JIS G 1257-7:2013 鉄及び鋼―原子吸光分析方法―第7部:バナジウム定量方法―酸分解フレーム法 | ページ 2

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a) 試料をはかりとってビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆う。
b) 王水15 mLを加え,穏やかに加熱して分解する。過塩素酸15 mLを加え,引き続き加熱して過塩素酸
の白煙を発生させる。
時計皿の下面を少量の水又は温水で洗って時計皿を取り除く。洗液は,ビーカーに入れる。ビーカ
ーから白煙が出なくなるまで濃縮する。
室温まで放冷した後,塩酸10 mLを加え,加熱して塩類を溶解し,水20 mLを加える。
c) 溶液をろ紙(5種A)を用いてろ過し,4060 ℃に温めた塩酸(2+100),次いで温水を用いてろ紙
に塩化鉄(III)の黄色が認められなくなるまで洗浄し,ろ液及び洗液を合わせる。残さは捨てる。
なお,このろ過操作は省略してもよい。
d) 溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,アルミニウム溶液(5.6)を正確に10 mL加え,
常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。

7.2 吸光度の測定

  7.1 d) で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調節した原子吸光分析装置のアセチレン・一酸化二窒
素フレーム中に噴霧し,バナジウム中空陰極ランプから放射される波長318.4 nmの光の吸光度を測定する。
7.1 c) のろ過操作手順の省略によって溶液中に二酸化けい素などの残さが残り,原子吸光分析装置の噴
霧器の吸引を妨害するおそれがある場合は,得た溶液の一部を,乾いたろ紙(5種A)又はろ過板の細孔
記号3以上のガラスろ過器でろ過し,最初の1 mL程度を捨て,その後のろ液を用いて吸光度を測定する。

8 空試験

  分析試料と同量の鉄(5.5)について,箇条7の手順に従って,試料と同じ操作を試料と併行して行う。

9 検量線の作成

9.1 検量線用溶液の調製

  表2のバナジウム含有率の範囲ごとに7個のビーカー(200 mL)を準備し,それぞれに表2に従って鉄
(5.5)をはかりとって移し入れ,時計皿で覆う。次に,表2に従ってバナジウム標準液(5.8)を正確に
加える。以下,7.1のb) d) の手順に従って試料と同じ操作を行って検量線用溶液を調製する。
検量線用溶液は,試料と同じ操作を行って調製するが,試料と併行には調製しなくてもよい。
表2−検量線用溶液への鉄及びバナジウム標準液添加量
バナジウム含有率 鉄(5.5)添加量 バナジウム標準液(5.8)の添加量
質量分率(%) g mL
0.005 以上 0.20 未満 1.000 0,1,2,4,6,8,10
0.20 以上 1.0 以下 0.200 0,1,2,4,6,8,10

9.2 検量線の作成

  9.1で調製した検量線用溶液の各液について,7.2の手順に従って試料溶液と併行して吸光度を測定し,
得た吸光度と添加したバナジウム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検
量線とする。

――――― [JIS G 1257-7 pdf 6] ―――――

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G 1257-7 : 2013

10 計算

  7.2及び箇条8で得た吸光度を,9.2で作成した検量線を用いてバナジウム量に変換し,試料中のバナジ
ウム含有率を,次の式によって算出する。
m1 m0 m01
V 100
m
ここに, V : 試料中のバナジウム含有率[質量分率(%)]
m1 : 試料溶液中のバナジウム検出量(g)
m0 : 空試験液中のバナジウム検出量(g)
m01 : 空試験ではかりとった鉄(5.5)中のバナジウム量(g)
[鉄(5.5)中のバナジウム含有率(質量分率)が0.000 5 %
未満で,その値が認証されていない場合は,バナジウム
量を0とする。]
m : 試料はかりとり量(g)

11 許容差

  許容差は,表3による。
表3−許容差
単位 質量分率(%)
バナジウム含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
0.005以上 1.0以下 f (n)×[0.007 8×(V)+0.000 6]
f (n)×[0.006 3×(V)+0.000 3]
許容差計算式中のf (n) の値はJIS Z 8402-6の表1(許容範囲の係数)による。nの値は,室内
再現許容差の場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した分
析室数である。また,(V) は,許容差を求めるバナジウム定量値の平均値[質量分率(%)]であ
る。
注記 この表の許容差は,バナジウム含有率(質量分率)0.002 %以上0.2 %未満の試料を用い,
共同実験した結果から求めたものである。

――――― [JIS G 1257-7 pdf 7] ―――――

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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
ISO 9647:1989 Steel and iron−Determination of vanadium content−Flame atomic
JIS G 1257-7:2013 鉄及び鋼−原子吸光分析方法−第7部 : バナジウム定量方法−
酸分解フレーム法 absorption spectrometric method
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
1 適用範 適用範囲を規定 1 適用範囲を規定 変更 JISは,タングステン及びチタJISは日本での検討結果により範
囲 ンを含む試料の適用を制限。 囲を制限。ISOに変更を提案する。
2 引用規

3 一般事 定量に共通な一般 追加 通則の内容を取り入れる規定で
項 事項を規定 技術的差異はない。
4 要旨 分析方法概要を記 3 分析方法概要を記述 一致

5 試薬 使用する試薬を規 4 使用する試薬を規定 変更 JISとISO規格とで使用する酸 JISは他の規格と整合させた試薬
定 の比率,標準液濃度が異なる。
を規定。技術的差異が小さいので
ISOには改正提案しない。
6 試料は 試料はかりとり量 7.1 試料はかりとり量を規定 一致
かりとり を規定

7 操作
7.1 試料 試料溶液の調製手 7.3.1 試料溶液の調製手順を規 変更 JISは全液ろ過操作を省略できJISは他の規格と整合させた試薬
溶液の調 順を規定 定 るとしている。 を規定。技術的差異が小さいので
製 ISOには改正提案しない。
G1
7.3.3 原子吸光分析装置の調整 削除 JISは引用規格で装置の調整を規
25
7.3.4 を規定 定。技術的差異はない。
7-7
7.2 吸光 吸光度の測定手順 7.3.5 吸光度の測定手順を規定 変更 ISO規格は溶液測定の順序を 技術的差異はほとんどないので
: 2
度の測定 を規定 細かく規定。JISは細部規定な現状のままとする。
01
し。
3
2

――――― [JIS G 1257-7 pdf 8] ―――――

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G 1257-7 : 2013
G1
2
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
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番号
-7
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
及び題名 の評価
01
8 空試験 空試験操作を規定 7.2 空試験操作を規定 一致
3
9 検量線
の作成
9.1 検量 検量線用溶液の調 7.3.2 検量線用溶液の調製を規 変更 JISとISO規格とで添加液量が JISとISO規格とでの標準液の濃
線用溶液 製を規定 定 異なる。 度の違いによるもので技術的差
の調製 異はない。
9.2 検量 検量線の作成を規 7.4 検量線の作成を規定 変更 JISは鉄中のV量を無視してゼ ISO規格改正があればJIS法を提
線の作成 定 ロ点とする。ISO規格は考慮す案する。差異は小さいので単独改
正提案はしない。
る場合も規定。また,求める値
の単位が異なる。
10 計算 含有率の算出手順 8.1 含有率の算出手順を規定 変更 JIS,ISO規格とも検量線で求 技術的差異はないので改正提案
を規定 めた値の単位に対応した計算 はしない。
式を規定。
11 許容差 許容差を規定 8.2 許容差を規定 変更 日本で調べた許容差を記載。 日本と世界平均の分析技術の差
JISの方が許容差が厳しい。 で,技術的差異はやむを得ない。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 9647:1989,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致·················· 技術的差異がない。
− 削除·················· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。

JIS G 1257-7:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9647:1989(MOD)

JIS G 1257-7:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1257-7:2013の関連規格と引用規格一覧