JIS M 8224:1997 鉄鉱石―クロム定量方法 | ページ 2

                                                                                              5
M 8224 : 1997
4.4 吸光度の測定 4.3で得た呈色溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として
540nm付近の吸光度を測定する。
5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.i) ]を,はかり採った試料と同量をはかり採り,酸分解法の場合
はビーカー (100ml) に,融解法の場合はあらかじめ炭酸ナトリウム(無水)2gを融解して裏付けしたニッ
ケルるつぼ (30ml) に移し入れる。以下,4.14.4の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかによる。
a) 酸分解法の場合(1) 7個のビーカー (300ml) を準備し,それぞれにはかり採った試料と同量の酸化鉄
(III) 2.i) ]をはかり採って移し入れる。次に標準クロム溶液 [2.s) ]0ml,0.5ml,1ml,2ml,3ml,4ml及
び5mlを正確に加え,以下,4.1 a)2)3),4.2 a),4.3 a)及び4.4の手順に従って試料と併行して操作す
る。得られた吸光度とクロム量の関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量
線とする。
b) 融解法の場合(2) 酸化鉄 (III) 2.i) ]0.200gを7個はかり採って,それぞれ4.1 c)の手順に従って操作す
る。ただし,融成物を溶解する温水約200ml中には,標準クロム溶液[2.s) ]0ml,1ml,2ml,4ml,6ml,
8ml及び10mlを正確に加えておく。以下,4.2b),4.3b)及び4.4の手順に従って操作する。ただし,4.3b)
の中で分取量は25mlだけとする。得られた吸光度とクロム量との関係線を作成し,その関係線を原
点を通るように平行移動して検量線とする。
7. 計算 計算は,次による。
a) クロム含有率の計算 4.4及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからクロム量を求め,試料中の
クロム含有率を,次の式によって算出する。
A1 A2
Cr 100
m B
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
A1 : 分取した試料溶液中のクロム検出量 (g)
A2 : 分取した空試験液中のクロム検出量(6) (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
B : 試料溶液及び空試験液の分取比
注(6) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にクロムが含まれ
ている場合には,はかり採った酸化鉄 (III) 中のクロ
ム量を差し引く。
b) 酸化クロム含有率の計算 試料中の酸化クロム含有率はクロム含有率から,次の式によって算出する。
Cr2O3=1.461 5×Cr
ここに, Cr2O3 : 試料中の酸化クロム含有率 [% (m/m) ]
Cr : a)に同じ
8. 許容差 許容差は,附属書1表2による。

――――― [JIS M 8224 pdf 6] ―――――

6
M 8224 : 1997
附属書1表2 許容差
単位 % (m/m)
室内許容差 室間許容差
D (n) × [0.0016]2.8× [0.004 2]
n=2のとき,D (n) =2.8
n=3のとき,D (n) =3.3
n=4のとき,D (n) =3.6
参考 この許容差は,クロム含有率0.026% (m/m) の試料1個で求めたものである。

――――― [JIS M 8224 pdf 7] ―――――

                                                                                              7
M 8224 : 1997
附属書2(規定) 鉄分離原子吸光法
1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解し,ろ過する。ろ液中の鉄を4-メチル-2-ペンタノンによって抽出除
去する。残さはふっ化水素酸処理した後,炭酸ナトリウムと四ほう酸ナトリウムで融解し,ろ液に合わせ
る。この溶液を原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸 [10+6(1),1+1,2+100]
c) 硝酸
d) ふっ化水素酸
e) 硫酸
f) 硫酸 (1+1)
g) 酸化鉄 (III)できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,クロムを含有しないか,又はクロム含有率がで
きるだけ低くて,既知であるもの。
h) 混合融剤 炭酸ナトリウム(無水)2,四ほう酸ナトリウム(無水)1
i) 4−メチル−2−ペンタノン
j) 標準クロム溶液A (100 最 一 ‰ ロム[純度99.9% (m/m) 以上]0.100 0gを塩酸 (1+1) 20mlで加
熱分解する。常温まで冷却した後,1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄
め,標準クロム溶液Aとする。
k) 標準クロム溶液B (10 最 一 準クロム溶液Aを必要量だけ水で正確に10倍に薄めて標準ク
ム溶液Bとする。
注(1) 溶媒抽出に用いるので,正確に調製する。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0gとする。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) クロム含有率0.001% (m/m) 以上0.01% (m/m) 未満の試料
1) 試料をはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,水23mlで試料を湿した後,塩酸25mlを加え,熱板上で約1時間加熱する(2)。た
だし,この熱板の温度は,ビーカーに入れた試料溶液と同量の硫酸の温度が100℃に保たれるよう
に調節する。次に硝酸5mlと硫酸 (1+1) 0.2ml(3)を加え約15分間加熱を続けた後,時計皿を少しず
らして乾固直前まで蒸発させる。
注(2) 不溶解残さが多い場合には熱板の高温部分に移して加熱を続ける。ただし,溶液を沸騰さ
せてはならない。
(3) バリウムを多量に含む試料の場合には,硫酸 (1+1) は添加しない。
3) 塩酸 (1+1) 20mlを加え加熱して塩類を溶解する。冷却した後,ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプ

――――― [JIS M 8224 pdf 8] ―――――

8
M 8224 : 1997
を用いて不溶解残さをろ過する。ビーカー内壁をゴム帽付きガラス棒を用いてこすり,付着物をろ
紙上に移す。ろ紙は温塩酸 (2+100) でろ紙に塩化鉄 (III) の黄色が認められなくなるまで洗浄し,
さらに温水で34回洗浄する。ろ液と洗液はビーカー (200ml) に集め,不溶解残さはろ紙ととも
に白金るつぼ(30番)に移す。
4) ろ液と洗液を加熱して乾固直前まで蒸発させる。塩酸 (10+6) 15mlを加え塩類を溶解した後,分液
漏斗 (200ml) に移し入れる。塩酸 (10+6) 20mlでビーカー内壁を洗浄し分液漏斗に加える。4-メチ
ル-2-ペンタノン50mlを分液漏斗に加え激しく1分間振り混ぜる。二層に分離した後,下層の水相
を元のビーカー (200ml) に移し入れる。塩酸 (10+6) 10mlを分液漏斗に加え30秒間激しく振とう
し,二層に分離した後,下層の水相を先に分離した水相に合わせる。この溶液を穏やかに加熱して
大部分の4−メチル−2−ペンタノンを除去した後,硝酸5mlを加え乾固する。放冷した後,塩酸 (1
+1) 20mlで塩類を溶解し,主液として保存する。
5) 3)で得た白金るつぼ中のろ紙を乾燥して500800℃で燃焼させた後,残さを強熱灰化する。放冷し
た後,強熱残さを硫酸3滴で湿してふっ化水素酸5mlを加え,穏やかに加熱して二酸化けい素及び
硫酸を揮散させる。続いて800℃で数分間加熱する。放冷した後,混合融剤[2.h) ]1.2gを白金るつぼ
に加えよく混合する。初めの数分間静かに加熱した後,1 000℃のマッフル炉で15分間加熱し(4),残
さを融解する。放冷した後,白金るつぼを4)で保存した主液に入れ,塩酸 (1+1) 10mlを加えて穏
やかに加熱して融成物を溶解する。白金るつぼは温水で洗って取り出す。
注(4) マッフル炉の代わりに加圧空気バーナーを用いて透明になるまで十分加熱する方式を採用
してもよい。
6) この溶液を加熱して二酸化炭素を除去し約30mlに濃縮する。常温まで冷却した後,50mlの全量フ
ラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
b) クロム含有率0.01% (m/m) 以上0.10% (m/m) 以下の試料
1) )1)の操作を行う。
2) )2)5)の操作を行う。
3) この溶液を加熱して二酸化炭素を除去する。常温まで冷却後100mlの全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。
4.2 吸光度の測定 4.1のa)6)又はb)3)で得た試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点調整した原子吸光光
度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧して,波長357.9nmにおける吸光度を測定する。
5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.g) ]1.0gをはかり採って,ビーカー (300ml) に移し入れる。以
下,4.1a)2)4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 附属書2表1のクロム含有率の範囲ごとに7個のビーカー (300ml) を準備し,それぞ
れに酸化鉄 (III) 2.g) ]1.0gをはかり採って移し入れる。次に附属書2表1の標準クロム溶液添加量に従っ
て標準クロム溶液を正確に加える。以下,4.1 a)の2)6)又は4.1 b)の2)3)及び4.2の手順に従って試料
と併行して操作し,得られた吸光度とクロム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行
移動して検量線とする。

――――― [JIS M 8224 pdf 9] ―――――

                                                                                              9
M 8224 : 1997
附属書2表1 標準クロム溶液添加量
クロム含有率 使用する標準クロム溶液 標準クロム溶液添加量
% (m/m) ml
0.001以上0.01未満 B[2.k) ] 0,1,2,4,6,8,10
0.01 以上0.10以下 A[2.j) ] 0,1,2,4,6,8,10
7. 計算 計算は,次による。
a) クロム含有率の計算 4.2及び5.で得た吸光度と,6.で作成した検量線から,クロム量を求め,試料中
のクロム含有率を次の式によって算出する。
A1 A2
Cr 100
m
ここに, Cr : 試料中のクロム含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中のクロム検出量 (g)
A2 : 空試験液中のクロム検出量(5) (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
注(5) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にクロムが含まれている場合
には,はかり採った酸化鉄 (III) 中のクロム量を差し引く。
b) 酸化クロム含有率の計算 試料中の酸化クロム含有率はクロム含有率から,次の式によって算出する。
Cr2O3=1.461 5×Cr
ここに, Cr2O3 : 試料中の酸化クロム含有率 [% (m/m) ]
Cr : a)に同じ
8. 許容差 許容差は,附属書2表2による。
附属書2表2 許容差
単位 % (m/m)
室内許容差 室間許容差
D (n) ×[0.008 1×(クロム含有率)+0.000 10] 2.8×[0.022 1×(クロム含有率)+0.000 09]
n=2のとき,D (n) =2.8
n=3のとき,D (n) =3.3
n=4のとき,D (n) =3.6
参考 この許容差は,クロム含有率0.001 1% (m/m) 以上0.056% (m/m) 以下の試料を用いて求めたも
のである。

――――― [JIS M 8224 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS M 8224:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9685:1991(MOD)

JIS M 8224:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8224:1997の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISM8202:2015
鉄鉱石―分析方法通則