JIS B 8462:2000 規格概要
この規格 B8462は、電子部品実装ロボットについての設計,製作,プログラム編集,運転,使用,保守及び修理に対して,安全上考慮すべき点について規定。
JISB8462 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B8462
- 規格名称
- 電子部品実装ロボット―安全性
- 規格名称英語訳
- PCB (printed circuit board) assembly robots -- Safety
- 制定年月日
- 2000年12月20日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.110, 25.040.30, 31.220.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2000-12-20 制定日, 2005-10-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS B 8462:2000 PDF [12]
B 8462 : 2000
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本ロボット工業会 (JARA) から
の工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申し出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,
通商産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS B 8462 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 8462 : 2000
電子部品実装ロボット−安全性
PCB (printed circuit board) ssembly robots−Safety
1. 適用範囲 この規格は,電子部品実装ロボット(以下,ロボットという。)についての設計,製作,プ
ログラム編集,運転,使用,保守及び修理に対して,安全上考慮すべき点について規定する。
なお,接着剤塗布機,ソルダペースト印刷機などの関連装置については,この規格を準用する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・
追補には適用しない。
JIS B 0144 : 1997 電子部品実装ロボット−用語
JIS B 9960-1 : 1999 機械類の安全性−機械の電気装置−第1部 : 一般要求事項
ISO 6385 : 1981 Ergonomics principles of the design of work system
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 安全運転速度 供給者によって用意される唯一の選択速度であって,人がロボットの危険な動きから
回避したり,又はその動作を停止させたりするために,あらかじめ制限された速度。
参考 自動運転速度とは異なる設定速度である。
b) 安全作業手順 作業中に起こり得る傷害の可能性を減少させるために定められた作業手順。
c) 安全停止 安全防護装置が,安全防護領域への人の侵入又はカバーが開けられたことなどを検知した
ことによる人の安全のための停止。
d) 安全防護装置 人を危険源から守るために設けたガード又は安全装置。
e) 安全防護対策 安全防護装置及び安全作業手順を用いて人を保護するための対策。
f) 安全防護領域 安全防護装置によって人の侵入を制限された領域。
g) イネーブル装置 供給者によってあらかじめ定められた位置に保持されている間に限り,ロボットの
作動を可能にするための手動操作装置。
h) インタロック(安全防護のための) ロボット又は周辺装置のコントロールシステム及び動力システ
ムと,安全防護装置とが相互に結合して安全を確保する仕組み。
i) ガード 人を保護するために,特に用いられる機械構造物。
備考 フェンス,ドア,囲い,さく(柵)などがある。
j) 危険源 人に傷害を与えたり健康を害したりするおそれのある状況又は要因。
k) 自動モード ロボットをオート運転,シミュレート運転,ワンブロック運転などの設定されたプログ
ラムに従って,自動的に作動させる運転モード。
l) 手動モード ロボットをオペレータが作動させる自動モード以外の運転モード。
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m) 存在検知装置 安全防護領域への人の侵入を検知するための装置。
備考 存在検知装置には,ライトスクリーン,電磁フィールド,圧力検知装置,超音波装置,赤外線
装置,画像処理装置などがあるが,これらに限られるわけではない。
n) トラブルシューティング 意図したように作業が行われないか,又は機能しなかった原因を系統的に
見つけ出す行為。
o) 非常停止 危険又は異常を発見したり感じた人による非常停止ボタンなどの操作による停止。
p) 人 要員を含むすべての人間。
q) ホールド・トゥ・ラン 人手で操作したときだけ動作し,離すと動作が停止する機能。
r) 要員 運転操作や保守などのために特別に雇用され訓練を受けている者。
s) リスク 傷害が起きる確率と傷害の度合いとの組合せ。
t) ローカル運転 ロボットに設置された操作パネル(可搬形を含む)だけから運転できる状態。
u) ロックアウト/タグアウト エネルギー供給装置又はその制御下にある周辺装置の操作を禁止するた
めに,エネルギー供給装置の安全側の位置に固定具又は表示札を付けること。
4. 一般的事項
4.1 一般 自動運転中には,ロボットの安全防護領域に人体又はその一部が入ってはならない。教示,
プログラムの確認,保守などの場合には,人体の一部が入ることもあるが,これらの作業は要員に限られ
る。
安全防護対策の設計と選択は,行われる作業に適合していなければならず,必要であれば安全防護対策
によって教示,準備,保守,プログラムの確認及びトラブルシューティングが安全に遂行されなければな
らない。
使用される安全防護対策は,ロボットの設置及び使用によって生じる危険源に対して適切なものが望ま
しい。適切な安全防護対策を設計選択する前に,危険源を識別し,それから生じるリスクを査定する必要
がある。
事故防止の技術的手段は,次の二つの原則に基づいている。
a) 自動運転中には安全防護領域に人(手・足など人体の一部も含む)がいないこと。
b) 教示やプログラムの確認作業などのために安全防護領域の中に入る(手・足など人体の一部だけが入
る場合も含む)ときは,危険源を完全に取り除くか,可能な限り危険源を減少させること。
これらの原則を遵守するために次の処置を講じなければならない。
− 安全防護領域を定める。
− 安全防護領域の外部からほとんどの作業ができるようにロボットを設計する。
− 安全防護領域に入る場合には,安全を確保するための手段を準備する。
4.2 安全性分析 安全性の分析に当たっては,次の手順に従わねばならない。
a) 安全防護領域への進入の必要性の評価など,必要な作業を明示する。
b) 明示された作業に存在する過失や故障を含めた危険の源泉を識別する(4.2.1参照)。
c) リスクを評価し,査定する(4.2.2参照)。
d) リスクを許容レベルまで小さくする安全対策を検討する(4.2.3参照)。
e) 必要な作業と許容できるリスクのレベルに適合する安全防護対策を選択する(6.10, 6.11, 6.12参照)。
f) 安全機能の達成レベルを査定し,そのレベルが許容できることを確認する(4.2.3参照)。
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4.2.1 危険源 危険は,ロボット自体,ロボットと他の装置との関連,又はロボットと人との相互作用か
ら生じる。危険源の例を次に挙げる。
a) 次のものの故障や障害(機能が遂行されなくなること。)
1) 保護手段(装置,回路,部品など)。除去又は分解も含む。
2) 動力及び動力分配手段
3) 制御用の回路,装置及び部品
b) 挟込み又は衝撃を引き起こす可動部
1) 可動部自身
2) ロボットの他の部分又は作業領域内の他の機器と関連したもの。
c) 蓄積されたエネルギー
1) 可動部分
2) 電気又は油空圧機器動力要素
d) 動力源
1) 電気
2) 油圧
3) 空気圧
e) 危険な雰囲気(極度な高温,低温など)
f) 騒音
g) 妨害
1) 電磁,静電気,無線周波数
2) 振動,衝撃
h) 人的誤り
1) 設計,開発及び製作(人間工学的配慮を含む)
2) 据付けと立上げ(接近,照明及び騒音を含む)
3) 機能試験
4) 使用
5) プログラムの作成及び検証
6) フィーダの取付け,保持及びツールの取付けなどのセットアップ
7) トラブルシューティング及び保守・点検
8) 安全作業手順
i) 実装ロボット又は関連機器の移設,改造
4.2.2 リスクアセスメント ロボットの大きさ,能力及び速度は非常に多様であるので,各種の危険源と
いろいろなレベルのリスクが存在する。ロボットの据付け,プログラミング,運転,使用,トラブルシュ
ーティング及び保守作業中に起きるリスクを十分に査定しなければならない。
ロボットのアクチュエータに動力が供給できる状態で,ロボットに近づかないとできない作業に対して
は特に注意するべきである。もし例外的に接近作業が必要であると認められた場合には,適切な安全防護
装置を設計し適用しなければならない。
4.2.3 安全手段を選択するときの考え方 安全手段は,設計段階で組み込まれる手段と使用者によって組
み込まれる手段との組合せから成り立っている。
ロボットの設計開発では,性能を許容できるレベルに維持しつつ安全対策を第一に考慮しなければなら
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ない。この段階で実現できない場合は,安全防護対策を考慮しなければならない。安全防護対策には,安
全防護装置,注意喚起手段及び安全作業手順が含まれる(6.10, 6.11, 6.12参照)。
5. 一般的設計要求事項
5.1 フェールセーフ すべての構成要素(電気,電子,機械,空気圧及び油圧)の中でいずれか1個の
部品が予測可能な範囲で故障しても,安全機能は影響を受けず,また影響を受けた場合でも安全な状態に
保たれるように,設計,製作及び据付けしなければならない。安全機能には少なくとも次に示すものが含
まれる。
a) 部品の放出対策
b) 非常停止と安全停止(6.4.2, 6.4.3参照)
c) 安全防護装置のインタロック
故障時の制御機能についてはJIS B 9960-1の9.4を適用しなければならない。
5.2 電気装置 ロボットの電気装置は,JIS B 9960-1の11.によらなければならない。
5.3 動力の供給 動力源と接地(保護アース)については,製造者の仕様によらなければならない。
5.4 動力源の遮断 それぞれのロボットには,その動力源を遮断する手段を設けなければならない。こ
の手段は,誰も危険源にさらさないように配置され,ロックアウト・タグアウトできなければならない(電
源遮断装置に対する要求については,JIS B 9960-1の5.3参照)。また,動力源の遮断が危険な状態を引き
起こしてはならない。
6. ロボットの設計と製作
6.1 一般 ロボット製造者は,この項及び5.に述べる要求事項に従ってロボットを設計し製作しなけれ
ばならない。
6.2 人間工学的側面 人間工学的な手段とデータを適用することによって,作業の達成が容易になり,
かつ人間の介在中(例 修理,保守,点検,プログラム編集,運転)の人為的な誤りが減り,その結果,
安全レベルが向上する。次の事項が要求される。
a) 人間の介在が必要な実装ロボットの要素の設計においては,体格,姿勢,筋力及び身体の動きなどの
人間の特性を考慮すること(ISO 6385参照)。
b) ヒューマンインタフェース[操作パネル(可搬形を含む),コンピュータ端末及びプログラムによって
行う動作を含む]は,使用者の意図が確実に指示,反映できる表示,及び操作が容易な姿勢で行える
位置に設置するなど,安全性及び操作性を考慮して設計,設置すること。
c) 使用者に対し適切な情報を提供すること(例 作業モードの明確な表示,プログラムされていないの
に停止した理由の表示)。
6.3 機械的側面
6.3.1 一般 ロボットの可動部分で起きる危険源は,できるだけ初期設計の段階で除去しておかなければ
ならない。除去できないときには,適切な安全防護装置を設計の一部として組み込まなければならない。
もし設計上の組込みができないならば,後の段階で安全防護装置を組み込むことができるように考慮しな
ければならない。
6.3.2 カバーなど 危険源となる電気機器,空圧機器などは,固定式のカバーなどによって,ロボットの
運転中に操作できないように設計しなければならない。固定式のカバーなどは工具がないと取り外しでき
ないようにしなければならない。
――――― [JIS B 8462 pdf 5] ―――――
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JIS B 8462:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 31 : エレクトロニクス > 31.220 : 電子及び通信設備用機構部品 > 31.220.01 : 電子及び通信設備用機構部品一般
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.30 : 産業用ロボット.機械操縦装置
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.110 : 機械の安全
JIS B 8462:2000の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称