JIS B 0090-7:2012 光学素子及び光学システム用の製図手法―第7部:表面欠陥 | ページ 2

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B 0090-7 : 2012
4.2.1.4 縁の欠け
許容される縁の欠けの表示は,
EA'''
とする。
ここに, E : 縁の欠け
A''' : 段階数であり,欠けの広がりを,表面の物理的な端
から内側に向かって,表面に平行に測った最大許容
値(単位はmm)
である。
コーティング欠陥,長いスクラッチ及び縁の欠けを含む表面欠陥の表示は,局所的な表面欠陥(規定し
ている場合にはコーティング欠陥及び長いスクラッチ)の表示に続けてセミコロンを挿入して,
5 又は 15/N×A;CN'×A';LN"×A'';EA'''
とする。
縁からの広がりがA'''を超えない限り,いかなる数の縁の欠けも許容できる。
注記1 光学的組立品の接合面などにも適用される。
注記2 レンズのように表面が曲面の場合は,表面の物理的な端から内側に向かって,光軸に垂直に
測る。
注記3 保護面取りがある場合は,外周を物理的な端とする。機能的な面取りがある場合は,面取り
と表面との境界を物理的な端とする。
明確な縁の欠けの指示が与えられていない場合には,有効範囲に達していない縁の欠けは,許容する。
4.2.1.5 表面欠陥の表示
コーティング欠陥,長いスクラッチ及び縁の欠けを含んだ表面欠陥の完全な表示は,
5 又は 15/N×A;CN'×A';LN"×A'';EA'''
である。
ここに, 5/ : 表面欠陥
15/ : 光学的組立品の表面欠陥
N×A : 局所的な表面欠陥
CN'×A' : コーティング欠陥
LN"×A" : 長いスクラッチ
EA''' : 縁の欠け
である。
複数種類の表面欠陥がある場合,個々に独立に許容する。
4.2.2 小さな段階数の表面欠陥の扱い
4.2.1.1で規定した段階数より小さな段階数の表面欠陥を含む場合には,その面積の和が表面欠陥の総面
積の最大許容値を超えなければ,指示された数より多い表面欠陥も許容する(コーティング欠陥を含む。)。
表面欠陥の総面積の最大許容値は,次のようになる。
局所的な表面欠陥の場合 : N×A2,
コーティング欠陥の場合 : N'×A' 2
表面欠陥の許容数を決めるとき,段階数0.16A以下のものは数えない。長いスクラッチは,幅の総和が
N''×A''の値を超えなければ,数が多くとも許容する。この総和を計算するとき0.3A''より幅の狭いスクラ
ッチは数えない。

――――― [JIS B 0090-7 pdf 6] ―――――

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4.2.3 表面欠陥の集中
表面欠陥の集中を許容できない場合は,集中の定義とともに,明記しなければならない。
注記 対応国際規格の集中の定義は,次による。許容できる欠陥の数の20 %以上が検査領域と相似形
状の任意の5 %の部分に見いだされるとき,集中が起こるとする。ただし,表面欠陥の総数が
10個未満の場合には,検査領域と同じ表面内の,検査領域と相似形状である5 %の小領域内に,
2個以上の表面欠陥があるときに,集中とする。
4.2.4 検査方法
表面欠陥の検査方法を図面に表示する場合には,ISO 14997に規定する検査方法を表示する。

4.3 表示の位置

  表示は,それが適用される面の近くに記入する。必要な場合,表示は引き出し線で光学素子と結んでも
よい。できれば,他の表面公差(表面形状公差及び偏心公差)の表示と組み合わせる。このような表示例
は,JIS B 0090-1の附属書A(光学素子の製図の例)を参照。
2個又はそれ以上の光学素子を接合(又は光学密着)する場合は,個々の光学素子に与えられた表面欠
陥許容値は,特に別記しない限り,光学的な部分組立品,すなわち接合(又は光学密着)後の面にも適用
する[JIS B 0090-1の4.8.3(光学的部分組立部品)を参照]。

――――― [JIS B 0090-7 pdf 7] ―――――

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附属書JA
(規定)
段階数及び細分割したときの倍数因子の選択値
段階数Aの値の選択範囲は,表JA.1の第1列に示す。第2列から第4列は,段階数とその倍数因子と
の間の関係を示している。
例えば,表は,段階数0.25の6個の表面欠陥が,段階数0.63の1個の表面欠陥と同じ面積をもつことを
示している。
表JA.1−表面欠陥の大きさの呼び方及び細分割したときの倍数因子の選択値
倍数因子
1(選択値) 2.5 6.3 16
0.006 − − −
0.010 0.006 − −
0.016 0.010 0.006 −
0.025 0.016 0.010 0.006
0.040 0.025 0.016 0.010
段 0.063 0.040 0.025 0.016
階 0.10 0.063 0.040 0.025
数 0.16 0.10 0.063 0.040
A 0.25 0.16 0.10 0.063
mm 0.40 0.25 0.16 0.10
0.63 0.40 0.25 0.16
1.0 0.63 0.40 0.25
1.6 1.0 0.63 0.40
2.5 1.6 1.0 0.63
4.0 2.5 1.6 1.0
例 表示が5/2×0.25(すなわち,段階数0.25の2個の表面欠陥)である
とき,段階数が0.16の表面欠陥であれば2×2.5=5個,又は段階数
が0.1の表面欠陥であれば2×6.3>12個,又は段階数が0.063の表
面欠陥であれば2×1632個の表面欠陥を許容できる。また,0.16
×0.25=0.04(4.2.2参照)より大きな段階数をもった全ての表面欠
陥の全射影面積が,2×0.252 mm2=0.125 mm2を超えない限り,上記
に相当する任意の組合せを許容できる。
参考文献 ISO 9211-1,Optics and photonics−Optical coatings−Part 1: Definitions
ISO 9802,Raw optical glass−Vocabulary

――――― [JIS B 0090-7 pdf 8] ―――――

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附属書JB
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
ISO 10110-7:2008 Optics and photonics−Preparation of drawings for optical
JIS B 0090-7:2012 光学素子及び光学システム用の製図手法−第7部 : 表面欠陥
elements and systems−Part 7: Surface imperfection tolerances
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 の評価
4.1 一般 表面欠陥許容値の表 4.1 表面欠陥許容値の表示及 削除 ISO 14997の検査水準とその記 ISO 14997の検査方法は技術的に
示 びISO 14997の検査水準 録に関する規定を削除した。 曖昧な部分が多いこと,及び国内
とその記録方法 では使用されていないため。ISO
14997及びISO 10110-7の改正が
計画されており,我が国の意見を
反映していく。
4.2.1.1 表面欠陥の数及び寸 4.1.1.1 表面欠陥の数及び寸法の 追加 段階数Aの数列を附属書JAと 国際規格においては段階数Aの数
一般 法の図面表示 図面表示 して追加した。 列は,検査方法の規定ISO 14997
に移す。ISO 14997に対応するJIS
の制定計画がないため,JIS B
0090-7に残す。
4.2.1.4 縁の欠けの定義 4.2.1.4 縁の欠けの定義 変更 縁の欠けの定義を明確にした。 国際規格では規定がなく,国内で
縁の欠け 共通に運用されている内容を記
載した。ISO 10110-7の改正のと
きに,我が国の意見を反映してい
く。
4.2.3 表 表面欠陥の集中の定 4.2.3 表面欠陥の集中の定義 変更 表面欠陥の集中は,図面作成者国際規格の改正必要項目として,
面欠陥の 義と表示 自らが定義するように変更し 表面欠陥の集中の定義,特に,そ
B0
集中 た。 の数が10個未満の場合が挙げら
0
れている。その改正の際に,我が
90-
国の意見を反映する。
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B0
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(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
0
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
90-
番号
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箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
及び題名 の評価
012
4.2.4 表面欠陥の検査方法 4.2.4 表面欠陥の検査方法の表 削除 具体的な検査方法の図面表示のISO 14997の検査方法は技術的に
検査方法 の表示 示 規定を削除した。 曖昧な部分が多いこと,及び国内
では使用されていないため。ISO
14997及びISO 10110-7の改正が
計画されており,我が国の意見を
反映していく。
附属書JA − − 追加 倍数因子の選択方法を規定し 技術的差異はない。
(規定) た。
段階数及
び細分割
したとき
の倍数因
子の選択

JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 10110-7:2008,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除·················· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。

JIS B 0090-7:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10110-7:2008(MOD)

JIS B 0090-7:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 0090-7:2012の関連規格と引用規格一覧