JIS H 1061:2006 銅及び銅合金中のけい素定量方法 | ページ 3

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H 1061 : 2006
A2 : 分取した空試験液中のけい素検出量 (g)
m : 試料はかりとり量 (g)

8. ICP発光分光法

8.1 要旨

 試料を塩酸と硝酸との混酸で分解し,生成するけい酸をふっ化水素酸で溶解し,ほう酸を加
えてふっ化水素酸をマスキングした後,溶液をICP発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発
光強度を測定する。

8.2 試薬

 試薬は,次による。
a) 塩酸(1+9)
b) ふっ化水素酸(1+9) ポリエチレン容器を用いて,使用の都度,調製する。
c) ほう酸溶液(飽和,約50 g/L)
d) 混酸(塩酸2,硝酸1,水2) 使用の都度,調製する。
e) 銅 銅含有率99.96 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が低く既知の
もの。
f) 亜鉛 亜鉛含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が低く既知
のもの。
g) すず すず含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が低く既知
のもの。
h) 鉛 鉛含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が低く既知のも
の。
i) マンガン マンガン含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が
低く既知のもの。
j) アルミニウム アルミニウム含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素
含有率が低く既知のもの。
k) ニッケル ニッケル含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が
低く既知のもの。
l) 鉄 鉄含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が低く既知のも
の。
m) ビスマス ビスマス含有率99.9 %(質量分率)以上で,けい素を含有しないもの又はけい素含有率が
低く既知のもの。
n) 標準けい素溶液A (Si : 1 000 μg/mL) 7.2 g)による。
o) 標準けい素溶液B (Si : 100 μg/mL) 7.2 h)による。
p) 標準けい素溶液C (Si : 10 μg/mL) 標準けい素溶液B [o) ]を使用の都度,必要量だけ水で正確に10
倍に薄めて標準けい素溶液Cとする。

8.3 試料はかりとり量

 試料はかりとり量は,1.00 gとする。

8.4 操作

8.4.1  試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとって,四ふっ化エチレン樹脂製ビーカー(200 mL)又はポリエチレン製ビーカー(200
mL)に移し入れる。
b) 四ふっ化エチレン樹脂製時計皿又はポリエチレン製時計皿で覆い,混酸[8.2 d) ] 30 mLを加え,穏や

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かに加熱して分解する。
c) ふっ化水素酸(1+9) 8.2 b) ] 5 mLを加えて振り混ぜ,更にほう酸溶液10 mLを加え,7080 ℃で約
15分間加熱する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って,時計皿を取
り除く。
d) 溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めた後,直ちに溶液をポリエ
チレン容器に移し入れる。ただし,試料中のけい素含有率が0.002 %(質量分率)以上0.20 %(質量
分率)未満の場合には,次のe)の操作を行わない。
e) この溶液を表4の分取量に従って100 mLの全量フラスコにとり,塩酸(1+9)で標線まで薄めた後,
直ちに溶液をポリエチレン製容器に移し入れる。
表 4 分取量
試料中のけい素含有率 分取量
%(質量分率) mL
0.2以上1.0未満 20.0
1.0以上5.0以下 10.0
8.4.2 発光強度の測定 8.4.1のd)又はe)で得た溶液の一部を,ICP発光分光装置(8)のアルゴンプラズマ
中に噴霧し,波長288.160 nm又は251.612 nmにおける発光強度を測定する(9)。
注(8) 耐ふっ化水素酸の試料導入系をもつICP発光分光装置を用いる。
(9) 精度及び真度を確認してあれば高次のスペクトル線を用いてもよく,バックグラウンド補正機
構が付いている装置では,バックグラウンド補正機構を用いてもよい。

8.5 空試験

 空試験は,次のいずれかによる。
a) 8.4.1 e)の操作を行わない場合 8.6 a)の検量線作成操作において得られる標準けい素溶液を添加しな
い溶液の発光強度を,空試験の発光強度とする。
b) 8.4.1 e)の操作を行う場合 8.6 b)の検量線作成操作において得られる標準けい素溶液を添加しない溶
液の発光強度を,空試験の発光強度とする。

8.6 検量線の作成

 検量線の作成は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 8.4.1 e)の操作を行わない場合
1) 銅[8.2 e) ],亜鉛[8.2 f) ],すず[8.2 g) ],鉛[8.2 h) ],マンガン[8.2 i) ],アルミニウム[8.2 j) ],ニッケ
ル[8.2 k) ],鉄[8.2 l) ]及びビスマス[8.2 m) ]をその銅,亜鉛,すず,鉛,マンガン,アルミニウム,
ニッケル,鉄及びビスマスの量が8.4.1 a)ではかりとった試料中の銅,亜鉛,すず,鉛,マンガン,
アルミニウム,ニッケル,鉄及びビスマスの量と10 mgのけたまで等しくなるように,それぞれ数
個はかりとり,数個の四ふっ化エチレン樹脂製ビーカー(200 mL)又はポリエチレン製ビーカー(200
mL)にそれぞれ移し入れる。
なお,251.612 nmの波長で発光強度を測定する場合には,共存する亜鉛が影響する場合があるの
で,亜鉛[8.2 f) ]は1 mgのけたまで等しくなるようにはかりとる。
2) 8.4.1のb)及びc)の操作を行った後,標準けい素溶液B [8.2 o) ]及び/又は標準けい素溶液C [8.2 p) ]
の各種液量(けい素として02 000 柿 を段階的に正確に加える。溶液を100 mLの全量フラスコ
に移し入れ,水で標線まで薄めた後,直ちに溶液をポリエチレン容器に移し入れる。
3) 溶液の一部をICP発光分光装置(8)のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長288.160 nm又は251.612 nm
の発光強度を試料と並行して測定し(9),得た発光強度とけい素量との関係線を作成し,その関係線
を原点を通るように平行移動して検量線とする。

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b) 8.4.1 e)の操作を行う場合
1) 銅[8.2 e) ],亜鉛[8.2 f) ],すず[8.2g) ],鉛[8.2 h) ],マンガン[8.2 i) ],アルミニウム[8.2 j) ],ニッケ
ル[8.2 k) ],鉄[8.2 l) ]及びビスマス[8.2 m) ]をその銅,亜鉛,すず,鉛,マンガン,アルミニウム,
ニッケル,鉄及びビスマスの量が8.4.1 a)ではかりとった試料中の銅,亜鉛,すず,鉛,マンガン,
アルミニウム,ニッケル,鉄及びビスマスの量と10 mgのけたまで等しくなるように,それぞれ数
個はかりとり,数個の四ふっ化エチレン樹脂製ビーカー(200 mL)又はポリエチレン製ビーカー(200
mL)にそれぞれ移し入れる。
なお,251.612 nmの波長で発光強度を測定する場合には,共存する亜鉛が影響する場合があるの
で,亜鉛[8.2 f) ]は1 mgのけたまで等しくなるようにはかりとる。
2) 8.4.1のb) d)の手順に従って操作を行った後,8.4.1 e)で分取した試料溶液と同量を数個の100 mL
の全量フラスコに分取し,標準けい素溶液A [8.2 n) ]及び/又は標準けい素溶液B [8.2 o) ]の各種液
量(けい素として05 000 柿 を段階的に正確に加え,塩酸(1+9)で標線まで薄めた後,直ちに溶
液をポリエチレン製容器に移し入れる。
3) 溶液の一部をICP発光分光装置(8)のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長288.160 nm又は251.612 nm
の発光強度を試料と並行して測定し(9),得た発光強度とけい素量との関係線を作成し,その関係線
を原点を通るように平行移動して検量線とする。

8.7 計算

 計算は,次による。
a) 8.4.1 e)の操作を行わなかった場合 8.4.2及び8.5 a)で得た発光強度と8.6 a)で作成した検量線とから
けい素量を求め,試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2 A3
Si
m
ここに, Si : 試料中のけい素含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中のけい素検出量 (g)
A2 : 空試験液中のけい素検出量 (g)
A3 : 8.6 a) 1)ではかりとった銅[8.2 e) ],亜鉛[8.2 f) ],すず[8.2 g) ],
鉛[8.2 h) ],マンガン[8.2 i) ],アルミニウム[8.2 j) ],ニッケ
ル[8.2 k) ],鉄[8.2 l) ]及びビスマス[8.2 m) ]中に含まれるけい
素の合量 (g)
m : 試料はかりとり量 (g)
b) 8.4.1 e)の操作を行った場合 8.4.2及び8.5 b)で得た発光強度と,8.6 b)で作成した検量線とからけい素
量を求め,試料中のけい素含有率を,次の式によって算出する。
B
A1 A2 A3
100
Si 100
B
m
100
ここに, Si : 試料中のけい素含有率[%(質量分率)]
A1 : 分取した試料溶液中のけい素検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中のけい素検出量 (g)
A3 : 8.6 b) 1)ではかりとった銅[8.2 e) ],亜鉛[8.2 f) ],すず[8.2 g) ],
鉛[8.2 h) ],マンガン[8.2 i) ],アルミニウム[8.2 j) ],ニッケ
ル[8.2 k) ],鉄[8.2 l) ]及びビスマス[8.2 m) ]中に含まれるけい
素の合量 (g)

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H 1061 : 2006
B : 8.4.1 e)で分取した試料溶液及び空試験液の量 (mL)
m : 試料はかりとり量 (g)

JIS H 1061:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 1061:2006の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH1012:2001
銅及び銅合金の分析方法通則