JIS R 7603:1999 炭素繊維―密度の試験方法 | ページ 3

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R 7603 : 1999 (ISO 10119 : 1992)
附属書A 密度こう配管の作り方
A.1 原理
C法に使用する密度こう配管の作り方は,次の3方法がある。
備考1. 原国際規格には密度こう配管の作り方について2方法が規定されているが,これにJIS R 7601
で採用されている積み重ねによる方法を追加した。
A.1.1 第1の方法は(図A.1.a)ガラス円筒の上部から密度の高い液から注ぎ入れ,徐々に密度の低い液を
満たす方法である。
密度の低い液は器壁を伝わり落ち,既に注がれ終わった密度の高い液の上層に位置するようになる。
A.1.2 第2の方法は(図A.1.b)ガラス円筒の底部から密度の低い液を注ぎ入れ,徐々に密度の高い液を満
たす方法である。既に注がれ終わった密度の低い液は密度の高い液によって押し上げられ入れ替わる。
A.1.3 第3の方法は,あらかじめ用意したn種類の密度の異なる液を,密度の高い液から順次ガラス円筒
の上部から満たし,積み重ねる方法である。
A.2 手順
A.2.1 サイホンを利用する方法
A.2.1.1 図A.1.a又は図A.1.bに示す装置を組み立て,温度調節器を23℃±0.1℃に調節する。水ジャケット
がないガラス円筒の場合は,23℃±0.1℃の恒温水槽を使ってもよい。
A.2.1.1.1 ガラス円筒底部に補正済み標準フロート(好ましくは8個,6.3.2.2)を入れたバスケット(6.3.2.1)
を置く。(標準フロートは密度差の0.01g/cmにつき1個以上が適当であり,ガラス円筒に入れた場合に少
なくとも10cmから20cmの間隔に並ぶことが望ましい。)。
A.2.1.2 マスター液L1(高密度)とL2(低密度)を用意する。
このマスター液に6.3.2.5で述べた浸せき液だけを使用するか,又は異なった二つの浸せき液の混合液を
使用するかで測定の精度が異なる。
A.2.1.2.1 高精度を要求する場合は狭い密度範囲が選ばれる。その代表的な密度範囲は70cm長さのガラス
円筒当たり0.05g/cm3である。
A.2.1.2.2 必要とする高密度こう配管を作るためには,次の式(1)によって
(2 1 2 ) VB
A 1 (1)
V
ここに, 図A.1.aのガラス容器A中の液の最初の密度 (g/cm3)
図A.1.aのガラス容器B中の液の最初の密度で,必要とする最
高の標準フロートの密度より0.005g/cm3大きいように選ぶ
(g/cm3)。
密度こう配管の最上部における液の密度で,必要とする最低の
標準フロートの密度より0.01g/cm3小さいように選ぶ (g/cm3)。
VB : 図A.1.aのガラス容器B中の最初の液の容量 (ml)
V : 密度こう配管内の全液量 (ml)
備考2. 式(1)は原国際規格にないが,マスター液L1及びL2を決めるとき有効であり,かつ,JIS R 7601
案で採用されてるので追加した。

――――― [JIS R 7603 pdf 11] ―――――

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R 7603 : 1999 (ISO 10119 : 1992)
A.2.1.3 ガラス容器A,Bに図A.1.a又は図A.1.bに示した液L1,L2をそれぞれ満たす。各々のガラス容
器にはガラス円筒の容積の1/2以上の液を入れておく。
A.2.1.3.1 ガラス容器Bをかき混ぜ機でかき混ぜながら,その中の液をサイフォンS1,S2によって,また
止め栓R1,R2によってガラス円筒内に2時間掛けて注ぎ入れる。この操作によってガラス容器B中の液
の高さが低下するので,ガラス容器中の液が順次ガラス容器Bに流入することになる。このようにしてガ
ラス製円筒内の液は連続的な密度こう配を示すことになる。
A.2.1.3.2 図A.1.aの方法では標準フロートは液面とともに上昇し,密度が低くなるに従って互いに分離す
る。図A.1.bの方法では標準フロートはガラス円筒の底部から密度の増加に従って相次いで上昇し,液レ
ベルの上昇に従い分離する。
A.2.1.4 密度こう配管を23℃±0.1℃の温度に静置し,24時間経過してからこう配管中の標準フロートの中
心の高さを1mmまで密度こう配管目盛から読み取り,標準フロートの密度と密度こう配管の目盛との補
正曲線を作る。
A.2.1.4.1 この補正曲線が直線とならない場合は,手順を繰り返す。
A.2.1.4.2 補正曲線が直線性を示す寿命は,約1か月である。
A.2.2 積み重ねによる方法
A.2.2.1 必要とする密度こう配管を作るためには, 帰湛 度の異なる液を作る。
なお, 必要とする最高の標準フロートの密度より0.005g/cm3大きいように,また 潟 要とする
最低の標準フロートの密度より0.01g/cm3小さいように選ぶ。液の種類の数nは,それぞれの液が円筒内で
占める空間の高さが12cm程度になり,それらの全体としての高さが,必要とするこう配管の高さに等
しくなるように決める。n種類の液の密度は正確に等間隔になるように作ることが必要である。
A.2.2.2 A.2.2.1で作られた液を密度の高いもの,すなわち, 覘 にビュレットを使用して20mlずつ静
かに管壁を伝わらせながらガラス円筒に注ぎ入れる。
A.2.2.3 標準フロートをメチルアルコールなどで洗浄した後,最低の密度の液で濡らしてからガラス円筒に
静かに入れ密度こう配管とする。
A.2.2.3.1 標準フロートの選択は,A.2.1.1に示したとおりとする。
A.2.2.4 次の操作は,A.2.1.4と同様に行う。
a) 上部注入方式

――――― [JIS R 7603 pdf 12] ―――――

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R 7603 : 1999 (ISO 10119 : 1992)
b) 低部注入方式
図A.1 密度こう配管の作り方

――――― [JIS R 7603 pdf 13] ―――――

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R 7603 : 1999 (ISO 10119 : 1992)
JIS R 7603(炭素繊維−密度の試験方法)原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 宮 入 裕 夫 東京医科歯科大学
(委 員) 福 永 健 文 通商産業省生活産業局窯業建材課
増 田 優 通商産業省基礎産業局化学課
岡 林 哲 夫 工業技術院標準部
剣 持 潔 物質工学工業技術研究所
橋 本 繁 晴 財団法人日本規格協会
奥 田 謙 介 奥田技研
山 内 啓 司 NSテクノサービス
三 好 一 雄 三菱電気株式会社
秋 元 剛 横浜ゴム株式会社
菅 原 憲 明 富士重工業株式会社
室 井 國 昌 ヤマハ株式会社
矢 作 雅 男 炭素繊維協会
松 井 醇 一 東レ株式会社
安 藤 正 人 東邦レーヨン株式会社
伊 藤 正 ドナック株式会社
松 岡 慶 典 三菱レイヨン株式会社
鍵 崎 正 己 三菱化学株式会社
野 崎 春 夫 呉羽化学工業株式会社
磯 部 鴻 一 日本カーボン株式会社
鹿 毛 紀久雄 財団法人科学技術戦略推進機構
渡 部 恵 三 硝子繊維協会
田 村 正 勝 日本プラスチック工業連盟

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