JIS Z 4714:2001 医用電子加速装置―性能特性 | ページ 2

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Z 4714 : 2001
1.3.3 電源 IEC 60601-1(第1版,1977年)の1.4b)2)が適用される(第2版,1988年では10.2.2参照)。
定常状態での負荷の有無によって,電圧変動が±5%超えることを防止するため,十分に低い内部インピー
ダンスが要求される。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS Z 4705 : 1993 医用電子加速装置−安全
備考 IEC 601-2-1 : 1981 Safety of medical electrical equipment−Part 2 : Particular requirements for the
safety of medical electron accelerators in the range 1MeV to 50MeV. Section One : General,
Section Two : Radiation safetyがこの規格と一致している。
JIS T 1001 : 1983 医用電気機器の安全通則
備考 IEC 60601-1 : 1977 Safety of medical electrical equipment−Part 1 : General requirementがこの
規格と一致している。
JIS T 0601-1 : 1999 医用電気機器−第1部 : 安全に関する一般的要求事項
備考 IEC 60601-1 : 1988 Medical electrical equipment−Part 1 : General requirement for safetyがこの
規格と一致している。
JIS Z 4005 医用放射線用語
備考 IEC 60788 : 1984, Medical radiology−Terminologyが,この規格と一致している。

3. 用語

3.1 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4005及び附属書1による。
なお,定義された用語は,太字で示す。また,上記の出典を参照した用語の索引番号も附属書1に示す。

3.2 要求の度合い

 この規格の次の助動詞は,次の意味で使用する。
− “なければならない。する。とする。による。”は,この規格に適合するためには,要求事項に適合
することが,強制されることを意味する。
− “することが望ましい。するのがよい。”は,規格に適合するためには,要求事項に適合することを
勧告するが強制しない。
− “してもよい。差し支えない。”は,要求事項に対する適合性を達成するために許容される方法を述
べるときに使用する。

4. 使用者に対する一般情報

 附属文書には,6.14.に記載されたすべての性能特性及び4.14.9で要求
されている情報を明記しなければならない。

4.1 使用可能な公称エネルギー及び吸収線量率

 附属文書には,X線及び電子線のそれぞれに関して,
使用可能な公称エネルギー及び各エネルギーごとに,最大及び10cm×10cmの放射線照射野について,フ
ァントム内の最大ビルドアップの条件で,定格治療距離における使用可能な吸収線量率を明記しなければ
ならない(3)。
注(3) AD法による測定

――――― [JIS Z 4714 pdf 6] ―――――

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4.2 使用可能な放射線照射野

 附属文書には,X線及び電子線のそれぞれについて,定格治療距離にお
ける使用可能な放射線照射野を,センチメートル×センチメートル (cm×cm) 単位で表示しなければなら
ない。
多分割エレメント照射野限定器についての附属文書には,次のことを明記しなければならない。
− エレメントの数
− 定格治療距離に投影したエレメントの大きさ
− 軸XbとYbに沿った座標による,エレメントの最大及び最小放射線照射野寸法における大きさ
− 基準軸に対するエレメントによる放射線照射野の位置

4.3 定格治療距離

 附属文書には,定格治療距離をセンチメートル (cm) で明記しなければならない。

4.4 使用可能なフィルタ

 附属文書には,X線及び電子線に関して,使用可能な平たん化用フィルタの
名称,公称エネルギー及び最大正方形放射線照射野(4)を明記しなければならない。
注(4) 原国際規格では,“(角が直角)の正方形放射線照射野”となっている。
附属文書には,X線に関して使用可能なくさびフィルタの各々の次の点について,明記しなければなら
ない。
− 名称
− 公称エネルギー
− (くさびフィルタの設計の対象となる)最大放射線照射野
− くさびフィルタ角度
− 規定のX線照射野に対する,くさびフィルタ角度の決定のために用いられる等線量値
− くさびフィルタ係数
附属文書に,同じ仕様の電子加速装置に関して,同じ設計のくさびフィルタ及び平たん化用フィルタを
使用して得られる,5.2に表示されているファントム表面の設定条件で測定した,等線量図の例を含めな
ければならない。
各等線量図には,ここに示された数値は単なる代表値であり,個々の電子加速装置で測定を行って,照
合されない限り,患者の治療計画のためには使用できないことの,警告を記述しなければならない。

4.5 使用可能条件

 附属文書には,待機状態から準備完了状態に至るまでの,必要時間を明記しなけれ
ばならない。

4.6 影響を及ぼす量

 附属文書には,この規格に記載された性能特性に影響を及ぼす可能性のある,環
境条件及び使用上の極端な条件(例えば,連続運転できる最大時間)に関する,必要なあらゆる情報も明
記しなければならない。

4.7 保守

 附属文書には,電子加速装置の性能をこの規格に明記された範囲の値に維持するための,必
要な手順に関する情報を含めなければならない。

4.8 提示

 この規格によって要求される使用者に対する情報は,付表1に示す様式によって提示するこ
とが望ましい。
4.9 放射線ヘッド内部と,放射線ヘッドからアイソセンタまでの範囲における照射野限定器の大きさ,
形状,クリアランス 多分割エレメント照射野限定器についての附属文書には,次の事項について,すべ
ての大きさをセンチメートル (cm) で示した装置の配置図を含まなければならない。
− 定格治療距離
− X線の放射線源(X線ターゲット前面)又はもし適用されていれば,電子線の窓からすべての形式の
多分割エレメントを含んだ,すべての照射野限定器の近位端若しくは遠位端の表面までの,照射野限

――――― [JIS Z 4714 pdf 7] ―――――

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定器の厚さ方向に沿った距離。
− 定格治療距離又はX線の放射線源に関連した,次の大きさと配置
− 定格治療距離に対して近い側の,取り外し可能なアクセサリが取り付けられている固定された放
射線ヘッド表面
− 取り外し可能又は固定の放射線照射野アクセサリと,電子線アプリケー夕,くさびフィルタ,放
射線照射野の形状設定用のブロック又は絞りのような放射線照射野の,形状設定器具とのすべて
の組み合わせ。この中には,多分割エレメント照射野限定器とともに使用されるものを含む。
多分割エレメント照射野限定器及び複数のX線用のアクセサリを伴った放射線ヘッドの配置例を示す図
10(この例は第一の追加型)参照。多分割エレメント照射野限定器を電子線に用いる場合には,多分割エ
レメント照射野限定器,電子線アプリケータ及びその他の電子線用のアクセサリを含めた,同様の配置図
が更に提供されなければならない。

5. 標準試験条件

 この規格に従って性能特性を測定する場合には,他に要求がない限り5.1から5.5に規
定する標準試験条件を優先しなければならない。

5.1 角度の設定

  − 放射線ヘッドの横振り(5)[軸2]
− 放射線ヘッドの縦振り(6)[軸3]
− 照射野限定システムの回転[軸4]
上記の角度は,他に要求がない限りゼロに設定する(図13参照)。
この規格中,架台“軸1”又は照射野限定システム“軸4”の角度位置を90°だけに指定する試験条件
では,角度位置270°も同様に容認される。
注(5) 原国際規格の“Roll”をJIS Z 4705では“横揺れ”。
(6) “Pitch”をJIS Z 4705では“縦揺れ”としていたが,ここでは,それぞれ“横振り”“縦振り”
とした。

5.2 ファントムの材質及び位置設定

 他に要求事項がない限り,ファントムとは水ファントムを指す。
他の材料で作られたファントムを使用する場合には,適切な補正をしなければならない。
ファントムを使用する試験ではすべて,ファントムの表面を放射線ビーム軸に垂直に設定する。
ファントムは,測定結果に顕著な影響を与えないことが証明できない限り,放射線ビームの外周より少
なくとも5cmは広いものを使う。
ファントムの深さは,測定点の深さより少なくとも10cmは大きいものを使用する。

5.3 測定点の位置設定

 他に要求がない限り,次のどちらか適切なほうで測定する。
− 放射線ビーム軸上
− ファントム中の標準測定深を通り,放射線ビーム軸に垂直な面内
アイソセントリック電子加速装置によるX線ビーム中での測定では,他に要求がない限り,その測定面
はアイソセンタを通る。ファントムの表面は,アイソセンタから放射線源の方に向かって10cmの位置に
設定する。
非アイソセントリック電子加速装置による電子線ビーム中及びX線ビーム中での測定では,他に要求が
ない限り,ファントムの表面を定格治療距離に設定する。

5.4 放射線検出器

 測定には,次の条件を備えた放射線検出器を使用する。
− 放射線スペクトルの空間的変化に対して補正をすれば,読みから相対的な吸収線量を決定すること

――――― [JIS Z 4714 pdf 8] ―――――

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ができる。
− 線量こう(勾)配が大きい領域内,例えば,放射線照射野の辺縁において適切な空間分解能をもつ。

5.5 標準測定深

5.5.1  X線ビーム X線ビーム中の測定では,標準測定深は10cmである。
5.5.2 電子線ビーム 電子線ビーム中の測定では,標準測定深は10cm×10cmの放射線照射野に対して,
規定された透過能の1/2である。

5.6 放射線照射野

 試験の手順の中で,規定された寸法の放射線照射野が得られない場合には,その寸
法に最も近い使用可能な放射線照射野を使うことが望ましい。放射線照射野の寸法は,定格治療距離にお
ける値である。
他に指示がない限り,最大放射線照射野とは最大の正方形放射線照射野を指す。
他に指示がない限り,すべての測定は対称な長方形又は正方形放射線照射野で行わなければならない。
附属文書には,非対称及び不整形放射線照射野に対しては,その性能特性は対称な長方形又は正方形放
射線照射野から得られるものと,異なるかもしれないことを明記しなければならない。
多分割エレメント照射野限定器によって,形成された放射線照射野について,附属文書には,絞りのよ
うなバックアップ用の調整可能な照射野限定器の使用に関する条件についても,明記しなければならない。

5.7 試験中の調整

 どのような試験手順の過程においても,操作者が通常取り扱う制御器で実行でき,
かつ,電子加速装置の通常の操作の一部であるとみなせる調整だけが許される。

6. 線量モニタシステム

 附属文書には,次の点に関して6.の中で要求される使用者への情報を明記しな
ければならない。
− 主副線量モニタシステムの場合には主線量モニタシステム
− 重複線量モニタシステムの場合には両方のシステム
附属文書には,この規格に従って用意されたデータどおり,線量モニタシステムが正常に動作する吸収
線量及び吸収線量率の範囲を明記しなければならない。

6.1 再現性

6.1.1  使用者への情報 附属文書には,X線及び電子線について,他の点では同じ照射条件の下で線量モ
ニタ単位の値を同じに設定して,測定された線量モニタ単位の値の,吸収線量に対する比の最大変動係数
を明記しなければならない。
最大変動係数は,百分率 (%) で表すこととする。
最大変動係数は,次の点につき適用しなければならない。
− すべての公称エネルギー
− すべての吸収線量率
6.1.2 試験 再現性Sは,次の式を用いて変動係数として決定される。
n
100 (R Ri ) 2
S (%)
R i 1
n 1
ここに, Ri : i番目の測定で得られた線量モニタ単位の吸収線量に対する
比。
R : 比Riの平均値,次の式で決定される。

――――― [JIS Z 4714 pdf 9] ―――――

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n
1 iR
R
ni 1
ここに, n : 同一条件での測定の回数
表1に示す試験条件の各セットについて,他の点では同じ条件で,10回連続した照射を行う。それぞれ
の照射は,定格治療距離で約1Gyの吸収線量が得られるようにする。測定は,適切なビルドアップをもつ
か,又はファントムに挿入した検出器で行わなければならない。上記の測定条件は,すべてのRiの測定に
対して適用されなければならない。
表1 再現性試験の条件
角度位置 放射線照射野 吸収線量率 放射線の種類公称エネルギー
架台 照射野限定システム cm×cm
軸1(7) 軸4(7)
0°又は90° 0° 10×10 最大 X線 各々
最小
0°又は90° 0° 10×10 最大 電子線 各々
最小
注(7) 図1,図2及び図3参照。

6.2 直線性

6.2.1  必要条件 測定された線量モニタ単位と吸収線量との関係は直線的であり,次の式のように表す。
D=S×U
ここに, D : 吸収線量
S : 比例定数
U : 線量モニタ単位
6.2.2 使用者への情報 附属文書には,線量モニタ単位の測定値に比例定数を掛けた値を求め,その値と
測定した吸収線量値との間の最大偏差を明記しなければならない。
最大偏差は,6.2.1の式で計算された値に対する百分率 (%) で表す。
最大偏差は,X線及び電子線の各公称エネルギーごとに記載しなければならない。
最大偏差は,規格に示される定格治療距離での,吸収線量及び吸収線量率の全範囲にわたって適用しな
ければならない。
6.2.3 試験 表2に示す試験条件の各セットについて,異なる5種類の吸収線量での照射を行う。それぞ
れの吸収線量での照射は,定格治療距離で吸収線量が規定された範囲内で,ほぼ等しい間隔の異なる値に
設定する。
表2 線量モニタシステムの直線性試験の条件
角度位置 放射線照射野 吸収線量率 放射線の種類公称エネルギー
架台 照射野限定システム cm×cm
軸1 軸4
0° 0° 10×10 全部(8) X線 各々
電子線
注(8) 連続可変の場合には,20%から最大までの範囲にわたって4種類の吸収線量率で。

6.3 角度位置依存性

6.3.1  使用者への情報 附属文書には,装置が全回転範囲にわたって,異なる位置に設定されたときの,
Rの最大値と最小値との最大差を,X線及び電子線のそれぞれについて明記しなければならない。
最大差は,X線及び電子線のそれぞれについて,Rの平均値(9)に対する百分率 (%) で表す。

――――― [JIS Z 4714 pdf 10] ―――――

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JIS Z 4714:2001の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60976:1989(MOD)
  • IEC 60976:1989/AMENDMENT 1(62C/247/CDV:1998)(MOD)

JIS Z 4714:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4714:2001の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ4005:2012
医用放射線機器―定義した用語