JIS K 1557-2:2007 プラスチック―ポリウレタン原料ポリオール試験方法―第2部:水分量の求め方 | ページ 2

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K 1557-2 : 2007 (ISO 14897 : 2002)
8.1.4 ビュレット一式 カールフィッシャー試薬を入れるための0.05 mL目盛の容量10 mLのビュレット。
試薬注入のためのガラス管又はポリエチレン(ゴムは不可)チューブを接続する。自動ビュレットでもよ
い。
試薬は,空気中の水分でその力価を失うので,すべての出入り口は,無水硫酸カルシウムの入った乾燥
管を通すことによって空気中の水分の混入を防ぐ。すべての栓及び接続部には不活性な潤滑剤を塗る。
8.1.5 ピペット 約1 mLのもの。
8.1.6 シリンジ 1 mL及び10 mLのもので,粘ちゅうな液を計量し,移液するのに適したもの。
8.1.7 はかり 0.1 mgまでひょう量できるもの。

8.2 B法(自動滴定)用器具

8.2.1  自動滴定装置 電流滴定及び電量滴定には,市販の種々の装置が使用でき,A法に規定した方法と
比較して測定精度は同等以上である。これらの装置は,自動ビュレット装置,電極及び電気回路が組み込
まれた密閉形容器でかくはん装置,滴定後の廃液自動排出装置が付いている。大気中の水分の影響を受け
ないように配慮され,キャリブレーションが容易で中和が自動的に行われる。滴定時間が短く,試薬の使
用量も少ない。最新の装置は,自動的に水分量を計算し,画面に表示するか,又は印刷を行う。
8.2.2 シリンジ 1 mL及び10 mLのもので,粘ちゅうな液を計量し,移液するのに適したもの。
8.2.3 はかり 0.1 mgまでひょう量できるもの。

9. 試料の採取

9.1   試料の採取時に含有水分量が変わるような扱いを避けるのが基本である。多くのポリオールは吸湿
性であり,通常ポリオールの水分量は微量なので,吸湿性が原因の測定誤差は特に重要である。分析が空
調された部屋で行われても,雰囲気中からの水分の混入を防ぐ十分な注意をしないと,吸湿性物質の水分
含有量が実際よりも高くなる。
試料の容器は一杯に満たし密せんをする。試料を移しかえるときは,できるだけ空気と接触しないよう
にする。
分析の精度を高めるためには,測定装置全体を乾燥窒素ガス(又は乾燥空気)で満たした空間の中にお
いて測定する。試料を別の容器に移しかえることはできるだけ避ける。
複数の分析を同じ試料で行う場合は,水分の測定を最初に行う。
分析の前に試料容器を開放しておいてはいけない。できれば測定室の湿度は低く保つのがよく,相対湿
度50 %未満が望ましい。
9.2 試料採取は8.1.6又は8.2.2に示したシリンジを用いて行う。測定する物質をシリンジに入れ質量を
はかり,滴定容器の注入口から容器に入れる。再度,シリンジの質量をはかり,試料の正味質量を求める。
表 1 手動滴定法(A法)における試料の推奨量
水の含有量 試料量
質量分率(%)
0.5未満 水が25 mg程度含有されると考えられる量(1)
0.5以上 5g
注(1) この場合,試料は30 gを超えてはならない。

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表 2 電流滴定法(B法)における試料の推奨量(2)
予想される水の含有量 試料の推奨量
質量分率(%) g
0.5未満 510
0.51.0 1
1.0を超え 0.5
注(2) 滴定液は水1 mLに対して5 mgに相当する。
表 3 電量滴定法(B法)における試料の推奨量
予想される水の含有量 試料の推奨量
質量分率(%) g
0.1未満 5
0.10.5 1
0.51.0 0.1
備考 表2及び表3に示す例は,一般例である。適切な試料の量は装置
によって変わるので,装置製造業者の推奨に従うのがよい。

10. 試薬の標定

10.1 A法(手動滴定)の試薬の標定

 カールフィッシャー試薬(7.3.1)の標定は,試料の滴定と同じ方
法で毎日行う。手順は次による。
滴定容器(8.1.1)に100 mLの滴定溶媒(7.3.2)を加え,11. による操作で残留水分量を滴定する。この滴
定溶媒に1滴の水をピペットで加える(8.1.5)。水を加える前後のピペットの質量を±0.1 mgまではかる。
11. の操作によって,カールフィッシャー試薬で滴定する。

10.2 B法(自動滴定)の試薬の標定

 自動滴定装置によって操作が異なるため,その装置の操作法に従
って行う。水は標定試薬として優れている。安定なあらかじめ包装された標定薬が等価ファクター(力価)
Fの決定に使用できる(10.3を参照)。

10.3 計算式

 等価ファクターは,次の式によって算出する。
F=A/B
ここに, F : 等価ファクター(水mg/試薬mL)
A : 加えられた水の量(mg)
B : 必要であったカールフィッシャー試薬の量(mL)

11. 操作

11.1 A法(手動滴定)

11.1.1 滴定容器に窒素ガスをゆっくり導入する(2050 mL/min)。約100 mLの滴定溶媒を滴定容器に入
れ電極を浸すようにする。マグネチックスターラで液が飛び散らない速度でかくはんする。カールフィッ
シャー試薬で終点まで滴定する。
11.1.2 滴定溶媒に表1に示す測定する試料の量を入れる。湿度が高い雰囲気で滴定を行う場合は,試料を
入れるときに吸湿しないように注意する。試料が完全に溶けるまで12分間かくはんする。
11.1.3 この液をカールフィッシャー試薬で11.1.1と同じ終点を示すまで滴定し,試薬の量を記録する。
備考 測定の終点は,2050 mVに印加された二つの小さな白金電極が,0.05 mLのカールフィッシ
ャー試薬(試薬1 mLが水の2.53.0 mgに相当する。)の添加によって復極し,1030 Aの電

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流の変化が少なくとも30秒間持続するときである。

11.2 B法(自動滴定)

 自動滴定装置の使用方法に従う。滴定容器の試薬を前もって中和した後に,試
料を滴定容器に入れ滴定を開始すると,自動的に終点まで滴定される。
滴定装置に使用する最適試料量を選択するには,製造会社の推奨に従う。それらの情報がないときには,
表2及び表3による。

12. 計算式

 水分含有量(質量分率 %)は,次の式による。
w(H2 O)=V F
10 m
ここに, w(H2O) : 水分含有量[質量分率(%)]
V : カールフィッシャー試薬の使用量(mL)
F : カールフィッシャー試薬の等価ファクター(水mg/試薬mL)
m : 試料の質量(g)
10 : gからmgへ,及び%への変換係数

13. 精度及びかたより

13.1 一般事項

 手動法の電流滴定の精度及びかたよりを満足に示すことはできないので,A法(手動滴
定)に関して記述しない。

13.2 B法における精度

13.2.1 精度 結果を受け入れられるか否かの判定(95 %信頼限度)は,次の基準による。
繰返し精度(同一人) 同一人,同一日及び同一装置での2点の測定結果の差が表4に示す相対%(95 %
信頼限界となる許容差の平均値に対する割合)を超えた場合は,疑わしいことを考慮すべきである。それぞ
れの試料の含水量が,表の水レベルに最も近いところで比較する。なお,相対%は,附属書A,表A.1の
許容差(95 %信頼限界)の平均値に対する割合を%で示したもの[相対%=(r又はR/平均値)×100]。
表 4 B法における再現性
含水量 電流滴定法 電量滴定法
質量分率(%) 相対 % 相対 %
0.03 8.2 2.8
0.42 1.6 3.1
1.6 1.1 3.1
再現精度(複数試験) 同一の試料を異なった実験室で分析した結果が表5に示す値より大きい場合は,
疑わしいことを考慮すべきである。それぞれの試料の含水量が,表の水レベルに最も近いところで比較す
る。
表 5 B法における再現性
含水量 電流滴定法 電量滴定法
質量分率(%) 相対 % 相対 %
0.03 16.0 15.9
0.42 4.4 3.2
1.6 5.0 5.2

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K 1557-2 : 2007 (ISO 14897 : 2002)
13.2.2 かたより かたよりとは,測定結果の期待値と採択された参照値との差である。この測定法でのか
たよりは,確定していない。

14. 試験報告

 試験報告書には,次の事項を含まなければならない。
a) この規格番号
b) 試料を完全に特定するための必要なすべての事項
c) 滴定の方法(自動電量法,自動電流法又は手動電流法)
d) 単位を含めた得られた結果
e) この規格には規定していないが,結果に影響があるかもしれない補足事項又は詳細
f) 試験年月日
関連規格
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー測定方法通則

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附属書A(参考)実験室間の精度の検討
この附属書は,実験室間の精度の検討について記述するものであり,規定の一部ではない。
実験室間の精度の検討 本体の13. による精度検定の内容は,3種類のポリオール(水分含有量0.03 %,
0.41 %及び1.6 %)を用いて2000年に行われた試験結果を基礎としている。
912か所の実験室でそれぞれ一人の分析者が測定し,別の日に再度測定した。試験は電流滴定及び電
量滴定の両方で行った。ASTM E 180,Standard Practice for Determining the Precision of ASTM Methods for
Analysis and Testing of Industrial and Specialty Chemicalsに従って評価した結果を表A.1に示す。数値は水の
質量分率%である。
表 A.1 実験室間の検討結果
単位 質量分率 %
平均値 Sr SR r R n
電流滴定
低水分量 0.028 1 0.000 8 0.001 6 0.002 3 0.004 5 10
中水分量 0.425 7 0.002 5 0.006 7 0.006 9 0.018 8 9
高水分量 1.645 1 0.006 3 0.029 5 0.017 7 0.082 7 10
電量滴定
低水分量 0.025 2 0.000 3 0.001 4 0.000 7 0.004 0 6
中水分量 0.417 8 0.004 6 0.004 8 0.013 0 0.013 5 7
高水分量 1.622 8 0.017 8 0.030 3 0.049 9 0.084 8 8
Sr : 同一実験室試験室内の繰返し測定の標準偏差
SR : 異なる試験室間の平均値の標準偏差
r : 試験室内の繰返し許容差(=2.8×Sr)
R : 試験室間の再現許容差(=2.8×SR)
n : 有効なデータを提供する実験室の数

JIS K 1557-2:2007の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 14897:2002(IDT)

JIS K 1557-2:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 1557-2:2007の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK8001:2017
試薬試験方法通則