JIS M 8225:1997 鉄鉱石―バナジウム定量方法 | ページ 2

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8. 許容差 許容差は,附属書1表5による。
附属書1表5 許容差
単位 % (m/m)
室内許容差 室間許容差
2.8× [0.016 7×(バナジウム含有率)
D (n) × [0.005 8×(バナジウム含有率)
+0.001 0] +0.003 7]
n=2のとき,D (n) =2.8
n=3のとき,D (n) =3.3
n=4のとき,D (n) =3.6
参考 この許容差は,バナジウム含有率0.05 % (m/m) 以上0.69 % (m/m) 以下の試料を用いて求めた
ものである。

――――― [JIS M 8225 pdf 6] ―――――

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附属書2(規定) 原子吸光法
1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解し,ふっ化水素酸を加えて乾固する。更に塩酸及びほう酸を加えて
乾固する。塩酸に溶解した後,ろ過する。残さは炭酸ナトリウムで融解し,ろ液に合わせる。この溶液に
塩化アルミニウムを加え,原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度
を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸 (1+1)
c) ふっ化水素酸
d) 硝酸
e) 酸化鉄 (III)できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,バナジウムを含有しないか,又はバナジウム含
有率ができるだけ低くて,既知であるもの。
f) 炭酸ナトリウム(無水)
g) ほう酸
h) 塩化アルミニウム溶液 塩化アルミニウム六水和物220 gを水で溶解し,塩酸50 mlを加えて,水で
液量を1000 mlとする。
i) 標準バナジウム溶液 (1 mgV/ml) メタバナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー
(500 ml) に移し,硫酸 (1+1) 10 ml及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 mlの全
量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め原液 (1 mgV/ml) とする。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,1.0 gとする。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採ってポリテトラフロロエチレン (PTFE) 製ビーカー (100 ml) に移し入れる。
b) TFE製時計皿で覆い,塩酸25 mlを加えて溶解し,1時間加熱して分解する。次に硝酸0.25 mlを加
え10分以上加熱して分解する。ふっ化水素酸10 mlを加え,蒸発乾固する。更に,塩酸10 mlとほう
酸0.5 gを加え再度蒸発乾固する。放冷した後,塩酸 (1+1) 10 mlを加えて塩類を溶解する。必要なら
ば水20 mlを加え数分間加熱する。ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプを用いて,100 mlの全量フラ
スコにろ過し,水で残さを洗浄する。ろ液は主液として保存する。
c) 残さをろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,灰化する。放冷した後,炭酸ナト
リウム(無水)0.3 gを加え1 000 ℃のマッフル炉で30分間融解する。
d) 放冷した後,白金るつぼに水5 mlと塩酸 (1+1) 5 mlを加え,温めて融成物を溶解する。放冷した後,
水を用いてb)で保存した主液の入っている全量フラスコに移し入れる。常温まで冷却した後,塩化ア
ルミニウム溶液[2.h) ]4 mlを加え,水で標線まで薄める。
4.2 吸光度の測定 4.1d)で得た試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の一酸
化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧して,波長318.5 nmにおける吸光度を測定する。

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5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.e) ]1.0 gをはかり採って,PTFE製ビーカー (100 ml) に移し入
れる。以下,4.1b)4.2の手順に従って,試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 5個のPTFE製ビーカー (100 ml) を準備し,それぞれに酸化鉄 (III) 2.e) ]1.0 gをはか
り採って移し入れる。次に標準バナジウム溶液[2.i) ]0 ml,1 ml,2 ml,4 ml及び6 mlを正確に加える。以
下,4.1b)4.2の手順に従って試料と併行して操作する。得た吸光度とバナジウム量との関係線を作成し,
その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
7. 計算 計算は,次による。
a) バナジウム含有率の計算 4.2及び5.で得た吸光度と6.で作成した検量線とからバナジウム量を求め,
試料中のバナジウム含有率を次の式によって算出する。
A1 A2
V 100
m
ここに, V : 試料中のバナジウム含有率 [% (m/m) ]
A1 : 試料溶液中のバナジウム検出量 (g)
A2 : 空試験液中のバナジウム検出量(1) (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
注(1) 空試験に使用した酸化鉄 (III) 中にバナジウムが含まれてい
る場合には,はかり採った酸化鉄 (III) 中のバナジウム量を差
し引く。
b) 酸化バナジウム含有率の計算 試料中の酸化バナジウム含有率は,バナジウム含有率から次の式によ
って算出する。
V2O5=1.785 1×V
ここに, V2O5 : 試料中の酸化バナジウム含有率 [% (m/m) ]
V : a)に同じ
8. 許容差 許容差は,附属書2表1による。
附属書2表1 許容差
単位 % (m/m)
室内許容差 室間許容差
2.8× [0.025 4×(バナジウム含有率)
D (n) × [0.003 6×(バナジウム含有率)
+0.001 62] +0.001 27]
n=2のとき,D (n) =2.8
n=3のとき,D (n) =3.3
n=4のとき,D (n) =3.6
参考 この許容差は,バナジウム含有率0.05 % (m/m) 以上0.46 % (m/m) 以下の試料を用いて求めた
ものである。

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附属書3(規定) りんバナドタングステン酸抽出分離原子吸光法
1. 要旨 試料を塩酸及び硝酸で分解し,ふっ化水素酸を加えて乾固する。更に塩酸及びほう酸を加えて
乾固する。塩酸及び硝酸で溶解した後,ろ過する。残さは炭酸ナトリウムで融解し,ろ液に合わせる。こ
の溶液にりん酸とタングステン酸を加え,生成するりんバナドタングステン酸をn−アミルアルコールと
4-メチル−2−ペンタノンに抽出した後,更に,L (+) −アスコルビン酸に抽出する。これに塩化アルミニ
ウムを加え,原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 塩酸 (1+1)
c) ふっ化水素酸
d) 硝酸
e) 硝酸 (1+1)
f) りん酸 (1+2)
g) 酸化鉄 (III)できるだけ純度の高い酸化鉄 (III) で,バナジウムを含有しないか,又はバナジウムの
含有率ができるだけ低くて,既知であるもの。
h) 炭酸ナトリウム(無水)
i) ほう酸
j) 硝酸二アンモニウムセリウム (IV) 溶液 硝酸二アンモニウムセリウム (IV) 2.0 gを硝酸 (15+85)
100 mlで溶解する。
k) タングステン酸ナトリウム溶液 タングステン酸ナトリウム二水和物16.5 gを水70mlに溶解し,水
で液量を100 mlとする。
l) L (+) −アスコルビン酸溶液 L (+) −アスコルビン酸1.0 gを水で溶解し,水で液量を100mlとす
る。この溶液は使用の都度調製する。
m) 混合溶媒 n−アミルアルコールと4−メチル−2−ペンタノンを体積比率で等量ずつ混合する。
n) 塩化アルミニウム溶液 塩化アルミニウム六水和物220 gを水で溶解し,塩酸50 mlを加えて,水で
液量を1000 mlとする。
o) 標準バナジウム溶液A (0.2 mgV/ml) バナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー
(500 ml) に移し入れ,硫酸 (1+1) 10 ml及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 ml
の全量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め原液 (1 mgV/ml) とする。この原液を正確
に5倍に薄めて標準バナジウム溶液Aとする。
p) 標準バナジウム溶液B (20 最 一 ‰ ナジン酸アンモニウム1.148 2 gをはかり採ってビーカー (500
ml) に移し入れ,硫酸 (1+1) 10 m1及び温水約200 mlに溶解する。常温まで冷却した後,500 mlの全
量フラスコに水を用いて洗い移し,水で標線まで薄め原液 (1 mgV/ml) とする。この原液を正確に50
倍に薄めて標準バナジウム溶液Bとする。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,2.0 gとする。

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4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採ってポリテトラフロロエチレン (PTFE) 製ビーカー (100 ml) に移し入れる。
b) TFE製時計皿で覆い,塩酸25 mlを加え溶解し,1時間加熱して分解する。次に硝酸0.25 mlを加え,
10分間以上加熱して分解する。ふっ化水素酸10 mlを加え,蒸発乾固する。更に,塩酸10 mlとほう
酸0.5 gを加え,再度蒸発乾固する。塩酸 (1+1) 2 ml,硝酸 (1+1) 4 ml及び水10 mlを加え,塩類を
加熱溶解し,ろ紙(5種B)と少量のろ紙パルプを用いてろ過する。元のビーカーに水25 mlと硝酸 (1
+1) 10 mlを加え,温めながらビーカー内の残さをろ紙に移す。ろ紙を水で洗浄する。ろ液及び洗液
はビーカー (100 ml) に受け,主液として保存する。
c) 残さはろ紙とともに白金るつぼ(30番)に移し入れ,乾燥した後,600700 ℃で灰化する。白金る
つぼに炭酸ナトリウム(無水)0.3 gを入れ,1 000 ℃のマッフル炉で30分間融解する。放冷した後,
b)で保存した主液に入れ,加熱して融成物を溶解する。白金るつぼは洗って取り出し,液量が50 ml
になるまで加熱蒸発する。
d) この溶液に硝酸二アンモニウムセリウム (IV) 溶液[2.j) ]1 mlを加え,加熱沸騰した後,りん酸 (1+2)
5 mlとタングステン酸ナトリウム溶液[2.k) ]2.5 mlを加え,再び10分間穏やかに加熱した後冷却する。
e) 分液漏斗 (100 ml) に最小限の水を用いて洗い移し,混合溶媒[2.m) ]20 mlを加えて40秒間激しく振り
混ぜ,1分間静置した後,下層の水相は捨てる。次に,水20 mlを分液漏斗に加え,30秒間激しく振
り混ぜ,1分間静置した後,下層をビーカー (200 ml) に移す。更に水20 mlを分液漏斗に加え,同様
に,30秒間激しく振り混ぜた後,L (+) −アスコルビン酸溶液[2.1) ]10 mlを加え,再度,30秒間激し
く振り混ぜて,層が分離するまで静置する。下層の水相を前のビーカーに移し入れる。溶媒の入った
分液漏斗にL (+) −アスコルビン酸溶液[2.1) ]10 mlを加え,振り混ぜて静置した後,水相を前のビー
カーに移し入れる。この操作を水相[L (+) −アスコルビン酸相]にバナジウムによる紫が出なくな
るまで繰り返す。
f) 得られた溶液に塩化アルミニウム溶液[2.n) ]1 mlを加えた後,約20 mlまで蒸発する。常温まで冷却し
た後,25 mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
4.2 吸光度の測定 4.1f)で得た試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光光度計の一酸
化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧して,波長318.5 nmにおける吸光度を測定する。
5. 空試験 試料の代わりに酸化鉄 (III) 2.g) ]2.0 gをはかり採って,PTFE製ビーカー (100 ml) に移し入
れる。以下,4.1b)4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 附属書3表1のバナジウム含有率範囲ごとに6個のPTFE製ビーカー (100 ml) を準備
し,それぞれ酸化鉄 (III) 2.g) ]2.0 gをはかり採って移し入れる。次に附属書3表1の標準バナジウム溶液
添加量に従って標準バナジウム溶液を加える。以下,4.1b)4.2の手順に従って試料と併行して操作し,
得られた吸光度とバナジウム量との関係線を作成し,その検量線を原点を通るように平行移動して検量線
とする。

――――― [JIS M 8225 pdf 10] ―――――

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JIS M 8225:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9683:1991(MOD)
  • ISO 9684:1991(MOD)

JIS M 8225:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8225:1997の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISM8202:2015
鉄鉱石―分析方法通則