JIS B 9620-1:2000 印刷技術―カラー印刷における工程管理―第1部:パラメータ及びその測定方法

JIS B 9620-1:2000 規格概要

この規格 B9620-1は、各種印刷方式の印刷条件を決定するパラメータについて規定。そこで規定したパラメータの値は,印刷物を作成する際の印刷条件を示す指標として,また,印刷実務者サイドでの工程管理上の指標として使用できる。

JISB9620-1 規格全文情報

規格番号
JIS B9620-1 
規格名称
印刷技術―カラー印刷における工程管理―第1部 : パラメータ及びその測定方法
規格名称英語訳
Graphic technology -- Process control for the manufacture of half-tone colour separations, proof and production prints -- Part 1:Parameters and measurement methods
制定年月日
2000年3月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 12647-1:1996(IDT)
国際規格分類

ICS

37.100.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2000-03-20 制定日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS B 9620-1:2000 PDF [14]
B 9620-1 : 2000 (ISO 12647-1: 1996)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,財団法人日本規格協会から工業標準原案を具
して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審査を経て,通商産業大臣が制定
した日本工業規格(日本産業規格)である。
制定に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 12647-1 : 1996 Graphic technology−
Process control for the manufacture of halftone colour separations, proof and production prints−Part1 : Parameters
and measurement methods (available in English only) を基礎として用いた。
JIS B 9620-1には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) 表示方法
附属書B(参考) 網点品質の評価方法
附属書C(参考) 参考文献
JIS B 9620の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS B 9620-1 第1部 : パラメータ及びその測定方法
JIS B 9620-2 第2部 : オフセット印刷

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 9620-1 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
B 9620-1 : 2000
(ISO 12647-1: 1996)

印刷技術−カラー印刷における工程管理−第1部 : パラメータ及びその測定方法

Graphic technology−Process control for the manufacture of half-tonecolour separations, proof and production prints−Part 1 : Parameters and measurement methods

序文 この規格は,1996年に第1版として発行されたISO 12647-1, Graphic technology−Process control for
the manufacture of half-tone colour separations, proof and production prints−Part 1 : Parameters and measurement
methodsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある”参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,各種印刷方式の印刷条件を決定するパラメータについて規定する。そこで規
定したパラメータの値は,印刷物を作成する際の印刷条件を示す指標として,また,印刷実務者サイドで
の工程管理上の指標として使用できる。
この規格の第1部は,用語の定義とカラー印刷の画像特性を表すために最低限必要なパラメータについ
ての規定である(このパラメータは,第2部以降のシリーズを通じて共通の項目となっている。)。
パラメータとそれに対する数値は,色分解フィルム,刷版製版,色校正,本機刷,表面加工の各工程か
ら選択したものである。したがって,色分解フィルムの作成から色校正及び本機刷までに至る作業が適用
の対象となる。また,次のものにも適用する。
− 色分解フィルムの作成と同じ概念が適用できるフィルムレス印刷及びグラビア印刷。
− 4色印刷が基本になったうえでの4色以上のプロセスカラーインキを使用した印刷。
− 線スクリーンや決まった角度又は線数をもたないスクリーンからなる印刷。
この規格の第2部以降では,パラメータに関して,それぞれの印刷方式に固有の条件や数値を規定して
いる。印刷方式又は印刷方式群として次のような分類をしている。
− オフセット印刷(ヒートセットオフ輪印刷,枚葉オフ及びフォーム印刷の4色校正と本機刷,グラビ
ア印刷用のオフセット色校正)
− 新聞印刷(新聞用紙へのコールドセットオフセット印刷及び凸版印刷の校正刷と本機刷,オフプレス
校正)
− グラビア印刷
− スクリーン印刷
− フレキソ印刷

――――― [JIS B 9620-1 pdf 2] ―――――

2
B 9620-1 : 2000 (ISO 12647-1: 1996)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年(又は発効年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。
ISO 5-2 : 1991 Photography−Density measurements−Part 2 : Geometric conditions for transmission density
ISO 5-3 : 1995 Photography−Density measurements−Part 3 : Spectral conditions
ISO 5-4 : 1995 Photography−Density measurements−Part 4 : Geometric conditions for reflection density
ISO 13655 : 1996 Graphic technology−Spectral measurement and colorimetric computation for graphic arts
image
CIE 17.4 (1987) nternational lighting vocabulary
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
備考 測定の対象となるものには,適宜“単位”を付した。無次元の用語の単位は,定義によって,1
とする。
3.1 色知覚上,色相を感じない色 (CIE 17.4, 845-02-26) 。
無彩色 [achromatic (perceived) olour]
備考1. 通常,白,黒,グレーなどと呼ばれる。透過物体に対しては,無色又はニュートラルという
こともある。
2. 印刷では,単独のインキで得る方法と,3種類の色インキを混色して得る方法がある。
3.2 網点スクリーンで,網点が最密状態に並ぶ二つの方向軸の一つ。
スクリーン軸 (axis of screen)
3.3 知覚的に色相を感じる色 (CIE 17.4, 845-02-27) 。
有彩色 [chromatic (perceived) olour]
備考 プロセスインキのシアン (C),マゼンタ (M),イエロー (Y) は有彩色である。
3.4 CIELAB色差;CIE1976L*,a*,b*色差△E*ab (CIELAB colour difference) *,a*,b*空間において,
二つの色刺激が示す2点の距離をユークリッド幾何的に示した差 [CIE 17.4, 845-03-55] 。単位1。
3.5 CIELAB色空間;CIE1976L*,a*,b*色空間 (CIELAB colour space) L*,a*,b*の直交座標軸で示
される空間で,ほぼ等色差空間となっている [CIE 17.4, 845-03-56] 。
3.6 測色計 (colorimeter)三刺激値などの測色量を測定する装置 (CIE 17.4, 845-05-18) 。
備考 光電式色彩計は,試料の反射率又は透過率と標準照明光及び標準視感係数に関係づけられたフ
ィルターのスペクトル積から測色値を求める。分光測色計は,スペクトルデータから計算で求
める。
3.7 色分解フィルム (colour separation film)カラー印刷用に用意された,白黒の網分解フィルム1組
の1枚。プロセスカラーごとに用意する。
備考 通常は,1組4枚からなる。
3.8 印刷物の色計測又は管理のために設けられた一定面積の画
コントロールパッチ (control patch)
像部分。
3.9 幾つかのコントロールパッチを一列に並べて帯状にした
コントロールストリップ (control strip)
もの。
1本の線又は一つの網点の中心部の透過濃度。単位
3.10 コア濃度(網分解フィルムの) (core density)
1。
3.11 許容偏差(印刷物の) (deviation tolerance) OKシートと見本刷との間の許容差。
参考 見本刷は,通常校正刷をいう。

――――― [JIS B 9620-1 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
B 9620-1 : 2000 (ISO 12647-1: 1996)
色分解フィルムの乳剤面と作業者との相対的位置関係。
3.12 フィルム表裏 (film emulsion orientation)
備考 フィルムの表 : 乳剤面が上向き(作業者側)の状態を指す。
フィルムのポジ像又はネガ像の状態。フィルムの画像部が印
3.13 フィルムポラリティ (film polarity)
刷物の画像部に相当するフィルムの場合を“ポジフィルム”といい,その逆の場合を“ネガフィルム”と
いう。
1本の線又は一つの網点の輪郭部において,最低限必要とされるコア濃
3.14 フリンジ幅 (fringe width)
度の10%と90%に相当する濃度で形成される濃度等高線間距離の平均値。“最低限必要とされるコア濃度”
は,印刷方式及びその他の条件によって決まる。単位
ある条件で印刷した印刷物を,一定の観察条件下で見て無彩色に
3.15 グレーバランス (grey balance)
見える部分に相当する色分解フィルムのシアン,マゼンタ,イエローの組の網点面積の状態。その状態を
グレーバランスしているという。
階調のある印刷物を作る際に使用するフィルム。画像は網点や線
3.16 網分解フィルム (half-tone film)
で構成される。
デュープ及び刷版製版の際に,忠実な網点再現ができる色
3.17 ハードドットフィルム (hard dot film)
分解フィルム。
参考 忠実な網点再現とは,点細りや点太りの度合いが少ないことである。
3.18 画像の正逆 (image orientation)正像・逆像の別。文字の場合なら読める状態を,画像類は顧客が
最終的に見る状態のものを正像という。
備考1. フィルムの正逆の仕様については,“乳剤面が上”又は”乳剤面が下”というやり方がよい。
乳剤面の記述がない場合は,通常“乳剤面が上”とする。
2. 分解フィルムの場合は,”乳剤面が上で逆像”,すなわち”乳剤面が下で正像”が一般的であ
る。
次の式で表される量 (S) 。
3.19 ミッドトーンスプレッドS (mid-tone spread, S)
S=max. [(Ac−Ac0), (Am−Am0), (Ay−Ay0) ] −min. [(Ac−Ac0), (Am−Am0), (Ay−Ay0) ]
ここに, Ac : シアン版フィルムのある階調部におけるトーンバリューの実
測値
Ac0 : シアン版フィルムのある階調部におけるトーンバリューの基
準値
Am : マゼンタ版フィルムのある階調部におけるトーンバリューの
実測値
Am0 : マゼンタ版フィルムのある階調部におけるトーンバリューの
基準値
Ay : イエロー版フィルムのある階調部におけるトーンバリューの
実測値
Ay0 : イエロー版フィルムのある階調部におけるトーンバリューの
基準値
備考 計算例
実測値 (c, m, y) = (22, 17, 20)
基準値 (c, m, y) = (20, 20, 18)
max. [(22−20), (17−20), (20−18) ] =2
min. [(22−20), (17−20), (20−18) ] =−3
S= (max. −min. ) =5

――――― [JIS B 9620-1 pdf 4] ―――――

4
B 9620-1 : 2000 (ISO 12647-1: 1996)
3.20 モアレ (moire pattern)網点のような2次元の周期性のパターンが二つ以上重なった場合などに,
網点パターンの干渉作用によって発生する規則的な縞模様。
3.21 OKシート (OK print; OK sheet) 色見本印刷物。通常,校正刷に最も近づいたと思われるものを
本機刷の初期の段階で抜き取り,それ以降の本機刷作業における色見本とするもの。
校正機又は印刷機以外の装置を利用して,色分解フィ
3.22 オフプレスプルーフ (off-press proof print)
ルムから作ったカラー印刷物見本。
備考 ケミカルプルーフ又はプリプレスプルーフということもある。
3.23 機械校正刷 (on-press proof print)校正機又は印刷機を使用して作ったカラー印刷物見本。
だ(楕)円形やダイヤモンド形などの長方形網点スクリー
3.24 主軸(スクリーンの) (principal axis)
ンの長半径方向の軸。
備考 したがって,円形や正方形の網点スクリーンには主軸は存在しない。
3.25 被印刷物 (print substrate) 印刷によってインキが転移,固定される物体。
参考 紙はその代表例である。
3.26 印刷版 (printing forme) 画像部と非画像部からなり画像部だけにインキが転移し,更に紙などの
上に印刷画像形成するための媒体。
3.27 プロセスカラー(4色刷の)(process colours) シアン (C),マゼンタ (M),イエロー (Y) 及びブラ
ック (K) 。
最終ユーザーが画像を見るときに水平とする画像の方向。
3.28 基準方向(画像の)(reference direction)
同一面に置かれた試料と完全拡散反射面の反射光束の比 (ISO
3.29 反射率 (R) (reflectance factor, R)
5-4) 。単位1。
反射率の逆数の常用対数値。単位1。
3.30 反射濃度 [reflection density(1), reflectance factor density(2) ]
注(1) SO 5-4,
(2) IE 17.4
反射濃度を測定する装置。
3.31 反射濃度計 (reflection densitometer)
3.32 反射率計 (reflectometer)反射光を測定する光学装置 (CIE 17.4, 845-05-26) 。
3.33 相対濃度 (relative density) クリアフィルムベースや印刷されていない被印刷物のように,基準と
なる部分の濃度を差し引いた濃度。単位1。
濃度(透過,反射)測定の際に,試料
3.34 サンプリングアパーチャーサイズ (sampling aperture size)
面に照明光が当たり測定の対象となる部分の大きさ。装置によって異なる。
3.35 スクリーン角度 (screen angle)長方形網点スクリーンの場合は,主軸と基準の方向軸との角度,
円形や正方形の網点の場合には,スクリーン軸と基準の方向軸との角度の小さい方の角度。単位は度。
個々の網点及び線が最密状態で並ぶ方向の単位
3.36 スクリーン線数 (screen ruling; screen frequency)
長さ当たりの網点又は線の数。単位 cm-1。
3.37 スクリーン幅 (screen width) スクリーン線数の逆数。単位
3.38 表面仕上げ (surface finishing) 印刷物の表面にニス引きしたり,ラミネート処理をする工程。
印刷面において,単色イン
3.39 トーンバリュー;網点面積,A(印刷物の) (tone value; dot area, A)
キでカバーされたとみなされる部分の面積率。被印刷物の光散乱やその他の光学現象がないとした場合,
次の式で表される。
A (%) =100× [1−10- (Dt−D0) ] / [1−10- (Ds−D0) ]
ここに, D0 : 印刷されていない被印刷物の反射濃度又は,版の非画像部の

――――― [JIS B 9620-1 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS B 9620-1:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12647-1:1996(IDT)

JIS B 9620-1:2000の国際規格 ICS 分類一覧