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G 1312-5 : 2011
なお,不溶解残さが認められない場合は,5.4.1 e)5.4.2の操作は行わなくてもよい。
5.4.2 不溶解残さの処理
不溶解残さの処理は,次の手順によって行う。
a) 5.4.1 e)で得た不溶解残さはろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,灰化する。
b) 放冷した後,二硫酸ナトリウム約2 g又は炭酸ナトリウム1 gとほう酸0.5 gを加え,加熱して融解す
る。放冷した後,先に保存した主液に白金るつぼごと入れ,加熱して融成物を溶解する。白金るつぼ
を少量の水で洗って取り出す。
5.4.3 鉄の除去
鉄の除去は,次の手順で行う。
a) 5.4.1 d)又は5.4.2 b)で得た溶液を,加熱して液量が約10 mLになるまで濃縮し,塩酸(7+5)約10 mL
を用いて分液漏斗(100 mL)に移し入れる。
b) 4-メチル-2-ペンタノン塩酸混合溶液(5.2.13)20 mLを加えて1分間激しく振り混ぜる。
c) しばらく静置して二層に分離した後,下層の水相をビーカー(300 mL)に移し入れる。
d) 元の分液漏斗(100 mL)に塩酸(7+5)5 mLを加え,再び1分間振り混ぜ,しばらく静置して二層
に分離した後,下層の水相をc)の水相が入っているビーカーに移し入れ,時計皿で覆う。上層の有機
相は捨てる。
5.4.4 鉄のマスキング
鉄のマスキングは,次の手順によって行う。
a) 5.4.3 d)で得た溶液を煮沸し,溶存している4-メチル-2-ペンタノンを追い出した後,時計皿の下面を少
量の水で洗って時計皿を取り除く。
b) 硝酸5 mL及び過塩素酸10 mLを加え,液量が約3 mLになるまで加熱濃縮した後,放冷する。
c) 水約150 mLを加えて塩類を溶解し,酢酸アンモニウム溶液(50 g/L)を滴加してpHを1.92.1に調
節する。
d) スルホサリチル酸溶液(10 g/L)1 mLを指示薬として加えて振り混ぜ,0.01 mol/L EDTA2Na溶液(5.2.14)
を,溶液が紫紅色から淡黄色又は無色になるまで滴加し,鉄をマスキングする。
5.4.5 滴定
滴定は,次の手順によって行う。
a) 5.4.4 d)で得た溶液に酢酸アンモニウム溶液を滴加してpHを2.93.1に調節した後,90 ℃以上に加熱
し,直ちにCu-PAN溶液(5.2.17)2,3滴を指示薬として加え,溶液が黄色になるまで0.01 mol/L EDTA2Na
溶液(5.2.14)を加え,更に,その約1 mLを過剰に加え,0.01 mol/L EDTA2Na溶液の使用量を求める。
b) 再び90 ℃以上に加熱し,直ちに0.01 mol/L銅溶液(5.2.16)で滴定し,溶液の色が黄から微紅に変わ
る点を終点とし,0.01 mol/L銅溶液(5.2.16)の使用量を求める。
5.5 空試験
試料中に含まれている鉄の量と同量の鉄を白金皿(100番)又はPTFE製ビーカー(200 mL)にとり,
白金又はPTFE製の蓋で覆う。5.4.1 b)5.4.5の手順に従って,試料と並行して行う。
5.6 計算
試料中のアルミニウム含有率を,次の式によって算出する。
V3 f1 V4 f2 V5 f1 V6 f2 .0000 269 8
Al 100
m1
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
――――― [JIS G 1312-5 pdf 6] ―――――
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V3 : 試料溶液において,5.4.5 a)で得た0.01 mol/L EDTA2Na溶液の
使用量(mL)
V4 : 試料溶液において,5.4.5 b)で得た0.01 mol/L銅溶液の使用量
(mL)
V5 : 空試験において,5.4.5 a)で得た0.01 mol/L EDTA2Na溶液の使
用量(mL)
V6 : 空試験において,5.4.5 b)で得た0.01 mol/L銅溶液の使用量
(mL)
f1 : 0.01 mol/L EDTA2Na溶液のファクター
f2 : 0.01 mol/L 銅溶液のファクター
m1 : 試料はかりとり量(g)
6 原子吸光法
6.1 要旨
試料を硝酸及びふっ化水素酸で分解し,過塩素酸を加えて白煙を発生させた後,原子吸光光度計を用い
てアルミニウムの吸光度を測定する。
6.2 試薬
試薬は,次による。
6.2.1 塩酸(1+3)
6.2.2 硝酸
6.2.3 過塩素酸
6.2.4 ふっ化水素酸
6.2.5 二硫酸ナトリウム
6.2.6 炭酸ナトリウム
6.2.7 ほう酸
6.2.8 鉄溶液(Fe : 25 mg/mL) アルミニウム含有率0.001 %(質量分率)以下の鉄2.5 gをはかりとって
ビーカー(300 mL)に移し入れ,過塩素酸20 mLを加え,加熱して鉄を分解した後,引き続き加熱して過
塩素酸の白煙を発生させる。放冷した後,温水約50 mLを加え,加熱して塩類を溶解し,室温まで冷却し
た後,100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
6.2.9 アルミニウム標準液(Al : 500 μg/mL) アルミニウム[99.9 %(質量分率)以上]1.000 gをはか
りとってビーカー(200 mL)に移し入れ,塩酸15 mLと硝酸5 mLを加え,加熱してアルミニウムを分解
し,過塩素酸10 mLを加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。放冷した後,温水約50 mLを加え,
加熱して塩類を溶解し,室温まで冷却した後,200 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線ま
で薄める(Al : 5 mg/mL)。これを,水で正確に10倍に希釈し,アルミニウム標準液とする。
6.3 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,1.0 gとし,0.1 mgの桁まではかる。
6.4 操作
警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸気は,
過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。
6.4.1 試料の分解
試料の分解は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとって白金皿(100番)又はPTFE製ビーカー(200 mL)に移し入れ,白金又はPTFE
――――― [JIS G 1312-5 pdf 7] ―――――
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製の蓋で覆う。
b) 蓋を少しずらして硝酸10 mLを加え,ふっ化水素酸10 mLを滴加して分解する。反応が激しい場合は,
容器の外を水で冷却しながら分解する。過塩素酸15 mLを加え,蓋の下面を水で洗って蓋を取り除き,
加熱して過塩素酸の濃厚な白煙を約10分間発生させる。
c) 放冷した後,蓋で覆い,塩酸(1+3)20 mLを加え,加熱して可溶性塩類を溶解する。
d) 蓋の下面を温水で洗って蓋を取り除き,溶液をろ紙(5種B)を用いてろ過し,温水で数回洗浄する。
ろ液及び洗液はビーカー(300 mL)に受けて主液として保存する。
なお,不溶解残さが認められない場合は,不溶解残さの処理は行わなくてもよい。ただし,不溶解
残さの処理を行わない場合は,6.4.1 d)で100 mL全量フラスコにろ過し,常温まで冷却した後,水で
標線まで薄める。
6.4.2 不溶解残さの処理
不溶解残さの処理は,次の手順によって行う。
a) 6.4.1 d)で得た不溶解残さはろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,灰化する。
b) 放冷した後,二硫酸ナトリウム約2 g又は炭酸ナトリウム1 gとほう酸0.5 gを加え,加熱して融解す
る。放冷した後,先に保存した主液に白金るつぼごと入れ,加熱して融成物を溶解する。白金るつぼ
を少量の水で洗って取り出す。常温まで冷却した後,100 mL全量フラスコに水を用いて移し入れ,水
で標線まで薄める。
6.4.3 測定溶液の調製
測定溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 試料中のアルミニウム含有率が0.50 %(質量分率)未満の場合 6.4.1 d)又は6.4.2 b)で得た溶液を用
いる。
b) 試料中のアルミニウム含有率が0.50 %(質量分率)以上1.25 %(質量分率)未満の場合 6.4.1 d)又
は6.4.2 b)で得た溶液を20.0 mL分取して100 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
c) 試料中のアルミニウム含有率が1.25 %(質量分率)以上5.0 %(質量分率)以下の場合 6.4.1 d)又は
6.4.2 b)で得た溶液を5.0 mL分取して100 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
6.4.4 吸光度の測定
原子吸光光度計を用いて,6.4.3 a),b)又はc)で得た溶液をアセチレン−一酸化二窒素フレーム中に噴霧
し,波長309.2 nm又は396.2 nmにおけるアルミニウムの吸光度を測定する。
6.5 空試験
試薬だけを用いて,6.4.1 b)6.4.4の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
6.6 検量線の作成
検量線の作成は,試料と並行して,次の手順によって行う。
a) 数個の白金皿(100番)又はPTFE製ビーカー(200 mL)を準備し,それぞれに試料中に含まれる鉄
の量と同量の鉄溶液(6.2.8)を加える。これに表2のアルミニウム標準液添加量に従って,アルミニ
ウム標準液(6.2.9)を段階的にとり,白金又はPTFE製の蓋で覆う。6.4.1 b)6.4.2 b)の手順に従って
試料と同じ操作を行う。
b) この溶液を試料溶液と同量分取し,100 mLの全量フラスコに移し入れる。以下,6.4.4の手順に従っ
て試料と同じ操作を行う。
c) 得た吸光度とアルミニウム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量
線とする。
――――― [JIS G 1312-5 pdf 8] ―――――
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表2−アルミニウム標準液添加量
試料中のアルミニウム含有率 アルミニウム標準液添加量
%(質量分率) mL
0.02以上 0.50未満 01.0
0.50以上 1.25未満 03.0
1.25以上 5.0以下 010.0
6.7 計算
計算は,次のいずれかによる。
a) 測定溶液の調製を6.4.3 a)で行った場合 6.6で作成した検量線から6.4.4及び6.5で得た吸光度に対応
するアルミニウム量を求め,試料中のアルミニウム含有率を,次の式によって算出する。
( A1A2 )
Al 100
m2
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中のアルミニウム検出量(g)
A2 : 空試験液中のアルミニウム検出量(g)
m2 : 試料はかりとり量(g)
b) 測定溶液の調製を6.4.3 b)又は6.4.3 c)で行った場合 6.6で作成した検量線から6.4.4及び6.5で得た吸
光度に対応するアルミニウム量を求め,試料中のアルミニウム含有率を,次の式によって算出する。
A3 A4
Al
V7
m3
100
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
A3 : 分取した試料溶液中のアルミニウム検出量(g)
A4 : 分取した空試験液中のアルミニウム検出量(g)
V7 : 試料溶液及び空試験液の分取量(mL)
m3 : 試料はかりとり量(g)
7 ICP発光分光法
7.1 要旨
試料を硝酸及びふっ化水素酸で分解し,過塩素酸を加え過塩素酸の白煙を発生させた後,溶液をICP発
光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,アルミニウムの発光強度を測定する。
7.2 試薬
試薬は,次による。
7.2.1 塩酸(1+3)
7.2.2 硝酸
7.2.3 過塩素酸
7.2.4 ふっ化水素酸
7.2.5 二硫酸ナトリウム
7.2.6 炭酸ナトリウム
7.2.7 ほう酸
7.2.8 鉄溶液(Fe : 25 mg/mL) 6.2.8による。
7.2.9 アルミニウム標準液(Al : 500 μg/mL) アルミニウム[99.9 %(質量分率)以上]1.000 gをはか
――――― [JIS G 1312-5 pdf 9] ―――――
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りとってビーカー(200 mL)に移し入れ,塩酸15 mLと硝酸5 mLを加え,加熱してアルミニウムを分解
し,過塩素酸10 mLを加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。放冷した後,温水約50 mLを加え,
加熱して塩類を溶解し,室温まで冷却した後,200 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線ま
で薄める(Al : 5 mg/mL)。これを,水で正確に10倍に希釈し,アルミニウム標準液とする。
7.3 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,0.5 gとし,0.1 mgの桁まではかる。
7.4 操作
警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸気は,
過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。
7.4.1 試料の分解
試料の分解は,次の手順によって行う。
a) 6.4.1 a)の操作を行う。
b) 6.4.1 b) d)の操作を行う。
7.4.2 不溶解残さの処理
不溶解残さの処理は,6.4.2による。
7.4.3 測定溶液の調製
測定溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) 試料中のアルミニウム含有率が0.10 %(質量分率)未満の場合 7.4.1 b)又は7.4.2で得た溶液を用い
る。
b) 試料中のアルミニウム含有率が0.10 %(質量分率)以上の場合 7.4.1 b)又は7.4.2で得た溶液を10.0
mL分取して100 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄める。
7.4.4 発光強度の測定
7.4.3 a)又はb)で得た溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長396.1 nm
又は394.4 nmにおけるアルミニウムの発光強度を測定する。
7.5 空試験
試料の代わりに,試料中に含まれる鉄の量と同量の鉄溶液(7.2.8)を加え,白金又はPTFE製の蓋で覆
う。7.4.1 b)7.4.4の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う。
7.6 検量線の作成
検量線の作成は,試料と並行して,次の手順によって行う。
a) 数個の白金皿(100番)又はPTFE製ビーカー(200 mL)を準備し,それぞれに試料中に含まれる鉄
の量と同量の鉄溶液(7.2.8)を加える。これに表3のアルミニウム標準液添加量に従って,アルミニ
ウム標準液(7.2.9)を段階的にとり,白金又はPTFE製の蓋で覆う。7.4.1 b)7.4.2の手順に従って試
料と同じ操作を行う。
b) この溶液を試料溶液と同量分取し,100 mLの全量フラスコに移し入れる。以下,7.4.4の手順に従っ
て試料と同じ操作を行う。
c) 得た発光強度とアルミニウム量との関係線を作成して検量線とする。
――――― [JIS G 1312-5 pdf 10] ―――――
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JIS G 1312-5:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 4139:1979(MOD)
JIS G 1312-5:2011の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 1312-5:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG1301:2016
- フェロアロイ―分析方法通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則