JIS G 1313-1:2012 フェロクロム分析方法―第1部:クロム定量方法 | ページ 2

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G 1313-1 : 2012
フェロイン溶液 硫酸鉄(II)七水和物0.35 gを水に溶解し,これに1,10-フェナントロリ
ン一水和物0.75 g又は1,10-フェナントロリン塩酸塩一水和物0.88 gを加えて溶解し,水で液
量を100 mLとする。
3) 終点がはっきりしない場合には,ジフェニルアミン-4-スルホン酸ナトリウム溶液2,3滴加え
てもよい。ただし,試料中にバナジウムが0.1 %(質量分率)以上共存する場合には使用でき
ない。また,指示薬としてフェロイン溶液3,4滴を使用してもよい。

5.5 空試験

  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

5.6 計算

  試料中のクロムの含有率を,次の式によって算出する。
V1 f1 V2 f2 V3 f1 V4 f2 .0001 733
Cr 100
50
m1
250
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率[%(質量分率)]
V1 : 試料溶液において,5.4.3 b)で得た0.1 mol/L硫酸アンモニウム
鉄(II)溶液の使用量(mL)
V2 : 試料溶液において,5.4.3 c)で得た0.02 mol/L過マンガン酸カ
リウム溶液4) の使用量(mL)
V3 : 空試験において,5.4.3 b)で得た0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄
(II)溶液の使用量(mL)
V4 : 空試験において,5.4.3 c)で得た0.02 mol/L過マンガン酸カリ
ウム溶液4) の使用量(mL)
f1 : 0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液のファクター
f2 : 0.02 mol/L過マンガン酸カリウム溶液5) のファクター
m1 : 試料はかりとり量(g)
注4) 注2) を適用した場合には,1/60 mol/L二クロム酸カリウム溶液の使用量。
5) 注3) を適用した場合には,1/60 mol/L二クロム酸カリウム溶液のファクター。

5.7 許容差

  許容差は,表1による。
表1−許容差
単位 %(質量分率)
試料 クロム含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
高炭素フェロクロム 55.8 0.5 0.8
低炭素フェロクロム 61.4 0.5 0.8
注記 この表に示すクロム含有率は,許容差決定のための共同実験に用いた試料中のクロ
ム含有率である。

6 ペルオキソ二硫酸アンモニウム酸化硫酸アンモニウム鉄(II)電位差滴定法

6.1 要旨

  試料をりん酸で分解した後,硫酸を加えて硫酸溶液とする。又は,アルカリで融解して融成物を水で溶
解した後,硫酸を加えて硫酸溶液とする。硝酸銀を触媒として,ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液でク
ロムを二クロム酸に酸化し,同時に酸化された過マンガン酸を塩酸で還元した後,電位差計を用いて硫酸
アンモニウム鉄(II)溶液で滴定する。

――――― [JIS G 1313-1 pdf 6] ―――――

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6.2 試薬

  試薬は,次による。
6.2.1 塩酸(1+3)
6.2.2 硝酸
6.2.3 硫酸(1+1,1+4)
6.2.4 りん酸
6.2.5 融解合剤(過酸化ナトリウム7,炭酸ナトリウム3)
6.2.6 尿素
6.2.7 硝酸銀溶液(5 g/L) この溶液は,褐色ガラス瓶に入れて保存する。
6.2.8 亜硝酸カリウム溶液(10 g/L)
6.2.9 硫酸マンガン(II)溶液 5.2.7による。
6.2.10 ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液(200 g/L) 5.2.8による。
6.2.11 過マンガン酸カリウム溶液(3 g/L) 5.2.9による。
6.2.12 0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液 5.2.10による。

6.3 装置及び器具

  装置及び器具は,次による。
6.3.1 電位差計 電位差滴定に用いる装置は,JIS K 0113の5.1(装置)による。pH計にmV表示のある
ものを使用してもよい。
6.3.2 電極 電極は,白金−飽和カロメル,白金−タングステン又は白金−白金のいずれかの組合せを用
いる。

6.4 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,0.50 gとし,0.1 mgの桁まではかる。

6.5 操作

6.5.1  試料の分解
試料の分解は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 酸分解による場合 5.4.1 a)の操作を行う。
b) アルカリ融解による場合 5.4.1 b)の操作を行う。
6.5.2 クロムの酸化
5.4.2の操作を行う。
6.5.3 滴定
滴定は,次の手順によって行う。
a) 6.5.2で得た溶液を室温まで冷却し,水で液量を約250 mLとする。
b) 電位差計を用いて0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液(6.2.12)で滴定し,電位差計の指示が急
激に変化する点を終点とし,0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液の使用量を求める6)。
c) 過マンガン酸カリウム溶液(6.2.11)を,溶液が僅かに紅色を呈するまで滴加し,更に2滴過剰に加え,
約2分間かき混ぜる。
d) 亜硝酸カリウム溶液(10 g/L)を滴加して紅色を消失させ,電位に変化が認められてから更に2滴過
剰に加える。
e) 尿素0.5 gを加えてかき混ぜ,過剰の亜硝酸の分解による細かい気泡を消失させる。
f) かき混ぜながら,0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液(6.2.12)で滴定し,電位差計の指示が急激

――――― [JIS G 1313-1 pdf 7] ―――――

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に変化する点を終点とし,0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液の使用量を求める7)。
注6) 6.5.3 b)での使用量は,クロム及びバナジウムの合量に相当する。
7) 6.5.3 f)での使用量は,バナジウム量に相当する。

6.6 空試験

  試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。

6.7 計算

  試料中のクロム含有率を,次の式によって算出する。
V5 V6 V7 V8 f3 .0001 733
Cr 100
50
m2
250
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率[%(質量分率)]
V5 : 試料溶液において,6.5.3 b)で得た0.1 mol/L硫酸アンモニウム
鉄(II)溶液の使用量(mL)
V6 : 試料溶液において,6.5.3 f)で得た0.1 mol/L硫酸アンモニウム
鉄(II)溶液の使用量(mL)
V7 : 空試験において,6.5.3 b)で得た0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄
(II)溶液の使用量(mL)
V8 : 空試験において,6.5.3 f)で得た0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄
(II)溶液の使用量(mL)
f3 : 0.1 mol/L硫酸アンモニウム鉄(II)溶液のファクター
m2 : 試料はかりとり量(g)

6.8 許容差

  許容差は,表2による。
表2−許容差
単位 %(質量分率)
試料 クロム含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
高炭素フェロクロム 55.8 0.5 0.8
低炭素フェロクロム 61.4 0.5 0.8
注記 この表に示すクロム含有率は,許容差決定のための共同実験に用いた試料中のクロ
ム含有率である。

――――― [JIS G 1313-1 pdf 8] ―――――

                                                                                                                                           7
G 1313-1 : 2012
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS G 1313-1:2012 フェロクロム分析方法−第1部 : クロム定量方法 ISO 4140:1979 Ferrochromium and ferrosilicochromium−Determination of chromium
content−Potentiometric method
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ご(V) JISと国際規格との技術的差
国際 との評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 フェロクロム中のクロ 1 フェロクロム及びシリ追加 JISはシリコクロムについて別規 JISは,日本国内で広く使用され
ム定量方法について規 コクロムのクロム定量 格がある。 ていてJISとして必要な別の定量
定 方法について規定 方法を追加。これらのISO規格へ
の提案を検討する。
2 引用規格
3 一般事項 JIS G 1301 1 ISO 3713による。 変更 実質的に同じ −
4 定量方法の区 2方法を規定 − 規定されていない 追加 − 電位差滴定方法以外の定量方法に
分 ついては,ISO規格への提案を検
討する。
5 ペルオキソ二 ペルオキソ二硫酸アン − 規定されていない 追加 ペルオキソ二硫酸アンモニウム酸日本国内で広く使用されているた
硫酸アンモニウ モニウム酸化硫酸アン め追加。ISO規格への提案を検討
化硫酸アンモニウム鉄(II)・過マ
ム酸化硫酸アン モニウム鉄(II)・過マ ンガン酸カリウム逆滴定法を追加する。
モニウム鉄 ンガン酸カリウム逆滴
定法
(II)・過マンガ
ン酸カリウム逆
滴定法
6.1 要旨 要旨を規定 3 要旨 変更 実質的に同じ −
6.2 試薬 試薬 4 試薬 変更 ISO規格では過酸化ナトリウムが −
G1
規定されているが,JISでは危険
31
なため規定していない。ほかは実
3-1
質的に同じ
: 2
6.3 装置及び器具 5 装置 一致
01
6.4 試料はかりとり量 7.1 試料はかりとり量 一致
2
2

――――― [JIS G 1313-1 pdf 9] ―――――

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G 1313-1 : 2012
G1
2
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ご(V) JISと国際規格との技術的差
国際 との評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
313
規格
-1
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
番号
及び題名 番号 の評価
01
6.5 操作 7.2 定量方法 変更 ISO規格ではアルカリ融解の際, ISO規格への提案を検討する。
2
混合融剤及び過酸化ナトリウムが
規定されているが,JISでは危険
なため規定していない。
6.6 空試験 − 規定されていない 追加 ISO規格への提案を検討する。
6.7 計算 8 結果 追加 空試験が入っていない。ほかは同ISO規格への提案を検討する。
じ。
6.8 許容差 許容差について規定 9 再現誤差 追加
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 4140:1979,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 技術的差異がない。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD 国際規格を修正している。

JIS G 1313-1:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4140:1979(MOD)

JIS G 1313-1:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1313-1:2012の関連規格と引用規格一覧