JIS X 5603:1990 開放型システム間相互接続の抽象構文記法1(ASN.1)仕様 | ページ 2

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X5603-1990
ISO 2375 Data processing−Procedure for registration of escape sequences
ISO 3166 Codes for the representation of names of countries
備考 JIS X 0304(国名コード)−1988が,この国際規格と技術的に一致している。
ISO 3307 Information interchange−Representations of time of day
備考 JIS X 0301[日付の表示(コード)]−1977が,この国際規格と技術的に一致している。
ISO 4031 Information interchange−Representation of local time differentials
備考 JIS X 0302[時刻の表示(コード)]−1977が,この国際規格と技術的に一致している。
ISO 6523 Data interchange−Structures for the identification of organizations
ISO 7498 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Basic Reference Model
備考 JIS X 5003(開放型システム間相互接続の基本参照モデル)−1987が,この国際規格と技術
的に一致している。
ISO 8822 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Connection oriented
presentation service definition
ISO 8823 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Connection oriented
presentation protocol specification
ISO 8825 Information processing systems−Open Systems Interconnection−Specification of Basic Encoding
Rules for Abstract Syntax Notation ONE (ASN.1)
備考 JIS X 5604[開放型システム間相互接続の抽象構文記法1 (ASN.1) の基本符号化規則仕様]
−1990が,この国際規格と技術的に一致している。
CCITT X.409 (1984) essage handling systems : presentation transfer syntax and notation

3. 用語の定義

 この規格で用いる主な用語は,JIS X 5003によるほか,次のとおりとする。
3.1 値 (value)値集合の個別要素。
3.2 型 (type) 値の名前付き集合。
3.3 単純型 (simple type) その値の集合を直接指定して定義する型。
3.4 構造型 (structured type) 他の型を一つ以上参照することによって定義する型。
3.5 構成要素型 (component type) 構造型を定義する場合,参照する型の一つ。
3.6 タグ (tag) ASN.1のすべての型に伴う型表示。
3.7 タグ付け (tagging) 型の既存のタグを指定のタグと置き換えること。
3.8 ASN.1文字集合 (ASN.1 character set) SN.1記法で使用する文字の集合(7.参照)。
3.9 項目 (items) SN.1文字集合の文字からなる名前付き順序列(8.参照)。ASN.1記法を作るために
使用する。
3.10 型(又は値)参照名 [type (or value) eference name] あるコンテキストにおいて,型(又は値)と
一意に関連した名前。
備考 型に割り当てた参照名のうち,この規格で定義したものははん用的に使用できる。他の規格で
定義した参照名は,その規格の定義が適用されるコンテキストでだけ使用できる。
3.11 ASN.1符号化規則 (ASN.1 encoding rules) 転送中におけるASN.1の型の値の表現を規定する規則。
ASN.1符号化規則によって,受信者は転送される情報をASN.1の型の特定の値として識別することがで
きる。
定義した文字集合の文字の列を値としてもつ型。
3.12 文字列型 (character string type)

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3.13 論理型 (boolean type) 二つの別の値をもつ単純型。
3.14 真 (true) 論理型の値の一つ。
3.15 偽 (false)論理型の真でないもう一つの値。
3.16 整数型 (integer type) 0を含む正及び負の完全数(整数)を値としてもつ単純型。
備考 特定の符号化規則は,整数の範囲を限定するが,この場合,ASN.1の利用者に影響しないよう
に選択する。しかし,ASN.1の利用者は,注釈によって更に限定した範囲を指定してもよい。
0個以上のビットの順序列を値としてもつ単純型。
3.17 ビット列型 (bitstring type)
備考 ASN.1符号化規則は,ビット列におけるビット数を限定しない。しかし,ASN.1の利用者は,
注釈によって更にビット数の最小又は最大を指定してもよい。
0個以上のオクテットの順序列を値としてもつ単純型。各オクテ
3.18 オクテット列型 (octetstring type)
ットは,8ビットの順序列とする。
備考 ASN.1符号化規則は,オクテット列におけるオクテット数を限定しない。しかし,ASN.1の利
用者は,注釈によって更にオクテットの数の最小又は最大を指定してもよい。
3.19 ヌル型 (null type)ヌルという単一の値からなる単純型。
備考 幾つかの代替値が可能であるが,そのどれもが適用されない場合,通常,ヌル値を使用する。
3.20 順序列型 (sequence type) 要素が固定した順序付きの型のリストを参照して定義する構造型。ある
要素を任意選択として宣言してもよい。新しい型の値は,各構成要素型から一つの値をとった値の順序付
きリストとする。
備考 構成要素型を任意選択として宣言した場合には,新しい型の値は,その構成要素型の値を含ん
でいなくてもよい。
3.21 単一型順序列型 (sequence-of type) 単一の既存の型を参照して定義する構造型。新しい型の値は,
既存の型の値の0個以上の順序付きリストとする。
備考 ASN.1符号化規則は,単一型順序列値における値の個数を限定しない。しかし,ASN.1の利用
者は,注釈によって更に値の個数の最小又は最大を指定してもよい。
3.22 集合型 (set type) 要素が固定した順序付けのない型のリストを参照して定義する構造型。ある要素
を任意選択として宣言してもよい。新しい型の値は,各構成要素型から一つの値をとった,異なった型の
値の順序付けのないリストとする。
備考 構成要素型を任意選択として宣言した場合には,新しい型は,その構成要素型の値を含んでい
なくてもよい。
3.23 単一型集合型 (set-of type) 単一の既存の型を参照して定義する構造型。新しい型の値は,既存の
型の値の0個以上の順序付けのないリストとする。
備考 ASN.1符号化規則は,単一型集合値における値の個数を限定しない。しかし,ASN.1の利用者
は,注釈によって更に値の個数の最小又は最大を指定してもよいし,それぞれの値が異なるこ
とを要求してもよい。
3.24 タグ付き型 (tagged type)単一の既存の型及びタグを参照して定義する型。新しい型は,既存の型
と同じ構造及び性質をもつが,既存の型とは区別する。
3.25 選択型 (choice type) 固定した順序付けのない異なる型のリストを参照して定義する構造型。新し
い型の値は,一つの構成要素型の値とする。
選択型の構成要素型を参照して定義する型。
3.26 参照選択型 (selection type)

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3.27 任意型 (any type) 構成要素型を指定しないが,ASN.1を使用して定義できる型の集合に限定され
る選択型。
3.28 外部型 (extemal type) 外部型の特質からは値を予測できないが,符号化された値から予測が可能と
なる型。その値は,ASN.1を用いて記述しなくてもよい。その符号化は,ASN.1符号化規則に従っていな
くてもよい。
通信インスタンスでその使用を識別するために名前を必要
3.29 情報オブジェクト (information object)
とする定義,情報中の明確に定義された部分又は仕様。
情報オブジェクトに関連付けられた値(他のこのような値
3.30 オブジェクト識別子 (object identifier)
のすべてと区別できるもの)。
値がこの規格の規則に従って割り当てられたすべて
3.31 オブジェクト識別子型 (object identifier type)
のオブジェクト識別子の集合である型。
備考 この規格の規則では,種々の機関が独立してオブジェクト識別子を情報オブジェクトに関連付
けることを認めている。
その値として,可読文字列形式で情報オブジェクト
3.32 オブジェクト記述子型 (object descriptor type)
の簡潔な記述を提供する型。
備考 オブジェクト記述子の値は.通常は,単一の情報オブジェクトに関連する。オブジェクト識別
子の値だけが,情報オブジェクトを明確に識別する。
構造を定義する前に,その構造で使用するすべての型を定義す
3.33 再帰的定義 (recursive definitions)
るように順序付けることができないASN.1定義の集合。
備考 ASN.1においては再帰的定義を行ってもよい。再帰的定義の結果としての型の値を有限の表現
とすることは,記法の利用者の責任とする。
3.34 モジュール (module) 型及び値定義のためにASN.1記法を使用している一つ以上のインスタンス
であって,ASN.1のモジュール記法(9.参照)を使用してまとめたもの。
3.35 生成規則 (production) ASN.1を規定するために使用する形式記述の一部であって,許容される項
目の順序列に名前を割り当てられたもの。その名前は,許容される新しい順序列の集合を定義する場合に,
その名前付けられた順序列を参照するために使用できる。
3.36 協定世界時 [Coordinated Universal Time (UTC) ]標準周波数及び時報の協定普及の基礎となる,国
際時報局が維持している時間尺度。UTC時ともいう。
3.37 (ASN.1の)利用者 [user (of ASN.1) ]ASN.1を用いて特定の情報の抽象構文を定義する個人又は
組織。
備考 この定義は,国際無線諮問委員会 (CCIR) の勧告460-2による。CCIRは,協定世界時の頭文字
をUTCと定義している。
この規格は,ISO 8822で定義された次の用語を使用する。
(a) プレゼンテーションデータ値
(b) 抽象構文
(c) 抽象構文名
(d) 転送構文名
この規格は,ISO 6523で定義された次の用語も使用する。
(a) 発行機関
(b) 組織コード

――――― [JIS X 5603 pdf 8] ―――――

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(c) データコード国際標示子

4. 略語

 この規格では,次の略語を使用する。
(1) SN.1 抽象構文記法1 (Abstract Syntax Notation One)
(2) TC時 協定世界時 (Coordinated Universal Time)
(3) CD データコード国際標示子 (International Code Designator)

5. この規格で使用する記法

 ASN.1記法は,7.で規定するASN.1文字集合の文字順序列で構成する。
ASN.1記法は,項目に分類したASN.1文字集合に含まれる文字を使用する。8.でASN.1項目を作るすべ
ての文字順序列を規定し,各項目を命名する。
9.以降では,有効なASN.1記法のインスタンスを作る項目の順序列の集まり及び各順序列の意味を規定
することによって,ASN.1記法を規定する。これらの集まりを規定するため,この規格は,5.15.8で定
義する形式記法を使用する。
5.1 生成規則 生成規則は,次による。
(1) SN.1順序列の新しい集まりは,生成規則によって定義する。これは,この規格で定義する順序列の
集まりの名前を使用し,次のいずれかによって,新しい順序列の集まりを作る。
(a) 新しい順序列の集まりを,元の集まりに含まれる任意の順序列から構成する。
(b) 新しい順序列の集まりを,元の集まりのそれぞれから順序列を一つずつ取り出し,それらの順序列
を規定した順序に並べたものから構成する。
(2) 生成規則は,次の三つの部分を順番に並べて構成する。これらは,複数行にまたがって記述してもよ
い。
(a) 新しい順序列の集まりの名前。
(b) 文字
: : =
(c) 次の文字で区切った5.2で定義する一つ以上の順序列の代替集まり。
|
(3) 順序列が一つ以上の代替集まりにある場合,その順序列は新しい集まりにも含まれる。新しい集まり
は,(2)(a)の名前によって参照される。
備考 同じ順序列が二つ以上の代替集まりにあることによって生じる意味上のあいまいさは、ASN.1
順序列全体の中の他の部分によって解決される。
5.2 代替集まり 5.1(2)(c)の“一つ以上の代替集まり”における順序列の各々の代替集まりは,名前のリ
ストによって指定する。各名前は,項目の名前又はこの規格の生成規則によって定義する順序列の集まり
の名前のいずれかとする。
代替集まりによって定義する順序列の集まりは,最初の名前と結び付いた順序列(又は項目)のうちの
一つを取り,次に二番目の名前と結び付いた順序列(又は項目)のうちの一つを取って一番目のものと組
み合わせ(一番目のものの後に続ける。),更に三番目の名前と結び付いた順序列(又は項目)のうちの一
つを取って一番目及び二番目のものと組み合わせ(一番目及び二番目のものの後に続ける。),このように
して代替集まりの最後の名前(又は項目)までを含めて得られたすべての順序列から構成する。
5.3 生成規則の例 生成規則の例を次に示す。
_ビット列値 : : =2進列|16進列|{_識別子リスト}

――――― [JIS X 5603 pdf 9] ―――――

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これは,名前“_ビット列値”を次の順序列に関連付ける生成規則とする。
備考 アンダラインは,基本記法でいう大文字として扱う(7.1参照)。
(a) 任意の2進列(一つの項目)
(b) 任意の16進列(一つの項目)
(c) “[{” 及び “}]” でくくった“_識別子リスト”に結び付いた任意の順序列。
備考 “[{” 及び “}]” は単一の文字“[{” 及び “}]” からなる項目名である(8.参照)。
この例の“_識別子リスト”は,“_ビット列値”を定義する生成規則の前又は後で,他の生成規則によ
って定義されているものとする。
5.4 配置 この規格では,見やすさを考慮し,生成規則内で空行を使用しない。
5.5 再帰 この規格の生成規則は,多くの場合,再帰的とする。この場合,生成規則は,新しい順序列
が生成できなくなるまで,連続して適用される。
備考 多くの場合,こうした再適用のため,許容される順序列の無限の集まりが作られる。順序列の
なかには,それ自体,無限のものがあっても,これを誤りとしない。
5.6 順序列の集まりの参照 この規格では,生成規則の最初の名前( : : =の前)によって順序列の集
まりを参照する。名前が生成規則の一部として現れる場合を除き,名前は左右のダブル引用符 (“ ”) で
くくり,区別する。
5.7 項目の参照 この規格は,項目の名前によって項目を参照する。名前が生成規則の一部として現れ
る場合を除き,名前は左右のダブル引用符 (“ ”) でくくり,区別する。
5.8 タグ タグは,そのクラス及びクラス内の番号によって指定する。クラスは,次のいずれかとする。
はん用 (universal)
応用 (application)
私用 (private)
コンテキスト特定 (context-specific)
番号は,負でない10進の整数とする。
ASN.1の利用者が割り当てるタグに対する制約については,24.に規定する。
はん用クラスのタグは,構造型では最上位レベルの構造をタグから導き出すことができるように,単純
型では型をタグから導き出すことができるように割り当てる。表1に,この規格で規定するはん用クラス
のタグ割当てを示す。
備考 将来の追加割当てのため,はん用クラスのタグの幾つかを保留している。

――――― [JIS X 5603 pdf 10] ―――――

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JIS X 5603:1990の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 8824:1987(MOD)

JIS X 5603:1990の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 5603:1990の関連規格と引用規格一覧