JIS H 1354:1999 アルミニウム及びアルミニウム合金中の銅定量方法

JIS H 1354:1999 規格概要

この規格 H1354は、アルミニウム及びアルミニウム合金中の銅定量方法について規定。

JISH1354 規格全文情報

規格番号
JIS H1354 
規格名称
アルミニウム及びアルミニウム合金中の銅定量方法
規格名称英語訳
Methods for determination of copper in aluminium and aluminium alloys
制定年月日
1963年8月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 795:1976(MOD), ISO 796:1973(MOD)
国際規格分類

ICS

77.120.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 II 2019
改訂:履歴
1963-08-01 制定日, 1966-11-01 確認日, 1968-05-01 改正日, 1971-05-01 確認日, 1972-10-01 改正日, 1975-09-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1984-01-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1993-11-01 改正日, 1999-08-20 改正日, 2004-01-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS H 1354:1999 PDF [16]
H 1354 : 1999

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS H 1354 : 1993は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,規定する四つの定量方法のうち国際規格ISO 796 : 1973, Aluminium alloys−
Determination of copper−Electrolytic method(アルミニウム合金−銅定量方法−電解法)と対応する方法に
ついて整合させた。
なお,ISO 795 : 1976, Aluminium and aluminium alloys−Determination of copper content−Oxalyldihydrazide
photometric method(アルミニウム及びアルミニウム合金−銅定量方法−オキザリルジヒドラジド吸光光度
法)も対応国際規格としてあるが,有害物質のアセトアルデヒドを使用しており,また,低濃度の分析が
困難であるなど技術的内容に問題があるため,これを採択しなかった。
JIS H 1354には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 銅電解重量法(すず又はアンチモンを含有するアルミニウム合金の場合)
附属書B(規定) 硫化物沈殿分離銅電解重量法(ビスマスを含有するアルミニウム合金の場合)

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS H 1354 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
H 1354 : 1999

アルミニウム及びアルミニウム合金中の銅定量方法

Methods for determination of copper in aluminium and aluminium alloys

序文 この規格は,1973年に第1版として発行されたISO 796, Aluminium alloys−Determination of copper
−Electrolytic methodを元に,対応する部分については技術的内容を変更することなく作成した日本工業規
格である。
なお,この規格の4.(定量方法の区分)のうち、点線の下線を施してある三つの定量方法は,国際規格に
制定されていない方法であり,日本工業規格(日本産業規格)に追加した。
1. 適用範囲 この規格は、アルミニウム及びアルミニウム合金中の銅定量法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 795 : 1976 Aluminium and aluminium alloys−Determination of copper content
Oxalyldihydrazide photometric method
ISO 796 : 1973 Aluminium alloys−Determination of copper−Electrolytic method
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 1351 アルミニウム及びアルミニウム合金の分析方法通則
3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1351の規定による。
4. 定量方法の区分 銅の定量方法は,次のいずれかによる。
a) 銅電解重量法 この方法は,銅含有率0.3% (m/m) 以上7.0% (m/m) 以下の試料に適用する。ただし,
ビスマス,すず又はアンチモンを含む試料には,附属書A又は附属書Bを適用する。
b) チオ硫酸ナトリウム滴定法 この方法は,銅含有率0.1% (m/m) 以上7.0% (m/m) 以下の試料に適用す
る。
c) ジエチルジチオカルバミン酸吸光光度法 この方法は,銅含有率0.005% (m/m) 以上0.5% (m/m) 以下
の試料に適用する。
d) ジエチルジチオカルバミン酸抽出吸光光度法 この方法は,銅含有率0.0002% (m/m) 以上0.03% (m/m)
以下の試料に適用する。
5. 銅電解重量法

――――― [JIS H 1354 pdf 2] ―――――

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H 1354 : 1999
5.1 要旨 試料を水酸化ナトリウムと過酸化水素とで分解し,硫酸及び硝酸を加えて酸性として銅など
を溶解した後又は試料を過塩素酸と硝酸とで分解し,けい酸などの沈殿をふっ化水素酸で処理して沈殿中
の銅を回収した後,白金電極を用いて電解を行い,陰極に銅を析出させ,その質量をはかる。
5.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸 (1+1)
b) 硝酸
c) 硝酸 (1+1)
d) 過塩素酸
e) 過塩素酸 (1+1)
f) ふっ化水素酸
g) 臭化水素酸
h) 硫酸 (1+1, 1+3)
i) アンモニア水 (1+1)
j) 水酸化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム20gを水100mlに溶解し,ポリエチレン瓶に保存し,その
上澄み液を使用する。
k) 過酸化水素 (1+9)
l) 臭素水(飽和)
m) ぎ酸混合液 ぎ酸(密度1.20g/ml)20mlを約50mlの水で希釈し,アンモニア水3mlを加え,水で液
量を100mlとする。
n) ぎ酸混合洗浄液 ぎ酸混合液[m) ]25mlを水で1 000mlに希釈し,5060℃に加熱し,硫化水素を飽和
させる使用直前に調製する。
o) アミド硫酸
p) 酒石酸溶液 (300g/l)
q) エタノール (99.5)
r) メチルレッド溶液 (0.1%) メチルレッド0.1gをエタノール (99.5) 100mlに溶解する。
5.3 器具 器具は,次による。
a) 円筒状白金電極(1) 通常,付図1のものを用い,陰極とする。
b) らせん状白金電極(1) 通常,付図2のものを用い,陽極とする。
c) 電解ビーカー 通常,付図3のものを用いる。
d) 半円形時計皿 通常,付図4のもの(2枚一組)を用いる。
注(1) 白金電極の代わりに白金−イリジウム電極を用いてもよい。
5.4 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,試料溶液の調製を5.5.2a)によって行う場合は表1に,
5.5.2b)によって行う場合には表2に従い,1mgのけたまではかる。
表1 試料はかり取り量 表2 試料はかり取り量
試料中の銅含有率 試料はかり取り量 試料中の銅含有率 試料はかり取り量
% (m/m) g % (m/m) g
0.3以上2.0未満 3.0 0.3以上2.0未満 5.0
2.0以上7.0以下 1.0 2.0以上5.0未満 2.0
5.0以上7.0以下 1.0
5.5 操作

――――― [JIS H 1354 pdf 3] ―――――

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H 1354 : 1999
5.5.1 準備操作 円筒状白金電極[5.3.a) ]を硝酸 (1+1) 中に浸して洗浄した後,水,次いでエタノールを
用いて洗浄する。約110℃の空気浴中で乾燥した後,バーナーで強熱する。デシケーター中で室温まで放
冷した後,その質量を0.1mgのけたまではかる。
5.5.2 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) アルカリ分解の場合
1) 試料をはかり取って,電解ビーカー[5.3c) ]に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,表3に従って水酸化ナトリウム溶液[5.2j) ]を少量ずつ加えて分解する。反応が穏や
かになったら時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,過酸化水素 (1+9) 35mlを加え,加
熱して試料を完全に分解し,更に加熱を続けて過剰の過酸化水素を分解する。
3) 室温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗浄し,時計皿を取り除く。ビーカーを振りながら表3
に従って硫酸 (1+1) を少量ずつ加えて,一度生成した沈殿を溶解する。硝酸5mlを加え,時計皿
で覆い,加熱して銅などを溶解し,更に加熱を続けて窒素酸化物を十分に追い出す。室温まで冷却
した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,水で液量を約150mlと
する。
b) 酸分解の場合
1) 試料をはかり取って,電解ビーカー[5.3c) ]に移し入れる。
2) 使用直前に表4に従って過塩素酸 (1+1) と硝酸とを混合し,その少量を試料に加える時計皿で覆
い,穏やかに加熱し,溶解が始まったら加熱をやめ,残りの過塩素酸と硝酸との混合液を少量ずつ
加えた後,室温まで冷却する。試料の分解が難しい場合は,塩酸 (1+1) を数滴加える。
3) 分解が終了したら過塩素酸の白煙が発生するまで加熱濃縮し,さらに,多量の白煙を1520分間発
生させる。
4) 放冷した後熱水約100150mlを加えてかき混ぜ,5分間煮沸する。
5) 溶液試料が4060℃を保っている間静置した後,時計皿の下面を熱水で洗浄し,時計皿を取り除く。
溶液を少量のろ紙パルプを入れたろ紙(5種B)でろ過する。容器・残留物・ろ紙を熱水でよく洗
浄し,電解ビーカー (300ml) にろ液と洗液を合わせて主液として保存する(2)。
6) 残留物はろ紙とともに白金るつぼ(20番)に入れ,110120℃の空気浴中で乾燥した後,500600℃
に加熱してろ紙を完全に燃焼させる。
7) 放冷した後,硫酸 (1+1) 1ml及びふっ化水素酸25mlを加え,溶液が完全に透明になるまで硝酸 (1
+1) を1滴ずつ加える。加熱して乾固した後,少量の温水及び過塩素酸約1mlを加え,加熱して残
留物を溶解し,必要ならばろ過し,溶液を5)で保存しておいた主液に加える。
8) 硝酸 (1+1) 610m1及びアミド硫酸約1gを加え,水で液量を約250mlとする。
表3 水酸化ナトリウム溶液と硫酸の添加量 表4 過塩素酸と硝酸の添加量
試料 水酸化ナトリウム溶液 硫酸 試料 過塩素酸 硝酸
はかり取り量 [5.2j) ] (1+1) はかり取り量 (1+1) 添加量
添加量 添加量 添加量
g ml ml g ml ml
3.0 45 45 5.0 180 40
1.0 20 20 2.0 75 5
1.0 40 5
注(2) けい酸の沈殿が多量に生成した場合などに洗浄が不十分になると過塩素酸が残留し,ろ紙の燃焼時に爆発する

――――― [JIS H 1354 pdf 4] ―――――

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H 1354 : 1999
危険性があるので,洗浄は十分に行う。
5.5.3 電解 電解は,次の手順によって行う。
a) 5.5.2のa)3)又はb)8)で得た試料溶液中に,5.5.1で質量をはかった円筒状白金電極とらせん状白金電極
[5.3b) ]を挿入する。
b) 半円形時計皿[5.3d) ]でビーカーを覆い,液温1530℃で0.030.05kA/m2の電流密度で約3時間電解
する。
c) 時計皿の下面,ビーカーの内壁及び電極の柄の液面上に露出した部分を水で洗浄し,その洗液によっ
て液面を約5mm上昇させ,更に30分間電解を続け,陰極の柄の新しく電解液中に入った部分に銅の
析出がないことを確かめる(3)。
d) 半円形時計皿を取り除き,電流を通したまま水洗しながら電極を引き上げ,手早く水を入れたビーカ
ー中に浸して陰極を取り外し,水を入れた別のビーカー中に,次にエタノールを入れたビーカー中に
浸し,上下に動かして洗浄する。
注(3) 銅が析出した場合には,析出しなくなるまでc)の操作を繰り返す。
5.5.4 乾燥及びひょう量 5.5.3d)で得た銅析出円筒状白金電極を約80℃の空気浴中で35分間乾燥し,
デシケーター中で30分間放置した後,円筒状白金電極の質量を0.1mgのけたまではかる。
5.6 空試験 空試験は,行わない。
5.7 計算 試料中の銅含有率を,次の式によって算出する。
m2 m1
Cu 100
m0
ここに, Cu : 試料中の銅含有率 [% (m/m) ]
m2 : 5.5.4で得た質量 (g)
m1 : 5.5.1で得た質量 (g)
m0 : 試料はかり取り量 (g)
6. チオ硫酸ナトリウム滴定法
6.1 要旨 試料を水酸化ナトリウムで分解し,温水と硫化ナトリウムとを加え,生成する硫化銅 (II) な
どの沈殿をこし分ける。沈殿を硝酸で分解し,硫酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させる。塩類を溶
解し,ろ過した後,ろ液に硫化水素を通じて硫化銅 (II) を沈殿させる。沈殿をこし分け,加熱して酸化銅
(II) とし,硝酸と硫酸とで分解した後,加熱して硫酸の白煙を発生させる。微酸性とした後,よう化カリ
ウムを加え,遊離するよう素を,でんぷんを指示薬としてチオ硫酸ナトリウム標準溶液で滴定する。
6.2 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸
b) 硝酸 (1+1, 1+3)
c) 硫酸 (1+1, 1+17)
d) アンモニア水 (1+1)
e) 水酸化ナトリウム溶液 [5.2j) ]による。
f) 過酸化水素 (1+9)
g) 硫化水素
h) 硫化水素洗浄液 硫酸 (2+100) に硫化水素を通じて飽和させる。この溶液は,使用の都度調製する。
i) 硫化ナトリウム溶液 水酸化ナトリウム約50gを水500mlに溶解し,その250mlをビーカー (1 000ml)
に取り冷却しながら硫化水素を通じて飽和させた後,残りの水酸化ナトリウム溶液250mlを加えてよ

――――― [JIS H 1354 pdf 5] ―――――

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JIS H 1354:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 795:1976(MOD)
  • ISO 796:1973(MOD)

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