JIS B 9704-2:2017 機械類の安全性―電気的検知保護設備―第2部:能動的光電保護装置を使う設備に対する要求事項 | ページ 2

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B 9704-2 : 2017 (IEC 61496-2 : 2013)
器が作動する。
注記1 検知能力という用語は,規定された直径の試験片を検知できる能力という意味にも用いられ
る。
注記2 “検知能力が大きい”ということは,“検知可能な物体サイズが小さい”ことをいうのであっ
て,“検知能力が優れている”ことをいうのではない。
この規格では,検知確率は考慮していない。検知能力に相当する直径をもつ試験片は,指
定の条件下で100 %検知されるものとしている。

4 機能,設計及び環境に対する要求事項

  次を除き,第1部の箇条4を適用する。

4.1 機能要求事項

4.1.2  検知機能
第1部の4.1.2を,次に置き換える。
4.1.2.1 一般要求事項
検知機能は,供給者が指定する検知区域内において有効に作動しなければならない。鍵,パスワード又
は工具を用いずに検知区域,検知能力又はブランキング機能を調整できるようにしてはならない。
ライトカーテンにおいては,4.2.13に規定する試験片が検知区域内のどこに置かれても,静止状態(ど
のような角度でも)であっても,又は01.6 m/sの範囲内のいかなるスピードで(円柱軸が検知区域面に
直角に)動いていても,検知器が作動し,OSSDがオフ状態にならなければならない。
光ビーム装置においては,4.2.13に規定する試験片が作動距離範囲のどこにあってもビーム中心線上で
試験片円柱軸がビーム軸と直角をなすように存在するときには検知器が作動し,OSSDがオフ状態になら
なければならない。
注記1 作動距離とは,発光部と受光部との間隔のことをいう。AOPDが正常に作動できる最小(最
大)の間隔を最小(最大)作動距離という。作動距離の範囲とは,AOPDが正常に作動でき
る間隔の最小値(最小作動距離)から最大値(最大作動距離)までの範囲のことである。
OSSDが一度オフ状態になった場合は,試験片が検知区域内(又は光ビーム上)にとどまる時間又は80
msのいずれか長い方の時間,OSSDはオフ状態にとどまらなければならない。
注記2 4.1.2.1の要求事項の目的は,人又は人の一部が検知区域又は光ビームを通過するときに
OSSDが確実にオフになることを保証することである。80 msというオフ時間は,検知対象部
分の寸法を150 mm,人の接近速度(歩行速度)を1.6 m/sとしたとき適切であるとされる値
である。
供給者仕様が1.6 m/sよりも速い速度で動く対象も検知できるとするAOPDの場合には,4.1.2.1の要求
事項はその仕様の最大速度まで満たさなければならない。
注記3 この場合も,オフ時間は80 msである。
4.1.2.2 再帰反射(retro-reflective)技術を用いるAOPD及び同じアセンブリ内に投光部と受光部とをも
つAOPDに対する追加要求事項
4.1.2.2.1 一般事項
光ビームが検知区域を2回以上(同じ光路を)横切るような,再帰反射(retro-reflective)技術を用いる
AOPD及び同じアセンブリ内に投光部と受光部とをもつAOPDは,反射物体(例えば,反射性の衣服)が
検知区域のどこに置かれても危険側故障を起こしてはならない。

――――― [JIS B 9704-2 pdf 6] ―――――

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注記 光ビームを戻すために鏡を使用するものは,再帰反射技術とはみなさない。
再帰反射とは,広い入射角にわたって,入射光の光路にほぼ沿う方向に,選択的に反射光が
戻るような反射をいう。再帰反射器とは,反射光の大部分が再帰反射によるような反射器をい
う(JIS Z 8113参照)。この規格では,AOPDの構成品としての再帰反射器をいう。
4.1.2.2.2 検知機能
試験片(4.2.13参照)の直径及び長さ以上の大きさをもつ反射物体を,検知区域内で5.2.1.4に基づいた
どの位置においたときでも,OSSDがオフ状態にならなければならない。
タイプ4のAOPDは,通常の運転条件下では,5.2.1.4で規定された反射物体が投受光部の検知面の前に
できるだけ近い位置に置かれたとき,OSSDはオフ状態にならなければならない。
4.1.3 ESPEのタイプ
第1部の4.1.3を,次に置き換える。
JIS B 9704のこの部においては,タイプ2及びタイプ4のESPEについてだけを考慮する。障害の存在,
環境条件などの影響によって,各タイプの性能は異なる。第1部では,電気的又は電気機械的障害の影響
が考慮される(そのような障害は第1部の附属書Bに記載されている)。特定のアプリケーションにおい
てどのタイプが必要とされるかを決定する責任は機械製造業者及び/又は使用者にある。
タイプ2のESPEは,4.2.2.3の障害検知要求事項を満たさなければならない。
タイプ2のESPEは,定常運転において検知機能が作動する又はESPEから電源が断たれたときには,
出力回路の少なくとも一つの出力信号開閉器がオフ状態に移行しなければならない。
タイプ2のESPEは,周期テスト手段をもたなければならない。
タイプ4のESPEは,第1部の4.2.2.5の障害検知要求事項を満たさなければならない。
タイプ4のESPEは,定常運転において,検知機能が作動する又はESPEから電源が断たれたときには,
出力回路の少なくとも2個の出力信号開閉器がオフ状態に移行しなければならない。
OSSDの機能を実行するために単一の安全関連通信インタフェースを使用する場合は,データインタフ
ェースと関連する安全関連通信インタフェースは,第1部の4.2.4.4の要求事項を満たさなければならない。
この場合,単一の安全関連通信インタフェースはタイプ4のESPEでの2個のOSSDと置き換えることが
できる。

4.2 設計要求事項

4.2.2  障害検出に関する要求事項
4.2.2.3 タイプ2のESPEへの要求事項
第1部の4.2.2.3に,次を追加する。
周期テストは,供給者によって規定された方法で各光ビームを検証しなければならない。
異なる構成は,安全関連性能のテストが実行される方法が異なることが考慮される。
図AA.1,図AA.2及び図AA.3は周期テストが外部から起動され,その結果の評価が外部で行われるタ
イプ2のAOPDの例を示す。図AA.4は,周期テストが自動で起動され内部で評価されるタイプ2のAOPD
の例を示す。
周期テストが自動で起動され内部で評価されるタイプ2のAOPDにおいては,その周期テストの喪失を
招く単一障害は検知されてロックアウト状態にならなければならない。
4.2.2.4 タイプ4のESPEへの要求事項
第1部の4.2.2.4は適用しない。
第1部の4.2に,4.2.12,4.2.13,4.2.14及び4.2.15を追加する。

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4.2.12 AOPD検知能力のインテグリティ
AOPDの設計は,AOPDが次の一つ,二つ又は全てを組み合わせた条件で作動するとき,AOPDの検知
能力が供給者の仕様を満足するようにしなければならない。
− 供給者仕様内の全ての条件
− 4.3に規定する環境条件
− アライメント及び/又は調整の限界点
− 検知区域全体
通常の運転条件(第1部の5.1.2.1参照)下では,単一障害(第1部の附属書Bに規定)によってはAOPD
検知能力の喪失は起こらないが,上の条件が重なるときに検知能力の喪失が起こる場合は,その条件の組
合せとその障害とを合わせて単一障害とみなし,AOPDは,4.2.2の要求を満足するように単一障害に反応
しなければならない。
AOPDは次のように設計し構成しなければならない。
a) OPDの外部で光ビームが反射することによってAOPDが危険側故障を起こす可能性を制限する(3 m
までの作動範囲に対しては,図1参照)。
注記 制限エリア内には反射面をなくし,制限エリア外に存在する反射面によって危険側故障を起
こさないようにするという意味である。
b) ミスアライメント状態で正常運転できる可能性を制限する。
c) 波長4001 500 nmの外乱光にさらされたときの誤作動を制限する。
単位 mm
ESPEのタイプ d L
タイプ4 131 2503 000
タイプ2 262 5003 000
注記 図の斜線部外側にある表面からの外部反射は,危険側故障を生じさせない。
図1−反射バイパスビームのリスクから保護するための制限エリア
AOPDを反射面の近傍(例えば,図1の斜線部分)に設置して保護機能を発揮させようとする場合は,
その反射面からの反射光(バイパスビーム)を拾わないようにAOPDを設計しなければならない。このよ
うな装置では,EAAを2.5°より十分小さく(例えば,0.1°以下)することが必要となる。この場合には
図1は適用せず,反射光から保護するための制限は製造業者の仕様による。
図2に,垂直と水平との光軸ずれの制限値を示す。

――――― [JIS B 9704-2 pdf 8] ―――――

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単位 mm
ESPEのタイプ 2d L
タイプ4 262 3 000
タイプ2 524 3 000
図2−垂直と水平との光軸ズレの制限
4.2.13 試験片
試験片は円柱状の不透明物体とし,最小有効長を150 mmとしなければならない。試験片の直径は供給
者が指定するAOPD検知能力より大きくしてはならない。
再帰反射式AOPD及び同一のアセンブリ内に投光/受光器をもったAOPD(4.1.2.2参照)では,不透明
な試験片の表面は次のものでなければならない。
− 再帰反射物体はEN 471のクラス2の再帰反射の要求に従ったもの又は同等のもの。
注記 EN 471:2003の表5では,クラス2物体の最小再帰反射率を,入光角5°及び参照角0.2°(12′)
で330 cd lx−1 m−2と定義している。
− ミラータイプの反射表面は,運用波長で90 %以上の反射率をもつもの,例えば,磨きクロムメッキ又
は磨きアルミニューム。
− 拡散反射表面は,投光波長で8090 %の範囲の拡散反射率をもつ白いもの,適している例としては白
紙である。
AOPD検知能力が40 mmを超えないライトカーテン用の試験片は供給者が用意し,試験片に次のマーキ
ングをしなければならない。
− mm表示の直径
− 試験片を用いるAOPDの名称及び形式
AOPDに二つ以上の検知能力が指定される場合,供給者は各検知能力を検証する試験片を用意しなけれ
ばならない。

――――― [JIS B 9704-2 pdf 9] ―――――

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検証は検査によって行う。
4.2.14 波長
AOPDは4001 500 nmの範囲の波長で作動しなければならない。
4.2.15 放射強度
投光器がLED技術を使用した場合,AOPDによって発生,投光される放射強度は,JIS C 7550に従った
免除グループの要求に合致しなければならない。
注記1 免除グループは,リスクグループゼロ(JIS C 7550参照)と同等である。
投光器がレーザ技術を使用した場合,AOPDによって発生,投光される放射強度は,JIS C 6802:2011の
8.2に従ったクラス1M装置の被ばく放出限界を超えてはならない。
注記2 クラス2装置は,光軸調整に使用されることもある。

4.3 環境要求事項

  第1部の4.3に,次を追加する。
4.3.5 光干渉
ESPEは次の干渉光を受けたときに正常運転を続けなければならない。
− 白熱光
− フラッシングビーコン光
− 高周波電子式電源で作動する蛍光ランプ光
ESPEは次の干渉光を受けたときに危険側故障を起こしてはならない。
− 白熱光(ハロゲン電球を用いた模擬昼光)
− ストロボ光
− 高周波電子式電源で作動する蛍光ランプ光
− タイプ4のESPEに対しては,同一設計の他の投光アセンブリ(又はエレメント)からの投光
製造業者によって提供された情報に従った,技術的な対策と設置及び設定手順との組合せを,試験しな
ければならない。
注記 タイプ2のAOPDでは,同一設計の他の投光器からの投光の危険側故障のリスクは,製造業者
によって提供される設置対策で低減することができる。
4.3.5の要求事項は,ESPEを5.4.6によって試験したときに満足しなければならない。
異常作動又は危険側故障を招くかもしれない他の種類の外部光源に対するイミュニティについての要求
事項は規定しない。ESPEに潜在する問題について供給者が使用者に伝えるべき情報に関する要求事項は,
第1部の箇条7 ff)及びこの規格の箇条7 ff)に規定する。

5 試験方法

  次を除き,第1部の箇条5を適用する。

5.1 一般事項

  第1部の5.1に,次を追加する。
次の試験において,OSSDがオフに移行したとき,試験片が検知区域内(又は光ビーム上)にとどまる
時間又は80 msのいずれか長い方の時間,オフ状態を維持することを検証しなければならない。AOPDが
再起動インタロックを備えている場合は,箇条5の試験を実施中,再起動インタロックを無効にしなけれ
ばならない。
AOPDは異なった手法で設計してもよい。表1は,この規格において記載された異なった設計,それに

――――― [JIS B 9704-2 pdf 10] ―――――

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JIS B 9704-2:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61496-2:2013(IDT)

JIS B 9704-2:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9704-2:2017の関連規格と引用規格一覧