JIS G 1313-4:2012 フェロクロム分析方法―第4部:りん定量方法 | ページ 2

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G 1313-4 : 2012

6 ICP発光分光法

6.1 要旨

  試料を過塩素酸で分解する。又はアルカリで融解して塩酸に溶解する。この溶液をICP発光分光分析装
置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,りんの発光強度を測定する。

6.2 試薬

  試薬は,次による。
6.2.1 塩酸(1+1)
6.2.2 過塩素酸
6.2.3 過酸化水素
6.2.4 融解合剤(過酸化ナトリウム7,炭酸ナトリウム3)
6.2.5 クロム溶液(Cr : 20 mg/mL) りん含有率が0.000 2 %(質量分率)以下の二クロム酸ナトリウム
二水和物5.7 gをはかりとってビーカー(200 mL)に移し,水を加えて溶解し,100 mLの全量フラスコに
水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
6.2.6 鉄溶液(Fe : 20 mg/mL) りん含有率が0.000 4 %(質量分率)以下の鉄2.0 gをはかりとってビ
ーカー(300 mL)に移し,塩酸(1+1)40 mLを加え,加熱して鉄を分解する。常温まで冷却した後,
100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
6.2.7 りん標準液(P : 100 μg/mL) 5.2.7による。

6.3 試料はかりとり量

  試料はかりとり量は,0.5 gとし,0.1 mgの桁まではかる。

6.4 操作

    警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸
気は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。
6.4.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 酸分解による場合
1) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆う。
2) 過塩素酸20 mLを加え,加熱して分解する。
3) 加熱を続け,過塩素酸の白煙を発生させ,ビーカーの内部が透明になって過塩素酸の蒸気がビーカ
ーの内壁を伝わって還流する状態を約10分間維持する。
4) 放冷した後,温水約100 mLを加えて可溶性塩類を溶解する。
5) 過酸化水素を5 mL加え,加熱して約10分間煮沸し,放冷する。
6) 時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を,ろ紙(5種A)を用いて250 mLの全量フラ
スコにろ過し,温水で4,5回洗浄し,洗液をろ液に合わせる。
7) 常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
b) アルカリ融解による場合
1) 試料をはかりとって,ニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL又は45 mL)に移
し入れる。
2) 融解合剤(6.2.4)5 gを加えてよくかき混ぜ,その上を融解合剤1 gで覆う。
3) 初めは低温で穏やかにるつぼを揺り動かしながら内容物が融解するまで加熱する。

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4) 温度を上げ,約700 ℃(暗赤熱状態)で約5分間るつぼを揺り動かしながら加熱して完全に融解し
た後,放冷する。
5) るつぼを塩酸(1+1)100 mLを入れたビーカー(300 mL)に入れ,時計皿で覆う。加熱して融成物
を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除いた後,るつぼを水で洗ってるつぼを取り出
す。
6) 過酸化水素を5 mL加え,時計皿で覆い,約10分間煮沸し,放冷する。
7) 常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mL全量フラスコに水を用
いて移し入れる。
8) 水で標線まで薄める。
6.4.2 発光強度の測定
6.4.1 a) 7)又はb) 8)で得た溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長
177.43 nm,178.29 nm又は213.62 nmにおけるいずれかの波長のりんの発光強度を測定する。

6.5 空試験

  空試験は,次のいずれかの手順に従って,試料と並行して行う。
a) 試料溶液の調製を酸分解で行った場合
ビーカー(300 mL)を用意し,試料を用いないで,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるよ
うにクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)を加え,時計皿で覆った後,6.4.1 a) 2)5)の手順に従っ
て操作を行う。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mL全量フラ
スコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴ
ンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長と同じ波長におけるりんの発光強度を測定する。
b) 試料溶液の調製をアルカリ融解で行った場合
ニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL又は45 mL)を用意し,試料を用いない
で,6.4.1 b) 2)5)の手順に従って操作を行った後,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるよう
にクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)を加える。次に,6.4.1 b) 6)6.4.2の手順に従って操作し,
試料の測定に用いた波長と同じ波長におけるりんの発光強度を測定する。

6.6 検量線の作成

  検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料溶液の調製を酸分解で行った場合
1) 数個のビーカー(300 mL)を用意し,それぞれに試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるよう
にクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)を加える。これに段階的にりん標準液(6.2.7)04.0 mL
(りんとして0400 μg)を正確に加えた後,時計皿で覆う。
2) 6.4.1 a) 2)5)の手順に従って操作を行う。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,250 mL全
量フラスコに水を用いて移し入れ,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
3) この溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長
と同じ波長におけるりんの発光強度を測定し,得た発光強度とりん量との関係線を作成して検量線
とする。
b) 試料溶液の調製をアルカリ融解で行った場合
1) 数個のニッケルるつぼ(30 mL)又はジルコニウムるつぼ(35 mL又は45 mL)を用意し,6.4.1 b) 2)
5)の手順に従って操作を行う。

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2) これに,試料中に含まれるクロム及び鉄と同量となるようにクロム溶液(6.2.5)及び鉄溶液(6.2.6)
を加え,段階的にりん標準液(6.2.7)04.0 mL(りんとして0400 μg)を正確に加える。以下,
6.4.1 b) 6)8)の手順に従って操作を行う。
3) この溶液の一部をICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,試料の測定に用いた波長
と同じ波長におけるりんの発光強度を測定し,得た発光強度とりん量との関係線を作成して検量線
とする。

6.7 計算

  6.4.2及び6.5で得た発光強度と6.6で作成した検量線とからりん量を求め,試料中のりん含有率を,次
の式によって算出する。
A3−A4
P= 100
m2
ここに, P : 試料中のりん含有率[%(質量分率)]
A3 : 試料溶液中のりん検出量(g)
A4 : 空試験で得られたりん検出量(g)
m2 : 試料はかりとり量(g)

JIS G 1313-4:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1313-4:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG1301:2016
フェロアロイ―分析方法通則