JIS H 0522:1999 アルミニウム鋳物の放射線透過試験方法及び透過写真の等級分類方法 | ページ 2

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4.8.1 フィルム濃度 試験部及び透過度計位置におけるフィルム濃度は,2.03.0の間にあるように撮影
及び現象の条件を設定することが望ましい。
4.8.2 フィルムのかぶり 明りょうなかぶりが現れるようなフィルムは,定期的に除去しなければならな
い。かぶりの濃度は,0.2以下とすることが望ましい。
4.8.3 放射線の後方散乱の防止と確認 放射線の後方散乱を吸収するためにフィルム又はフィルムの背
面に適当な厚さの鉛層(5)をはり付け,撮影しなければならない。
注(5) 放射線の後方散乱の防護が十分であるかは,例えば,使用する鉛層と同じ厚さのBという鉛文
字をフィルム又はフィルムカセットの背面にはり付け,通常の方法で撮影し,透過写真に文字
が現れないことによって確認する。
4.8.4 その他 欠陥の判定を困難とするような透過写真のきず,むらがあってはならない。
4.9 製品の識別 撮影する試験体には,照合のために文字又は記号のマーカを配置し,撮影位置がフィ
ルム上で確認できるようにするただし,試験体にマーカを配置することが困難な場合には,スケッチなど
によって撮影位置を確認できるようにする。
5. フィルム観察装置 フィルム観察装置は,少なくとも次の構造を備えていることが望ましい。
a) 試験体の検査部及び透過度計の位置において,判定に十分な光度の光源を備えているもの。
b) フィルム観察面において,均一な明るさが得られる構造であるもの。
c) 長時間使用時にフィルム乳化面が損傷しないように,適当なファン・ブロアなどの冷却装置を備えて
いるもの。
d) フィルム観察面及びフィルムの大きさに応じた,マスクを備えているもの。
6. 透過度計
6.1 透過度計の構造 使用する透過度計は,JIS Z 2306による。
6.2 透過度計の使用 透過写真の像質を評価するための透過度計の使用は,次による。
a) 透過度計は,放射線撮影中,製品の指定肉厚上に設置する。製品形状が複雑な場合は,フィルムから
最も離れた検査部の位置に置く。
b) 透過度計は,できるだけ放射線軸に垂直になるように置く。
c) 同一の製品をまとめて撮影する場合には,放射線錘の最も外側に位置する製品の指定肉厚上に置く。
d) 透過度計が製品の上部に置けない場合は,放射線吸収度及び肉厚のほぼ等しい材料のブロック上に置
く。
e) 二重壁撮影の場合は,上部壁の放射線源側に置く。
なお,透過度計を製品の上部壁に置くのが困難な場合には,放射線吸収度及び肉厚が二重壁厚にほ
ぼ等しい材料のブロック上に置く。この場合,透過度計の位置は,発泡スチロールなどで上部壁の高
さと合わせる。
7. 等級分類
7.1 欠陥の種類及び等級 透過写真上の欠陥の種類及び等級は,ASTM E 155の基準写真と照合比較し
て判定する。その単位領域は,1辺が50mmの正方形とする。
7.2 グレード及び品質等級の判定方法 製品の要求品質特性に応じて,受渡当事者間の合意によって,
種々の欠陥を判定し,表1に示す総合判定ADの四つの品質等級のいずれかを判定する。

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なお,等級Aは,高応力下で使用される高品質の鋳物製品の品質特性に適合しており,等級Dは,一般
の鋳物品質特性に適合している。
表1 品質等級及び欠陥の許容限界等級
品質等級 A B C D
参照厚さ (mm) 6.35 19.1 6.35 19.1 6.35 19.1 6.35 19.1
厚さの範囲 (mm) 12未満 1250 12未満 1250 12未満 1250 12未満 1250
ASTM参照プレートの題目 等級
ガスホール(6) 1 1 2 2 5 5 6 6
ガスポロシティ(円状) 1 1 2 2 5 5 7 7
ガスポロシティ(棒状) 1 1 3 3 4 3 6 6
0
シュリンケージ(キャビティ) − 1 − 2 − 4 −
1
シュリンケージ(スポンジ状) 1 2 2 4 3 5 6
異物(少量) 1 1 2 2 4 4 6 6
異物(多量) 1 0 2 1 4 3 6 6
注(6) プローホールともいう。
7.3 異なる性状の欠陥が含まれている場合の判定方法 検査部の単位領域内に基準写真では単純に照合
できないような同一又は異なる性状の欠陥が存在している場合には,次の方法によって判定する。
a) 二つの欠陥(同一種類の欠陥又は異なる種類の欠陥)が存在する場合 2種類の欠陥又は同一種類の
二つの欠陥が単位領域内に存在する場合の合否の判定は,表2による(例1.参照)。
なお,両方の欠陥がいずれも許容限界等級である場合には,放射線透過試験は,不合格と判定する。
表2 単位領域内に二つの欠陥が存在する場合の合否の判定基準
一つの欠陥 他の欠陥の判定等級
の判定等級 限界等級+1 限界等級 限界等級−1
限界等級+1 不合格 不合格 不合格
限界等級 不合格 不合格 合格
限界等級−1 不合格 合格 合格
例1. ガスホール及びガスポロシティの二つの欠陥が存在している場合 ガスホールの許容限界等級
3,ガスポロシティの許容限界等級4の品質特性が要求される場合の合否の判定の例。
合格 : 一つの欠陥だけが許容限界等級で 不合格 : 二つの欠陥がそれぞれ許容限界等
あり,他の欠陥は許容限界等級よ 級であるため。
り1等級小さいため。
b) 三つの欠陥(同一種類の欠陥又は異なる種類の欠陥)が存在する場合 3種類の欠陥又は同一種類の
三つの欠陥が単位領域内に存在する場合の合否の判定は,表3及び表4による。
なお,二つ以上の欠陥がいずれも許容限界等級である場合には,放射線透過試験は,不合格と判定
する(例2.,例3.参照)。また,一つの欠陥が許容限界等級である場合には,他の二つの欠陥の一つが
許容限界等級より1等級小さく,さらに,残りの一つが許容限界等級より2等級小さくなければ,放

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射線透過試験は合格と判定しない(不合格 : 例4.,合格 : 例5.,例6.参照)。また,三つの欠陥のいず
れもが許容限界等級より少なくとも1等級小さい場合は,合格と判定する。
表3 単位領域内に三つの欠陥が存在する場合の合否の判定基準
(一つの欠陥が許容限界等級である場合)
他の一つの欠陥 他のもう一つの欠陥の判定等級
の判定等級 限界等級 限界等級−1 限界等級−2
限界等級 不合格 不合格 不合格
限界等級−1 不合格 不合格 合格
限界等級−2 不合格 合格 合格
表4 単位領域内に三つの欠陥が存在する場合の合否の判定基準
(一つの欠陥が許容限界等級より1等級小さい場合)
他の一つの欠陥 他のもう一つの欠陥の判定等級
の判定等級 限界等級 限界等級−1 限界等級−2
限界等級−1 合格 合格 合格
限界等級−2 合格 合格 合格
例2. 三つのガスホールの欠陥が存在している場合 ガスホールの許容限界等級3の品質特性が要求
される場合の不合格の判定の例。
不合格 : 二つの欠陥がそれぞれ許容限界等級であるため。
例3. ガスホール,ガスポロシティ及びシュリンケージの三つの欠陥が存在している場合 ガスホー
ルの許容限界等級3,ガスポロシティの許容限界等級4及びシュリンケージの許容限界等級3の品
質特性が要求される場合の不合格の判定の例。
不合格 : 二つの欠陥がそれぞれ許容限界等級であるため。
例4. 三つのガスホールの欠陥が存在している場合 ガスホールの許容限界等級3の品質特性が要求
される場合の不合格の判定の例。
不合格 : 一つの欠陥だけが許容限界等級であり,他の二つの欠陥は許容限界等級よりも小さ
い2等級であるが,さらに,そのうちのいずれか一つが2等級小さい1等級でないため。

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例5. 三つのガスホールの欠陥が存在している場合 ガスホールの許容限界等級3の品質特性が要求
される場合の合格の判定の例。
合格 : 一つの欠陥だけが許容限界等級であり,他の二つの欠陥の一つは許容限界等級よりも
1等級小さい2等級であり,さらに,もう一つが2等級小さい1等級であるため。
例6. ガスホール,ガスポロシティ及びシュリンケージの三つの欠陥が存在している場合 ガスホー
ルの許容限界等級3,ガスポロシティの許容限界等級4及びシュリンケージの許容限界等級3の品
質特性が要求される場合の合格の判定の例。
合格 : 一つの欠陥が許容限界等級であり,他の二つの欠陥の一つは許容限界等級よりも1等
級小さい2等級であり,さらに,もう一つが2等級小さい2等級であるため。
c) 四つ以上の欠陥(同一種類の欠陥又は異なる種類の欠陥)が存在する場合 4種類以上の欠陥又は四
つ以上の欠陥が単位領域内に存在する場合には,放射線透過試験は不合格と判定する。
8. 試験報告 放射線透過試験の判定結果及び透過写真は,検査記録として記録,保管しなければならな
い。また,注文者からの要求に応じて提出しなければならない。
8.1 検査記録 検査記録は,次の内容による。
a) 製造業者名
b) 製品名
c) 合金の種類,質別又はそれらの記号
d) 製品,フィルム及び検査結果が結びつく記号

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e) 撮影装置
f) フィルム名
g) 現像条件
1) 現像機名
2) 現像温度
3) 現像時間
h) 撮影条件
1) 撮影肉厚
2) 管電圧
3) 電流
4) 露光時間
5) 線焦点−フィルム間距離
6) 増感紙使用の有無
7) 撮影者名
i) 判定者名
j) 判定結果
k) 等級分類記録
l) 備考
関連規格 ISO 5579 : 1985 Non-destructive testing−Radiographic examination of metallic materials by X-and
gamma rays Basic rules
JIS改正原案調査作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 小 島 陽 長岡技術科学大学
茂 木 徹 一 千葉工業大学
里 達 雄 東京工業大学工学部
後 藤 敬 一 通商産業省基礎産業局
大 嶋 清 治 工業技術院標準部
橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
上 野 治 己 トヨタ自動車株式会社第一材料技術部
神 戸 洋 史 日産自動車株式会社技術開発センター
大 谷 忠 司 株式会社本田技術研究所栃木研究所
安 達 充 宇部興産株式会社機械エンジニアリング事業本部
THAN TRONG LONG 株式会社東芝材料部品開発試作センター
北 岡 山 治 日本軽金属株式会社メタル合金事業部
小 池 進 株式会社神戸製鋼所大安工場
中 井 清 之 旭テック株式会社材料開発部
石 川 明 成 アイシン精機株式会社材料技術部
山 下 和 秀 株式会社東京軽合金製作所
青 野 幸 雄 小川合金製造株式会社
(事務局) 井 波 隆 夫 社団法人軽金属協会

JIS H 0522:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9915:1992(MOD)

JIS H 0522:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 0522:1999の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ2306:2015
放射線透過試験用透過度計