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表 5 状態監視装置での考え得る測定パラメータ(続き)
装置区分
測定パラメータ
PMS EMS MMS/VMS
熱交換器(適用する場合)
− 空気温度
入口 ○ ○ (○)
出口 ○ ○ (○)
− 排気温度
入口 ○ − (○)
出口 ○ − (○)
− 圧力損失
空気側 ○ − (○)
排気側 ○ − (○)
計装及び制御
− アクチュエータの位置
圧縮機可変静翼 ○ (○) ○
抽気弁 ○ − ○
各種弁 − − ○
凍結防止装置オン/オフ ○ − (○)
性能データ
出力又はトルク ○ − ○
系統周波数 ○ − −
力率 ○ − −
機械的データ
速度 ○ − ○
軸位置及び/又は軸スラスト − − ○
軸受
すべり軸受のメタル温度 − − ○
シール空気の静圧 − − ○
振動
軸受振動 − − ○
軸振動 − − ○
外殻振動 − − ○
潤滑油装置
潤滑油温度 − − ○
潤滑油供給圧力 − − ○
潤滑油フィルタ及び潤滑油冷却器の差圧 − − ○
潤滑油特性の化学的及び物理的検査 − − ○
(金属粒子,磨耗解析)
備考1. ( )付き○印は,この測定項目が具備されている場合だけに適用する。
2. この表の測定パラメータは,開発試験などの特別な場合にだけ測定するパラメータも含む。
5.6 比較基準条件への換算び妥当性検証
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5.6.1 測定パラメータの変換 運転性能は入口空気の状態の影響を強く受ける。測定パラメータを独立に
比較するためには,データは製造業者の経験による修正曲線,及びJIS B 8042-2 の比較基準条件に従って
換算する。
5.6.2 測定パラメータの検証 ガスタービンの性能データを収集する中で,不正確な測定,トランスデュ
ーサの故障,及び公差の上下限を超過したデータが現れることがある。これらの不正確な値を認識し,デ
ータベースから除去しなければ,導かれた傾向は不正確であり,結果的に誤った結論を得る可能性がある。
最近の状態監視装置では,データ検証でこの事態を避けている。
データ検証には,次に示す異なる手法を単独に,又は幾つかを組み合わせて,採用することができる。
− 直接的数値データ検証
− 物理的データ検証
− 投票(多数決)方式による信号検証
− 統計的な除去手法
− 因果関係チェック
直接的数値データの検証は,公差外のデータを識別して除去する。傾向は,記録されたデータ群を基に
多項式で円滑化される。
物理的データ検証では,測定された熱力学的データを過程を分割して計算することによって検証する。
すなわち,計算が完結する閉じた平衡領域単位に分割し,質量及びエネルギーバランスの一連の式を解き,
最小2乗法によって整理する。これによって,測定データを修正し,異常値を傾向から除去することがで
きる。効率及び有効性のような特性パラメータは,データ妥当性検証のあと決定する。
投票方式を使用した場合,測定信号の検証に通常3系統のデータから2個を選ぶ多数決方式を用いる。
特定の装置で既に大量のデータが利用できる場合,統計的な除去手法によって異常値を除去することが
できる。ただし,これは,測定パラメータを統計的傾向の中に戻した後でだけ可能である。したがって,
統計的除去手法は,データがある程度蓄積されてから用いるのがよい。
さらに,因果関係のチェックも利用できるが,診断装置と同様に,知識を連続的に収集する必要がある。
反復手法は,しばしばデータ検証のために用いられる。測定データは,傾向との相関をとり,決められ
た公差外の値は除去される。新しい一連のデータで傾向を再計算する。この手法を傾向があるバンド幅内
で安定するまで繰り返す。
6. 状態監視装置の例
最近の状態監視装置の概略フローチャートを図C.1に示す。これは,状態監視装
置の三つの主要構成(性能監視,燃焼及び排気排出物監視並びに機械及び振動監視)をすべて統合してい
る。
フローチャートは,測定データが蓄えられたり,又は以前得られたデータから生成された新しい特性が
書き加えられたりするデータベースへのアクセスも含んでいる。データは,統計及び傾向解析のためだけ
ではなく,運転に関与するかしないかの決定支援に用いることができる。生データは,運転の客観的な記
録として保管しておくのが望ましい。データアクセスの規則を定めておかなければならない。
データベースから,ガスタービンの汚れ係数及び劣化係数を導くことができ,したがって,異なる作動
条件でのガスタービン装置の特性変化を推定することができる。
データベースは,傾向監視に加え,次のような作業を実施することもできる。例えば,複数の装置から
平均的な値を決定するため,建設中の装置に他の装置からのデータを記録することができる。さらに,複
数の装置のデータは,所有者又は製造業者の資料の補足又は修正に利用することができる。一方,データ
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を収集し,記録し,及び異なる条件下での特性の予想に使用することもできる(すなわち,新製時,開放
点検又は主要部品交換の前後など)。
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附属書A(参考)状態監視装置の現状及び今後の発展
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
A.1 概要 現在,多くの製品において,この規格に規定されている状態監視装置の一部分だけを使用し
ている。すなわち,振動ピックアップだけを供給者が提供し,振動監視装置として使用している場合など
がその事例である。他の事例では,性能監視装置は,熱力学的データを,最高効率で装置を運転するため
だけに監視している。
同じ目的で使われている部分があるので,機械監視装置は,振動監視装置と,そして燃焼監視装置は,
排気排出物物監視装置と,しばしば一体化されていることがある。
この規格で規定する装置の要素をすべて組み合わせて,標準の状態監視装置として使用することが現在
の傾向である。
したがって,現存する種々の監視装置は,今後,次のように変化していく。
− 制御装置と一体化し,相互作用を行う。
− 制御装置に統合する。
− 自動化する。
− 恒久的に使用する。
状態監視装置では,短い間隔で監視するパラメータ(例えば,回転軸及び軸受の振動,圧力振動並びに
燃焼装置での振動)と,長い間隔で監視する運転パラメータ(例えば,効率)を区別することができる。
したがって,ガスタービンの制御装置に統合し,そのバックグラウンドで作動する最近の状態監視装置で
は,運転データを短い間隔で収集するものと長い間隔で収集するものとに分割して収集する。
データは,データバンクに順次保管され,ソフトウェア・ツールを用いて,データを変換する。
状態監視装置は,種々の間隔でのデータセットを作成できる能力をもっており,そのデータを多くの観
点から調査することができる。効率に関していえば,短期的には圧縮機洗浄の必要性を,また長期的には
装置劣化の傾向を示す。
ガスタービン装置の性能の向上度及び/又は偏差は,開放点検又は修理改修前後に,集めたデータで分析
することができる。
数多く積み重ねられた経験をシステムの中で統合すると,診断が可能となる。このレベルの装置が提示
する情報の範囲又は推奨の範囲は着実に広がる。情報を比較して,論理的に統合することによって,状態
監視装置はエキスパート・システムに進化する。
A.2 性能監視装置の現状及び今後の発展 ガスタービンの熱力学的パラメータを監視する最も簡単な方
法は,ある一定の間隔でデータを採取し,製造業者の作成した相関データ(カーブ,テーブルなど)を用
いて手作業で測定データの評価を行うことである。
通常,全負荷で次のパラメータだけを目標値と比較し,傾向を決定する。
− ガスタービン出力(直接的に)
− 熱効率(燃料消費量によって間接的に)
− 排気温度
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− 排気流量(ガスタービンのエネルギーバランスによって間接的に)
部分負荷の類似データの監視は,基本的には,出力及び案内翼の位置に強く依存する熱効率及び排気温
度に限られる。部分負荷では,出力は設定値である。
ガスタービンの熱力学的な測定データのすべては,それらを比較するために比較基準条件(JIS B 8042-2
参照)に換算しなければならない。保証条件又は比較基準条件を,基準条件として使用することができる。
現在の性能監視装置は,与えられた規則的時間間隔でガスタービンの熱力学的データを記録し,それら
を自動的に比較基準条件に換算する。換算用アルゴリズムは,装置中に組み込まれている。換算データは
保存され,要求に応じて時間の関数として出力される(統計量に限る。)。これらのデータによって,程度
の差はあるが傾向を明らかにできる。
更に新しい,性能監視装置では,数学的手法によって傾向を作成し,データの妥当性を検証する。
傾向作成のために,熱力学的データは,比較基準条件でのデータとの相関がとられる。
基準データとしては,次のデータが選択できる。
− 新製時の清浄なガスタービンの類似データ
− 開放点検後又は修理後のガスタービンのデータ
A.3 燃焼監視装置及び排気排出物監視装置の現状及び今後の発展
A.3.1 燃焼監視装置 ほとんどの場合,燃焼監視装置は,燃焼の間接的な制御にとって重要なパラメータ
だけを監視する。排気温度又はタービン出口温度の偏差に加えて,排気ダクト測定断面の排気温度の偏差
及び分布を監視する。
特に,乾式低NOx燃焼器については,燃焼装置の圧力振動を監視する。ある特定の運転条件において過
度の圧力振動が発生する可能性がある。圧力振動は,特定の振動数で共振を引き起こし,高い機械的負荷
によって,損傷を与えることがある。
圧力振動の周波数と振幅及び圧力の絶対値を監視することは損傷を避け,ユニットの効率的な運転を保
障するために極めて有用である。
現在の技術レベルでは,燃焼の直接的監視は可能ではあるが,ガスタービンの高温部に装着するセンサ
は,連続使用に必要な十分な耐久性をもたないので,通常は使用されていない。
センサの故障は,ガスタービンの稼動性に悪影響を及ぼす。したがって,この種の監視は,試運転時及
び受渡試験時に限って使用される。
現在の燃焼監視装置では,排気温度偏差を引き起こしているバーナの位置を識別することも可能である。
バーナと熱電対との関係は製造業者によって提供される。偏差の原因である燃焼筒又はバーナを表示する
適切な情報が出力される。
A.3.2 排気排出物監視装置 排気排出物の監視は,現在,本体の5.3.3に示すものに限定されている。酸
素濃度は15 %O2ドライの比較基準条件に変換するため使用される。排気は,通常,プローブを冷却し,
凝縮水を分離した乾燥状態で測定される(JIS B 8043-1及びJIS B 8043-2を参照)。
未燃炭化水素濃度は,一般的に非常に低い(無視できる)ため,通常は監視しない。
性能監視装置と同様に,排気排出物監視は大部分の装置において,全負荷に限っている。乾式低NOx
燃焼器を備えた装置の場合,部分負荷にも同様に排出ピークが起こり得る。これらの装置では部分負荷で
の排気排出物監視は大切である。
新しい装置では,排気排出物の目標値も決定する。現時点では,信頼性のある半実験的手法は既に利用
可能であるが,次のようにして目標値を決めている。
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JIS B 8045:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 19860:2005(MOD)
JIS B 8045:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.040 : ガス及び蒸気タービン.蒸気機関
JIS B 8045:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8041:2012
- ガスタービン―受渡試験方法
- JISB8042-2:2001
- ガスタービン―調達仕様―第2部:比較基準条件及び定格