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値を超えてはならない。
b) の値は,次の手順で求める。
手順1 次の算式からAを求める。
0.125
A
0 /)
(Rt
ここに, t : 円筒胴又は管の腐れ代を除く計算厚さで仮定する (mm)
R0 : 円筒胴又は管の腐れ代を除いた外半径 (mm)
手順2 附属書1付図2のうちから使用する材料に該当する図を選び,その図中に手順1から求め
たAの値をとる。
1) この点から横軸に垂線を立て,設計温度に相当する材料の温度曲線との交点を求める。
設計温度に相当する温度曲線がない場合には,補間法を用いて交点を求める。
2) の値が材料の温度曲線の右端から更に右方にあるときは,その右端から水平に曲線を
伸ばして1) の操作によって交点を求める。
3) 1) 又は2) の操作で得られた交点から水平線を引き,図左側の縦軸との交点でBの値
を読み取る。
4) の値が材料の温度曲線の左側にあるときは,手順3による。
手順3 手順2 4)の場合には,次の算式からBを求める。
AE
B (N/mm2)
2
ここに, E : 材料の設計温度における縦弾性係数 (N/mm2)
手順4 用いたt及びR0から得たB値が円筒胴又は管の軸方向の計算圧縮応力より小さい場合に
は,厚さtを増して再度Bを求め,B値が計算圧縮応力より大きくなるまで繰り返す。
6.2.4 一次膜応力に対する設計応力強さの割増し 地震荷重又は風荷重,耐圧試験時に対する設計応力強
さの割増しについては,関係法規を適用する必要のない場合には,次による。
a) 地震荷重又は風荷重と6.1.1 a) c) に規定する荷重との組合せによって生じる一次膜応力に対しては,
設計応力強さを附属書8表3の規定によって割り増してもよい。
b) 耐圧試験(水圧試験,気圧試験)における設計応力強さの割増しは,附属書8表3による。
6.3 設計に用いる材料の諸特性
設計に用いる材料の諸特性は,次による。ただし,次に示される諸特
性の値は,この規格の規定によって設計計算を行う場合にだけ用いてもよい。
a) 材料の各温度における縦弾性係数は,付表4.1による。
b) 材料の線膨張係数は,付表4.2による。
c) 鉄鋼材料(ステンレス鋼を除く。)の降伏点又は0.2 %耐力は,付表5.1による。
d) ステンレス鋼の降伏点又は0.2 %耐力は,付表5.2による。
e) ステンレス鋳鋼の降伏点又は0.2 %耐力は,付表5.3による。
f) ニッケルクロム鉄合金の降伏点又は0.2 %耐力は,付表5.4による。
g) 非鉄金属材料の降伏点又は0.2 %耐力は,付表5.5による。
6.4 応力解析及び疲労解析
6.4.1 圧力容器の応力解析及び疲労解析 この規格に圧力容器又はその圧力容器の部分に適用できる十
分な規定がない場合,若しくは規定があっても圧力容器の設計者又は使用者が応力解析及び疲労解析によ
る設計法を選ぶ場合には,使用者の設計仕様書に特記されたすべての荷重を考慮して,その圧力容器又は
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その圧力容器の部分の応力解析及び疲労解析を,次によって行わなければならない。ただし,6.4.2又は
6.4.3の規定で免除される場合には,その部分の応力解析又は疲労解析を省略してもよい。
a) 応力解析及び疲労解析は,附属書8の規定に従って行い,応力の許容限界を超えてはならない。ジャ
ケット,支持構造物,取付物などによって耐圧部に生じる応力も附属書8に定める応力の許容限界内
でなければならない。
b) 応力解析及び疲労解析を行う場合であっても,圧力容器の厚さは附属書1に規定する胴及び鏡板の設
計法による算式で求めた値以上でなければならない。ただし,次の1) 及び2) に規定する局部領域を
除く。
1) 附属書8の2.3 b) の規定を満足することを応力解析で証明できる場合には,局部領域で圧力容器の
厚さが薄くてもよい。円筒胴,球形胴又は円すい胴の局部領域は,直径1.0Rtの円内にある表面
面積とする。胴表面のすべての方向にある隣接する局部領域との間に必要な距離は少なくとも
2.5Rtとらなければならない。
ここに, R : 胴の内半径 (mm)
t : 胴の計算厚さ (mm)
2) 1) の制限を超える薄い局部領域は,附属書8の2.5の規定によって応力評価してもよい。
6.4.2 応力解析の免除 次のa) f) の規定によるものは,附属書8に規定の応力解析法による応力解析
を免除することができる。ただし,疲労解析の必要な場合など,この規格で応力解析が要求されている場
合には,免除しない。
a) 6.5, 6.6, 6.7, 6.9及び6.15の規定による各設計計算式又は計算法によって圧力容器の各部の設計を行う
場合には,それらの計算式又は計算法に規定する荷重に対する応力解析。
b) 厚さが同じ部材の突合せ溶接継手。
c) 厚さが異なる部材の突合せ溶接継手を行う場合には,7.2.1 a) e) の規定を満たす場合。ただし,7.2.1
e) 2) の場合には,次のd) による。
d) 皿形又は正半だ円形鏡板と胴との取付溶接継手で,鏡板のフランジ部の長さをRtにとり,鏡板と胴
との厚さが異なる場合には,更に,3 : 1以上のテーパ部をとって溶接する継手。ここに,記号R,t
は6.4.1による。
e) 異材(溶接材料も含む。)の組合せにおいて,次の1)3) の規定のいずれかに該当する異材継手。
1) 次の1.1)1.3) をすべて満足する周継手。
1.1) 厚さの異なる材料を接続するときは,設計応力強さの高いほうの材料にテーパが付けられるか,
溶接肉盛が行われている。
1.2) 厚さ,弾性係数の相違以外に不連続がない。
E2
1.3) S2≦1.2SE
1 である。
1
ここに,添字1及び2は,それぞれ設計応力強さの低いほうと高いほうの値を示し,Sは設計応力強さ,
Eは縦弾性係数。
2) 穴補強の強め材として働くノズルの材料が附属書2の3.5を満足する場合のノズルの取付継手。
3) 次の3.1) 及び3.2) をすべて満足する1) 及び 2) 以外の溶接継手。
3.1) 接合する部材の厚さが異なるため継手部に必要なテーパを付ける場合には,そのテーパは設計応
力強さの高いほうの材料に付けるか,又は設計応力強さの高いほうの材料に適切な肉盛溶接によ
って付ける。
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E2
3.2) S2≦1.1SE
1 である。
1
ここに,添字1及び2及び記号S,Eは,1.3) による。
f) 当該圧力容器の応力解析を検討する部分に類似した形状及び荷重条件の過去の運転経験又は解析結果
から,附属書8の規定を満足することを証明できる場合。
6.4.3 疲労解析の免除 次のa) c) に規定する条件を満足する場合には,その部分の疲労解析を免除し
てもよい。
a) 運転経験から疲労解析の要否を決める条件 使用者が圧力容器の疲労解析の要否を決めるとき,その
容器に類似した設計及び運転条件で運転されている対比可能な圧力容器の経験を考慮に入れて疲労解
析が不要であることを証明できる場合。ただし,次に示す設計上の構造から有害な結果の起こり得る
ものに対しては,特に検討を加えなければならない。
1) 当て板形式の強め材及びすみ肉溶接の取付物のような非一体構造のもの。
2) 管用ねじを用いた継手。特に直径70 mmを超えるもの。
3) スタッド・ボルト締めの取付物。
4) 部分溶込み溶接部。
5) 隣接部材間の主要板厚変化部。
b) 圧力容器の一体部分の疲労解析の要否を決める条件 圧力容器の一体部分で,次の1) に規定する条
件A又は2) に規定する条件Bのいずれかのすべてを満足する場合には,疲労解析を行う必要はない。
1) 条件A 付表2.1による鉄鋼材料のうち規定最小引張強さが550 N/mm2 以下の鉄鋼材料で,次の
1.1) から1.4) の合計繰返し回数が1 000回以下である場合。
1.1) 起動及び停止を含む全範囲の圧力サイクルの予想(設計)繰返し回数。
1.2) 圧力変動の範囲が設計圧力の20 %を超える運転圧力サイクルの予想繰返し回数(外気条件の変動
によって生じる圧力サイクルは考慮する必要はない。)。
1.3) ノズルを含めて圧力容器の任意の隣接した2点間 (8) の金属温度差変動の有効繰返し回数で,金
属温度差変動の繰返し回数に次の係数を乗じた値を合計した回数。
金属温度差変動 ℃ 係数
25以下 0
25を超え 50以下 1
50を超え 100以下 2
100を超え 150以下 4
150を超え 200以下 8
200を超え 250以下 12
250を超えるもの 20
注(8) 隣接した2点間とは,次に示すものをいう。
a) 金属表面温度差に対して
1) 胴及び皿形鏡板の子午線方向に対しては,
L 5.2 Rt
2) 平板に対しては,
L 5.3a
ここに, L : 隣接点間の最短距離 (mm)
R : 材料表面に直角に測った板厚中心から回転軸までの半
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径 (mm)
t : 考えている点における部材の厚さ (mm)
a : 板におけるホットスポット又は加熱面積の半径 (mm)
2点のRtの値が異なる場合には,その2点における値の平均値を用いる。
b) 肉厚方向温度差に対しては,任意の表面に垂直な線上にある任意の2点間をいう。
1.4) その部分が線膨張係数の異なる材料(溶接部を含む。)で構成されている場合には,
( 愀 愀 変動の繰返し回数。ここに,愀 愀
(1/℃) で, 時の温度変動の全範囲 (℃)。この規定は6.1.7に規定するクラッド鋼には適
用してはならない。
2) 条件B 次の2.1)2.6) のすべてを満足する場合。
2.1) 起動及び停止を含む全範囲の圧力サイクルの予想(設計)繰返し回数が附属書8に規定の設計疲
労曲線において,Saを運転温度における材料の設計応力強さSmの3倍にとって求めた繰返し回数
を超えない場合。
2.2) 正常運転時 (9) における圧力サイクルの予想(設計)範囲が31(設計圧力)×Sを超えない場合。
a
Sm
ここに,Saは当該材料の設計疲労曲線において有意な圧力変動の指定繰返し回数に対応する許容
応力振幅の値で,Smは運転温度における当該材料の設計応力強さ。
有意な圧力変動の指定回数が106を超える場合には,SaはN=106に対する値を用いてよい。
S を超えるものをいう。
なお,有意な圧力変動とは,その範囲が 31(設計圧力)×
Sm
ここに,Sは該当する設計疲労曲線において106サイクルに対するSaの値をとる。
注(9) 正常運転とは,その容器が意図された機能を果たすために設定された起動・停止を除くすべ
ての運転条件の組合せをいう。
2.3) 正常運転 (9) 及び起動・停止時において,任意の隣接した2点間 (8) の温度差が Sa
2E
を超えない
場合。ここに,Saは該当する設計疲労曲線において起動・停止の指定繰返し回数に対する許容応
力振幅の値, 平均温度における瞬時線膨張係数で,付表4.2によるもの,Eは2点間の平
均温度における縦弾性係数で付表4.1による。
2.4) 正常運転 (9) において,任意の隣接した2点間 (8) の温度差変動の範囲が Sa
2E を超えない場合。こ
こに,Saは当該材料の設計疲労曲線において,有意な温度差の変動の全指定繰返し回数に対する
許容応力振幅の値。
S
なお,有意な温度差の変動とは,温度差変動の範囲が 2E を超えるものをいう。ここに,Sは該
当する設計疲労曲線において106サイクルに対するSaの値をとる。
2.5) 異種材料の接合によって構成された部材に加わる有意な温度変動の範囲 次の算式によって
両種材料について求められる の値を超えてはならない。
Sa
2E 1 2
ここに,Saは有意な温度変動の指定繰返し回数の合計に対応して,両種材料の設計疲労曲線か
ら求められる許容応力振幅の値とし,愀 愀潮 変動範囲の平均温度における両種材料の瞬時
線膨張係数とする。また,Eには当該設計疲労曲線に用いられた基準の縦弾性係数の値をとる。
S
なお,有意な温度変動とは,その範囲が両種材料について求められる 2E 1 2
の低い方の値を
超えるものをいう。ここに,Sは両種材料の106サイクルに対応する許容応力振幅Saの値とする。
ただし,この規定は6.1.7に規定するクラッド鋼には適用してはならない。
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2.6) 機械的荷重(圧力は含めず,配管の反力は含める。)の指定された荷重変動範囲については,それ
によって生じる応力の範囲がSaを超えない場合。ここに,Saは該当する設計疲労曲線において,
有意な荷重変動の全指定回数に対応する許容応力振幅の値で,全指定回数が106を超える場合には,
N 歛謀 いてもよい。
なお,有意な荷重変動とは,その荷重による応力強さの全範囲が,該当する設計疲労曲線の106
サイクルに対するSaの値を超えるものをいう。
c) 当て板形式の強め材付ノズル及び非一体構造の取付物の疲労解析の要否を決める条件 当て板形式の
強め材付ノズル及び非一体構造の取付物で,次の1) に規定する条件C又は2) に規定する条件Dの
いずれかのすべてを満足する場合には,疲労解析を行う必要はない。条件Cは,附属書8図14に
示す材料で製作する圧力容器だけに適用する。条件C又は条件Dのいずれにも合っていない場合には,
附属書8の規定によって疲労解析を行わなければならない。
なお,円すい鏡板の小径端で附属書1の2.4.2 c) 2) の規定によって補強されたノズルを除いて,当
て板形式の強め材を付ける場合には,圧力容器本体とノズルは,附属書2の2.10を満足しているもの
でなければならない。
1) 条件C 付表2.1による鉄鋼材料で規定最小引張強さが550 N/mm2 以下の鉄鋼材料で,次の1.1) か
ら1.4) の合計繰返し回数が400回以下である場合。
1.1) 起動及び停止を含む全範囲の圧力サイクルの予想(設計)繰返し回数。
1.2) 圧力変動の範囲が設計圧力の15 %を超える運転圧力サイクルの予想繰返し回数(外気条件の変動
によって生じる圧力サイクルは考慮する必要はない。)。
1.3) ノズルを含めて圧力容器の任意の隣接した2点間 (8) の金属温度差変動の有効回数で,金属温度
差変動の繰返し回数にb) 1.3) に示す係数を乗じた値を合計した回数。隣接した2点間の温度差を
計算する場合には,熱伝導は溶接断面又は一体中実の断面を通るものについてだけ考え,溶接し
ていない接触面の熱伝導は考慮しなくてもよい。
1.4) 当該部が線膨張係数の異なる材料(溶接部を含む。)で構成されている場合には
( 愀 愀 愀
変動の繰返し回数。ここに, 愀獗
時の温度変動の範囲 (℃)。この規定は6.1.7に規定するクラッド鋼には適用してはなら
ない。
2) 条件D b 2) の条件Bに次の値を適用して,2.1)2.3)の条件をすべて満足する場合
2.1) 条件Bの2.1) において,数値3の代わりに,付表2.1による鉄鋼材料は4とする。
2.2) 条件Bの2.2) において,数値31の代わりに,付表2.1による鉄鋼材料は41とする。
2.3) 条件Bの2.3)2.5) において,分母の数値2の代わりに,付表2.1による鉄鋼材料は2.7とする。
6.5 胴及び鏡板
6.5.1 内圧を受ける胴 内圧を受ける胴は,次による。ただし,非円形胴を除く(非円形胴は6.14参照。)。
a) 円筒胴 円筒胴の計算厚さは,附属書1の2.2に定める算式によって求める。
b) 球形胴 球形胴の計算厚さは,附属書1の2.3に定める算式によって求める。
c) 円すい胴 円すい胴の計算厚さは,附属書1の2.4に定める算式によって求める。
6.5.2 内圧を受ける鏡板 内圧を受け,ステーによって支えない鏡板は,次による。
a) 鏡板の形状は,図6.1による。
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