24
B 0175 : 2021
番号 用語 定義 参考
量記号 対応英語
5004 歯形誤差 インボリュートスプラインブローチ,ヘリカルブローFα total profile deviation
チなどのインボリュート歯形をもつブローチにおい
て,ブローチ歯形又はブローチ歯形と同時に研削した
試験片の歯形に対し,歯形検査範囲内の測定歯形を挟
むように基準歯形2)を平行移動して得られる凸側最大
位置及び凹側最小位置の二つの基準歯形間の距離。
注記 JIS B 1702-1参照。
注2) 基準歯形とは,ブローチ又は試験片の中心から歯
形測定範囲中央付近を通る円を設定し,この円と
測定歯形との交点を通る誤差がない歯形(設計歯
形)である。
5005 累積ピッチ誤差 インボリュートスプラインブローチ,ヘリカルブローFp total cumulative pitch
チなどのインボリュート歯形をもつブローチにおい deviation
て,ブローチ歯形又はブローチ歯形と同時に研削した
試験片の歯形に対し,基準とした歯の基準歯形からn
ピッチに対応する円弧の実際の長さと理論長さとの差
をn=1Z(歯数)まで測定し,その差の中の最大値と
最小値との幅。
注記1 JIS B 1702-1参照。
注記2 円弧の実際の長さが理論長さからはみ出てい
る場合を正,引っ込んでいる場合を負とする。
注記3 nの値は,左歯面及び右歯面それぞれにおいて,
歯数1から歯数Zまで変化する。
5006 一刃の切込み誤差 一刃当たりの切込み寸法と設計値との差。 − cut per tooth error
5.6 ブローチの刃部の損傷
番号 用語 定義 参考
量記号 対応英語
6001 摩耗 切削によって生じた漸進的な刃の減耗。 − wear
6002 逃げ面摩耗 逃げ面に生じる摩耗。発生場所によって外周逃げ面摩− flank wear
耗と側逃げ面摩耗とに分ける[図40 a)参照]。
6003 逃げ面摩耗幅 逃げ面摩耗の切削方向の幅[図40 a)参照]。 VB width of flank wear
6004 かど摩耗 −
逃げ面摩耗のうち,かど部に生じる摩耗[図40 a)参照]。corner wear
注記 三角摩耗ともいう。
6005 かど摩耗幅 かど摩耗の切削方向の幅[図40 a)参照]。 VBC width of corner wear
6006 すじ摩耗 −
逃げ面摩耗のうち,すじ状に生じる摩耗[図40 c)参照]。−
注記 一般に前刃のニックに対応した位置に生じるこ
とが多い。
6007 境界摩耗 逃げ面摩耗のうち,切削部と非切削部との境界部に生− boundary wear
じる摩耗[図40 a)参照]。
6008 境界逃げ面摩耗幅 境界摩耗の切削方向の幅[図40 a)参照]。 VBN width of boundary wear
6009 すくい面摩耗 すくい面上に生じる摩耗[図40 a)参照]。 − face wear
6010 欠損 切削によって切れ刃に生じた大きな欠け[図40 c)参 − fracture
照]。
6011 チッピング 切削によって切れ刃に生じた小さな欠け[図40 b)参 − cutting edge chipping
照]。
6012 破損 切削によって生じる刃部の全体に及ぶ破壊。 − fracture of cutting part
注記 通常,破損が生じると切削不能となり,再研削も
困難となる[図40 c)参照]。
――――― [JIS B 0175 pdf 26] ―――――
25
B 0175 : 2021
番号 用語 定義 参考
量記号 対応英語
6013 折損 −
ボディ,シャンク又は刃部に生じる折れ[図40 d)参照]。breakage
6014 離 工具表面の一部ががされる損傷。 − a) laking
a) コーティングしていない工具の場合,切削によって b) eeling off
刃部に生じたりん(鱗)片状のものの分離[図40 b)
参照]。
b) コーティング工具の場合,切削によって生じた被膜
のがれ。
注記 JIS B 0170参照。
6015 亀裂 切削によって刃部に生じたひび割れ。クラックともい− crack
う[図40 c)参照]。
6016 凝着 主に刃の側面の逃げのない部分に切りくずなどの工作− pressure adhesion,
物の一部が強固に付着する現象。 welding
圧力凝着(圧着)と温度凝着(溶着)とがある。
注記 JIS B 0170参照。
境界逃げ面摩耗幅(6008)
境界摩耗(6007)
逃げ面摩耗(6002)
逃げ面摩耗幅(6003)
かど摩耗(6004)
かど摩耗幅(6005)
すくい面摩耗(6009)
a) 刃部の損傷形態の例1
チッピング(6011) 離(6014)
b) 刃部の損傷形態の例2
図40−ブローチの刃部の損傷
――――― [JIS B 0175 pdf 27] ―――――
26
B 0175 : 2021
すじ摩耗(6006) 亀裂(6015) 破損(6012)
欠損(6010)
c) 刃部の損傷形態の例3
d) 折損(6013)
図40−ブローチの刃部の損傷(続き)
5.7 ブローチのその他の用語
番号 用語 定義 参考
量記号 単位 対応英語
7001 切削速度 切れ刃の1点におけるブローチと工作物との相対的なVc m/min cutting speed
切削方向の速度。
注記 JIS B 0170参照。
7002 下穴 −
内面ブローチでブローチ加工を行うとき,あらかじめ mm starting hole
工作物にあけられた穴[図41 b)参照]。
7003 切削寸法 工作物の切込み方向の切削される寸法。 − mm depth of cut
注記 切削量ともいう(図41参照)。
7004 切削長 工作物のブローチ加工される部分の全体の長さ。 − mm length of cut
7005 同時切削刃数 切削長の中に含まれる刃数。 n − number of engaged
cutting teeth
切削寸法(7003)
大径寸法
下穴寸法
下穴(7002)
切削寸法(7003)=大径寸法−下穴寸法
a) スプラインブローチの場合 b) 平形キー溝ブローチの場合
図41−ブローチの切削寸法
番号 用語 定義 参考
量記号 単位 対応英語
7006 プルヘッド −
ブローチ盤において,ブローチを連結して引っ張る部 − pull head
分(図42参照)。
7007 リトリービング −
ブローチ盤において,ブローチを連結して引っ張り戻 − retrieving head
ヘッド す部分(図42参照)。
――――― [JIS B 0175 pdf 28] ―――――
27
B 0175 : 2021
番号 用語 定義 参考
量記号 単位 対応英語
7008 案内駒 −
キー溝加工で,工作物の取付け及びブローチの案内を − broach guide
行うもの(図43参照)。
7009 ライナ 平形キー溝ブローチを使用して切削回数2回以上でキ− − liner
ー溝を仕上げるような場合,ブローチ底面と案内駒と
の接する部分に入れるもの(図43参照)。
リトリービングヘッド(7007)
プルヘッド(7006)
図42−ブローチ盤のつかみ部
案内駒(7008)
ライナ(7009)
図43−キー溝加工用部品
番号 用語 定義 参考
量記号 単位 対応英語
7010 ブローチホルダ −
組立ブローチ又は組合せブローチの取付具であり,そ − broach holder
の一部に刃部がないもの(図1参照)。
7011 切削荷重 ブローチ加工に要する力。 P N broaching load
7012 予想切削荷重 設計時に計算式を用いて算出した切削荷重。 Pe N calculated
broaching load
7013 ストローク −
ブローチ加工時,引抜き又は押抜きに必要な切削方向 mm stroke length
の距離。
7014 最大切削長 一つのブローチで加工できる工作物の最大長さ。 − mm maximum length
of cut
――――― [JIS B 0175 pdf 29] ―――――
28
B 0175 : 2021
参考文献
JIS B 0102-1 歯車用語−第1部 : 幾何形状に関する定義
JIS B 0170 切削工具用語(基本)
JIS B 1702-1 円筒歯車−精度等級−第1部 : 歯車の歯面に関する誤差の定義及び許容値
JIS B 4237 ブローチのつかみ部の形状·寸法
JIS B 4238 キー溝ブローチ
JIS B 4239 インボリュートスプラインブローチ
JIS B 0175:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.100 : 切削工具 > 25.100.25 : 平削り盤及びブローチ盤工具
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.25 : 生産工学(用語集)