JIS X 5709:1991 遠隔操作―第2部 プロトコル仕様 | ページ 2

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X 5709-1991 (ISO/IEC 9072-2 : 1989)
RTSEが応用コンテキストに含まれる場合,ROPMは,RT-TRANSFER指示,RT-TRANSFER要求及び
RT-TRANSFER確認のサービスプリミティブを使用する。RTSEが応用コンテキストに含まれない場合,
ROPMは,プレゼンテーションサービスのP-DATA要求及びP-DATA指示のサービスプリミティブを使用
する。この場合,転送は,確認されない。
ROPMは,次に示すサービスプリミティブの受信と,これに依存する動作の発生とを,分割できない。
(1) OSEサービスプリミティブ
(2) TSEサービス又はプレゼンテーションサービスのサービスプリミティブ
APDUの交換中は,アソシエーション起動側AE及びアソシエーション応答側AEの両方が存在するも
のとする。これらのAEの作成方法は,この規格では規定しない。
操作の実行中は,同位AE間に応用アソシエーションが存在するものとする。この応用アソシエーショ
ンの確立方法及び解放方法は,この規格では規定しない(JIS X 5708,JIS X 5701,JIS X 5702,ISO/IEC
9066-1及びISO/IEC 9066-2参照)。
備考 終端システムでは,実装依存の内部的な機構によって,各応用アソシエーションを識別するこ
とができる。
これによって,ROSEサービス利用者及びROPMが,アソシエーションを参照することがで
きる。
7. 手順要素 ROSEプロトコルは,次の手順要素から構成する。
(a) 起動
(b) 結果応答
(c) 誤り応答
(d) 利用者拒否
(e) 提供者拒否
7.9.では,これらの各手順要素について,関連するAPDUの概要を示し,ROSEサービスプリミティ
ブ,生成されるAPDU及び使用される転送サービスの間の関係について規定する。ここでは,転送サービ
ス,転送サービス提供者,転送要求及び転送指示を一般的な用語として使用する。8.では,ROSEサービ
スプリミティブを,RTSEサービス又はプレゼンテーションサービスと対応付ける方法を規定する。
9.では,JIS X 5603で規定された記法を使用して,ROSE APDUについて規定する。
7.1 起動
7.1.1 目的 AE(起動者)は,相手AE(実行者)に対して操作の実行を要求するために,起動手順を使
用する。
7.1.2 使用するAPDU 起動手順は,RO-INVOKE (ROIV) PDUを使用する。ROIV APDUのフィールド
を表2に示す。
表2 ROIV APDUのフィールド
フィールド名 有無 送信側 受信側
起動ID 必す 要求 指示
連結ID 利用者選択 要求 指示
操作値 必す 要求 指示
引数 利用者選択 要求 指示
7.1.3 起動手順 起動手順は,次の事象の発生によって開始する。

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X 5709-1991 (ISO/IEC 9072-2 : 1989)
(a) 要求者からのRO-INVOKE要求プリミティブ
(b) 転送指示プリミティブの利用者データとしてのROIV APDU
7.1.3.1 RO-INVOKE要求プリミティブ 要求側ROPMは,RO-INVOKE要求プリミティブのパラメタ値
からROIV APDUを生成し,転送要求プリミティブを発行する。転送要求プリミティブの利用者データパ
ラメタは,ROIV APDUを含む。
要求側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は要求者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.1.3.2 ROIV APDU 受諾側ROPMは,その同位ROPMから転送指示プリミティブの利用者データとし
てROIV APDUを受信する。受諾側ROPMは,ROIV APDUのフィールドを受諾できない場合,提供者拒
否手順を実行し,RO-INVOKE指示プリミティブを発行しない。
受諾側ROPMは,ROIV APDUを受諾できる場合,受諾者にRO-INVOKE指示プリミティブを発行する。
RO-INVOKE指示プリミティブのパラメタは,ROIV APDUから生成する。
受諾側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は受諾者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.1.4 ROIV APDUフィールドの使用方法 ROIVフィールドの使用方法は,次のとおりとする。
7.1.4.1 起動ID これは,RO-INVOKE要求プリミティブの起動IDパラメタ値とする。これは,
RO-INVOKE指示プリミティブの起動IDパラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とするが,提供者拒否手順で使用できる。
7.1.4.2 連結ID これは,RO-INVOKE要求プリミティブの連結IDパラメタ値とする。これは,
RO-INVOKE指示プリミティブの連結IDパラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.1.4.3 操作値 これは,RO-INVOKE要求プリミティブの操作値パラメタの値とする。これは,
RO-INVOKE指示プリミティブの操作値パラメタの値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.1.4.4 引数 これは,RO-INVOKE要求プリミティブの引数パラメタ値とする。これは,RO-INVOKE
指示プリミティブの引数パラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.2 結果応答
7.2.1 目的 AE(実行者)は,成功した操作の結果を相手AE(起動者)に転送するために,結果応答手
順を使用する。
7.2.2 使用するAPDU 結果応答手順は,RO-RESULT (RORS) PDUを使用する。
RORS APDUのフィールドを表3に示す。
表3 RORS APDUのフィールド
フィールド名 有無 送信側 受信側
起動ID 必す 要求 指示
操作値 利用者選択 要求 指示
結果 利用者選択 要求 指示
7.2.3 結果応答手順 結果応答手順は,次の事象の発生によって開始する。
(a) 要求者からのRO-RESULT要求プリミティブ
(b) 転送指示プリミティブの利用者データとしてのRORS APDU

――――― [JIS X 5709 pdf 7] ―――――

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X 5709-1991 (ISO/IEC 9072-2 : 1989)
7.2.3.1 RO-RESULT要求プリミティブ 要求側ROPMは,RO-RESULT要求プリミティブのパラメタ値
からRORS APDUを生成し,転送要求プリミティブを発行する。転送要求プリミティブの利用者データパ
ラメタは,RORS APDUを含む。
要求側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は要求者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.2.3.2 RORS APDU 受諾側ROPMは,その同位のROPMから転送指示プリミティブの利用者データ
としてRORS APDUを受信する。受諾側ROPMはRORS APDUのフィールドを受諾できない場合,提供者
拒否手順を実行し,RO-RESULT指示プリミティブを発行しない。
受諾側ROPMは,RORS APDUを受諾できる場合,受諾者にRO-RESULT指示プリミティブを発行する。
RO-RESULT指示プリミティブパラメタは,RORS APDUから生成する。
受諾側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は受諾者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.2.4 RORS APDUフィールドの使用方法 RORSフィールドの使用方法は,次のとおりとする。
7.2.4.1 起動ID これは,RO-RESULT要求プリミティブの起動IDパラメタ値とする。これは,
RO-RESULT指示プリミティブの起動IDパラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とするが,提供者拒否手順で使用できる。
7.2.4.2 操作値 これは,RO-RESULT要求プリミティブの操作値パラメタの値とする。これは,
RO-RESULT指示プリミティブの操作値パラメタの値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
このフィールドは,結果フィールドが存在する場合だけ,存在する。
7.2.4.3 結果 これは,RO-RESULT要求プリミティブの結果パラメタ値とする。これは,RO-RESULT指
示プリミティブの結果パラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.3 誤り応答
7.3.1 目的 AE(実行者)によって操作が正常に処理されなかった場合,相手AE(起動者)に対して誤
り情報を転送するために,誤り応答手順を使用する。
7.3.2 使用するAPDU 誤り応答手順は,RO-ERROR (ROER) PDUを使用する。
ROER APDUのフィールドを表4に示す。
表4 ROER APDUのフィールド
フィールド名 有無 送信側 受信側
起動ID 必す 要求 指示
誤り値 必す 要求 指示
誤りパラメタ 利用者選択 要求 指示
7.3.3 誤り応答手順 誤り応答手順は,次の事象の発生によって開始する。
(a) 要求者からのRO-ERROR要求プリミティブ
(b) 転送指示プリミティブの利用者データパラメタとしてのROER APDU
7.3.3.1 RO-ERROR要求プリミティブ 要求側ROPMは,RO-ERROR要求プリミティブのパラメタ値か
らROER APDUを生成し,転送要求プリミティブを発行する。転送要求プリミティブの利用者データパラ
メタは,ROER APDUを含む。
要求側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は要求者からの他のサービスプリ

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X 5709-1991 (ISO/IEC 9072-2 : 1989)
ミティブのいずれかを待つ。
7.3.3.2 ROER APDU 受諾側ROPMは,その同位ROPMから転送指示プリミティブの利用者データと
してROER APDUを受信する。受諾側ROPMは,ROER APDUのフィールドを受諾できない場合,提供者
拒否手順を実行し,RO-ERROR指示プリミティブは発行しない。
受諾側ROPMは,ROER APDUを受諾できる場合,受諾者にRO-ERROR指示プリミティブを発行する。
RO-ERROR指示プリミティブのパラメタは,ROER APDUから生成する。
受諾側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は受諾者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.3.4 ROER APDUフィールドの使用方法 ROERフィールドの使用方法は,次のとおりとする。
7.3.4.1 起動ID これは,RO-ERROR要求プリミティブの起動IDパラメタ値とする。これは,RO-ERROR
指示プリミティブの起動IDパラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とするが,提供者拒否手順で使用できる。
7.3.4.2 誤り値 これは,RO-ERROR要求プリミティブの誤り値パラメタの値とする。これは,RO-ERROR
指示プリミティブの誤り値パラメタの値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.3.4.3 誤りパラメタ これは,RO-ERROR要求プリミティブの誤りパラメタのパラメタ値とする。これ
は,RO-ERROR指示プリミティブの誤りパラメタのパラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.4 利用者拒否
7.4.1 目的 AEは,相手のAEの要求(起動)又は応答(結果又は誤り)を拒否するために,利用者拒
否手順を使用する。
7.4.2 使用するAPDU 利用者拒否手順は,RO-REJECT (RORJ) PDUを使用する。更に提供者拒否手順
も,このRORJ APDUを使用する。利用者拒否手順が使用するRORJ APDUのフィールドを表5に示す。
表5 利用者拒否で使用するRORJ APDUのフィールド
フィールド名 有無 送信側 受信側
起動ID 必す 要求 指示
問題(次のいずれか) 必す 要求 指示
起動上の問題
結果応答上の問題
誤り応答上の問題
7.4.3 利用者拒否手順 利用者拒否手順は,次の事象の発生によって開始する。
(a) 要求者からのRO-REJECT-U要求プリミティブ
(b) 転送指示プリミティブの利用者データパラメタとしてのRORJ APDU
7.4.3.1 RO-REJECT-U要求プリミティブ 要求側ROPMは,RO-REJECT-U要求プリミティブのパラメ
タ値からRORJ APDUを生成し,転送要求プリミティブを発行する。転送要求プリミティブの利用者デー
タパラメタは,RORJ APDUを含む。
要求側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は要求者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.4.3.2 RORJ APDU 受諾側ROPMは,その同位ROPMから転送指示プリミティブの利用者データパラ
メタとしてRORJ APDUを受信する。受諾側ROPMは,RORJ APDUのフィールドを受諾できない場合,
RO-REJECT-U指示プリミティブを発行しない。

――――― [JIS X 5709 pdf 9] ―――――

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X 5709-1991 (ISO/IEC 9072-2 : 1989)
受諾側ROPMは,RORJ APDUを受諾でき,かつ,そのフィールドが利用者拒否(すなわち,“起動上の
問題”,“結果応答上の問題”又は“誤り応答上の問題”)の場合は,受諾者にRO-REJECT-U指示プリミテ
ィブを発行する。RO-REJECT-U指示プリミティブのパラメタ(起動ID及び拒否理由)は,RORJ APDU
から生成する。
受諾側ROPMは,転送サービス提供者からの転送指示プリミティブ又は受諾者からの他のサービスプリ
ミティブのいずれかを待つ。
7.4.4 RORJ APDUフィールドの使用方法 RORJフィールドの使用方法は,次のとおりとする。
7.4.4.1 起動ID これは,RO-REJECT-U要求プリミティブの起動IDパラメタ値とする。これは,
RO-REJECT-U指示プリミティブの起動IDパラメタ値として使用する。
このフィールドの値は,ROPMに対して透過とする。
7.4.4.2 問題 これは,RO-REJECT-U要求プリミティブの問題パラメタ値とする。これは,RO-REJECT-U
指示プリミティブの問題パラメタ値として使用する。
利用者拒否手順で使用する値は,次のいずれかとする。
(a) 起動上の問題 RO-INVOKE指示プリミティブに対する利用者拒否は,次のいずれかの値とする。
(1) 二重起動 起動IDパラメタが,JIS X 5708の割当て規則に違反していることを示す。
(2) 認識不能操作 操作がROSE利用者間で合意したものでないことを示す。
(3) 引数型誤り 操作引数の型がROSE利用者間で合意したものでないことを示す。
(4) 資源限界 操作実行側ROSE利用者が資源限界のために起動された操作を実行できないことを示す。
(5) 起動側解放中 アソシエーション起動側が応用アソシエーションの解放中のため,起動された操作
を実行できないことを示す。
(6) 認識不能連結ID 進行中の操作の中に,指定された連結IDと同じ起動IDをもつ操作がないことを
示す。
(7) 予期しない連結応答 起動された操作(連結IDによって参照したもの)が親操作でないことを示
す。
(8) 予期しない子操作 起動された子操作が,起動された親操作(連結IDによって参照したもの)の
許可したものでないことを示す。
(b) 結果応答上の問題 RO-RESULT指示プリミティブに対する利用者拒否は,次のいずれかの値とする。
(1) 認識不能起動 進行中の操作の中に,指定された起動IDをもつものがないことを示す。
(2) 予期しない結果応答 起動した操作が結果を報告しないことを示す。
(3) 結果型誤り 結果パラメタの型がROSE利用者間で合意したものでないことを示す。
(c) 誤り応答上の問題 RO-ERROR指示プリミティブに対する利用者拒否は,次のいずれかの値とする。
(1) 認識不能起動 進行中の操作の中に,指定された起動IDをもつものがないことを示す。
(2) 予期しない誤り応答 起動した操作が誤りを報告しないことを示す。
(3) 認識不能誤り 報告された誤りがROSE利用者間で合意したものでないことを示す。
(4) 予期しない誤り 報告された誤りが,起動された操作に対して該当しない報告であることを示す。
(5) パラメタ型誤り 誤りパラメタの型がROSE利用者間で合意したものでないことを示す。
7.5 提供者拒否
7.5.1 目的 ROPMが問題を検出した場合,ROSE利用者及び同位ROPMにそのことを通知するために,
提供者拒否手順を使用する。

――――― [JIS X 5709 pdf 10] ―――――

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JIS X 5709:1991の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 9072-2:1989(IDT)

JIS X 5709:1991の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 5709:1991の関連規格と引用規格一覧