JIS B 9621:2000 印刷技術―工程管理―オフセット刷版製版

JIS B 9621:2000 規格概要

この規格 B9621は、オフセット刷版製版に関する用語,試験方法及び工程管理上の条件について規定。

JISB9621 規格全文情報

規格番号
JIS B9621 
規格名称
印刷技術―工程管理―オフセット刷版製版
規格名称英語訳
Graphic technology -- Process control -- Offset platemaking
制定年月日
2000年3月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 12218:1997(IDT)
国際規格分類

ICS

37.100.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2000-03-20 制定日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS B 9621:2000 PDF [16]
B 9621 : 2000 (ISO 12218 : 1997)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格協会 (JSA) から工業標準
原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審査を経て,通商産業大
臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
制定に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 12218 : 1997, Graphic technology−
Process control−Offset platemakingを基礎として用いた。
JIS B 9621には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 網点品質の評価方法
附属書B(参考) ポジプレート用代替試験方法 : 版面のトーンバリュー−マイクロライン法
附属書C(参考) 代替試験方法 : 版面のトーンバリューの測定−濃度計法
附属書D(参考) 試験方法 : 刷版の階調性
附属書E(参考) 版面のトーンバリュー再現に影響を及ぼす要因
附属書F(参考) 参考文献

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 9621 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 9621 : 2000
(ISO 12218 : 1997)

印刷技術−工程管理−オフセット刷版製版

Graphic technology−Process control−Offset platemaking

序文 この規格は,1997年に第1版として発行されたISO 12218, Graphic technology−Process control−
Offset platemakingを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であ
る。
なお,この規格で点線の下線を施してある“箇所”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,オフセット刷版製版に関する用語,試験方法及び工程管理上の条件について
規定する。この規格の適用範囲は,次のとおりである。
− 金属版にあらかじめ感光層を塗布した版材に適用する。
− 真空焼枠,殖版機,その他自動処理機による密着焼きに適用する。
− 原理的には同類とみなせても,投影方式及び直描方式の刷版製版には適用しない。
− 非周期性スクリーンなどには,たとえトーンバリューの管理で共通性があっても,適用しない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。その最新版(追補を含む。)を適用する。
ISO 5-2 : 1991 Photography−Density measurements−Part 2 : Geometric conditions for transmission density
ISO 5-3 : 1995 Photography−Density measurements−Part 3 : Spectral conditions
JIS B 9620-1 印刷技術−カラー印刷における工程管理−第1部 : パラメータとその測定方法
備考 ISO 12647-1 : 1996, Graphic technology−Process control for the manufacture of half-tone colour
separations, proof and production prints−Part 1 : Parameters and measurement methodsと同等
である。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
備考 “量”を表すものには,適切と思われる単位を付した。また,無次元の用語の単位は定義によ
って,1とした。
3.1 版材の感光層の耐薬品性や耐摩耗性を上げるために行う加熱処理。
べーキング (baking)
備考 我が国ではバーニングという。
3.2 密着焼き工程 (contact exposure step) 版材にフィルムを密着させた状態で露光する工程。
参考 通常は,密着状態を十分にするために真空吸着を使用する。

――――― [JIS B 9621 pdf 2] ―――――

2
B 9621 : 2000 (ISO 12218 : 1997)
3.3 連続調ステップウェッジ (cotinuous-tone step wedge)透過濃度ステップが0.15又は0.30の連続調
のコントロールパッチ。
3.4 印刷物の計測又は管理のために設けられた一定面積の画像
コントロールパッチ (control patch)
部分(JIS B 9620-1の定義)。
3.5 幾つかのコントロールパッチを1列に並べて帯状にした
コントロールストリップ (control strip)
もの(JIS B 9620-1の定義)。
3.6 1本の線又は網点の中心部の透過濃度。単位1。
コア濃度(網分解フィルムの) (core density)
3.7 露光量 (exposure) 露光工程での,感光剤に対して有効な光の放射強度とその露光時間との積。単
位J/m2。
備考 関係さえつけておけば,総照射エネルギー測定量を使用することもできる。
3.8 受け入れられる結果が得られる最小露光量と最大露光量
露光ラティテュード (exposure latitude)
との比。単位1。
3.9 焼付工程 (exposure step) 刷版の感光剤に対して有効な光で露光する工程。
フィルムのポジ又はネガの状態。フィルムの画像部が印刷物
3.10 フィルムポラリティ (film polarity)
の画像部に相当する場合を“ポジフィルム”といい,その逆の場合を“ネガフィルム”という(JIS B 9620-1
の定義)。
1本の線又は一つの網点の輪郭部において,最低限必要とされるコア濃
3.11 フリンジ幅 (fringe width)
度の10%と90%に相当する濃度で形成される濃度等高線間の距離の平均値。“最低限必要とされるコア濃
度”は印刷方式及びその他の条件によって決まる。単位 JIS B 9620-1の定義)。
階調のある印刷物を作る際に使用されるフィルム。像は網点や線
3.12 網分解フィルム (half-tone film)
で構成されている(JIS B 9620-1の定義)。
3.13 マイクロライン読取値 (microline reading)版面に焼付・現像されたマイクロラインの画線の中で,
個々のマイクロラインの長さの1/2以上が,明りょう(瞭)に画線として確認できる部分に相当するマイ
クロラインフィルム上の最小の表示幅。ネガ読取値は白抜け部分の,ポジ読取値は黒線部分の読取値をい
う。単位
3.14 マイクロライン (microline target) ポジ型とネガ型のマイクロラインのパターンをコントロール
パッチ状にしたもの。
ネガの分解フィルムを使用して刷版を作るた
3.15 ネガプレート (negative-acting offset printing plate)
めのオフセット印刷用版材(JIS B 9620-2の定義)。
画線部にインキが付着し,非画線部にはインキが付着しな
3.16 オフセット刷版 (offset printing forme)
いようになっている平版印刷用の版。
備考 オフセットプレートに露光,現像処理,後処理を施すとこうした刷版ができる。
分解フィルムを密着露光及び現像処理を施すことによ
3.17 オフセットプレート (offset printing plate)
ってオフセット印刷用の版になるように作られた材料。
備考 最近はオフセット刷版の意味でも用いる。
3.18 密着不良現象 (out-of-contact phenomenon) 露光の際に,分解フィルムと版材の感光面が十分に密
着しないままで処理したため,画線を正確に再現しなくなる現象。
備考 異物による場合と,バキュームの状態が悪く空気が残って密着が悪くなる場合とがある。
3.19 刷版工程 (platemaking ; preparation of offset printing forme)オフセットプレートからオフセット
刷版を作る工程。

――――― [JIS B 9621 pdf 3] ―――――

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B 9621 : 2000 (ISO 12218 : 1997)
3.20 刷版階調性 (platemaking gradation)刷版の感光層の厚さが露光条件に依存する度合。単位1。
3.21 刷版解像度 (platemaking resolution) ポジマイクロラインとネガマイクロラインに対して1回の同
時露光で得られる,最小の読取値。単位
備考1. 写真の場合の“解像力”と混同してはならない。
2. “最適解像性”ということもある。
ポジの分解フィルムを使用して刷版を作るた
3.22 ポジプレート (positive-acting offset printing plate)
めのオフセットプレート(JIS B 9620-2の定義)。
3.23 PS版 (pre-sensitized offset plate)版材メーカーで感光層を塗布した状態にして供給するオフセッ
トプレート。
同一面に置かれた試料と完全拡散反射面の反射光束の比(ISO
3.24 反射率,R [reflectance factor (R) ]
5-4の定義)。単位1。
反射率 (R) の逆数の常用対数値。単
3.25 反射濃度 [reflectance factor density(1) ; reflection density(2) ]
位1。
注(1) 国際照明学会用語(附属書Fの[4])
(2) SO 5-4
個々の網点又は線が最密状態で並ぶ方向の単位
3.26 スクリーン線数 (screen ruling; screen frequency)
長さにおける網点数又は線数(JIS B 9620-1の定義)。単位cm-1。
3.27 スクリーン幅 (screen width) スクリーン線数の逆数。単位 cm。
3.28 自動殖版機 (step-and-repeat machine) 多面露光を自動制御で行う装置。
印刷面又は版面にお
3.29 トーンバリュー;網点面積,A(印刷物又は版の) (tone value ; dot area, A)
いて,単色インキでカバーされたとみなされる部分の面積率。被印刷物又は版材での光散乱や他の光学的
現象がないと仮定すると,次の式で表される。単位%。
Dt−D0 Ds−D0
A % =100 1−10− / 1−10−
ここに, D0 : 被印刷物の印刷されていない部分の反射濃度又は版の非画
線部の反射濃度
Ds : べた部分の反射濃度
Dt : 階調部分の反射濃度
備考1. JIS B 9620-1の定義
2. 見かけ上の等価網点面積,又は見かけ上の総網点面積ともいう。
3. “網点面積”は,網点パターンの場合だけに使用できる。
4. 上の定義式は,版面のおおよそのトーンバリューを示す場合にも使用できる。
5. ISO 12640で “ink value” として表されているのは,イメージセッターでフィルム上に再現さ
れたものである。すなわち,フィルム上にその数値で示されたトーンバリューが再現されて
いる。
次の式から計算され
3.30 トーンバリュー;網点面積,A(ポジフィルムの) (tone value ; dot area, A)
る割合。単位%。
Dt−D0 Ds−D0
A % =100 1−10− / 1−10−
ここに, Do : クリア部分の透過濃度
Ds : べた部分の透過濃度

――――― [JIS B 9621 pdf 4] ―――――

4
B 9621 : 2000 (ISO 12218 : 1997)
Dt : 階調部の透過濃度
次の式で計算さ
3.31 トーンバリュー;網点面積率,A(ネガフィルム上の) (tone value; dot area, A)
れる百分率値。単位%。
Dt−D0 Ds−D0
A % =100 1−10− / 1−10−
ここに, Do : クリア部分の透過濃度
Ds : べた部分の透過濃度
Dt : 階調部の透過濃度
透過率Tの逆数の常用対数値。
3.32 透過濃度 [transmittance optical density(1) ; transmission density(2) ]
単位1。
注(1) 国際照明学会用語(附属書Fの[4])
(2) SO 5-2
3.33 透過率,T (transmittance factor, T)試料が挿入されているときと挿入されていないときの放射束の
比。単位1。
真空密着露光装置。
3.34 真空焼枠 (vacuum frame; contact frame; exposure frame)
4. 規定
4.1 色分解フィルムの品質 特に断りがない場合,コア濃度はクリアフィルム透過濃度(ベースフィル
ム+カブリ)に対して2.5以上とする。網点の余白部分の透過濃度はクリアフィルム透過濃度に対して0.1
以上高くなってはならない。また,クリアフィルム透過濃度は,0.15未満とする。透過濃度の測定はいず
れの場合も,ISOタイプ1の分光条件 (ISO 5-3) で行う。
フリンジ幅は,スクリーン幅の1/40以上になってはならない。網点には欠けや白抜けがあってはならな
い。これらの測定は,A.1の規定に従って行う。
備考1. 次の知見がクリアベースの濃度規定(0.15未満)の根拠になっている。
− 刷版製版の際に,版面全体に均一な焼付露光をするためには,フィルムのクリア部分濃度
のばらつき範囲が0.1以下であることが望ましい。
− 通常,クリアベースのISOタイプ1による最低濃度は0.05とされている。トラブルを避け
るためには,製版側と刷版側で,事前によく話し合っておくことを薦める。また,密着返
しやデュープによって濃度調整をしてもよい。
2. 目安としては,比較的画像面積の大きい部分の濃度が3.5以上あれば,たいていの場合,コ
ア濃度は2.5以上になっていると考えられる。
3. 特殊なフィルムタイプや処理条件のために,ブルーフィルターで透過濃度を測定する必要が
ある場合には,ISOタイプ1による濃度との関係を明確にしておくことが必要である。
4.2 コントロールパッチ 刷版製版の際には,一つ以上のコントロールストリップを分解フィルムに添
えて行う。コントロールストリップには,±1%の精度で網点面積率を正確に表示した網点コントロールパ
ッチを含まなければならない。網点の形状は円形とする。スクリーン線数は,50cm−170cm−1の範囲のも
のから選び,常に一定のものを使用する。コア濃度はベース濃度(クリアベース±カブリ)に対して3.0
以下にならない。フリンジ幅は,附属書AのA.2で規定した方法で評価を行い2 上になってはなら
ない。
ポジプレートは,マイクロラインを正規の露光管理ツールとする。これを絵柄に添えて露光を行う際に,

――――― [JIS B 9621 pdf 5] ―――――

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JIS B 9621:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12218:1997(IDT)

JIS B 9621:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9621:2000の関連規格と引用規格一覧