記 この段階で得られた情報が,類順 監視記録
似した船舶に搭載される同等
PESの概念定義の一部として PESマニュアル
用いられることがある。
サポート計画
廃棄 PES廃棄 PESを撤去し運用から外す。 廃棄要求 廃棄報告書
注記1 この段階で得られた情報が, 廃棄記録
類似した船舶に搭載される
同等PESのニーズ定義に用
いられることがある。
注記2 PESの一部のコンポーネント
(構成要素)が交換システム
の一部として再利用される
ことがある。例えば,通信ケ
ーブルがより高速で広範な
ネットワークの一部として
再利用されることがある。
――――― [JIS F 8082 pdf 45] ―――――
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JIS F 8082:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 17894:2005(IDT)
JIS F 8082:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.99 : 造船及び海洋構造物に関するその他の規格
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.240 : 情報技術(IT)の応用 > 35.240.60 : 運輸及び商業におけるITの応用
JIS F 8082:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称