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る。
g) 試験溶接の要領は,図4 a)又は図4 b)から選択する。ただし,図4 b)の場合は,クレータ部が図5の
調査断面位置に入らないように,小さく処理する。
h) 溶接条件は,6.3に示す溶込み健全性が得られる条件を用いる。試験する溶接材料の適切な溶接条件が
明らかでない場合には,表A.1を参考にして調整を行うとよい。
単位 mm
スタート クレータ
試験ビード
80
拘束溶接 拘束溶接
a) 始終端捨てビード法
スタート 試験ビード クレータ処理
2以下 80 2以下
拘束溶接 拘束溶接
b) ストレートビード法
図4−試験溶接の要領
6.2 試験片の採取
試験溶接後,48時間以上経過してから,図5に示す調査断面位置が端面である5片の試験片を試験材か
ら採取し,次による。
a) 調査断面位置を切断する前に,試験ビードと平行方向に試験材の切断を行う場合は,開先端部から10
mm以上離す。
b) 調査断面位置の切断方法は,のこぎり(鋸)切断,又は発生した割れが進展しない方法を用いる。
c) 採取した試験片の観察面は,研磨する。
――――― [JIS Z 3158 pdf 6] ―――――
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単位 mm
20 L 20
0以上
L4 L4 L4 L4
10以上
N1 N2 N3 N4 N5
1
a
切断 調査断面位置
a) 始終端捨てビード法
20 L 20
0以上
L4 L4 L4 L4
10以上
N1 N2 N3 N4 N5
1
a
切断 調査断面位置
b) ストレートビード法
図5−調査断面位置
6.3 溶込み健全性の確認
採取した5片の試験片断面から,試験ビードの溶込み健全性を確認する。
a) 溶込み健全性は,断面観察において,図6に示すとおり,開先頂点Pが溶融されていなければならな
い。
b) 図7に示す点Pの未溶融が,5断面中1断面でも発生した場合は,通常,その試験材の結果の全てを
無効とするが,受渡当事者間の協議によって取扱いを決めることができる。
点P
溶融
図6−適切な溶込み形状の例
――――― [JIS Z 3158 pdf 7] ―――――
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点P 点P
未溶融 未溶融
a) b)
図7−不適切な溶込み形状の例
6.4 割れの測定
溶込み健全性を確認後,必要に応じて酸によるエッチング処理を行い,0.5 mm以上のルート割れを計測
する。そして,次のa)及びb)を算出する。
a) 断面割れ率 5断面について図8に示す試験ビードの最小肉厚H及びルート割れの高さHcを計測し,
それらを式(1)に代入して個々の断面割れ率Csを求め,それらの平均値を算出する。
なお,式(1)で,個々の断面割れ率Csが100 %を超える場合は,100 %として記録する。
Hc
Cs 100 (1)
Hc H
図8−測定要領
b) ルート割れ率CR 5断面における割れの検出断面数nを式(2)に代入してルート割れ率を求める。
CR 5 100 (2)
c) 試験目的又は受渡当事者間の協議によって,a)及びb)のどちらかを省略することができる。
d) 試験目的又は受渡当事者間の協議によって,研磨の程度,エッチング処理の有無,観察倍率及び割れ
とみなす寸法下限をそれぞれ決めることができる。
e) 低温割れ以外に高温割れがまれに発生することがある。高温割れと判定された場合は,これを除外す
る。
f) 開先面と溶接金属との間に生じた狭あい(隘)な隙間を割れと誤認しないように注意する。
7 記録
次の項目について,記録する。
a) 試験板の材料の種類
b) 試験板の厚さ及びルート間隔
c) 溶接方法
d) 溶接材料(溶加材,シールドガス)
e) 溶接条件
f) 試験板温度
――――― [JIS Z 3158 pdf 8] ―――――
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g) 溶接場所の気温及び湿度
h) 割れの測定方法
i) 試験ビードの断面写真
j) 割れ試験結果
――――― [JIS Z 3158 pdf 9] ―――――
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附属書A
(参考)
試験溶接条件
表A.1は,試験溶接条件として,特定の溶接材料で健全な溶込み形状が得られる例である。
表A.1−溶接条件の一例
溶加材 棒又はワイヤ径 シールドガス ルート間隔g 溶接電流 溶接速度
mm mm A mm/min
被覆アーク溶接棒 4.0 − 2.0 170 150
ソリッドワイヤ 1.2 炭酸ガス 1.0 200 190
80 %アルゴン− 1.0 270 400
20 %炭酸ガス
フラックス入りワイヤ 1.2 炭酸ガス 1.5 280 350
JIS Z 3158:2016の国際規格 ICS 分類一覧
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