JIS M 8223:1997 鉄鉱石―ニッケル定量方法

JIS M 8223:1997 規格概要

この規格 M8223は、鉄鉱石中のニッケル定量方法について規定。

JISM8223 規格全文情報

規格番号
JIS M8223 
規格名称
鉄鉱石―ニッケル定量方法
規格名称英語訳
Iron ores -- Methods for determination of nickel content
制定年月日
1953年3月28日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 9685:1991(MOD)
国際規格分類

ICS

73.060.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 I 2019, 金属分析 II 2019
改訂:履歴
1953-03-28 制定日, 1953-11-07 改正日, 1956-03-20 確認日, 1958-01-31 改正日, 1960-12-17 確認日, 1963-12-15 確認日, 1964-12-01 改正日, 1968-04-01 確認日, 1971-05-01 確認日, 1971-10-01 改正日, 1974-09-01 確認日, 1978-10-01 確認日, 1983-12-01 改正日, 1990-07-01 確認日, 1997-08-20 改正日, 2003-03-20 確認日, 2008-02-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS M 8223:1997 PDF [11]
M 8223 : 1997

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS M 8223-1983は改正され,この規格によって置き換えられる。
今回の改正では,国際規格との整合化を図るため,ISO規格を元にし,附属書2として規定している。
JIS M 8223には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) ジメチルグリオキシム吸光光度法
附属書2(規定) 鉄分離原子吸光法

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS M 8223 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8223 : 1997

鉄鉱石−ニッケル定量方法

Iron ores−Methods for determination of nickel content

序文     この規格の,附属書1はJIS M 8223-1983のジメチルグリオキシム吸光光度法を改正し規定した
日本工業規格(日本産業規格)である。附属書2は1991年に発行されたISO 9685,Iron ores−Determination of nickel and/or
chromium contents−Flame atomic absorption spectrometric methodのニッケル部分を元にし,規定を作成した
日本工業規格(日本産業規格)である。
1. 適用範囲 この規格は,鉄鉱石中のニッケル定量方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版を適用する。
JIS M 8202 鉄鉱石−分析方法通則
3. 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS M 8202の規定による。
4. 定量方法の区分 ニッケルの定量方法は,次のいずれかによる。
a) ジメチルグリオキシム吸光光度法 この方法は,ニッケル含有率0.01% (m/m) 以上2% (m/m) 以下の
試料に適用するもので,附属書1による。
b) 鉄分離原子吸光法 この方法は,ニッケル含有率0.001% (m/m) 以上0.10% (m/m) 以下の試料に適用
するもので,附属書2による。

――――― [JIS M 8223 pdf 2] ―――――

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附属書1(規定) ジメチルグリオキシム吸光光度法
1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解し,過塩素酸を加えて白煙を発生させる。塩類を溶解した後,ろ過
する。残さは,ふっ化水素酸によって二酸化けい素を揮散させた後,二硫酸ナトリウムで融解し,ろ液に
合わせる。この溶液中のニッケルをよう素で酸化し,アンモニア水でアルカリ性とした後,ジメチルグリ
オキシムと反応させ,生成するニッケルジメチルグリオキシム錯体の吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸 (1+23,2+100)
c) 硝酸
d) 過塩素酸
e) ふっ化水素酸
f) 硫酸 (1+1)
g) アンモニア水
h) アンモニア水 (1+50)
i) 酸化鉄 (III) できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,ニッケルを含有しないか,又はニッケル含有率
ができるだけ低くて,既知であるもの。
j) 臭素水(飽和,約35g/l)
k) よう素溶液 よう素3.6gによう化カリウム30gを加え,水約100mlを加えて完全に溶解した後,水で
液量を1 000mlとする。この溶液は褐色瓶に保存する。
l) 塩化ナトリウム
m) 二硫酸ナトリウム
n) 塩化アンモニウム溶液 (200g/l)
o) くえん酸溶液 (500g/l)
p) ジメチルグリオキシム溶液 ジメチルグリオキシム10gを水酸化ナトリウム溶液 (10g/l) 1 000mlに溶
解する。
q) ジメチルグリオキシム・エタノール溶液 ジメチルグリオキシム1gをエタノール (95) 100mlに溶解
し,不溶解残さがあればろ過する。
r) クロロホルム
s) 標準ニッケル溶液A (500 最一椀一 ‰ ッケル[99.9% (m/m) 以上]0.500gをはかり採ってビーカ
(500ml) に移し,硝酸 (1+1) 約20mlを加えて加熱分解した後,過塩素酸約10mlを加えて加熱蒸発し
て白煙を発生させ,放冷した後,水を加えて塩類を溶解する。常温まで冷却した後,1 000mlの全量
フラスコに水を用いて移し入れて水で標線まで薄め標準ニッケル溶液Aとする。
t) 標準ニッケル溶液B (50 最一椀一 準ニッケル溶液Aを必要量だけ水で正しく10倍に薄めて標
ニッケル溶液Bとする。

――――― [JIS M 8223 pdf 3] ―――――

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3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,0.5gとする。ただし,妨害元素を含み,4.2の操作を適用す
る場合は,ニッケル量が0.4mg未満になる量とする。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調整は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れる。
b) 時計皿で覆い,塩酸20mlを加え,初めは熱板周辺の低温部 (60100℃) にビーカーを置いて約1時
間保持した後,更に高温部に移して約10分間沸騰直前まで加熱して分解する。次に硝酸5ml及び過
塩素酸20mlを加え,引き続き加熱して蒸発させる。ビーカー内部に過塩素酸の白煙が発生しはじめ(1),
更に内部が透明となり,過塩素酸の蒸気がビーカー内壁を伝わって逆流する状態で約10分間加熱した
後放冷する。これに温水約50mlを加えて振り混ぜ,可溶性塩類を溶解し,ろ紙(5種B)を用いて不
溶解残さをろ過し,約4060℃に加熱した温塩酸 (2+100) でろ紙に塩化鉄 (III) の黄色が認められ
なくなるまで洗浄し,次に温水で数回洗浄する。ろ液及び洗液はビーカー (300ml) に集めて主液とし
て保存する。
c) 不溶解残さ(2)はろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し,乾燥した後,強熱して灰化する。放冷した
後,強熱残さを少量の硫酸 (1+1) で湿し,ふっ化水素酸約5mlを加えて穏やかに加熱し,二酸化け
い素及び硫酸を揮散させる。放冷した後,これに二硫酸ナトリウム約3gを加え,ふたをして初めは徐々
に加熱し,次第に温度を高めて暗赤熱状に加熱して残さを融解する。放冷した後,白金るつぼをb)で
保存した主液の入ったビーカーに入れ,穏やかに加熱して融成物を溶解し,白金るつぼを水で洗って
取り出す。
注(1) クロム含有率が2% (m/m) 以上の場合は,溶液が紅色となったとき,塩化ナトリウム0.1gを少量
ずつ加えて大部分のクロムを二塩化二酸化クロムとして揮散させる。
(2) 不溶解残さが少なく,しかもニッケルが含まれていないことがあらかじめ分かっている場合は,
残さ処理の操作を省いて不溶解残さを捨ててもよい。
4.2 妨害元素の除去(3) 試料中にマンガン1% (m/m) 以上,銅1% (m/m) 以上又はコバルト0.3% (m/m)
以上含む場合は,4.1で得た試料溶液を蒸発して液量を約40mlに濃縮して冷却した後,分液漏斗 (100ml) に
水を用いて移す。これにくえん酸溶液2mlを加え,リトマス試験紙を用いてアンモニア水で中和し,更に
過剰に1mlを加えてアルカリ性とし,流水中で冷却する。これにジメチルグリオキシム・エタノール溶液
[2.q) ] 2ml及びクロロホルム5mlを加えて約30秒間振り混ぜる。しばらく静置して二層に分離した後,下
層のクロロホルム相を別の分液漏斗 (100ml) に移して保存する。残った水相にクロロホルム3mlを加えて
同様に操作し,クロロホルム相を先に保存したクロロホルム溶液に合わせる。この操作を更に2回繰り返
した後,水相は捨てる。クロロホルム溶液に塩酸 (1+23) 10mlを加えて約30秒間振り混ぜる(4)。しばら
く静置して二相に分離した後,下層のクロロホルム相を別の分液漏斗 (100ml) に移し,再び塩酸 (1+23)
5mlを加えて同様に操作し,静置してクロロホルム相を取り出して捨てる。前後2回の抽出で得た塩酸溶
液を合わせて100mlの全量フラスコに水を用いて洗い移す。
注(3) 試料中にマンガン1% (m/m) 以上,銅1% (m/m) 以上又はコバルト0.3% (m/m) 以上を含まない場
合は,直ちに4.3の呈色操作に移る。
(4) 妨害元素が多く,抽出時に水相が濁る場合には,抽出した全クロロホルム相を合わせた分液漏
斗にアンモニア水 (1+50) 1020mlを加え,約30秒間振り混ぜる。静置してクロロホルム相
を別の分液漏斗 (100ml) に移し,これに塩酸 (1+23) 10mlを加えて約30秒間振り混ぜる。

――――― [JIS M 8223 pdf 4] ―――――

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4.3 呈色 呈色は,次のいずれかによる。
a) ニッケル含有率が0.1% (m/m) 未満で妨害元素の除去操作を行わない場合 4.1で得た試料溶液を冷
却した後,250mlの全量フラスコに集める。これに,よう素溶液 [2.k) ] 10mlとアンモニア水35mlを
加えてよく振り混ぜ,流水中で常温まで冷却した後,ジメチルグリオキシム溶液 [2.p) ] 3mlを加えて
振り混ぜ,水で標線まで薄める。
b) ニッケル含有率が0.1% (m/m) 以上で妨害元素の除去操作を行わない場合 4.1で得た試料溶液を常
温まで冷却した後,250mlの全量フラスコに集め,水で標線まで薄める。これから,ニッケル含有率
に応じて附属書1表1に従って一定量分取し,100mlの全量フラスコに移し入れ,水で約50mlとする
(50ml分取はそのまま)。次に,よう素溶液 [2.k) ] 10ml及びアンモニア水35mlを加えてよく振り混
ぜる。流水中で常温まで冷却した後,ジメチルグリオキシム溶液 [2.p) ] 3mlを加えて振り混ぜ,水で
標線まで薄める。
附属書1表1 分取量
ニッケル含有率 分取量
% (m/m) ml
0.1以上 0.4未満 50
0.4以上 1 未満 20
1 以上 2 以下 10
c) 妨害元素の除去操作を行った場合 4.2で得た試料溶液に水を加えて液量を約80mlとし塩化アンモニ
ウム溶液10ml及び臭素水2mlを加え,振り混ぜて約1分間静置してニッケルを完全に酸化する。次
にアンモニア水で中和した後,更に1ml過剰に加え,流水中で常温まで冷却する。ジメチルグリオキ
シム溶液 [2.p) ] 2mlを加えて振り混ぜ,水で標線まで薄める。
4.4 吸光度の測定 4.3で得た呈色溶液を乾いたろ紙(5種A)を用いてろ過し,水酸化鉄などの沈殿を
除去する。最初のろ液を捨て,次のろ液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として,
波長440nm付近の吸光度を測定する(5)。
注(5) 呈色溶液は,液温が常温以下であれば30分間は安定である。
5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.i) ] をはかり採った試料と同量はかり採り,ビーカー (300ml)
に移し入れる。以下,4.1b)4.4の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかによる。
a) ニッケル含有率が0.1% (m/m) 未満で妨害元素の除去操作を行わない場合 7個のビーカー (300ml)
を準備し,それぞれに酸化鉄 (III) 2.i) ] 0.5gをはかり採って移し入れる。次に,標準ニッケル溶液B
[2.t) ] 0ml,1ml,2ml,4ml,6ml,8ml及び10mlを正確に加え,以下,4.1 b) c),4.3 a)及び4.4の手
順に従って操作し,得た吸光度とニッケル量との関係線を作成し,この関係線を原点を通るように平
行移動して検量線とする。
b) ニッケル含有率が0.1% (m/m) 以上で妨害元素の除去操作を行わない場合 7個のビーカー (300ml)
を準備し,それぞれに酸化鉄 (III) 2.i) ] 0.5gをはかり採って移し入れる。次に,標準ニッケル溶液A
[2.s) ] 0ml,0.5ml,1ml,1.5ml,2ml,3ml及び4mlを正確に加え,以下,4.1 b) c),4.3 b)及び4.4の
手順に従って試料と併行して操作し,得た吸光度とニッケル量との関係線を作成し,この関係線を原
点を通るように平行移動して検量線とする。

――――― [JIS M 8223 pdf 5] ―――――

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