JIS B 8042-6:2003 ガスタービン―調達仕様―第6部:コンバインドサイクル | ページ 4

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B 8042-6 : 2003 (ISO DIS 3977-6 : 2000)
7.3.2.18 つり上げ装置 運転及び保全の便宜ために,プラントにクレーン及びホイストなどのつり上げ装
置を備える。
一般には,自走式クレーンが近付けないような場所に,定置式つり上げ装置を備えるか,又は一時的に
つり上げ装置を取り付けられるような用意をする。
建屋内に据付ける場合には,機械(ガスタービン及び蒸気タービン)の上に適切な容量のクレーンを備
える。
購入者は,つり上げ装置に対する希望供給範囲を明示する。
7.3.2.19 消火装置及び警報装置 供給者は,発電プラントに消火装置を備える。消火装置は,国及び地域
の消防規則及び規格に従うものにする。給水管のリングは,プラント内の主要設備及び居住区を囲みなが
らプラントの敷地を巡り,その地域及び気候の条件に適した消火栓を備える。供給者の同意があれば,供
給者が完全装備の消防車を供給してもよい。
7.3.2.20 換気及び空気調和装置 供給者は,現地の周囲条件下で発電プラントの適切な運転ができるよう
にするために必要な換気及び空気調和装置を供給する。
7.3.3 電気機器
7.3.3.1 全般 電気機器の仕様,例えば,形式,数量,電圧などを単線結線図に記載し,受渡当事者間で
合意する。
合意する過程で考慮すべき項目を,次に示す。
− 発電機電圧に対する供給者標準
− 必要があれば,既存の遮断器盤及び受電点
− プラントの運転に必要な補助電源
− プラントの信頼性に対する要求条件
購入者があらかじめ指定する範囲内での制約のない運転に対して,機器を設計し,容量を定める。ほか
に指定された場合を除き,設計電圧・周波数を外れた場合の設計要求条件及び運転条件は,IEC規格によ
る。
7.3.3.2 直流電源装置及び無停電電源装置 装置又は所内が停電した場合に,プラントが損傷することな
く安全を確保するために必要な用途には,直流電源を用いる。
ガスタービン,蒸気タービン,又は一軸機などの主原動機は,それぞれに専用の蓄電池式直流電源,充
電器,監視・警報回路を備える。装置又は所内が停電した場合に交流電源を必要とするプラントの機器に
は,直流電源に接続した無停電電源(UPS)から電力を供給する。
直流電源及び無停電電源は,必要であれば全自動式とし,自動的に運転するものにする。停止させるの
に,現場での手動操作を必要としてもよい。使用可能であることを定期的に試験できるように設計する。
7.3.3.3 非常用発電装置 発電所が停電した場合には,必要とする機器に非常用発電装置(例えば,ガス
タービン発電装置又はディーゼル発電装置)が電力を供給する。電力の供給先には,すべての直流機器及
び無停電電源に接続される機器を含む。
非常用発電装置は,直流電源装置が運転を始めた時に,自動的に起動するものにする。停止させるのに,
現場での手動操作を必要としてもよい。使用可能であることを定期的に試験できるように設計する。
非常用発電装置に用いる燃料は,発電プラントに使用する燃料と同じであり,必要な時間最低限度の機
能を維持するのに十分な量が現地に蓄えられていることが望ましい。

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7.3.3.4 自力起動(ブラックスタート)発電装置 ガスタービン発電装置,ディーゼル発電装置などの自
力起動発電装置は,プラントの運転要求条件に応じた起動用電力を供給する。電力の供給先には,ほかの
電源が利用できない限り,すべての直流機器及び無停電電源に接続される機器を含む。
停止させるのに,現場での手動操作を必要としてもよい。使用可能であることを定期的に試験できるよ
うに設計する。
自力起動発電装置に用いる燃料は,発電プラントに使用する燃料と同じであり,運転必要条件に対して
十分な量が現地に蓄えられていることが望ましい。
7.3.4 制御及び計装機器
7.3.4.1 制御装置 制御装置は,次のようなプロセス制御及びプロセス監視の必要条件を満足する。
− シグナルコンディショナ
− データ転送
− 監視
− ディジタル制御
− アナログ制御
− 保安
− 運転
− プラント管理
プラントの制御及び管理は,マンマシンインタフェース(MMI)を用いて,中央制御室から行う。
制御機器への通路,十分な加温及び空気調和,適切な表示及び照明,映り込みの防止,低騒音,適切な
通信設備などを確保することに配慮する。
マンマシンインタフェース及びその配置は,目的とする機能及び使用・運転条件の要求を満足するよう
に選び,人間工学的な側面及び不測の運転の防止に必要なレベルを考慮する。データ収集装置は,完全に統
合した計算機式とし,データ収集,情報処理,モジュール式制御,警報発生及びマンマシンインタフェー
スの操作,監視及びエネルギー管理制御機能をもつものにする。
自動化のレベルは,運転及び保全に対する人員配置レベル及び期待する装置の総合性能に基づいて,受
渡当事者間で合意する。
人員及び機器の両方に対して,プラントの安全な運転を保証する保安装置を備える。
7.3.4.2 計装 装置の安全で効率的な運転に必要な,圧力,温度,液位,流量などのパラメータ用の現場
表示器,伝送器,センサ,スイッチなどの,すべての現場計器を備える。
コンバインドサイクルプラント並びにガスタービン発電機,排熱回収装置,蒸気タービン発電機及び関
連附帯機器の,それぞれの装置の安全,かつ効率的な制御室からの運転に必要な二次計器を備える。
すべての現場計器は,それらが振動及び環境条件に影響されないように取り付け,容易に近付ける場所
に設置する。
保全作業を容易にするために,適切な通路及び点検口を設ける。これらの現場計器を取り付けるのに必
要な元弁,脈動吸収管,ドレンコック及びほかのすべての附属品を供給する。
元弁を備えた個別の専用採取口を,表示,制御及び警報用に用いるセンサ用に設ける。ただし,取付が
不可能か実際的ではない場合には,受渡当事者間で相互に合意する。プラントの安全上の理由によって,
元弁のない保護機能付きセンサを取り付けてもよい。
受渡試験の実施及び性能計算用試験測定のために,元弁などを備えた必要な採取口を設ける。
(電気及び燃料の)料金算定用の測定に対する要求条件は,関係する電力供給者及び燃料供給者の規定

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による。
7.3.5 建屋/建屋附属設備 建屋及び建屋附属設備は,指定された用途,使用条件及び環境条件による。
購入者は,どの程度の建屋及び建屋附属設備を供給するのかを指定する。
次の項目が,そのような要求条件の例である。
− 機械棟
− 中央制御室
− 器具室
− 事務室
− 守衛詰所及びフェンス
− 火災監視棟
− 工作棟及び倉庫
− ロッカー室
など。

8. コンバインドサイクルプラントの運転条件

 コンバインドサイクルプラントに特有の運転条件がある
ことに注意する。
購入者が指定する個別のコンバインドサイクルプラントに対する要求事項は,次のものなどである。
a) 自力起動能力
b) 冷態及び温態での負荷上昇率
c) 最低負荷
d) バイパス煙突及びダンパの要否
e) 排熱回収装置のドライ運転(部分負荷運転で可能な場合)
f) 単独運転(発電機遮断器開放,非系統連携運転)
g) 周波数制御,系統連携規則
h) 復水器の温度範囲
i) ベース負荷運転時の気温範囲
j) 準拠規格
k) 運転モード[ベース負荷,交互運転,毎日発停(DSS)など]
l) 定期的保全基準
m) 負荷遮断,過渡状態(要求条件)
n) 環境要求条件
o) 次の事項は,製造業者が提示する。
p) 冷態及び温態で可能な負荷上昇率
q) プラント停止後の再起動に対する制約
r) 最低負荷
s) 排熱回収装置のドライ運転が可能な限界
t) 単独運転可能な制限(必要な場合)
u) 周波数制御上の制限(必要な場合)
v) 高い復水系統温度での運転上の制限(必要な場合)
w) 適用規格

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x) ガスタービン停止後の操作上の要求事項

9. 制御及び保安装置

 制御装置は,JIS B 8042-3に規定するように,購入者が指定する自動化に対する
要求に従ってコンバインドサイクルプラントの運転に必要なすべての機器を含む。
起動から停止までのコンバインドサイクルの全運転範囲にわたって,系統の圧力を安全に制御するため
に,圧力及び圧力変化を制限する適切な制御装置を供給する。
例えば,制御装置の動作不良のような緊急時に系統を保護するために,安全弁のような過大圧力に対す
る安全装置を供給する。
起動から停止までのコンバインドサイクルの全運転範囲にわたって,系統の温度を安全に制御するため
に,温度及び温度変化を制限する適切な制御装置を供給する。
ガスタービン,蒸気タービン,ポンプなどの機器に対する特定の制御・保安機器は,関係する規格の規
定に従い,供給範囲に含める。
10. 環境への影響
10.1 全般 ガスタービン及びプラントサイト自体からの騒音,排出熱及び化学物質による大気汚染に関
するJIS B 8042-4を適用する。
その他のプラント機器による環境への影響についても,同様に扱う。

10.2 水に対する排出熱の影響

 川,湖又はその他の水系などへの排水の温度,排水による最高温度上昇,
排水の熱量を,地域の法及び規制が制限することがある。
冷却サイクル及びその設計値を選択するときに,これらを考慮する。

10.3 可視排出物

 煙突及び/又は冷却塔からの目に見える排出物を,地域の法及び規制が制限すること
がある。

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B 8042-6 : 2003 (ISO DIS 3977-6 : 2000)
付図 1 熱サイクル : 非助燃コンバインドサイクル(基本)
付図 2 熱サイクル : 蒸気噴射ガスタービンサイクル(基本)

――――― [JIS B 8042-6 pdf 20] ―――――

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JIS B 8042-6:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/DIS 3977-6:2000(MOD)

JIS B 8042-6:2003の国際規格 ICS 分類一覧

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