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B 2005-2-1 : 2019 (IEC 60534-2-1 : 2011)
附属書B
(規定)
多段調節弁のサイジング計算式
B.1 一般
この附属書は,多段調節弁を流れる圧縮性流体の流れの予測式を提示する。流れの基本式は,次の相異
点を除いてこの規格の本文に示す式に一致する。
− 膨張係数Yの計算式[式(B.3)]
− ステージ相互作用係数k及び再加熱係数rの算入
− 多段弁に対するFL及びxT値の表を追加(表D.2)
この方法は,多段多流路調節弁,多段単一流路調節弁及び連続抵抗トリム調節弁の設計に適用できる。
それぞれの調節弁形式の定義及び説明についてはB.3を参照。
多段単一流路及び多流路(1段5段)に対してのサイジング手法を検証するために使われた試験データ
は,試験媒体に5×105 Paから13.5×105 Paまでの圧力範囲で温度約300 Kの空気を使用し,JIS B 2005-2-3
に従って実施するサイズ別試験によって得られたものである。幾つかのデータは,12×105 Pa から110×
105 Paまでの様々な圧力及び温度460 Kから750 Kまでの蒸気を使用して,プラント運転条件で確認した。
したがって,この規定は流路数にかかわらず適用でき,5段流路まで実証されている。
曲がり回数(430)の連続する抵抗をもつトリムに対する規定の有効性確認に使用する試験データは,
試験媒体に5×105 Pa以上の圧力範囲及び温度約300 Kの空気を使用し,JIS B 2005-2-3に従ってサイズ別
の試験によってこの規定を実証した。幾つかのデータは,24×105 Pa以上の圧力範囲及び温度500 Kから
720 Kまでのプラント運転条件で確認した。この規定は,いかなる曲がり数に対しても使用でき,曲がり
回数30まで実証している。
バルブの特性係数(Kv,Cv,FL,xTなど)がJIS B 2005-2-3に示す適切な試験手順によっては決定でき
ない場合,製造業者から提示された値を使用するのが望ましい。
この規格の本文に示す従来の単段弁は次の場合,式を多段調節弁に使用してもよい。
− この文書に示す形状の範囲を外れた弁構造である場合,及び/又は,
− 単段弁の表式が検討中の設計形状に適用できることを示す場合
B.2 記号
表B.1の記号は,この附属書特有の変数である。その他の全ては,表1で定義される。
表B.1−記号
記号 意味 単位
AHT 定格トラベルでの上流に隣接した減圧段の総孔面積 mm2
A0 単一流路の出口面積(途中で流路が分岐する場合は,その全ての面積)mm2
A1 単一流路の入口面積 mm2
Ds 上流に隣接した減圧段の外径 mm
k 減圧段相互作用係数 無次元数
l トラベル mm
――――― [JIS B 2005-2-1 pdf 16] ―――――
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B 2005-2-1 : 2019 (IEC 60534-2-1 : 2011)
表B.1−記号(続き)
記号 意味 単位
n 無次元数
単一流路の曲がり(又はステージ)の数。多流路に分岐する流れの場合
は一つの流路に限って考慮する。
r 再熱係数 無次元数
B.3 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定数は,JIS B 2005-1によるほか,次による。
B.3.1
多段調節弁(multistage control valves)
隙間で隔てた幾つかの減圧段をもつトリムが組み込まれたグローブ調節弁(図B.1及びB.2を参照)。絞
りの幾何学的な形状は,全ての段で相似であることが望ましい。1段目の容量係数Cに対する2段目の容
量係数Cの比率は1.8を超えないほうがよい。前段に対する他の段の容量係数Cの比率は,1.55を超えな
いで±9 %の範囲で一様なほうがよい。非圧縮性流体に対しては,通常各段の容量係数Cは,およそ等し
く,より大きな圧力降下が必要な場合に限っては,特定の段について僅かに小さい容量係数を設定する。
B.3.2
間隙(gap)
隣接する段の間の距離。
B.3.3
多段多流路調節弁(multistage multipath control valves)
ある間隙で隔てられた幾つかの減圧段をもつ複数の流路をもったトリムを組み込んだグローブ調節弁
(図B.1を参照)。この附属書の予測式が適切であるためには,間隙は,次の式で計算する値の+15 %か
ら−10 %までの範囲にあることが望ましい(図B.1及び図B.2を参照)。
1 6.1
gap AHT (B.1)
l Ds
ここに,4 mm≦gap≦44 mm
――――― [JIS B 2005-2-1 pdf 17] ―――――
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B 2005-2-1 : 2019 (IEC 60534-2-1 : 2011)
注記 多段トリムの一例
図B.1−多段多流路トリム
B.3.4
多段単一流路調節弁(multistage single path control valves)
ある間隙で隔てられた幾つかの減圧段をもつ単一の流路をもつトリムが組み込まれたグローブ調節弁
(図B.2を参照)。間隙間隔は,次の最小と最大との限度内にあることが望ましい。
最小間隙=前段のバルブシート径の0.6倍
最大間隙=前段のバルブシート径の1.1倍
注記 多段トリムの一例
図B.2−多段単一流路トリム
――――― [JIS B 2005-2-1 pdf 18] ―――――
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B 2005-2-1 : 2019 (IEC 60534-2-1 : 2011)
B.3.5
連続抵抗トリム調節弁(continuous resistance trim control valves)
連続抵抗形の絞りを調整する多段で相互に連結しない多流路で構成するトリムを組み込んだグローブ弁
で,通常,ラビリンス弁という(図B.3及びB.4を参照)。各流路は幾何学的に類似していて流路相互には
合流しないほうがよいが,あるところで複数路に分岐してもよい。非圧縮性流体に対しては,それぞれ流
路断面積は一定で差し支えないが,非常に高減圧の場合には,出口流速を低く抑えるためにそれぞれの流
路の面積が増加してもよい。圧縮性流体に対しては,面積が流れ方向に沿って拡大することが望ましい。
その拡大率は,次の範囲内であることが望ましい。
A1×(1.12) n≦A0≦A1×(1.23) n (B.2)
各々の流路の長さに対する各々の流路における曲がりの数の関係は,次の式で計算する最大値と最小値
との間にあることが望ましい。
lp,max=n×10.50
lp,min=n×7.00(最小流路長さは25 mmを下回ってはならない。)
ここに, lp : 各々の流路の長さで,分割された複数流路の場合,一つの流
路だけをlに含める(mm)。
図B.3−連続抵抗トリムのディスク
(全体トリムは多数のこれらのディスクを積層して構成される。)
――――― [JIS B 2005-2-1 pdf 19] ―――――
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B 2005-2-1 : 2019 (IEC 60534-2-1 : 2011)
図中の“→”は,流体の流れ方向を示す。
図B.4−軸方向に複数のジグザグ流路をもつ連続抵抗トリムの断面図
B.4 膨張係数,Y
膨張係数の用語及び役割を7.4に示す。多段弁に対して,減圧段の間での再加熱の影響を考慮するため
の膨張係数を,次の式を使用して評価するとよい。
1
x
1 1 k
xT x3
Y 1 1 r (B.3)
.1212Fγ2 Fγ
ここに,指数を表B.2に定義する。
表B.2−調節弁トリム形式
圧力回復形式(図B.1,図B.2) 連続抵抗形式(図B.3,図B.4)
.0333
β1 0.5 2 n
β2 1.0 1.0 2≦n≦7
0.5 8≦n
β3 1 n
n 1 1
2 2
式(B.3)のxの値は,FγxTを超えないほうがよい。式(B.3)におけるこの項の最大値は,0.963である。さ
らに,式(B.3)のxTの値はFγで補正することはできない。
――――― [JIS B 2005-2-1 pdf 20] ―――――
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JIS B 2005-2-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60534-2-1:2011(IDT)
JIS B 2005-2-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.40 : 工業計測及び制御
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.060 : 弁 > 23.060.40 : 圧力調整弁
JIS B 2005-2-1:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB2005-1:2012
- 工業プロセス用調節弁―第1部:調節弁用語及び一般的必要条件
- JISB2005-2-3:2004
- 工業プロセス用調節弁―第2部:流れの容量―第3節:試験手順