JIS K 6954:2008 プラスチック―実験室規模の模擬コンポスト化条件下でのプラスチック材料の崩壊度の求め方 | ページ 2

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にも,コンポスト期間を通じてガス交換を促し内部が好気状態に維持されるよう,反応容器にはガス交換
が可能な開口部を設けなければならない。

7 操作

7.1 試験材料の調製

  試験材料の厚さに応じて,表2に示す寸法に試験片を切り取る。
恒量になるまで,40 ℃±2 ℃の真空乾燥機で試験片を乾燥する。合成固形廃棄物を混合する前に,試験
片を30秒間程度,蒸留水の中に浸せきする。
表2−崩壊度試験で用いる試験材料の寸法
試験材料の厚さ 試験片の寸法
5 mm 未満 25 mm×25 mm×そのままの厚さ (mm)
5 mm 以上 15 mm×15 mm×厚さ(5 mm以上,15 mm以下)

7.2 試験の開始

  試験材料ごとに,最低三つの反応容器を準備する。試験材料の体積に応じて,反応容器ごとに520 g
の試験材料を採取し,これと湿った1 kgの合成固形廃棄物とを混合する。試験材料の,湿潤合成固形廃棄
物に対する割合は,質量分率0.52 %の範囲とする。反応容器の底に混合物を置き,均一層を作る。均一
層の内部とのガス交換が有効にできるように,混合物を圧縮してはならない。それぞれの反応容器中の試
験材料の質量を記録する。

7.3 高温培養期間(高温)

  各反応容器のふた(蓋)を閉め,ひょう(秤)量後,空気循環形オーブンに入れ,45日90日間,温度
58 ℃±2 ℃に維持する。試験期間中,オーブン内の温度を連続して記録する又は最高最低温度計を用いて
少なくとも1週間に2回,温度を記録する。
良好なコンポスト化プロセスとするためには,表3に示す方法を用いて,適切な環境条件に維持するこ
とが必要である。十分な水分量を維持しながら,コンポストに通気する。コンポスト化プロセス開始時に,
混合物を充てんした反応容器の総質量を測定する。所定日数が経過した時点で(表3参照),反応容器を
ひょう(秤)量する。もし必要であれば,表3に示すように脱塩素した水道水,脱イオン水又は蒸留水を
添加して,初期質量に戻す。このとき,最大保水量を超えないように,コンポストが最適な水分量,すな
わち,湿っているが遊離水は存在しない状態であることに留意する必要がある。作業者は,コンポストを
圧搾し,少量の水がしみ出ることを確認することによって,良好な状態を判断することができる。このよ
うな手順によって,表3に示す水添加量を調節してもよい。
コンポストの混合には,実験室で使用するスパチュラ,又は普通のスプーンを用いる。混合中に試験材
料を破壊してはならない。混合する目的は,全体に通気すること,及び水分を行き渡らせることであるが,
試験材料を機械的に分解しないようにすることが大切である。

7.4 中温培養期間(室温)

  高温培養期間の終了時点でも試験材料の分解が十分でない場合,次に示す手順で試験を延長してもよい。
それぞれの反応容器に,25 gの肥よく(沃)な土壌1) を加える。試験材料の残っている部分にいかなる損
傷も与えないように,コンポストと土壌を慎重にかくはん(撹拌)する。
注1) 微生物活性の高い土壌。揮発性固形物を数%含む通常の土壌。

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反応容器を閉じ,温度 25 ℃±2 ℃の空気循環形オーブン中に最大で90日間放置する。試験期間中のオ
ーブン内の温度を連続して記録するか,又は最高最低温度計を用いて少なくとも1週間に2回,温度を記
録する。
質量を1週間に1回測定し,必要であれば,試験開始時に測定した質量の70 %になるまで水を加えて,
質量を調節する(7.3参照)。
この方法で試験を延長した場合は,試験報告書に記載しなければならない。
表3−コンポスト化手順(高温培養期間)
試験開始からの日数 手順
0 反応容器の初期質量を測定する。
1,2,3,4,7,9,11,14 反応容器の質量を測定する。必要であれば初期の質量に戻すため水を
加える。コンポストをかくはん(撹拌)する。
8,10,16,18,21,23,25,28反応容器の質量を測定する。必要であれば初期の質量に戻すため水を
加える。コンポストをかくはん(撹拌)してはならない。
30,45 反応容器の質量を測定する。必要であれば初期の質量の80 %の質量
になるまで水を加え,コンポストをかくはん(撹拌)する。
3060日の間(30日目及び45日 反応容器の質量を測定する。必要であれば初期の質量の80 %の質量
目を除く。)は1週間に2回 になるまで水を加える。コンポストをかくはん(撹拌)してはならな
い。
60日後は1週間に2回 反応容器の質量を測定する。必要であれば初期の質量の70 %の質量
になるまで水を加える。コンポストをかくはん(撹拌)してはならな
い。

8 コンポスト化プロセスの観察

  試験期間中に合成固形廃棄物はコンポストになる。すなわち,コンポスト化プロセスが進む。
かくはん(撹拌)するとき,水を加えるときなどにコンポストを調べることによって,コンポスト化反
応を観察する。箇条9に示すような主観的及び客観的な診断のパラメータを,報告書に記載する。

9 診断パラメータ

9.1 におい

  コンポスト化プロセスの間,明確で特異な,においの変化が検知できる。試験開始後2,3日ごろまでは
合成固形廃棄物は酸っぱいにおいがする。そして510日後には,徐々にアンモニア臭に変わり,これが
10日間くらい続く。最後には,特に何のにおいもなくなるか,又は土のにおいがする。このにおいの変化
の過程とは異なることがあれば,試験報告書に記載する。

9.2 外観

  コンポスト化素材の外観変化は,最初の2週間の間に起こる。コンポスト化素材中の菌糸は,通常,最
初の1週間で現れる。合成固形廃棄物は,高濃度のおがくずであるため,初期は明るい黄色であるが,10
日以内に褐色に変わる。試験の最初からの,これら外観変化のすべてを試験報告書に記録する。

9.3 化学分析

  特性値,“全炭素/全窒素(C/N)比”及び“pH”を算出するため,試験の開始時に用いた合成固形廃棄
物及びコンポスト化プロセスの最後に得られたコンポストの試料をふるいにかけた後,組成を分析し,pH
を測定する。pHの測定は,質量で,植種源1部に対して5部の脱イオン水を混ぜ,振とう混合した後,直

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ちに実施する。これらの特性値を記録する。
注記 C/N比を求めるための全炭素含量は,揮発性固形物含量を2で除して得る。

9.4 乾燥質量及び揮発性固形物含量の決定

  それぞれをふるい分けした後,試験開始時の合成固形廃棄物及びコンポスト化プロセスの最後に得られ
たコンポストの,乾燥質量及び揮発性固形物含量を求める(箇条10参照)。乾燥質量 (DM) は,105 ℃の
オーブン中で一定質量になるまで乾燥して求め,乾燥前の質量に対する質量分率(%)で示す。揮発性固
形物含量は,乾燥質量を求めるためにあらかじめ105 ℃で乾燥したサンプルを,550 ℃で68時間燃焼
してひょう(秤)量する。恒量になるまで,燃焼とひょう(秤)量を繰り返す。燃焼による乾燥質量から
の質量の減少を,試験材料の揮発性固形物含量とする。揮発性固形物含量 (VS) は試験材料のDMに対す
る質量分率(%)で表す。

10 崩壊度の測定及びその試験の終了

  各反応容器のふた(蓋)をはずし,反応容器を58 ℃±2 ℃の空気循環形加熱器に入れて内容物を乾燥
させる。その中に含まれている残存試験材料を壊さないよう細心の注意を払って,コンポストの塊を砕く。
一定質量になったら,乾燥を止める。
各反応容器の内容物を個別に,JIS Z 8801-1に規定するふるいを用い,平均目開き9.5 mmのふるいから
ふるい分けを行う。ふるいに残った試験材料断片を調べる。試験材料に注意を払いながら,その中に含ま
れている残存試験材料を壊さないよう細心の注意を払って,静かにコンポストの塊を砕く。このときにふ
るい落とされた断片は,大きさ9.5 mm未満のサイズの断片と併せる。平均目開き9.5 mmのふるいを通過
しないで残った試験材料を収集し保管する。平均目開き9.5 mmのふるいのときと同様の手順で,平均目
開き4.75 mmのふるいで,その後平均目開き2 mmのふるいでふるい分けし,それぞれふるいに残った試
験材料を収集する。
これら各種条件のふるいで収集した試料を合わせ,それらを掃き集める。必要であれば水で洗浄する。
試料を思わぬことで失わないように細心の注意を払って,洗浄の作業を行う必要がある。最後に試験材料
を,温度40 ℃±2 ℃で一定質量に達するまで真空乾燥し,その質量を記録する。

11 崩壊度の計算

  ふるいに残ったプラスチック材料(箇条10参照)は,崩壊していない材料とし,ふるいを通過した材料
は崩壊したものとする。崩壊度 (D) は,式(1)で計算し,質量分率(%)で示す。
mi mr
D 100 (1)
mi
ここに, D : 崩壊度[質量分率(%)]
mi : 試験材料の初期乾燥質量 (g)
mr : ふるいに残った残存試験材料の乾燥質量 (g)
崩壊度は,個々の反応容器ごとに算出する。

12 結果の表し方

  この規格では,崩壊度は三反復試験から得られた崩壊度の平均で表す。

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13 試験の妥当性

  試験は,次の要求事項を満たす場合妥当とする。
a) 揮発性固形物含量の減少 各反応容器において,初期の合成固形廃棄物に対する試験終了時のコンポ
ストの,全揮発性固形物含量の減少率 (R) が30 %(質量分率)以上でなければならない。ただし,R
は式(2)で計算する。
mi DM i VS i mf DM f VS f
R 100 (2)
mi DM i VS i
ここに, R : 全揮発性固形物含量の減少率[質量分率(%)]
mi : 反応容器中に投入された初期の湿潤合成固形廃棄物質量 (g)
(DM) i : 初期の乾燥合成固形廃棄物量,質量分率(%)表示を100で
除した数値
(VS) i : 初期の合成固形廃棄物中の揮発性固形物含量,質量分率(%)
表示を100で除した数値
mf : 最終のコンポスト質量 (g)
(DM) f : 最終の乾燥コンポスト量,質量分率(%)表示を100で除し
た数値
(VS) f : 最終のコンポスト中の揮発性固形物含量,質量分率(%)表
示を100で除した数値
例 代表的な試験例として,初期において,湿潤合成固形廃棄物質量が1 000 g,乾燥合成固形廃
棄物量が44.6 %(質量分率)及び合成固形廃棄物中の揮発性固形物含量91.2 %(質量分率)
(乾燥物量に対して)で,かつ,試験の終了時において,コンポスト質量511 g,乾燥コンポ
スト量が54.8 %(質量分率)及びコンポスト中の揮発性固形物含量83.8 %(質量分率)の場
合,
1 000 .0446 .0912 511 .0548 .0838
R 100 423. % (質量分率)
1 000 .0446 .0912

(pdf 一覧ページ番号 )

          Rは,30 %以上であり,この試験は妥当と考えられる。
b) 結果の変動性 三反復試験から得た個々の崩壊度の値の差は,10 %以下とする。

14 試験報告書

  試験報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の番号
b) 試験材料の同定及び記述に必要な情報(例えば,物理的形状,厚さ,試験片の寸法)
c) 用いた合成固形廃棄物[例えば,調製に用いた成分,それぞれの量,C/N比,乾燥質量(湿潤質量に
対する百分率で示す。),揮発性固形物含量(乾燥質量に対する百分率で示す。),pH]
d) 用いた装置(例えば,生物反応容器及びその寸法,標準ふるい)
e) 各反応容器における次の情報を示す表
反応容器の続き番号,試験材料の名称,加えた合成固形廃棄物量,全混合物量(合成固形廃棄物と
試験材料との合計),及び反応容器の最初の質量(総質量)

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f) 各反応容器における反応容器の番号及びふるい分けしたコンポストについての次の特徴を示す表
全質量,乾燥質量(全質量に対する百分率で示す。),揮発性固形物含量(乾燥質量に対する百分率
で示す。),C/N比,及びpH
g) 各反応容器における次の情報を示す表
反応容器の番号及び箇条13 a) に基づいて計算した全揮発性固形物含量の減少率R
h) 各反応容器における,水の添加及び実施した混合操作の詳細(実施日,実施した操作,添加した水の
量,反応容器の質量,及びその他観察事項)を示す表
i) 各反応容器における,試験材料の最初の質量,試験の最後に回収した試験材料の質量,及び箇条11
に基づいて計算した崩壊度Dを示す表
j) コンポスト及び植種源の情報[例えば,起源,熟度,採集日,貯蔵,取扱い,安定性,全乾燥質量,
揮発性固形物含量,懸濁液のpH(例えば,コンポスト/脱イオン水の質量比1/5における),特徴的
なにおい,目視による外観,その他]

――――― [JIS K 6954 pdf 10] ―――――

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JIS K 6954:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 20200:2004(MOD)

JIS K 6954:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6954:2008の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8801-1:2019
試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい