JIS B 0130:2019 火力発電用語―一般 | ページ 3

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番号 用語 定義 参考
慣用語 対応英語
2141 温室効果 温室効果ガスを含む大気は,日照によって暖められた greenhouse effect
地表からの赤外線の熱放射を吸収し,地球外への放散
を抑え,蓄積するため地表の温度が暖かく保たれる効
果。
注記 JIS K 0216を参考に定義した。
2142 温室効果ガス GHG
赤外線を吸収する性質をもち,温室効果をもたらすガ greenhouse gas
ス。
注記 二酸化炭素(CO2),メタン(CH4),一酸化二窒
素(N2O),ハイドロフルオロカーボン(HFC),
パーフルオロカーボン(PFC),六ふっ化硫黄
(SF6)及び三ふっ化窒素(NF3)が削減対象と
されている。
2143 排出原単位 単位出力当たりの電気を発電又は使用する際に排出 emission factor per
される炭酸ガス(CO2),窒素酸化物(NOx),硫黄酸 electrical unit
化物(SOx)などの量のこと。
注記1 CO2排出原単位の評価はライフサイクル評価
手法によるものが一般化している。
注記2 発電端排出原単位及び使用端排出原単位とは
分けて呼称される。
2144 ライフサイクル LCA
発電燃料の燃焼に伴う直接的な環境負荷だけでなく, life cycle
評価 燃料採掘,輸送,廃棄物処理などの事業に関わる活動 assessment
全般に伴う間接的な環境負荷をも含めて,全体的に評
価すること。
注記1 ライフサイクル評価手法は,JIS Q 14040に基
づく環境負荷の分析評価手法の一種。
注記2 JIS K 0216を参考に定義した。
2145 二酸化炭素分離 ボイラ排ガスなどから炭酸ガス(CO2)を分離回収す CO2 recovery
回収装置 る装置。 equipment
注記 分離原理の違いから,化学吸収法,物理吸収法,
膜分離法,固体吸着法などの区別がある。
2146 炭酸ガス貯蔵 回収した炭酸ガス(CO2)を隔離貯蔵し,大気中への CO2 storage
再拡散を防ぐこと。
注記1 研究中の貯蔵先として地中(油田,炭層,帯
水層),深海中がある。
注記2 JIS K 0216を参考に定義した。
2147 ポーラスフィル 乾式脱じんに用いられるセラミック,焼結金属などの porous filter
タ 多孔質材フィルタ。
2) 水質
番号 用語 定義 参考
慣用語 対応英語
2201 赤潮 ある種のプランクトンが,異常に増殖して,海水が赤 red tide
褐色を呈する現象。
2202 青潮 酸素を含む量の著しく少ない水の塊が水面に浮き上 blue tide
がり,青白くなる現象。
2203 汚水 生活及び/又は事業(耕作の事業を除く。)活動に起 waste water
因し又は付随する排水。
2204 水質汚濁 河川などの自浄作用の限界を超えて汚染物質が流入 water pollution
することによる,海,河川などの水質汚染。

――――― [JIS B 0130 pdf 11] ―――――

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慣用語 対応英語
2205 濁度 水の濁りの程度を示す指標(JIS K 0216参照)。 turbidity
注記1 一般に,濁りは泥土,じんあい,有機物,微
生物などが沈降せずに浮遊及び分散している
ときに生じる。
注記2 カオリン又はホルマジンの懸濁液と水の濁り
とを比較して,度の単位を用いて示す。
2206 汚濁負荷量 水質汚濁物質の1日当たりの質量(JIS K 0215参照)。 pollution load
“COD”(t/d),
注記 主として“BOD”(t/d), “SS”(t/d)
で表される。
2207 温排水 火力発電所の復水器などで熱交換され,温度が上昇し heated effluent
た冷却水の排出水。
2208 化学的酸素要求 COD
水中の有機物を化学的に酸化し,そのとき消費する酸 chemical oxygen
量 化剤に相当する酸素の量をmg/Lで示す,水の有機物 demand
による汚濁度の指標(JIS K 0211参照)。
注記1 測定には過マンガン酸カリウム,二クロム酸
カリウムなどを酸化剤として用いる。
注記2 有機物による水質汚濁の尺度の一つ。河川及
び海域の環境基準が定められている。
2209 生物化学的酸素 BOD
水中の好気性微生物によって消費される溶存酸素量 biochemical oxygen
要求量 (JIS K 0211及びJIS K 0216参照)。 demand
注記 有機物による水質汚濁の尺度の一つ。河川の環
境基準が定められている。
2210 全酸素要求量 TOD
試料水を高温加熱して,試料中の全ての被酸化性物質 total oxygen
が消費する酸素の量(JIS K 0211参照)。 demand
注記 測定が燃焼法で迅速に行えるため,COD,BOD
などに代わって水質汚濁の指標として用いられ
ることがある。
2211 有機体炭素 水中に存在する有機物中の炭素。 TOC total organic carbon
2212 懸濁物質 SS
水中に浮遊する又は水の濁りの原因となる物質の総 suspended matter,
称。 (suspended solid)
注記1 浮遊物質ともいう。
注記2 JIS K 0216の定義を一部変更している。
2213 溶存酸素 DO
水中に溶解している分子状の酸素(JIS K 0211及びJIS dissolved oxygen
K 0216参照)。
2214 スラッジ 金属水酸化物を主体とした汚濁物質で,液体中に沈降 sludge
する物質。
注記1 ボイラ水中の不純物がドラム,管寄せなどの
底部に沈殿したものがある。
注記2 JIS B 0126を参考に定義した。

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2215 汚泥 排水処理後に残る泥状のもの(JIS H 0400参照)。 sludge
注記1 生物処理法による下水・排水処理の場合,処
理後に残る汚泥(消化汚泥・最終汚泥)のほ
かに,プロセス中のフロック状沈殿物も汚泥
という。有機物の消化をつかさど(司)る微
生物の種類によって,好気性汚泥(活性汚泥)
と嫌気性汚泥とがある。
注記2 下水・廃水中の好気性微生物の急速な増殖に
よって生じるフロック状沈殿物で,大きな汚
泥分解能力をもつものを活性汚泥(activated
sludge)という。
注記3 下水処理場又は活性汚泥処理場から出る有機
汚泥と,鉱山,めっき工場などから出る無機
汚泥とがある。
2216 酸消費量 アルカリ度, acid consumption,
水中に含まれるアルカリ性成分の濃度を示す単位。
注記1 酸消費量pH8.3 : フェノールフタレイン指示Pアルカリ (alkalinity)
度,
薬の変色点(pH8.3)まで中和するのに要する
Mアルカ
酸の量。主として,強アルカリ性成分の濃度
を示す。 リ度
注記2 酸消費量pH4.8 : メチルレッド・ブロムクレ
ゾールグリーン混合指示薬の変色点(pH4.8)
まで中和するのに要する酸の量。弱アルカリ
性成分を含めて,アルカリの全量を示す。
注記3 JIS B 0127の定義を一部変更している。
2217 アルカリ消費量 酸度
水に溶けて酸性を示す物質を中和又は所定のpHにす alkali consumption
るために必要なアルカリの量(JIS K 0216参照)。
注記 炭酸鉱酸及び加水分解によって酸性を呈する塩
類,有機酸などの酸を中和する。
2218 ヘキサン抽出物 水中に含まれる主として揮発しにくい鉱物油,動植物 extractive substance
質 油脂類などで,ヘキサンに溶解させて抽出する物質の in normal-hexane
総称。
2219 pH 水素イオン活量の逆数の常用対数(JIS K 0211参照)。 potential of
注記 ピーエッチ又はピーエイチと読む。 hydrogen,
pH value,
hydrogen exponent,
hydrogen ion
concentration
3) 騒音・振動
番号 用語 定義 参考
慣用語 対応英語
2301 音響スペクトル 周波数の関数として複合音の成分の大きさ(場合によ sound spectrum
っては位相も)を表したもの(JIS Z 8106参照)。

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2302 うなり 周波数の異なる二つ以上の同種の波が線形又は非線 beat,
形結合して生じる現象(JIS Z 8106参照)。 beats
注記1 周波数の僅かに異なる二つの正弦波が重ね合
わされたときに生じる振幅の周期的変化。1
秒間に生じる振幅の変化の回数は,元の波の
周波数差に等しい。
注記2 うなりは,振動数の差で起こる。
2303 騒音 不快な又は望ましくない音,その他の妨害(JIS Z 8106 noise
参照)。
2304 暗騒音 ある音を対象としたとき,その音がないときのその場 ground noise,
(あんそうおん) 所における音。 back ground noise
注記 JIS Z 8106を参考に定義した。
2305 音圧レベル 音の存在によって,静圧の上に重畳した変動圧力(音 sound pressure level
圧)の強さを表現するため,音圧の2乗を基準音圧の
2乗で除した値の常用対数の10倍とした値(JIS B
8040参照)。
注記 基準音圧は20 μPa。単位は,デシベル(dB)。
2306 音の大きさ, 聴覚に関わる音の属性の一つで,小から大に至る尺度 loudness
ラウドネス 上に配列される(JIS Z 8106参照)。
注記 音の大きさは,主として刺激の音圧に依存する
が,周波数,波形及び継続時間にも依存する。
2307 音の大きさのレ ある音について,正常な聴力をもつ人がその音と同じ loudness level
ベル, 大きさであると判断した自由進行波の1 000 Hzの純
ラウドネスレベ 音の音圧レベルに等しい値。
ル 注記1 指定された回数の判断を行い,その中央値を
採る。単位は,フォン。
注記2 音の提示方法,例えば,ヘッドホン再生か拡
散音場で再生したのかなどを記載する必要が
ある。音の提示方法は,その音の特性の一つ
である。
注記3 JIS Z 8106の定義を一部変更している。
2308 騒音レベル 標準の周波数重み付けと指数形時間重み付けを施し
重み付け音 sound level,
圧レベル,
て得られる音圧の基準音圧20 Paに対する比の対数。 weighted sound
注記1 比の10を底とする対数(常用対数)を採り,
サウンドレ pressure level,
ベル
20倍すれば,重み付け音圧レベルはデシベル noise level
で表される。単位記号は,dB。
注記2 周波数重み付け特性A,B及びC並びに指数
形時間重み付け特性fast(F),slow(S)及び
impulse(I)は,IEC 61672-1を参照。
注記3 使用した時間及び周波数の重み付け特性は,
明示するのが望ましい。特に指定がない場合
には,fast(F)指数形時間重み付け特性及び
A周波数重み付け特性が使用されているもの
とする。
注記4 我が国で用いられている騒音レベルは,周波
数重み付けA特性とF又はS指数形時間重み
付け特性とを用いた音圧レベル。
注記5 測定方法はJIS Z 8731を参照。
注記6 JIS Z 8106の定義を一部変更している。

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慣用語 対応英語
2309 (振動)加速度 振動レベル (vibratory)
ある(振動)加速度の基準の加速度に対する比の対数。
レベル 注記1 比の10を底とする対数(常用対数)を採り accel-eration
20倍すれば,(振動)加速度レベルはデシベ level
ルで表される。単位記号は,dB。
注記2 特に指定がない限り,基準の加速度は,1
m/s2。
注記3 特に指定がない限り,加速度は,実効値で表
されているものとする。
注記4 計量法では,基準の加速度は,10 m/s2。
注記5 JIS Z 8106の定義を一部変更している。
2310 許容騒音レベル 騒音レベルで定めた許容値。 acceptable noise
level
2311 等価騒音レベル ある指定された時間区間に与えられた標準の周波数
時間平均サ time-average sound
重み付け音圧の二乗時間平均値の基準音圧(20 Pa)
ウンドレベ level,
の二乗に対する比の対数。 ル, equivalent
注記1 デシベルで表した時間平均音圧レベルは,比
等価サウン continuous sound
の10を底とする対数(常用対数)の10倍。ドレベル level
単位記号は,dB。
注記2 もし,周波数重み付け特性の指定がない場合
には,A周波数重み付け特性が指定されてい
るものとする。
注記3 JIS Z 8106の定義を一部変更している。
2312 低周波空気振動 一般に20 Hz以下の空気振動。 low frequency
注記 我が国ではその範囲が定まっていないため,100 vibration of air
Hz以下も含める場合もある。
2313 周波数分析 複雑な音又は振動について,その成分の大きさを周波 frequency analysis
数の関数として求めること。
注記1 騒音の場合はオクターブバンド幅又は31オク
ターブバンド幅に分けることが決められてい
る。
注記2 JIS T 1011を参考に定義した。
2314 90パーセントレ 騒音レベルの累積度数分布の5 %から95 %までの幅。 90 % range
ンジ 注記 騒音計の指示値が変化する場合は,測定結果の
90パーセントレンジの上端の数値を代表値と
する。
2315 吸音率 ある面に音が入射したときの入射音響パワーに対す sound (power)
る反射されない音響パワーの比率。 absorption
注記1 周波数,音の入射条件などによる。 coefficient,
注記2 特別の場合を除き,通常は拡散音場を仮定す absorption
る。 coefficient of
注記3 量記号はα又はαa。 sound
注記4 JIS Z 8106の定義を一部変更している。
2316 防音 騒音の発生及び伝達の防止。 noise insulation
2317 吸音材料 比較的大きな吸音効果をもつ材料(JIS Z 8106参照)。 sound absorbing
注記 多孔質材料,孔あき板構造体などがある。 material,
noise absorbing
material

――――― [JIS B 0130 pdf 15] ―――――

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