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B 9706-3 : 2009 (IEC 61310-3 : 2007)
は視認条件が制限される場合には,接触(触覚)によってアクチュエータの位置を容易に識別できなけれ
ばならない(触覚シグナルについては,JIS B 9706-1に規定がある。)。
5 操作及び操作の結果
注記 この規格は,JIS C 0447を基礎にしている。表示器及びアクチュエータの人間工学設計に関す
る追加的情報については,ISO 9355-2に記述がある。
5.1 基本原則
機械において,アクチュエータの操作及び制御される要素の最終結果の相関性がオペレータに対して明
確でなければならない。この相関性は,操作及び最終結果を対照的な2グループに分ける分類法に基づく
ものである。
最終結果に至る途中の中間的な結果は,この規格では考慮しない。
注記 例えば,可変速駆動装置において,その最終結果は,操作によって指令した運転速度であって,
データ処理ユニットの出力指令でもなく,界磁調整器の変化でもない。
5.2 最終結果の分類
多くの場合,操作に対する最終結果の現れ方は,反対の結果をもたらす二つのグループに分類できる。
試験機器,支援機器,イネーブル装置のように,最終結果を増加・減少のような対照的な現れ方に分類で
きないアクチュエータであっても,これらの配置は箇条4に従わなければならない。
最終結果の現れ方の分類は,表1(JIS C 0447の表A.2から引用)による。
表1−最終結果の現れ方の分類
操作の目的 最終結果の現れ方
グループ1 グループ2
増加
物理量の変更(例えば,電圧,電流, 減少
電力,速度,周波数,温度,照度)
状態の変更 使用開始 使用停止
起動 停止
加速 減速
スイッチ オンa) スイッチ オフb)
点火 消火
基準軸に関して物体又は車両の動き上方へ 下方へ
を制御 右方へ 左方へ
前進 後退
オペレータを基準にした動きを制御遠ざかる方向へ 近づく方向へ
注a) オフ状態で電力線が接地されている場合は,その接地回路はオフにする。
b) オフ状態で電力線を接地する場合は,その接地回路はオンにする。
5.3 操作の分類
操作についても,次に基づいて二つのグループに分類できる。
− アクチュエータに二つの操作方向がある場合は,アクチュエータの動く方向によって操作を分類する。
この場合,操作方向は,オペレータの身体部分が動く方向である。
− アクチュエータの操作方向が一つで,その最終結果も一つだけの場合は,対にして用いるアクチュエ
ータの相対位置によって分類する。この場合の操作は,アクチュエータのある方向に身体部分を動か
すことである。
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B 9706-3 : 2009 (IEC 61310-3 : 2007)
グループ1及びグループ2(表2参照)への分類は,次に基づいて行う。
− 操作の方向,又は
− 操作の作用点
異種類及び異種配置のアクチュエータの操作の分類は,表2(JIS C 0447の表A.1と同じ)による。
附属書A(JIS C 0447の附属書Bと同じ)には,単機能アクチュエータの例を示す。
表2−操作の分類
アクチュエータの種類 操作の種類 操作方向による分類
グループ1 グループ2
ハンドホイール,ハンドル,回転
ノブなど
グリップ,レバー,押引ボタ上下運動
ンなど実質的に直線運動をす
るものa)
水平方 右−左
向運動
前進−
後退a)
注a) 更に詳しい情報が,JIS C 0447に記述されている。
アクチュエータの特徴 操作の特徴 操作箇所による分類
グループ1 グループ2
反対の最終結果を 縦配置 押す,引くなど
もたらす,グリッ
プ,押ボタン,ロッ
ド,プルコードなど
の対
横配置
アクチュエータの特徴 操作の特徴 操作の分類
VDT(ディスプレー端末装置)
移動及び操作 操作の方向及び操作点の分類はしない。b)
のXYコントローラ (クリック)
キーボード キー打ち
感応領域 接触
注b) 可能な限り,この表の上部二段を用いる。
5.4 操作及び最終結果の相関性
グループ1の操作は,グループ1の最終結果に帰結しなければならない。
グループ2の操作は,グループ2の最終結果に帰結しなければならない。
例 a) ハンドホイールを時計回りに回すと,速度が増す。
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b) レバーを左へ動かすと,物体が左へ動く。
c) 操作する手の動きと同じ方向に制御対象物が動く。
オペレータと機械との相対位置が変化し得る場合(特に,移動機械及び/又は遠隔操作用の携行式アク
チュエータの場合)には,機械の運動方向を認識しにくいことがある。そのような場合は,目印として,
アクチュエータの上及び/又は近傍に付けた記号及び/又は色に対応する適切なマークを機械の可動部又
はその近傍に表示しなければならない。
特別な理由(注記1及び注記2参照)があって,採用した実施方法が操作及び最終結果の相関性の原則
に適合しない場合は,
− 操作(身体部分の動き)の方向及び操作による最終結果を,アクチュエータ又はその近傍に表示しな
ければならない。
− 操作と最終結果との相関性の原則に適合させるための変更は,用いるアクチュエータの種類を(例え
ば,レバーから押しボタンへ)変えることによって行うことが望ましい。アクチュエータの種類変更
を適切に実施できない場合には,オペレータに特別の指導を行わなければならない。
注記1 “特別な理由”には,特定のアクチュエータの操作による最終結果を,既にオペレータが熟
知している場合がある。また,操作及び結果のグループを一致させることが技術的に難しい
場合がある。例えば,流体制御弁は,一般に,時計回りに回すと流量が減るような仕組で用
いるが,このことは特別の理由によるものとみなされる。
注記2 例えば,次に示すような特別な種類及び特定用途のアクチュエータの要求事項に関しては,
JIS C 0447に規定がある。
− レバーの上げ下げ
− 押引ボタン
− 足踏みアクチュエータ
5.5 停止
位置選択式の各種のアクチュエータが,特定の位置を選択したとき“停止”を指令するように用いられ
る。この場合,アクチュエータの停止指令位置は,次の要求に従わなければならない。
a) “停止”の位置から1回の直線的操作又は回転操作を行うアクチュエータにおいては,“停止”の位置
は,左端,下端又は反時計回り端とする。
b) “停止”の位置から二つの反対方向に各1回の直線的操作又は回転操作を行うアクチュエータにおい
ては,“停止”の位置は,その運動範囲の中央とする。
アクチュエータの対において,二つのアクチュエータの操作方向が同じで,各操作が一つの最終結果を
もたらす場合には,“停止”用アクチュエータは,その対の左端又は下端に配置しなければならない。
反対の最終結果をもたらす二つのアクチュエータと組み合わせて用いる“停止”用アクチュエータは,
その組合せの中央に配置しなければならない。
注記 非常停止用アクチュエータの要求事項については,JIS B 9960-1,IEC 60947-5-5及びJIS B 9703
を参照。
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附属書A
(参考)
単機能アクチュエータの代表例
序文
この附属書は,単機能アクチュエータの操作方向の例を示すものであって,規定の一部ではない。この
附属書は,JIS C 0447の附属書Bと実質的に同じものである。
A.1 アクチュエータの種類
A.1.1 一般事項
表A.1は,アクチュエータの操作方向の代表例を示す。表内各図の矢印は,最終結果をもたらす操作方
向(表2による。)を示している。
操作方向は,操作位置に立ってアクチュエータに向かっている人から見る方向とする。オペレータの立
つ位置は,各図の番号がある位置とする。
A.1.2 回転
回転するハンドルに角度目盛が組み合わされているときは,そのハンドルは常に回転操作を行うものと
みなす(表A.1の例15参照)。
表A.1の例13が示すように,三つの基本軸の一つから他の軸への動きも回転とみなす。
A.1.3 直線運動
一つの基本軸に実質的に平行な動きは,直線運動とみなす。すなわち,双方向への可動範囲が等しい角
運動は,全運動範囲が120度を超えない場合には,直線運動とみなす(表A.1の例22,例23,例24,例
32,例33,例34,例42,例43及び例44を参照)。
角変位が小さい場合(表A.1の例21,例31,例41及び例51),又は回転するアクチュエータの端部の
小部分だけに触れることができる場合は,アクチュエータは直線運動するものとみなす。例25及び例35
のように部分的にエンクロージャに収めたハンドホイール又はスロットの背後に引っ込めたノブは,その
例である。
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表A.1−アクチュエータの操作方向の例
――――― [JIS B 9706-3 pdf 10] ―――――
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JIS B 9706-3:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61310-3:2007(IDT)
JIS B 9706-3:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.110 : 機械の安全
JIS B 9706-3:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0447:1997
- マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準