JIS B 2710-2:2020 重ね板ばね―第2部:設計方法 | ページ 2

           4
B 2710-2 : 2020
図2−台形モデル
台形の形状に基づく係数KTは,式(1)による。KTは,C.1から読み取ってもよい。
3 1 3
KT 3
2 2 loge (1)
(1 ) 2 2
6.1.3.2 ばね定数及び曲げ応力
ばね定数Rは,式(2)による。
1 6nEI
R 3

(pdf 一覧ページ番号 )

                            KT  lST
Iは,リーフの断面二次モーメントで,長方形断面リーフの場合は,式(3)による。
1
I bt3 (3)
12
各リーフの長さ中央(センタ穴位置)における曲げ応力は等しく,式(4)による。長方形断面の場合は,
Z=2I/tである。
lF
ST

(pdf 一覧ページ番号 )

                            nZ
6.1.4 階段モデルによる方法
6.1.4.1 階段モデル
リーフごとに厚さが異なる場合には,開先形状によらず,図3の階段モデルで近似する。階段モデルを
用いるときの係数KSは,式(5)による。
nnf
1 Ii (1i)3
KS In n n n

(pdf 一覧ページ番号 )

                                     Ii i 1    Ij        Ij
i 1 ji ji+1
ここに, λi : 短い方からi番目のリーフの相対長さ比,λi=li/lST
Iiは,同じくi番目のリーフの断面二次モーメントで,長方形断面リーフの場合は,式(6)による。
1 3
Ii ii (6)
bt
12

――――― [JIS B 2710-2 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
B 2710-2 : 2020
図3−階段モデル
6.1.4.2 ばね定数及び曲げ応力
ばね定数Rは,式(7)による。
1 6EIn
R 3

(pdf 一覧ページ番号 )

                            KS  lST
各リーフの長さ中央(センタ穴位置)における曲げ応力σiは,式(8)による。
tl
i ST
i n
F (8)
2 Ij
j 1

6.2 板端法による設計

6.2.1 板端法の原理
板端法では,隣接するリーフ間での力の伝達が,リーフの先端だけで行われると仮定する。したがって,
各リーフの板厚,開先形状及びステップがどのような寸法であっても適用可能である。
板端法によるばね定数は,一般に実測値とよく一致するほか,各リーフ内の応力分布が容易に計算可能
なため,ばねの詳細設計に用いることが多い。
6.2.2 適用対象
板端法によるマルチリーフスプリングの解析は,対称ばねについて適用する(図1参照)。ここでは基本
的なマルチリーフスプリングについて規定するが,親子重ね板ばね及びまくらばねにこの考え方を適用し
てもよい。
6.2.3 板端形状係数
リーフの開先形状は,図4のモデルによって近似する。まず,短い方からi番目のリーフの開先につい
て,板端形状係数Kiは,式(9)による。Kiは,C.2から読み取ってもよい。
2
3 i i 3( i 3) i
Ki 3
loge 2
1 (9)
(i i) i 2( i )
i
ただし,リーフ端の相対幅をβi=bE,i/bi,相対厚さをξi=tE,i/tiとする(図4参照)。

――――― [JIS B 2710-2 pdf 7] ―――――

           6
B 2710-2 : 2020
図4−開先のモデル
ばね定数を求めるための係数 椰 式(10)による。
槿 Bi−αi−1×Γi−1 (10)
Bi=1+(1−μi−1)3Ki
3
i 1 2
Γi 1 i 1
2
式中,αi−1は,i−1番目のリーフ端での作用力と,i番目のリーフ端での作用力との比で,式(11)及び式
(12)による。
Ai 1
i 1 i 1 (11)
Di 1
Di−1= 槿 1+ηi−1 (12)
3 i 1
Ai 1
2 i 1
Ii 1
i 1
Ii
また,μは力の入力位置で,μi−1=li−1/liである。
槿
以上の計算において,Ai−1,Bi,Γi−1, 1及び 槿 1は,ばね諸元に応じて決まるため,初めに求めてお
くとよい。その場合は,A0=Γ0= 0とする。
その上で,まず式(10)によってi=1としてη1を求め,これを式(12)に代入してD1を求めれば,式(11)か
ら 愀 10)に入れると,η2を得る。次に,同じように繰り返すと,最後にηnを得る。
6.2.4 ばね定数及び曲げ応力
ばね定数Rは,式(13)による。
1 6EIn
R 3

(pdf 一覧ページ番号 )

                             n lST
i番目のリーフにおいて,中央部の曲げ応力 椀 式(14)に,i−1番目のリーフとの接触点の曲げ応力
椀 式(15)による。
n 1
Fl1
io (1 i 1 )
i 1 j (14)
j 1 Zi
n 1
Fl1
ic (1 )
i 1 j (15)
j 1 Zi

――――― [JIS B 2710-2 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
B 2710-2 : 2020

7 テーパリーフスプリングの設計

7.1 設計の原理

  テーパリーフスプリングは,ばね中心から長手方向の先端部にかけて板厚が漸減するテーパ形状をもつ
リーフを重ねて構成したばねである。
図5−テーパリーフスプリングの例
図5に示すような対称ばねにおいて,ばね全体のたわみ変化と,各リーフのたわみ変化とが等しいため,
各リーフはそのばね定数に応じた力を分担する。したがって,全体のばね定数は個々のリーフのばね定数
の総和に等しい。すなわち,設計は個別のリーフについて行えばよい。
注記 テーパリーフスプリングは,マルチリーフスプリングに比べリーフの長さ方向応力分布を均等
化しやすいため,軽量化に有利である。

7.2 テーパリーフのモデル及び計算式

7.2.1 テーパリーフのモデル
リーフの板幅bが一定で,リーフの板厚tがt1t2まで漸減する対称形のテーパリーフについて,そのハ
ーフストレートスパン分をモデル化して図6に示す。
注記 x : 中心穴からの距離(mm)
図6−テーパリーフのモデル
7.2.2 直線テーパ法の場合のばね定数及び曲げ応力
図6で示すテーパ部の板厚が直線状に変化する場合のリーフの曲げ応力分布を模式的に表すと,図7の
ようになる。

――――― [JIS B 2710-2 pdf 9] ―――――

           8
B 2710-2 : 2020
図7−直線テーパ法の場合の曲げ応力分布図
ばね定数は,式(16)による。
6EI 1
R 3 3 3 3

(pdf 一覧ページ番号 )

                            lST 1(1   )
1 (1 2)
3
3 2
泰1
J 3
1
2
1 泰1 2 1 1 1 泰1 2 1
loge 2 1 1
2
泰1 2 2
泰1 2
bt13 t1 l1 l2
I , , 1 , 2
12 t2 lST lST
曲げ応力は,式(17)及び式(18)による。
FlST
(0) (17)
Z
FlST 1
()
x 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                Z         1
1 1 1 2
泰1
ここに, σ(0) : 中心穴位置の曲げ応力
σ(x) : テーパ部の座標xにおける曲げ応力
bt12
Z
6
x
lST
7.2.3 放物線テーパ法の場合のばね定数及び曲げ応力
図6に示すテーパ部の板厚が放物線状に変化する場合のリーフの曲げ応力分布を模式的に表すと,図8
に示すようにテーパ部の曲げ応力が均一な分布となる。

――――― [JIS B 2710-2 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS B 2710-2:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 2710-2:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0103:2015
ばね用語
JISB0156:2015
ばね記号
JISB2710-1:2008
重ね板ばね―第1部:用語
JISB2710-1:2020
重ね板ばね―第1部:用語
JISB2710-3:2008
重ね板ばね―第3部:試験方法
JISB2710-4:2008
重ね板ばね―第4部:製品仕様