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混注部は,次の規定に適合しなければならない。
a) 金属針を用いて混注する。再シール性をもつ混注部は,A.5に従って試験を行ったときに,再シール
しなければならない。また,1滴を超える水滴が漏れてはならない。再シール性をもつ混注部を備え
ているときは,混注部は,おす(雄)かん(嵌)合部の近くに配置するのが望ましい。
b) 針不使用式の混注部は,製造販売業者が指定するおす(雄)側器具を用いて10分間接続後,離脱する
操作を10回行った後に,水圧50 kPaを15秒間加えたとき,漏れがあってはならない。
6.12 おす(雄)かん(嵌)合部
導管の末端は,ISO 80369-7に適合したおす(雄)かん(嵌)合部でなければならない。ISO 80369-7に
従ったルアーロックかん(嵌)合部を使うことが望ましい。
6.13 保護キャップ
保護キャップは,確実に装着でき,かつ,容易に外せることが望ましい。
7 化学的要求事項
7.1 溶出物
溶出物は,7.1.1又は7.1.2のいずれかによって試験を行ったときに,それぞれの規定に適合しなければ
ならない(ただし,静脈針は除く。)。また,静脈針は,JIS T 3209の化学的要求事項に適合しなければな
らない。
7.1.1 溶出物試験第一法
溶出物試験第一法は,プラスチック製の材料10 gをとり,また,ゴム製の材料1.0 gをとり,細片とし,
精製水約100 mLで30分間煮沸した後,精製水を加えて正確に100 mLとする。この液を試験液として,
次の試験を行い,適合しなければならない。
なお,空試験液は,別に精製水を用いて同様の方法で操作して調製する。
a) H 試験液及び空試験液20 mLずつをとり,これらに塩化カリウム1.0 gを精製水に溶かして1 000 mL
とした液を1.0 mLずつを加え,日本薬局方一般試験法のpH測定法によって試験を行ったときに,両
液のpHの差は,2.0以下でなければならない。
b) 重金属 試験液10 mLをとり,比較液に鉛標準液2.0 mLを加え,日本薬局方重金属試験法の第一法
によって試験を行ったときに,重金属は,2.0 ppm以下でなければならない。
c) 過マンガン酸カリウム還元性物質 試験液10 mLを共栓三角フラスコにとり,0.002 mol/L過マンガン
酸カリウム液20.0 mL及び日本薬局方一般試験法の試薬・試液で規定する希硫酸1 mLを加え,3分間
煮沸し,冷却する。これによう化カリウム0.10 gを加えて密栓し,振り混ぜて10分間放置した後,0.01
mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液で滴定する(指示薬 : 日本薬局方一般試験法の試薬・試液で規定す
るでんぷん試液5滴)。別に空試験液10 mLを用い,同様に操作する。試験液及び空試験液の0.002 mol/L
過マンガン酸カリウム液の消費量の差は,2.0 mL以下でなければならない。
d) 蒸発残留物 試験液10 mLを水浴上で蒸発乾固し,残留物を105 ℃で1時間乾燥させた後,その質量
は,1.0 mg以下でなければならない。
7.1.2 溶出物試験第二法
溶出物試験第二法は,次による。
a) 還元性(酸化性)物質 B.2に従って試験を行ったとき,B.1に規定した抽出液S1及び対照溶液S0の
チオ硫酸ナトリウム標準液(0.005 mol/L)の消費量の差は,2.0 mLを超えてはならない。
b) 金属イオン 抽出液は,原子吸光光度計(AAS)又は同等の方法で分析したときに,バリウム,クロ
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ム,銅,鉛及びすずの総量が1 μg/mL以下で,かつ,カドミウムが0.1 μg/mL以下でなければならな
い。
B.3に従って試験を行ったときに,試験液の色は,標準液β(Pb2+)=1 μg/mLの色より濃くなっては
ならない。
c) 酸性又はアルカリ性 B.4に従って試験を行ったときに,標準液が1 mL未満で色が灰色にならなけれ
ばならない。
d) 蒸発残留物 B.5に従って試験を行ったときに,残留物は,5 mg以下でなければならない。
e) 紫外線吸収度 B.6に従って試験を行ったときに,抽出液S1の吸光度は,0.1以下でなければならない。
8 生物学的安全性
8.1 一般
輸液セットは,C.2に従った生物学的適合性を評価しなければならない。
8.2 無菌性
“滅菌済み”を表示するものは,滅菌バリデーション基準又はこれと同等以上の基準に基づき,無菌性
の担保を行わなければならない。
注記 滅菌バリデーション基準には,厚生労働省が定めた“滅菌バリデーション基準”がある。
8.3 発熱性
輸液セット及び/又は同一包装に入っている通気装置は,適切な試験を用いて発熱性物質がないことを
評価しなければならない。その結果として,輸液セットは,発熱性物質がないことを示さなければならな
い。発熱性試験は,C.1による。
8.4 溶血性
輸液セットは,溶血因子がないことを評価しなければならない。その結果として,輸液セットには,溶
血反応がないことを示さなければならない。
注記 溶血因子に関する試験方法は,ISO 10993-4に規定されている。[7]を参照。
8.5 毒性
適切な試験法を実施して毒性に関する評価を行い,結果として,材料に毒性がないことを示さなければ
ならない。毒性の試験は,JIS T 0993-1による。
9 表示
9.1 一般
表示には,9.2及び9.3に規定している要求事項を含まなければならない。図記号を使用する場合は,ISO
15223-1による。
注記 影響ある物質の存在は,その物質の略語“XXX”を変更し,ISO 7000の図記号2725を使用し
て示すことができる。影響ある物質がないことを,個々の記号に斜線を入れることで示すこと
ができる。
9.2 一次包装
一次包装には,少なくとも次の情報を表示しなければならない。
a) 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
b) “自然落下だけ”の用語を含む内容物の説明
c) 適切な文言,又はISO 15223-1に規定する図記号を用いた“滅菌済み”の表示
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d) “LOT”の文字を前置きしたロット(バッチ)の表記,又はISO 15223-1に規定する図記号を用いた
ロット(バッチ)の表記
e) 適切な用語,又はISO 15223-1に規定する図記号を用いた使用期限の年月
f) 輸液セットが単回使用であることの表示。同等の文言での表示,又はISO 15223-1に規定する図記号
を用いての表示でもよい。
g) 使用上の注意。添付文書でもよい。
h) 点滴筒から供給する蒸留水の滴数の20滴又は60滴の液量が1 mL±0.1 mL又は質量が1 g±0.1 gに相
当する旨
i) 静脈針の外径(静脈針が附属の場合)
上記情報の判読可能な文字及び/又は記号を記載するために使用できる場所が小さい場合は,d) 及び
e) だけでもよい。この場合,この細分箇条で要求する情報は,二次包装に表示しなければならない。
9.3 二次包装
二次包装には,少なくとも次の情報を表示しなければならない。
a) 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
b) “自然落下だけ”の用語を含む内容物の説明
c) 適切な文言,又はISO 15223-1に規定する図記号を用いた“滅菌済み”の表示
d) “LOT”の文字を前置きしたロット(バッチ)の表記,又はISO 15223-1に規定する図記号を用いた
ロット(バッチ)の表記
e) 適切な用語,又はISO 15223-1に規定する図記号を用いた使用期限の年月
f) 入り数
g) もしあれば,推奨する保管条件
10 包装
10.1 一次包装
一次包装は,微生物の侵入を防止することができ,かつ,通常の取扱い,輸送及び保管中に,内容製品
を適切に保護できるものでなければならない。また,一次包装は,一度開封したならば,簡単に再シール
できず,開封したことが明確に分からなければならない。
10.2 二次包装
二次包装は,通常の取扱い,輸送及び保管中に内容製品を保護できる強度をもたなければならない。
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附属書A
(規定)
物理的試験
A.1 微粒子汚染試験
A.1.1 原理
輸液セットの内部の液体が通る表面から粒子を洗い落とし,メンブランフィルタ上に集め,顕微鏡下で
計数する。
A.1.2 試薬及び材料
A.1.2.1 蒸留水 孔径0.2 μmのフィルタでろ過したもの。
A.1.2.2 パウダーフリー手袋
A.1.2.3 吸引フィルタ 孔径0.45 μmの単膜タイプのもの。
A.1.3 手順
フィルタユニット,フィルタ及びその他の器具は,試験で使用する前にA.1.2.1の蒸留水で十分洗浄しな
ければならない。
層流条件(ISO 14644-1に従うクラスN5のクリーンエアー作業場所)で,すぐに使用可能な輸液セット
10本を500 mLのA.1.2.1の蒸留水を用いて流す。その後,全量を吸引しながらA.1.2.3の吸引フィルタに
通す。斜めから光を投射した50倍率顕微鏡の下で,メンブランスクリーンフィルタ上の粒子を,表A.1
に規定するサイズ分類に従って測定し,計数する,又は校正,精度の検証が行われた“光遮蔽式液中粒子
計数器”を用いて,表A.1に規定するサイズ分類に従って測定し,計数する。
表A.1−粒子による汚染の評価
粒子パラメータ サイズ分類
1 2 3
粒子サイズ μm 2550 51100 100を超える
10セットの粒子の数 na1 na2 na3
ブランク対照サンプルの粒子の数 nb1 nb2 nb3
評価係数 0.1 0.2 5
A.1.4 結果判定
A.1.4.1 一般
適切な数の輸液セット(最低10本)を試験する。10本の輸液セットの粒子数を三つのサイズ分類に区
分した粒子の数が,分析結果となる。
A.1.4.2 粒子の計算
ブランクの対照サンプルから得た数値は,試験報告書に記録し,汚染指標限界を計算するときに参照し
なければならない。ブランクの対照サンプルは,同じ試験機器を用いるが,試験用輸液セットには通さず,
表A.1に規定された三つのサイズ分類に従って分類し,500 mLの水から採取された,数及びサイズである。
ブランク(Nb)の粒子の数は,9以下でなければならない。それ以外の場合,テスト装置を分解,再清掃
して,再度バックグラウンド・テストを行わなければならない。ブランク判定の数値は,試験報告書に記
載しなければならない。
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汚染指標限界は,次のとおり計算する。三つのサイズ分類のそれぞれについて,10本の輸液セットの粒
子の数に評価係数を乗じ,輸液セット(供試体)(Na)中の粒子の数を得るために,結果を加算する。その
後,各サイズ分類についてブランクサンプル(Nb)の粒子の数に評価係数を乗じ,ブランクサンプル(Nb)
の粒子数を得るために,結果を加算する。
NaからNbを減算し,汚染指標限界を求める。
輸液セット(供試体)の粒子の数 :
Na=na1×0.1+na2×0.2+na3×5
ブランクサンプルの粒子の数 :
Nb=nb1×0.1+nb2×0.2+nb3×5
汚染指標限界 :
N=Na−Nb≦90
A.2 気密性試験
A.2.1 試験開始時には,全ての試験システムの温度を試験温度と同じにしなければならない。
A.2.2 空気供給装置に輸液セットを接続し,他の全ての開口部を閉じる。50 kPaの内部過剰圧力で15秒
間空気を送る。40 ℃±1 ℃の水中で,輸液セットからの空気の漏れを点検する。
A.2.3 (この規格では不採用とした。)
A.3 引張強さ試験
輸液セットに対し,長手方向に引張力15 Nを15秒加えて試験する。輸液セットが,試験の力に耐える
かどうかを確認する。
A.4 通気装置を使用したときの流量の測定
A.4.1 輸液容器を23 ℃±2 ℃の蒸留水で満たし,栓をする。栓を通して,通気装置を容器の中へ刺し込
む。流量調節器を,液体の流れを止めた状態で付けた輸液セットに刺し込む。試験の間,水の落差が均等
に1 mの落差圧になるように容器を調節する。輸液セットからの水の流れが最大になるように流量調節器
を開き,輸液セットからの水の流量を試験する。通気装置からフィルタを取り除いたもので,この手順を
繰り返す。
A.4.2 輸液セットのびん針に付いた通気装置もA.4.1の試験手順に従う。ただし,分離した通気装置を刺
し込むことは除外する。
A.5 混注部の試験
応力がかからないように水平方向に混注部を置き,気泡が閉じ込められないように輸液セットを水で満
たし,大気圧より20 kPa高い圧力を加える。外径0.8 mmでJIS T 3209に従った皮下用注射針で,あらか
じめ決められたせん(穿)刺部位へせん(穿)刺する。注射針をその位置に15秒間とどめる。注射針を抜
き取り,すぐにせん(穿)刺部位を乾燥する。注入部位から漏れがないか1分間観察する。注射部位が別
の形状の場合には,製造販売業者が提供する指示書に従って,せん(穿)刺を行うことが望ましい。
――――― [JIS T 3211-4 pdf 15] ―――――
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JIS T 3211-4:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8536-4:2010(MOD)
- ISO 8536-4:2010/AMENDMENT 1:2013(MOD)
JIS T 3211-4:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.20 : 輸血,輸液及び注入設備
JIS T 3211-4:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST3209:2011
- 滅菌済み注射針