JIS X 5003:1987 開放型システム間相互接続の基本参照モデル | ページ 2

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X5003-1987X 5003-1987X5003-1987
図2 OSIの基本要素
5 階層化アーキテクチャの概念 (4)
注(4) ここで記述する一般的な原則は,6.及び7.でこれと矛盾する層特有の記述がない限り,すべての
層に適用する。

5.1 この箇条の構成と基本要素

 ここでは,OSIの参照モデルに適用する構造上の概念について規定す
る。最初に,階層化アーキテクチャ(層,エンティティ,サービスアクセス点,プロトコル,コネクショ
ン,その他から成る)の概念について規定する。2番目に,エンティティ,サービスアクセス点及びコネ
クションのための識別子について規定する。3番目に,サービスアクセス点及びデータ単位について規定
する。4番目に,コネクション,データの伝送及び誤り制御機能を含む層の動作の要素について規定する。
更に,経路選択の側面について規定し,最後に管理の側面について規定する。
ここで規定する概念は,6.以降の規定に必要なものである。しかし,各層において,必ずしも,そのす
べての概念が使用されるわけではない。
参照モデルには,次の四つの基本要素がある(図2参照)。
(1) 開放型システム。
(2) SIの環境内に存在する応用エンティティ。
(3) 応用エンティティを結び,情報の交換を可能とするコネクション (5) (5.3参照)。
(4) SIのための物理媒体。
注(5) この規格は,データの転送にコネクションが必要である場合に限定して規定している。多様な
データ通信技術(例:ローカルエリアネットワーク,ディジタル無線等)及び応用(例:リモート
センシング及びバンキング)において必要となり得るコネクションレス型データ伝送を包含す
るためにこの規格に追加すべき記述内容は,附属書とする。
備考 安全保護の側面も,プロトコルの一般的なアーキテクチャ上の要素であるが,この規格では触
れない。

5.2 階層化の原則

5.2.1  用語の意味 用語の意味は,次のとおりとする。

――――― [JIS X 5003 pdf 6] ―――――

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(1) サブシステム [ (N) -subsystem]開放型システム内を階層に区分した場合の一要素であって,
その開放型システムにおけるすぐ上の区分又はすぐ下の区分の要素とだけ直接に作用し合うもの。
(2) 層 [ (N) -layer] OSIアーキテクチャの中で,同位のすべてのサブシステムを集めたもの。
サブシステム内の能動的要素。
(3) エンティティ [ (N) -entity]
(4) 同位エンティティ [peer-entities]同一層内のエンティティ。
(5) 副層 [sublayer] 層を更に細分したもの。
層及びそれより下の層の能力であって,層と
(6) サービス [ (N) -service]
との境界においてエンティティに提供されるもの。
サービスの一部。
(7) ファシリティ [ (N) -facility]
(8) 機能 [ (N) -function] エンティティの活動の一部。
(9) サービスアクセス点 [ (N) -service-access-point] エンティティがサービスを +1>エンティティに提供する点。
(10) プロトコル [ (N) -protocol]機能を実行するときのエンティティの通信動作を規
定する規則及び形式(意味及び構文)の集合。
5.2.2 階層化の原則の記述 OSIの参照モデルを構成するに当たっての基本的手法は,階層化である。こ
の手法によると,理論的には,各開放型システムをサブシステムの順序集合で構成する。便宜上,これを
図3に示すように垂直方向の順序関係で表現する。隣接したサブシステムは,それらに共通の境界を通じ
てやりとりを行う。同位サブシステムを集めたものが,層を形成する。サブシステムは,
一つ以上のエンティティから成る。エンティティは各層に存在する。同一層内の複数のエンティテ
ィを同位エンティティと呼ぶ。最高位層より上に層はなく,最低位層より下に層はない。
すべての同位エンティティは,必ずしも,相互に通信する必要がないし,また,通信することが可
能でもない。同位エンティティ間の通信ができない例としては,相互接続された開放型システムに同位エ
ンティティが存在しない場合や,同位エンティティが同一のプロトコルサブセットをもたない場合などが
ある。
備考1. ある対象の型とそのインスタンスとを区別する必要がある。型は,ある対象を記述したもの
であり,この型のインスタンスは,この記述に適合する任意の対象である。同一の型の複数
のインスタンスは,一つのクラスの構成要素となる。
一つの型及びその型のすべてのインスタンスは,個々の名前で参照することができる。名
前の付けられる各インスタンス及びそのインスタンスが属する型には,それぞれ区別できる
名前を付けなければならない。
例えば,プログラマが電子計算機のプログラムを書いたとすると,そのプログラマは,一
つの型を作成したことになり,電子計算機がその特定のプログラムを実行するために呼び出
すたびにそのインスタンスが生成されることになる。また,FORTRANコンパイラは一つの
型であり,そのコンパイラのプログラムのコピーが電子計算機で呼び出されるたびにそのコ
ンパイラのプログラムのインスタンスが生成される。
OSI環境でのエンティティも,二つの側面,すなわち,型とインスタンスの集合と
をもつ。エンティティの型は,そのエンティティが実行できる層の機能の特定の
集合として定義される。そのエンティティの型の一つのインスタンスは,その型の呼
び出されたものであり,関係する開放型システムにあって,特定の通信のために必要な >層の機能を提供する。すなわち,エンティティの型は,同位エンティティ間の

――――― [JIS X 5003 pdf 7] ―――――

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関連についての性質だけを記述したものであるのに対して,エンティティのインスタ
ンスは,実際の情報交換についての特定の動的なものを指す。
実際の通信は,すべての層において,エンティティのインスタンス間でだけ行われ
る。エンティティの型が通信に関係するのは,コネクション確立時(又は回復処理中
でこれと等価な動作を行うとき)だけである。コネクションの要求は,エンティティ
の特定の型を指定して行われるが,実際のコネクションは,常に,エンティティの特
定のインスタンス間に確立される。ただし,同位エンティティの特定の(名前で指定
した)インスタンスとのコネクションを要求することを禁止するものではない。もし, >エンティティのインスタンスが,同位エンティティのインスタンスの名前を知って
いれば,そのインスタンスにコネクションを要求できなければならない。
2. 一つの層を更に小さな副層と呼ばれる副構造に細分すること及びOSIの他の局面をも包含す
るように階層化の技術を拡張することが必要な場合がある。副層は,層内の機能の集まりで
あり,それぞれの副層は,バイパスすることができるが,一つの層の中のすべての副層をバ
イパスすることは許されない。副層は,それが属する層のエンティティやコネクションを用
いる。副層に関する詳細な定義又は特性の追加は,将来の検討項目とする。
最高位層を除く各層は,層内のエンティティにサービスを
提供する。最高位層は,それ以下の層が提供する種々のサービスをすべて利用できるものと
する。
備考1. 必ずしも,すべての開放型システムの中に,データの最初の発信元又は最終あて先があると
は限らない。このような開放型システムにはアーキテクチャ上の高位層はない。
2. サービスクラスをサービス内で定義することができる。サービスクラスという用語の
厳密な定義は,将来の検討項目とする。
層が提供する各サービスは,そのサービスの属性を決定する一つ以上のファシ
リティの選択によって,その都度決めることができる。単独のエンティティが,それ
自身でエンティティの要求するサービスを完全に満たすことができない場合は,そ
の要求を満たすため,他の一つ以上のエンティティの協同動作を要請する。協同動作
をするために,最低位層以外のいずれの層においても層のエンティティは,くN-1>層
が提供する各種のサービスを利用して通信し合う(図4参照)。最低位層におけるエンティテ
ィ相互間の通信は,これらの間を接続する物理媒体を介して行う。
層は,層内で実行する機能を用い,また,必要に応じて層の利
用可能なサービスを用いて,層にサービスを提供する。
エンティティは,一つ以上のエンティティに対しサービスを提供するとと
もに,一つ以上のエンティティのサービスを利用する。サービスアクセス点と
は,隣接した層内の1対のエンティティがサービスを利用又は提供する点である(図7参照)。
エンティティ間の協同動作の方法は,一つ以上のプロトコルによって規定する。
ある層内のエンティティとプロトコルの関係を図5に示す。

――――― [JIS X 5003 pdf 8] ―――――

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図3 協同動作を行う開放型システムの階層化

――――― [JIS X 5003 pdf 9] ―――――

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図5 間のプロトコル

5.3 同位エンティティ間の通信

5.3.1  用語の意味 用語の意味は,次のとおりとする。
(1) コネクション [ (N) -connection]複数のエンティティ間に,データ転送を目的として
層によって確立される関連。
(2) コネクション端点 [ (N) -connection-endpoint] サービスアクセス点内におけるコネク
ションの片側の終端。
(3) 多端点コネクション [ (N) -multi-endpoint-connection]三つ以上のコネクション端点を
もつコネクション。
(4) 接続関係にあるエンティティ [correspondent (N) -entities]一つのコネクションを共
有するすべてのエンティティ。
(5) 中継 [ (N) -relay] エンティティが,ある接続関係にあるエンティティから受け取
ったデータを他の接続関係にあるエンティティに送り出す機能。
(6) データ送信側 [ (N) -data source]サービスデータ単位[5.6.1 (7)参照]をコネ
クション上に送信するエンティティ。
(7) データ受信側 [ (N) -data sink] コネクション上のサービスデータ単位を受信
するエンティティ。
(8) データ伝送 [ (N) -data transmission] エンティティから一つ以上のエンテ
イティに向けてサービスデータ単位を運ぶファシリティ。
両方向同時のデータ伝送。
(9) 全二重伝送 [ (N) -duplex transmission]
両方向に行うが,一度には一方向に限る
(10) 半二重伝送 [ (N) -half-duplex transmission]
ータ伝送。方向の選択はエンティティが制御する。
(11) 単向伝送 [ (N) -simplex transmission]前もって定めた一方向へのデータ伝送。
(12) データ通信 [ (N) -data communication] 一つ以上のコネクション上で,プロト
コルに従ってプロトコルデータ単位(5.6.1.3参照)を転送する機能。
両方向同時のデータ通信。
(13)両方向同時通信 [ (N) -two- way simultaneous communication]
両方向に行うが,一度には一方向に
(14) 両方向交互通信 [ (N) -two- way altenate communication]
限るデータ通信。
(15) 片方向通信 [ (N) -one-way communication] 前もって定めた一方向へのデータ通信。
5.3.2 同位エンティティ間の通信の記述 複数のエンティティ間で情報を交換するためには,
それらの間にプロトコルを用いて層内の関連を確立しなければならない。

――――― [JIS X 5003 pdf 10] ―――――

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JIS X 5003:1987の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7498:1984(MOD)
  • ISO 7498:1984/ADDENDUM 1(MOD)

JIS X 5003:1987の国際規格 ICS 分類一覧