この規格ページの目次
- 5.4 試料はかり取り量
- 5.5 操作
- 5.5.1 試料の分解
- 5.5.2 銅の電解分離
- 5.5.3 電解後の溶液の処理
- 5.5.4 呈色
- 5.5.5 吸光度の測定
- 5.6 空試験
- 5.7 検量線の作成
- 5.8 計算
- 6. 原子吸光法
- 6.1 要旨
- 6.2 試薬
- 6.3 試料はかり取り量
- 6.4 操作
- 6.4.1 試料溶液の調製
- 6.4.2 吸光度の測定
- 6.5 空試験
- 6.6 検量線の作成
- 6.7 計算
- 7. ICP発光分光法
- 7.1 要旨
- 7.2 試薬
- 7.3 試料はかり取り量
- 7.4 操作
- 7.4.1 試料溶液の調製
- 7.4.2 発光強度の測定
- 7.5 空試験
- 7.6 検量線の作成
- 7.7 計算
- JIS H 1060:2002の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS H 1060:2002の関連規格と引用規格一覧
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H 1060 : 2002
図1 電解用ビーカー 図2 円筒状白金電極 図3 らせん状白金電極
図4 半円形時計皿
5.4 試料はかり取り量
試料はかり取り量は,0.50gとする。
5.5 操作
――――― [JIS H 1060 pdf 6] ―――――
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H 1060 : 2002
5.5.1 試料の分解
試料をはかり取って電解用ビーカー [5.3a) ] に移し入れ,時計皿で覆い,混酸 [5.2c) ]
20mlを加え,加熱して完全に分解した後,数分間煮沸して窒素酸化物を除く。時計皿の下面及びビーカー
の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。
5.5.2 銅の電解分離
銅の電解分離は,次の手順によって行う。
a) 5.5.1で得た溶液に,水を加えて液量を150mlとした後,その中に円筒状白金電極 [5.3b) ] 及びらせん
状白金電極 [5.3c) ] を挿入し,半円形時計皿 [5.3d) ] で覆う。
b) 円筒状白金電極を陰極,ちせん状白金電極を陽極として,液温1530℃(1)で,0.30.4Aの電流を通
じ,約12時間電解する(2)。
c) 時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の柄の液面上に露出した部分を水で洗い,電流を通じたまま,
両極を水洗しながら徐々に引き上げて取り除く。
注(1) 液温が15℃以下のときは,適切な加熱装置を用いる。
(2) 電解時間を短縮するために,磁気かき混ぜ器などによって電解液をかき混ぜながら,1.01.4A
の電流を通じて23時間電解を行ってもよい。
5.5.3 電解後の溶液の処理
電解後の溶液の処理は,次の手順によって行う。
a) 5.5.2c)で得た溶液を,250mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
b) 溶液を,コバルト量が20200 取し,ビーカー (200ml) に移し入れ,加熱蒸発して
乾固した後,放冷する。硫酸 (1+3) 1滴と水10mlとを加え,加熱して可溶性塩類を溶解し,室温ま
で冷却する。
5.5.4 呈色
呈色は,次の手順によって行う。
a) 5.5.3b)で得た溶液に,酢酸ナトリウム溶液 [5.2d) ] 5mlを加える(3)。
b) ニトロソR塩溶液 [5.2e) ] を正確に5ml加え,約1分間穏やかに煮沸した後,硝酸 (1+1) 5mlを加え,
引き続き約1分間穏やかに煮沸し,直ちに常温まで冷却する。
c) 溶液を50mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
注(3) ここで,溶液のpHは56となる。pHが56にならない場合には,更に酢酸ナトリウム溶液
[5.2d) ] を添加する。
5.5.5 吸光度の測定
5.5.4c)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として,
波長520nm付近の吸光度を測定する。
5.6 空試験
試薬だけを用いて,5.5.1の操作を行った後,溶液を250mlの全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。以下,5.5.3b)5.5.5の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う
(4)。
注(4) 空試験液は,5.5.3b)においては,試料溶液と同量分取する。
5.7 検量線の作成
標準コバルト溶液 [5.2f) ] 020.0ml(コバルトとして0200 柿 を段階的に数個の
ビーカー (100ml) に取り,水で液量を約20mlとし,酢酸ナトリウム溶液 [5.2d) ] 5mlを加える(3)。以下,
5.5.4b)5.5.5の手順に従って試料と並行して操作し,得た吸光度とコバルト量との関係線を作成し,その
関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
5.8 計算
5.5.5及び5.6で得た吸光度と5.7で作成した検量線とからコバルト量を求め,試料中のコバル
ト含有率を次の式によって算出する。
A1 A2
Co 100
B
m
250
――――― [JIS H 1060 pdf 7] ―――――
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H 1060 : 2002
ここに, Co : 試料中のコバルト含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中のコバルト検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中のコバルト検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
B : 5.5.3b)で分取した試料溶液及び空試験液の量 (ml)
6. 原子吸光法
6.1 要旨
試料を塩酸と硝酸との混酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレー
ム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
6.2 試薬
試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+9)
b) 混酸(塩酸1,硝酸1,水2) 使用の都度,調製する。
c) 銅溶液 (20mg Cu/ml) 銅[99.96% (m/m) 以上]10.0gをはかり取って,ビーカー (300ml) に移し入
れ,時計皿で覆い,混酸 [b) ] 200mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計
皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を500mlの全量フラスコに水を用
いて移し入れ,水で標線まで薄める。
d) 亜鉛溶液 (20mg Zn/ml) 亜鉛[99.9% (m/m) 以上]10.0gをはかり取って,ビーカー (300ml) に移し
入れ,時計皿で覆い,混酸 [b) ] 200mlを数回に分けて加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷
却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を500mlの全量フ
ラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
e) ニッケル溶液 (20mg Ni/ml) ニッケル[99.9% (m/m) 以上でコバルト含有率0.005% (m/m) 以下のも
の]10.0gをはかり取り,ビーカー (300ml) に移し入れ,時計皿で覆い,混酸 [b) ] 200mlを加え,穏
やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計
皿を取り除き,溶液を500mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
f) ベリリウム溶液 (2mg Be/ml) ベリリウム[99.5% (m/m) 以上]1.00gをはかり取り,ビーカー (200ml)
に移し入れ,時計皿で覆い,混酸 [b) ] 20mlを数回に分けて加え,穏やかに加熱して分解する。常温
まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を500mlの
全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
g) 標準コバルト溶液 (100 最 一 ‰ バルト[99.9% (m/m) 以上]0.100gをはかり取り,ビー
(100ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+3) 10mlを数回に分けて加え,穏やかに加熱して分解し,
更に加熱して窒素酸化物を除く。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗っ
て,時計皿を取り除き,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
6.3 試料はかり取り量
試料はかり取り量は,1.00gとする。
6.4 操作
6.4.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆う。
b) 混酸 [6.2b) ] 20mlを加え,穏やかに加熱して完全に分解し,引き続き加熱を続けて窒素酸化物を除く。
常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って,時計皿を取り除く。
c) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める(5)。
注(5) この溶液中のコバルト量が2 000 李 上の場合には,コバルト量が1002 000
液を100mlの全量フラスコに分取し,塩酸 (1+9) で標線まで薄める。
――――― [JIS H 1060 pdf 8] ―――――
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H 1060 : 2002
6.4.2 吸光度の測定
6.4.1c)で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・
アセチレンフレーム中に噴霧し,波長240.7nmにおける吸光度を測定する。
6.5 空試験
試薬だけを用いて,6.4.1及び6.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と並行して行う(6)。
注(6) 注(5)を適用する場合には,空試験液も試料溶液と同量分取する。
6.6 検量線の作成
検量線の作成は,次の手順によって行う。
a) 試料用検量線の作成
1) 銅溶液 [6.2c) ] ,亜鉛溶液 [6.2d) ] ,ニッケル溶液 [6.2e) ] 及びベリリウム溶液 [6.2f) ] を,その銅,
亜鉛,ニッケル及びベリリウムの量が6.4.1a)ではかり取った試料中の銅,亜鉛,ニッケル及びベリ
リウムの量と10mgのけたまで等しくなるように,数個の100mlの全量フラスコに取る(7)。
2) 標準コバルト溶液 [6.2g) ] 020.0ml(コバルトとして02 000 柿 を段階的に加えた後,水(8)で標
線まで薄める。
3) 溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧
し,波長を240.7nmにおける吸光度を試料と並行して測定し,得た吸光度とコバルト量との関係線
を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
注(7) 注(5)を適用する場合には,これらの溶液を水で標線まで薄めた後,注(5)で分取した試料溶液と
同量をそれぞれ100mlの全量フラスコに分取する。
(8) 注(5)を適用する場合には,水の代わりに塩酸 (1+9) を用いる。
b) 空試験用検量線の作成 数個の100mlの全量フラスコに混酸 [6.2b) ] 20mlずつを取る(7)。以下,a)の
2)及び3)の手順に従って操作する。
6.7 計算
計算は,次のいずれかによる。
a) 6.4.1c)で注(5)を適用しなかった場合 6.4.2及び6.5で得た吸光度と6.6のa)及びb)で作成した検量線
とからそれぞれコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を次の式によって算出する。
A1 A2
Co 100
m
ここに, Co : 試料中のコバルト含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中のコバルト検出量 (g)
A2 : 空試験液中のコバルト検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
b) 6.4.1c)で注(5)を適用した場合 6.4.2及び6.5で得た吸光度と6.6のa)又はb)で作成した検量線とから
それぞれコバルト量を求め,試料中のコバルト含有率を次の式によって算出する。
A1 A2
Co 100
B
m
100
ここに, Co : 試料中のコバルト含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中のコバルト検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中のコバルト検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
B : 注(5)によって分取した試料溶液及び空試験液の量 (ml)
7. ICP発光分光法
7.1 要旨
試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,溶液をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧
し,その発光強度を測定する。
――――― [JIS H 1060 pdf 9] ―――――
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H 1060 : 2002
7.2 試薬
試薬は,次による。
a) 混酸(塩酸2,硝酸1,水2) 使用の都度調製する。
b) 銅 99.96% (m/m) 以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。
c) 亜鉛 99.9% (m/m) 以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。
d) ニッケル 99.9% (m/m) 以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。
e) ベリリウム 99.5% (m/m) 以上で,コバルトを含有しないもの又はコバルト含有率が低く既知のもの。
f) 標準コバルト溶液A (1 000 最 一 ‰ バルト[99.9% (m/m) 以上]1.000gをはかり取り,ビー
(200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 30mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで
冷却した後,時計皿の下面及ビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を1 000mlの全量
フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
g) 標準コバルト溶液B (100 最 一 準コバルト溶液A [f) ] を使用の都度,必要量だけ水で正確
10倍に薄めて標準コバルト溶液Bとする。
7.3 試料はかり取り量
試料はかり取り量は,0.50gとする。
7.4 操作
7.4.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取って,ビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆う。
b) 混酸 [7.2a) ] 30mlを加え,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビー
カーの内壁を水で洗って時計皿を取り除く(9)。
c) 溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
注(9) けい酸などの沈殿が析出した場合には,溶液をろ紙(5種A)を用いてろ過し,ろ紙と沈殿を水
で洗浄し,ろ液と洗液を合わせる。沈殿は捨てる。
7.4.2 発光強度の測定
7.4.1c)で得た溶液の一部を,ICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,
波長238.892nm,228.616nm又は237.862nmの発光強度を測定する(10)。
注(10) 精度及び真度を確認してあれば高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機
構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。
7.5 空試験
7.6の検量線作成操作において得られる標準コバルト溶液を添加しない溶液の発光強度を,
空試験の発光強度とする。
7.6 検量線の作成
a) 銅 [7.2b) ],亜鉛 [7.2c) ],ニッケル [7.2d) ],及びベリリウム [7.2e) ] を,0.50gの試料中に含まれる量
と10mgのけたまで等しくなるように,それぞれ数個はかり取り,数個のビーカー (200ml) に移し入
れ,時計皿で覆う。
b) 7.4.1b)の操作を行った後,標準コバルト溶液A [7.2f) ] 及び/又は標準コバルト溶液B [7.2g) ] の各種
液量(コバルトとして05 000 柿 を段階的に正確に加える。溶液を100mlの全量フラスコに水を用
いて移し入れ,水で標線まで薄める。
c) 溶液の一部を,ICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長238.892nm,228.616nm又は
237.862nmの発光強度を試料と並行して測定し(10),得た発光強度とコバルト量との関係線を作成し,
その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
7.7 計算
7.4.2及び7.5で得た発光強度と7.6で作成した検量線とからコバルト量を求め,試料中のコバ
ルト含有率を,次の式によって算出する。
――――― [JIS H 1060 pdf 10] ―――――
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JIS H 1060:2002の国際規格 ICS 分類一覧
JIS H 1060:2002の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH1012:2001
- 銅及び銅合金の分析方法通則