JIS X 8341-7:2011 高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス―第7部:アクセシビリティ設定 | ページ 4

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X 8341-7 : 2011 (ISO/IEC 24786 : 2009)
表1−マウスキーにおけるマウスポインタの動き
数字キーパッド マウスポインタの動き
1 左下へ
2 下へ
3 右下へ
4 左へ
6 右へ
7 左上へ
8 上へ
9 右上へ
l) マウスキーが有効であって,Ctrlキーが押下された場合,表1に示されたキーは,1ピクセルではな
く20ピクセルのジャンプを起こすことが望ましい。既に加速中の場合は,通常のステップの20倍と
なることが望ましい。
m) マウスキーが有効であって,Shiftキーが押下された場合,表1に示されたキーは,どんなにキーが長
く押下されていても,加速することなく一定の動きを続ける(毎回1ピクセル)ことが望ましい。
n) コンピュータは,利用者が数字キーパッドを押下するときに,次のパラメタを調節できるようにしな
ければならない : 繰返し頻度(秒),加速率,最大マウスポインタ速度(キーを長時間押下し続けた場
合に最大1ステップ当たり何ピクセルとなるか)。
o) マウスキーが有効な場合,表2に示す数字キーパッド(数字キーパッドで可能であれば)は,操作の
対象とするマウスボタンを選択できることが望ましい。表3に示す数字キーパッドは,表2及び表3
で規定するとおりマウスボタンを操作できなければならない。
表2−マウスキー−操作すべきマウスボタンの選択
数字キーパッド マウスボタン選択
/ 表3に示すキー操作対象として左マウスボタンを選択
* ・ 中央マウスボタンがあるシステムの場合 : 表3に
示すキー操作対象として中央マウスボタンを選択
・ 中央マウスボタンがないシステムの場合 : 表3に
示すキー操作対象として左右両方のマウスボタン
を選択
- 表3に示すキー操作対象として右マウスボタンを選択
表3−マウスキー−選択されたマウスボタンによる操作
数字キーパッド 選択されたマウスボタンによる操作
5 選択されたマウスボタンをクリック
+ 選択されたマウスボタンをダブルクリック
. 選択されたマウスボタンを押下してロック
0 選択されたマウスボタンをロック解除
p) マウスキーが有効な場合,表2に示す数字キーパッド上のキーがまだ押下されていないとき,数字キ
ーパッドの“5”の押下は,左マウスボタンの操作となり,“5”及びCtrl,又は“5”及びTabキーの
組合せは,右マウスボタンの操作となることが望ましい。

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X 8341-7 : 2011 (ISO/IEC 24786 : 2009)
q) コンピュータは,現在選択されているマウスボタンについて,視覚へのフィードバックを提供するこ
とが望ましい。視覚へのフィードバックが可能な場合は,利用者は,視覚へのフィードバックを無効
化(及び再有効化)できなければならない。省略時は有効であることが望ましい。
注記7 視覚へのフィードバックは,選択されたマウスボタンの画面表示などが含まれる。

5.2.6 リピートキー

  コンピュータがリピートキーを実装している場合,次に掲げる要求事項及び推奨事項を適用する。
a) リピートキーの省略時設定は,無効であることが望ましい。
b) コンピュータは,利用者が,システム設定からリピートキーを有効又は無効にできるようにしなけれ
ばならない。
注記 4.10の注記2参照。
c) コンピュータは,利用者が,繰返し開始遅延時間を2秒を下回らない範囲内で調節できるようにしな
ければならない。
d) コンピュータは,利用者が,繰返し間隔時間を2秒を下回らない範囲内で調節できるようにしなけれ
ばならない。

5.2.7 切替えキー

  コンピュータが切替えキーを実装している場合,次に掲げる要求事項及び推奨事項を適用する。
a) 切替えキーの省略時設定は,無効であることが望ましい。
b) コンピュータは,利用者が,システム設定から切替えキーを有効又は無効にできるようにしなければ
ならない。
注記 4.10の注記2参照。
c) 切替えキーが有効の場合,2状態交互切替え(toggle)キーがロック又はロック解除された場合,聴覚
へのフィードバックが提供されることが望ましい。
例 2状態交互切替え(toggle)キーがロックされた場合は高音,ロック解除された場合は低音を発
する(ISO 9241-171:2008の附属書E参照)。

5.2.8 サウンド表示

  コンピュータがサウンド表示を実装している場合,次に掲げる要求事項及び推奨事項を適用する。
a) サウンド表示の省略時設定は,無効であることが望ましい。
b) コンピュータは,利用者が,システム設定からサウンド表示を有効又は無効にできるようにしなけれ
ばならない。
注記1 4.10の注記2参照。
c) サウンド表示が有効の場合,コンピュータが音を発したときは,視覚へのフィードバックが提供され
ることが望ましい。
注記2 視覚へのフィードバックの形式 : 画面上のアイコンのフラッシュ,画面全体のフラッシュ,
ウィンドウ枠のフラッシュ及びデスクトップのフラッシュ(ISO 9241-171:2008の附属書E
参照)。
d) コンピュータは,利用者が,視覚へのフィードバックの形式を選べるようにしなければならない。

5.2.9 サウンド解説

  コンピュータがサウンド解説を実装している場合,次に掲げる要求事項及び推奨事項を適用する。
a) サウンド解説の省略時設定は,無効であることが望ましい。
b) コンピュータは,利用者が,システム設定からサウンド解説を有効又は無効にできるようにしなけれ

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ばならない。
注記 4.10の注記2参照。
c) コンピュータは,アプリケーションがサウンド解説の設定を読めるようにしなければならない。

5.2.10 一定時間後無効機能

  コンピュータが一定時間後無効機能を実装している場合,次に掲げる要求事項及び推奨事項を適用する。
a) 一定時間後無効機能の省略時設定は,無効であることが望ましい。
b) コンピュータは,利用者が,システム設定から一定時間後無効機能を有効又は無効にできるようにし
なければならない。
注記1 4.10の注記2参照。
c) 一定時間後無効機能が有効な場合,キーボード及びマウスの操作がない一定時間が経過した後,次の
機能が自動的に停止しなければならない : 固定キー,スローキー,バウンスキー,フィルタキー,マ
ウスキー,リピートキー,切替えキー,サウンド表示及びサウンド解説。
d) コンピュータは,利用者が,機能が停止するまでの時間を30分を下回らない範囲内で調節できるよう
にしなければならない。機能が停止するまでの時間は,省略時は10分であることが望ましい。
注記2 一定時間後無効機能は,公共又は共同利用のコンピュータでの使用が典型例である。一定
時間後無効機能がアクセシビリティ機能を停止するとき,利用者に通知するとかえって迷
惑及び困惑を与える可能性があるため,利用者への通知はしない。

5.2.11 画面キーボード

  コンピュータが画面キーボードの機能をもっている場合,次のことができるようにする。
a) コンピュータは,利用者が,画面キーボードを有効又は無効にできるようにしなければならない。
b) コンピュータは,利用者が,自動キー走査を有効又は無効にできるようにしなければならない。
注記 自動キー走査は,選択するキーの候補を画面キーボード上のキー配列の順番に自動的に提示
する機能である。この機能を利用すると,利用者は,自分が選択したいキーが提示されたと
きに合図(例えば,ポインティングデバイスのボタンを押下するなど)すれば,そのキーを
押下したのと同じ結果が得られる。この機能は,利用者が,画面キーボード上の選択したい
キーの位置をポインティングデバイスで指し示すことができない場合に有効である。

5.2.12 音声操作

  コンピュータが音声操作の機能をもっている場合,次の設定ができなければならない。
a) コンピュータは,利用者が,音声操作を有効又は無効にできるようにしなければならない。
b) コンピュータは,利用者が,マイクロホンの感度を調節できるようにしなければならない。
c) コンピュータは,利用者が,音声命令の開始の合図を選択できるようにしなければならない。
注記 音声命令の開始の合図とは,キーワード(“コンピュータ”など),利用者が定義したショー
トカットキーなどを含む。

5.2.13 視覚情報の調節

  コンピュータが視覚情報の調節の機能をもっている場合,次のことができるようにする。
a) コンピュータは,利用者が,画面拡大を有効又は無効にできるようにしなければならない。
b) コンピュータは,利用者が,画面拡大率を調節できるようにしなければならない。
c) コンピュータは,利用者が,ポインティングデバイスの動きに対する色々な画面の動きを選択できる
ようにしなければならない。
d) コンピュータは,利用者が,画面の色調を反転できるようにしなければならない。

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e) コンピュータは,利用者が,グレースケール,高コントラスト又は白黒画面を選択できるようにしな
ければならない。
f) コンピュータは,利用者が,画面のコントラストを調節できるようにしなければならない。
g) “オペレーティングシステムに特化したコマンドを起動するためのキー”−Alt−Ctrl−“*”キーの組
合せを押下することによって,色調反転を有効又は無効にできることが望ましい。
h) “オペレーティングシステムに特化したコマンドを起動するためのキー”−Alt−“*”キーの組合せ
を押下することによって,それぞれ画面拡大を有効又は無効にできることが望ましい。
i) “オペレーティングシステムに特化したコマンドを起動するためのキー”−Alt−“+”又は“-”キー
の組合せを押下することによって,それぞれ画面を拡大又は縮小できることが望ましい。
j) コンピュータは,利用者が,h) 及びi) で規定した画面拡大の制御のショートカットを受け付けるこ
とを有効又は無効にできるようにすることが望ましい。
k) “オペレーティングシステムに特化したコマンドを起動するためのキー”−Alt−Ctrl−“,”又は“.”
キーの組合せを押下することによって,それぞれ画面のコントラストを増加又は減少できることが望
ましい。
l) Alt−Shift−PrintScreenキーの組合せを押下することによって,高コントラストモードを有効又は無効
にできることが望ましい。
m) コンピュータは,利用者が,k) 及びl) で規定した画面コントラストの制御のショートカットを受け
付けることを有効又は無効にできるようにすることが望ましい。
n) コンピュータは,利用者が,前面色(例えば文字の色)及び背景色の組合せを選択できるようにする
ことが望ましい。
o) “反転 オン”又は“反転 オフ”と発話することによって,色調反転を有効又は無効にできること
が望ましい。
p) “ズーム オン”又は“ズーム オフ”と発話することによって,画面拡大を有効又は無効にできる
ことが望ましい。
q) “ズーム イン”又は“ズーム アウト”と発話することによって,画面を拡大又は縮小できること
が望ましい。
r) “コントラスト オン”又は“コントラスト オフ”と発話することによって,高コントラストモー
ドを有効又は無効にできることが望ましい。
s) “コントラスト アップ”又は“コントラスト ダウン”と発話することによって,コントラストを
増加又は減少できることが望ましい。
注記1 c) において,色々な画面の動きとは,“ポインタと一緒にスクロールする”,“ポインタが
画面の端に来たときだけスクロールする”などである。
注記2 Altキーは,Optionキーとも呼ばれることがある。“オペレーティングシステムに特化した
コマンドを起動するためのキー”の名前は,Windowsシステムにおいては“ウィンドウズ
ロゴ”,Apple Macintoshシステムにおいては“コマンド”という。修飾キーの名称は,オ
ペレーティングシステムによって異なる。
注記3 g) i) において,“*”,“+”及び“-”は,別のキーに置き換えることができる。例えば,
“+”は“^”に,“*”は“8”に置き換え可能である。
注記4 l) について,キーボードによってはPrintScreenキーがないものもある。
注記5 o) からs) までは音声操作である。発話の言葉は,各国の自然言語に置き換えてよい。音

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X 8341-7 : 2011 (ISO/IEC 24786 : 2009)
声命令は,利用者が“コンピュータ···”のようなキーワードから始めることによって,開
始される。

5.2.14 画面読み上げ機構

  コンピュータが画面読み上げの機能をもっている場合,次のことをできるようにする。
a) コンピュータは,利用者が,画面読み上げ機構を有効又は無効にできるようにしなければならない。
b) コンピュータは,利用者が,色々な音声の種類を選択できるようにしなければならない。
c) コンピュータは,利用者が,読み上げ速度を調節できるようにしなければならない。
d) “オペレーティングシステムに特化したコマンドを起動するためのキー”−F5キーの組合せを押下す
ることによって,画面読み上げ機構を有効又は無効にできることが望ましい。
e) コンピュータは,利用者が,d) で規定した画面読み上げの制御のショートカットを受け付けることを
有効又は無効にできるようにすることが望ましい。
f) “読み上げ オン”又は“読み上げ オフ”と発話することによって,画面読み上げ機構を有効又は
無効にできることが望ましい。
注記1 b) において,色々な音声の種類とは,男性の声,女性の声,高いピッチ,低いピッチなど
である。
注記2 d) において,オペレーティングシステムに特化したコマンドを起動するためのキーの名前
は,Windowsシステムにおいては“ウィンドウズロゴ”,Apple Macintoshシステムにおい
ては“コマンド”という。修飾キーの名称は,オペレーティングシステムによって異なる。
注記3 f) は音声操作である。発話の言葉は,各国の自然言語に置き換えてよい。音声命令は,利
用者が“コンピュータ···”のようなキーワードから始めることによって,開始される。

5.2.15 聴覚へのフィードバック

  コンピュータが聴覚へのフィードバックの機能をもっている場合,コンピュータは,利用者が,聴覚へ
のフィードバックを有効又は無効にできるようにしなければならない。
注記 聴覚へのフィードバックとしては,ビープ音,クリック音などが利用される。

5.2.16 視覚へのフィードバック

  コンピュータが視覚へのフィードバックの機能をもっている場合,コンピュータは,利用者が,視覚へ
のフィードバックを有効又は無効にできるようにしなければならない。

5.3 アクセシビリティ機能へアクセスするためのショートカット

  アクセシビリティ機能へアクセスするためのショートカットに対する要求事項は,次のとおりである。
a) アクセシビリティ機能がショートカットによって有効となった場合,コンピュータは,アクセシブル
な方法で利用者にアクセシビリティ機能が有効となったことを通知しなければならない。
b) アプリケーションソフトウェアは,5.1及び5.2で規定しているショートカットを他の目的で使用して
はならない。

JIS X 8341-7:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 24786:2009(IDT)

JIS X 8341-7:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 8341-7:2011の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称