この規格ページの目次
27
B 8266 : 2003
はステーによって支持されていないものをいう。
a) 附属書8の規定によって応力解析及び疲労解析を行い,計算厚さを算定する。
b) 管板の厚さは,a)で算定された計算厚さに腐れ代と仕切溝の深さとを加えた厚さ以上とする。
6.10.3 多管円筒形熱交換器の管板,円筒胴と一体となった管板でステーによって支えるもの 多管円筒形
熱交換器の管板,円筒胴と一体となった管板でステーによって支えるものの設計は,附属書8によって応
力解析及び疲労解析を行わなければならない。
6.11 ステーによって支える平鏡板
ステーによって支える平鏡板の設計は,附属書8によって応力解析
及び疲労解析を行わなければならない。
6.12 伸縮継手
6.12.1 伸縮継手の要否 固定管板式熱交換器,ジャケット構造の圧力容器など胴と伝熱管,胴とジャケッ
トとの温度差又は圧力差によって胴,伝熱管又はジャケットに生じる引張応力又は圧縮応力が,許容限界
を超える場合には,その圧力容器本体又はジャケットに伸縮継手を設けなければならない。
伸縮継手の要否については,附属書8に規定する応力解析法,疲労解析法,その他適切な解析方法によ
る。
6.12.2 伸縮継手の設計 伸縮継手の設計は,附属書8によって応力解析及び疲労解析を行わなければなら
ない。
6.13 ジャケット
圧力容器の外側に溶接によって取り付ける圧力室をジャケットといい,その材料,設
計,溶接継手設計,工作,溶接後熱処理,試験及び検査は,次による。
備考 ジャケットとする範囲及びジャケット形式は,それぞれJIS B 8279の1.(適用範囲)及び4.(ジ
ャケットの形式)を参照。
a) ジャケットを製作する場合には,次による。
1) 設計は,6.4.1によって応力解析及び疲労解析を行わなければならない。ただし,6.4.2及び6.4.3に
よって免除される場合を除く。
2) 材料,溶接継手設計,工作,溶接後熱処理,試験及び検査は,この規格の規定による。
b) ジャケットをJIS B 8265によって製作する場合には,JIS B 8279による。ただし,そのジャケットを
この規格の圧力容器に取り付ける箇所は,6.4.1によって応力解析及び疲労解析を行わなければならな
い。
6.14 非円形胴
断面が長方形,長円形及びだ円形の非円形胴の圧力容器をこの規格の圧力容器として製
作する場合には,次による。
a) 設計は,附属書8によって応力解析及び疲労解析を行わなければならない。
b) 材料,溶接継手設計,工作,溶接後熱処理,試験及び検査は,この規格の規定による。ただし,7.1.1
の溶接継手の位置による分類は,JIS B 8280の8.(溶接継手の位置による分類)に読み替える。
6.15 取付物及び支持構造物
取付物及び支持構造物は,附属書11による。
6.16 サドル支持の横置容器
サドル支持の横置容器の設計は,附属書8によって応力解析及び疲労解析
を行わなければならない。ただし,疲労解析を要しない場合には,応力解析はJIS B 8278によってもよい。
7. 溶接継手設計
7.1 溶接継手一般
7.1.1 溶接継手の位置による分類 圧力容器の圧力を受ける部分の溶接継手は,継手の位置によって,次
のA, B, C及びDに分類し,その代表的なものを図7.1に示す。
――――― [JIS B 8266 pdf 31] ―――――
28
B 8266 : 2003
図 7.1 溶接継手の位置による分類†
a) 分類A 次に示す溶接継手は,分類Aの継手とする。
1) 円筒胴,円すい胴,ノズル,連結圧力室などの圧力を受ける部分にある長手継手
備考 連結圧力室とは,圧力容器の胴又は鏡板と交差して容器に従属する圧力室で,例えば,サン
プ,ドーム,マンホールなどをいう。
2) 球形胴,成形鏡板,平鏡板又はふた板にあるすべての溶接継手
3) 半球形鏡板を円筒胴,円すい胴,ノズル又は連結圧力室に取り付ける周継手
b) 分類B 次に示す溶接継手は,分類Bの継手とする。
1) 円筒胴,円すい胴,ノズル,連結圧力室などの圧力を受ける部分にある周継手で,円すい胴の大径
端,小径端で円筒胴又はノズルネックを接合する溶接継手を含む。
2) 全半球形鏡板以外の成形鏡板を円筒胴,円すい胴,ノズル又は連結圧力室に取り付ける周継手
備考 胴,鏡板などにノズル又は連結圧力室を取り付けるためのハブがあり,突合せ溶接する継手は,
分類Bとする[付図2 e) 参照]。
c) 分類C 次に示す溶接継手は,分類Cの継手とする。
フランジ,スタブエンド,管板,平鏡板又はジャケット閉鎖板を円筒胴,円すい胴,成形鏡板,ノ
ズル又は連結圧力室に取り付ける周継手
d) 分類D 次に示す溶接継手は,分類Dの継手とする。
1) ノズル又は連結圧力室を円筒胴,球形胴,円すい胴,成形鏡板,平鏡板又はふた板に取り付ける溶
接継手
2) ノズルを連結圧力室に取り付ける溶接継手
7.1.2 溶接継手の形式及びその使用範囲 溶接継手の形式及びその使用範囲は,表7.1による。
表7.1 溶接継手の形式及びその使用範囲
溶接継手の形式 使用範囲
B-1継手 完全溶込みの突合せ両側溶接継手,又は 分類Aから分類Dまでのすべての継手に用いてもよい(備考
これと同等以上とみなされる突合せ片側 2.参照)。
溶接継手(備考1.参照)。
B-2継手 1) 分類Bの継手であって,裏当てを除去することが不可能な
裏当てを用いる突合せ片側溶接継手で,
箇所に限って用いてもよい(備考3.参照)。ただし,2)に規定
裏当てを残す継手。この場合,裏当ては
するものを除く。
連続したもので,切れ目は突合せ溶接し
たものとする。 2) 調質高張力鋼を用いた溶接継手及び致死的物質を取り扱う
ことを目的とする圧力容器には用いてはならない。
――――― [JIS B 8266 pdf 32] ―――――
29
B 8266 : 2003
表7.1 溶接継手の形式及びその使用範囲(続き)
溶接継手の形式 使用範囲
FP継手 1) 分類C及び分類Dの継手に用いることができる。ただし,
完全溶込み溶接の開先溶接で二つの部材
をL形又はT形に互いに直角に接合する2),3)及び4)に規定するものを除く。
2) 調質高張力鋼を用いた溶接継手については,胴の呼び厚さ
隅角部の溶接継手[付図1 b),付図3,付
が50 mm以上の場合に限り,分類Dの継手にだけ用いること
図6 a) c),付図7 a) 5),6)及び付図7 b) 1)
参照] ができる。ただし,FW継手を併用してはならない。
3) 致死的物質を取り扱うことを目的とする圧力容器について
1) P継手は,接合する部材のうちの少な
は,分類Dの継手にだけ用いてもよい。
くとも一つの部材の全厚にわたる開先溶
4) 衝撃試験を要求される溶接継手及び気体で耐圧試験を行う
接で,両部材に完全に溶着していなけれ
ばならない。 圧力容器の分類Cの継手はFW継手を併用してはならない。
2) P継手は,FW継手と併用してもよい 5) 非耐圧部材及び強め輪を取り付ける溶接継手に用いてもよ
[付図4 a) c)参照]。 い。
PP継手 部分溶込み溶接の開先溶接で二つの部材 1) ノズルフランジを取り付ける分類Cの継手に用いることが
をL形又はT形に互いに直角に接合する できる。ただし,3)に規定するものを除く。
隅角部の溶接継手[付図5 a) c)参照]2) 工作又は検査のためだけに用いるマンホール,検査用ノズ
1) ノズル取付け継手においては,部分溶 ル及び温度計保護管のように外部からの機械的荷重がかから
込みの最小溶込み深さは,ノズルネック ないもの並びに熱応力が圧力容器本体のものより小さい場合
の呼び厚さの1.25倍とする。 に限り分類Dの継手に用いてもよい。ただし,3)に規定するも
2) P継手は,FW継手と併用してもよい のを除く。
[付図7 b) 2-2)参照]。 3) 調質高張力鋼を用いた溶接継手,衝撃試験を要求される溶
接継手,致死的物質を取り扱うことを目的とする圧力容器及び
気体で耐圧試験を行う圧力容器に用いてはならない。
4)非耐圧部材及び強め輪を取り付ける溶接継手に用いてもよ
い。
FW継手 1) 母材の区分がP-1グループ番号1及び2,P-3グループ番号
溶接断面がほぼ三角形のもので,二つの
1及び2並びにP-8A及びP-8Bの材料で製作する圧力容器に,
面をほぼ直角に互いに接合し,溶接され
差し込み溶接式フランジを取り付ける分類Cの継手[付図7 b)
る部材の薄い方の呼び厚さの70 %以上
2-1)参照]に用いてもよい。ただし,3)に規定するものを除く。
(最小6 mmとする。)ののど厚をもつす
み肉溶接継手。 2) 母材の区分がP-1グループ番号1及び2,P-3グループ番号
1及び2,P-8A,P-8B及びP-21P-25及びP-27,P-31P-35並
びにP-41P-45の材料で製作する圧力容器に,呼び径2B以下
の内ねじ付管継手又は外部荷重を受けない植込ボルト穴付接
続継手を取り付ける分類Dの継手[付図6 d)及び付図4 d)参照]
に用いてもよい。ただし,3)に規定するものを除く。
3) 調質高張力鋼を用いた溶接継手,衝撃試験を要求される溶
接継手,致死的物質を取り扱うことを目的とする圧力容器及び
気体で耐圧試験を行う圧力容器に用いてはならない。
4) 非耐圧部材及び強め輪を取り付ける溶接継手に用いてもよ
い。
備考1. 完全溶込みの突合せ両側溶接継手と同等以上とみなされる突合せ片側溶接継手とは,次のものをいう。
1) 裏波溶接,融合インサートなどを用いる方法によって十分な溶込みが得られ,裏側の滑らかな突合せ片側
溶接継手。ただし,融合インサートが残っていてはならない。
2) 裏当てを用いて溶接した後これを除去し,面一に仕上げた突合せ片側溶接継手。
2. 分類Bの継手で,円すい胴,円すい鏡板と円筒胴又はノズルネックとの角度付突合せ溶接継手の角度が30度
以下で,かつ,B-1継手に必要なすべての規定を満たす場合には,B-1継手として取り扱う。
3. 裏当てを残すB-2継手に対して疲労解析が必要な場合には,膜応力に対して2.0,曲げ応力に対して2.5の応
力集中係数を用いる。
――――― [JIS B 8266 pdf 33] ―――――
30
B 8266 : 2003
7.2 溶接継手の詳細一般
7.2.1 厚さが異なる部材の突合せ溶接継手 厚さが異なる部材の突合せ溶接を行う場合には,次による。
a) 表面の食い違いが薄い方の母材の厚さの41又は3.5 mmのいずれか小さいほうの値を超える場合には,
図7.2によってテーパ部を設けなければならない。テーパの長さは,片側面における厚さの差の3倍
以上とする。
b) 突合せ溶接の溶接金属の一部又はすべてをテーパの一部としてもよい。また,テーパ部を肉盛溶接で
形成してもよい。肉盛溶接は,全面磁粉探傷試験又は浸透探傷試験を行わなければならない。
c) テーパ部を厚い方の母材を削って形成する場合には,その部分の最小厚さは,計算した最小厚さ以上
とする。
d) 7.2.1の規定は,球形胴又は円筒胴の厚さの異なる母材の突合せ溶接継手及び成形鏡板の分類Aの継手
におけるテーパ部にも適用する。ただし,突合せ溶接フランジのハブの部分には適用しない。
e) 厚さの異なる鏡板と胴の突合せ継手は,a) c) によるほか,次による。
1) 図7.3による。
2) 突合せ溶接される鏡板の厚さが胴よりも厚く,かつ,テーパの必要なものは[図7.3 c) 及びd) 参
照],テーパ部がタンジェントラインを超えてはならない。
3) 鏡板と胴のそれぞれの厚さの中心線の食い違いは,それぞれの呼び厚さの差の21以下とする。
f) 上記のa) e) の規定を満足する場合は,附属書8に規定する応力解析及び疲労解析を行う必要はない。
備考1. テーパは,外面又は内面のいずれでもよい。
2. テーパ部を必要とする長さlのうちに溶接部を含め
てもよい。
3. 図中の記号は,次による。
l : テーパ部を必要とする長さ(mm)
Y : 片側面における厚さの差(mm)
図 7.2 厚さの異なる部材の突合せ継手例†
――――― [JIS B 8266 pdf 34] ―――――
31
B 8266 : 2003
備考1. テーパの必要とする長さlのうちに溶接部を含めてもよい。
2. 記号の意味は,次による。
ts : 胴の呼び厚さ (mm),l : テーパ部を必要とする長さ (mm)
th : 鏡板の呼び厚さ (mm),Y : 片側表面における厚さの差 (mm)
3. c) 及びd) のテーパは,外面又は内面のいずれでもよい。
図 7.3 厚さの異なる鏡板と胴との突合せ継手†
g) ノズルネックと外部配管との溶接で,外部配管の厚さがノズルネックの厚さより薄い場合には,外部
配管の厚さがこの規格によるものよりも薄いものであっても,それに合わせてノズルネックに溶接端
面からテーパを付けてよい。このテーパ部は,図7.4による。
(
1)
1
(pdf 一覧ページ番号 )
(
1)
1
(pdf 一覧ページ番号 )
tn : ノズルネックの呼び厚さ (mm)
trn : 継目なしノズルネックの設計厚さ (mm)
注(10) 溶接開先は例として示したにすぎない。
(11) 1は0.8trn又は外部配管の最小厚さのうちいずれか大きい値とする。
図 7.4 厚さの薄い外部配管とノズルネックとの継手†
――――― [JIS B 8266 pdf 35] ―――――
次のページ PDF 36
JIS B 8266:2003の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.020 : 流体貯蔵装備 > 23.020.30 : 圧力容器,ガスボンベ
JIS B 8266:2003の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称