JIS B 6190-3:2014 工作機械試験方法通則―第3部:熱変形試験 | ページ 7

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B 6190-3 : 2014 (ISO 230-3 : 2007)
器上で焦点を絞られた反射光の位置は,送光器からターゲットまでの距離に関係する信号を出す。
高反射面,色違いの面,色変化のある面などの望ましくない表面は,距離の測定精度に影響を及ぼす。
しかし,最新の電子技術によって,例えば,自動光量調節器を使ってこれらの影響を最小化でき,完全に
補正できる。
A.4.1.2 使用上の注意
試験対象物の表面特性にある程度依存する。
送光器において清浄な環境が要求される。
変位計として寸法が大きい(渦電流及び静電容量と比較して)。
A.4.2 レーザ走査マイクロメータ
A.4.2.1 一般
この測定器は,当初はワイヤ及びチューブの直径を測定するために設計された。このシステムは,レー
ザ光源,ビーム走査プリズム,回転角度測定システム,時間基準及び光軸の位置を検出するための二つの
組合せCCD素子から構成されている。目標物の直径及びその中心位置は,ビーム位置及びプリズムの回
転速度から求める。テストバーの中心位置と直径とを測定できるシステムは,工作機械主軸中心線のドリ
フトを検出することができる。
A.4.2.2 使用上の注意
正確さ及び繰返し性は,平均する回数に依存する。0.001 mmよりも高い精度を必要とする場合には,100
回以上の測定値を平均する必要がある。レーザ光源は,より精密な測定をするときには,あらかじめ暖め
る時間が必要である。
A.5 変位計のための温度安定性試験
熱変形試験に用いる変位計の温度安定性は重要である。変位計の中には,異なる材質で作られているも
のがある。材料を混合して使用すると変位計に複雑な温度ドリフトを発生させる。この規格に規定した熱
変形試験で使用する前に,変位計システム自体の熱挙動を試験するのが望ましい。
この試験(キャップ試験)の基本的な試験手順は,次による。
a) 変位計と目標物とをしっかりと保持できる特別な取付具を準備する。取付具の材料は,2種類準備す
る。一つの取付具は,鋼製とし,機械及び測定器の取付具に通常使用する鋼製の部品に対する変位計
のドリフトを調べるのに使用する。もう一つは,低熱膨張材料製とし,変位計の絶対ドリフト量を測
定するために使用する。
b) 試験する変位計を取付具に組み込む。固定点の位置及び固定点から目標物表面までの距離Lは,実際
の試験で使用する取付けと同じであるのが望ましい(図A.1参照)。この距離は,測定システムの温度
ドリフトに直接影響を及ぼす。
c) 取付具表面にその温度変化を測定するための温度検出器を取り付ける。
d) 測定システムを恒温装置(温度制御のできる装置)又は他の温度可変環境に入れる。
e) 人為的に温度を変えて変位計出力と温度との関係を調べる。温度上昇率は,全ての部品が同じ温度に
なるように低くする。変位計の膨張係数,非線形性及び時間遅れを求めるために数回の温度変更サイ
クルを繰り返す。
f) 場合によっては,変位計の増幅器に温度ドリフトがあるかもしれない。したがって,変位計と同様の
試験手順を適用することによって増幅器の性能を検査することは有益である。

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B 6190-3 : 2014 (ISO 230-3 : 2007)
1 目標物(キャップ)
2 変位計
3 温度計
4 固定ボルト
L ターゲットと固定ボルトとの間の距離
図A.1−変位計のドリフト試験例

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B 6190-3 : 2014 (ISO 230-3 : 2007)
附属書B
(参考)
変位計の必要数
B.1 一般
この規格では,X,Y,Z軸に沿った直線変位とX,Y軸周りの角変位とを測定するために5個の変位計
を用いる。NC旋盤,平面研削盤のように数値制御(NC)工作機械には,3方向全ての変位を測定する必
要がないものもある。その場合には,熱変形を測定するために必要な変位計の数を減らしてもよい。表B.1
は,代表的な工作機械の測定に必要な変位計の数を示している。この表は,変位計の構成を明らかにする
ための一例である。似た工作機械構造であれば,変位計の構成は同じでよい。
表B.1−様々なNC工作機械における変位計の数の例
機械 X1 X2 Y1 Y2 Z 合計
横形マシニングセンタ * * * * * 5
立て形マシニングセンタ * * * * * 5
NC旋盤 * * * 3
ターニングセンタ * * * * * 5
平面研削盤 * * (*) 2(3)
成形研削盤 * * * * * 5
ボール盤 * * 2
中ぐり盤 * * * * (*) 4(5)
内面研削盤 * * * * * 5
円筒研削盤 * * * 3
ジグ研削盤 * * * * 4
小形工作機械では,複数の変位計を取り付けることが難しい場合がある。そのような場合には,角変位
の測定を行わなくてもよい。
変位計の数は,より正確な測定を行うために増やしてもよい。テストバー及び変位計取付具の熱膨張を
補正するために,図B.1に示すように9個の変位計を使用する。
渦電流形変位計又はファイバ光学式変位計のような幾つかの種類の変位計は,材料の不均質さの影響を
受ける。そのような場合には,適切なデータ収集/解析ソフトウエアと一緒に角度位置検出器又は角度位
置をトリガとして使えば,その影響を避けることができる。図B.2に光学式トリガを取り付けた例を示す。

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B 6190-3 : 2014 (ISO 230-3 : 2007)
1 テストバー
2 変位計取付具本体
3 変位計
4 ベース
図B.1−テストバー及び取付具の熱膨張補償のために9個の変位計を用いる方法
1 トリガマーク 5 変位計
2 光学式変位計 6 タレット
3 取付具 7 チャック
4 テストバー
図B.2−主軸回転角度位置を特定するための光学式トリガ

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B 6190-3 : 2014 (ISO 230-3 : 2007)
附属書C
(参考)
工作機械の環境温度指針
C.1 一般
工作機械は,自らの構造内に不均一な温度分布を生じさせる多くの内部熱源(主軸,主軸モータ,送り
モータ,油空圧機器など)をもっている。機械構造に温度勾配が生じると変形が生じ,その結果として機
械性能に影響を及ぼす。また,工作機械の性能は,環境の熱的特性の影響も強く受ける。
注記 最近の工作機械には,熱的に制御された機械カバーを備えたものもある。その場合には,環境
の影響はそれほど重要ではない。
環境は,内部熱源で発生した熱を取り除くという利点もあるが,対流及びふく射の影響で機械構造の温
度を上昇させ,逆に機械構造に温度分布を生じさせる。さらに,切削油剤及び圧縮空気の温度は,工作機
械の全ての性能に大きく影響する。
工作機械を設置する環境の熱特性は,仕様どおりの性能を発揮できるように製造業者が指定しなければ
ならない。この熱特性を指定する主要事項に,室内の空気流速,室温変動の単位時間当たりの周期及び振
幅,平均室温,並びに環境内の水平及び垂直方向の温度勾配がある。
C.2 流量及び流速
室内の空気流量及び流速は,機械部品の温度変動及び温度勾配の管理にとって最も重要な因子である。
工作機械部品の表面から熱を取り去るためには,より多くの流量,より速い流速で,温度差の小さな空気
を使う必要がある。これは,その部品が,内部発熱(例えば,機械構造内にあるモータ)又はふく射熱(例
えば,照明から)を受けていながら,平均室温にほぼ等しい温度になることを意味している。一方で,空
気の流速が速いと作業者に不快感を与える。
C.3 温度変動の周期及び振幅
室温変動に対する物体寸法の熱応答は,その大きさ,膨張係数及び熱容量に依存する。物体の時定数は,
その表面積,熱伝達係数及び熱容量から推定できる。例えば,自然対流中にある断面25 mm×25 mm,長
さ250 mmの鋼製ブロックゲージの時定数は,0.5時間である。この時定数は,ブロックゲージが環境温度
をステップ状に変えた後に,その全変化の63.2 %に達するまでの時間である。応答の速さ又は熱慣性は,
環境仕様にとって重要である。熱慣性が高ければ,室内で周期の短い温度変動があってもよい。
異なる機械部品は,異なる時定数をもっているが,一般に,大部分の工作機械は,大きな時定数をもっ
ている。1時間に1530回程度の温度変動周期,振幅0.5 ℃の環境で良好な結果が得られることが多い。
C.4 平均温度
環境の平均温度を何度にするかは,冷却及び加熱装置,断熱材,並びに空気の流れの制御にかかる費用
と関係してくる。標準基準温度20 ℃以外の温度での運転は,加工された部品の誤差と同様に機械性能の
結果に潜在的に誤差を含んだ形になる。長さ測定に関する20 ℃以外の温度での結果は,機械スケールの
推定熱膨張と部品又は試験装置の推定熱膨張との差を計算することによって得られる。しかし,温度測定
に関係する不確かさ及び関係する材料の実際の熱膨張係数は,この評価での不確かさの原因になる。さら

――――― [JIS B 6190-3 pdf 35] ―――――

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JIS B 6190-3:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 230-3:2007(IDT)

JIS B 6190-3:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 6190-3:2014の関連規格と引用規格一覧