この規格ページの目次
2
C 1731-2 : 1998
k) コンデンサ形計器用変圧器の分圧電圧 コンデンサ形計器用変圧器に一次電圧を加えた場合の,分圧
コンデンサの端子電圧。
l) 制限負荷 計器用変圧器を定格周波数の定格一次電圧において連続使用する場合,所定の温度上昇を
超過しないで使用することのできる負荷の限度。定格二次電圧における皮相電力 (VA) で表す。
m) 一次巻線 変成される電圧が印加される巻線。
n) 二次巻線 電気計器又は測定装置に電圧を供給する巻線。
o) 二次回路 計器用変圧器の二次巻線によって供給される電圧を受ける外部回路
p) 最高電圧 規定の条件の下で,この規格に定めた性能を保証できる通常発生する最高の回路電圧。
q) 定格電圧 規定の条件の下で,この規格に定めた性能保証の基準となる一次及び二次電圧のことで,
銘板に表示した値。
r) 真の変圧比 実際に一次巻線に加えた電圧と,二次巻線から供給される電圧との比。測定によって求
めた値。
s) 公称変圧比 定格一次電圧と定格二次電圧との比。
t) 変圧比誤差(比誤差) 真の変圧比が公称変圧比に等しくないことから生じる誤差のことで,次の式
で表される値。
Kn K
V 100
K
ここに, 攀 変圧比誤差 (%)
Kn : 公称変圧比
K : 真の変圧比
u) 位相角 一次電圧ベクトルと二次電圧ベクトルとの間の位相差。ベクトルの方向は理想的な計器用変
圧器の位相角を零とする方向に選び,二次電圧ベクトルが進む場合の位相角を正とし,分で表す。
v) 負担 計器用変圧器の二次端子間に接続される負荷。定格周波数の定格二次電圧の下で,負荷に消費
される皮相電力 (VA) とその負荷の力率で表す。
w) 定格負担 規定の条件の下で,この規格に定めた性能保証の基準となる巻線当たりの二次負担のこと
で,銘板に表示した値。
x) 定格周波数 規定の条件の下で,この規格に定めた性能を保証できる周波数のことで,銘板に表示し
た値。
y) 確度階級 計器用変圧器の確度を示す階級のことで,銘板に表示した値。定格負担の下で,定格周波
数の定格電圧を加えたときの比誤差の限度値で表す。
3. 使用状態
3.1 標準使用状態
この規格は,次の条件で使用される計器用変圧器に適用する。
なお,次の条件をすべて満足する使用状態を標準使用状態という。
a) 周囲温度が最高40℃,最低−20℃の範囲を超えないで,しかも,24時間の平均周囲温度が35℃以下
の場合。
b) 設置場所が,標高1 000mを超えない場合。
c) 3.2のいずれにも該当しない場合。
3.2 特殊使用状態
この規格は,次の条件で使用される計器用変圧器にも適用することができる。
なお,次の条件のいずれかに該当する使用条件を特殊使用状態という。この使用状態の場合には,特に
――――― [JIS C 1731-2 pdf 6] ―――――
3
C 1731-2 : 1998
指定しなければならない。
a) 設置場所の標高及び周囲温度が,3.1に定める範囲以外の場所で使用する場合。
b) 潮風を著しく受ける場所で使用する場合。
c) 湿潤な場所で使用する場合。
d) 過度の水蒸気又は過度の油蒸気がある場所で使用する場合。
e) 爆発性,可燃性,その他有害なガスがある場所及び同ガスが襲来するおそれのある場所で使用する場
合。
f) 過度のじんあいのある場所で使用する場合。
g) 異常な振動又は衝撃を受ける場所で使用する場合。
h) 氷雪の特に多い場所で使用する場合。
i) 上記のほか,特殊な条件の下で使用する場合。
4. 構造
4.1 構造一般
計器用変圧器の構造は,電気的・機械的に十分な耐久性をもち,締付部分などの緩みな
どの生じ難いもので,保守点検は,安全かつ容易にできるよう製作されなければならない。
4.2 機械的強度
計器用変圧器の各部は,次の荷重に対し,それに耐える十分な強度をもたなくてはな
らない。
a) 4.9m/s2の静的一定水平加速度
b) 最大風速40m/sの風圧荷重(屋内用は除く。)
4.3 がい管類
がい管類は,所要の電気的・機械的特性が良好なもので,長期間使用できるものでなけ
ればならない。
4.4 内部構造
鉄心・巻線などの材料は良質のものを用い,組立は丈夫で,運搬や長期の使用に対して
締付箇所の緩みや関係位置の変位を生じてはならない。
4.5 密封構造
計器用変圧器の密封構造は次による。
a) 油入形計器用変圧器の内部は,油面上に窒素ガスを封入するか,又は全部に油を充てん(填)した密
封構造とする。
b) ガス絶縁形計器用変圧器の内部はSF6ガスなどの絶縁ガスを封入し,ガス絶縁計器用変圧器単独で密
封可能な構造とする。
4.6 極性
減極性とする。計器用変圧器の一次側及び二次側の端子には減極性に従って容易に消えない
方法で端子記号を明記し,その配列も原則として,減極性に従う。
備考 端子の位置・記号については,8.1,8.2を参照。
5. 種類・定格
5.1 最高電圧
計器用変圧器の最高電圧は,表1による。
――――― [JIS C 1731-2 pdf 7] ―――――
4
C 1731-2 : 1998
表1 計器用変圧器の最高電圧
単位kV
公称電圧 最高電圧 公称電圧 最高電圧
0.22 0.23 66 69
0.44 0.46 77 80.5
1.11 1.15 110 115
3.3 3.45 132 138(2)
6.6 6.9 154 161
11 11.5 187 195.5(3)
13.2 13.8(1) 220 230(3)
16.5 17.25(1) 275 287.5(3)
22 23 500 550(3)
33 34.5
注(1) 最高電圧13.8kV及び17.25kVの計器用変圧器は,発電機回路用に使用するも
のに限る。
(2) 最高電圧138kVの計器用変圧器は,特殊品とする。
(3) 最高電圧195.5kV以上の計器用変圧器は,有効接地系統の線路に適用する。
5.2 定格電圧
計器用変圧器の定格電圧は,表2,表3及び表4による。
表2 標準用計器用変圧器の定格電圧
定格一次電圧 kV 定格二次電圧 V
0.11 1.1 11 110 110
− − − 154
0.22 2.2 22 −
3.3 33 −
0.44 − − −
− 6.6 66 −
− − 77 −
− − − 110/ 3 110/ 3
− − − 110/ 3
− − − 110/ 3
− − − 110/ 3
− − 66/ 3 110/ 3
− − 77/ 3 110/ 3
表3 非接地形計器用変圧器及び三相接地形計器用変圧器の定格電圧
定格一次電圧 kV 定格二次電圧 V
− 1.1 11 110 110
− − 13.2(4) 132(5)
− − 16.5(4) 154
0.22 − 22 −
− 3.3 33 −
0.44 − − −
− 6.6 66 −
− − 77 −
注(4) 定格一次電圧13.2kV及び16.5kVの計器用変圧器は,発電機回路に使用するものに
限る。
(5) 定格一次電圧132kVの計器用変圧器は,特殊品とする。
――――― [JIS C 1731-2 pdf 8] ―――――
5
C 1731-2 : 1998
表4 単相接地形計器用変圧器の定格電圧
定格一次電圧 kV 定格二次電圧 V
11/ 3 110/3 110/ 3
13.2/3 (6) 132/3 (7)
16.5/3 (6) 154/3
− 187/3
22/ 3 220/3
− 275/3
33/ 3 −
66/ 3 550/3
77/ 3 −
注(6) 定格一次電圧 13.2/ 3 kVの計器用変圧器は,発電機回路に使用
3 kV 及び 16.5/
するものに限る。
(7) 定格一次電圧 132/
3 kVの計器用変圧器は,特殊品とする。
5.3 確度階級
計器用変圧器の確度階級は,表5に示す5階級とする。
表5 計器用変圧器の確度階級
確度階級 呼称 主な用途
0.1級 標準用 計器用変圧器試験用の標準器又は特別精密計測
0.2級 用
0.5級 一般計測用 精密計測用
1.0級 普通計測用,配電盤用
3.0級
5.4 定格負担
計器用変圧器の定格負担は,表6の値とする。
表6 計器用変圧器の定格負担
単位VA
確度階級 定格負担
0.1級 10 15 25 − − −
0.2級 10 15 25 − − −
0.5級 − 15 − 50 100 200
1.0級 − 15 − 50 100 200
3.0級 − 15 − 50 100 200
5.5 定格周波数
計器用変圧器の定格周波数は,50Hz,60Hz又は50Hz/60Hz共用とする。
6. 性能
6.1 二次短絡
計器用変圧器の二次短絡は,7.3.1によって試験し,電気的及び機械的に損傷してはなら
ない。
6.2 温度上昇
計器用変圧器の温度上昇は,7.3.2によって試験し,表7の限度値を超えてはならない。
――――― [JIS C 1731-2 pdf 9] ―――――
6
C 1731-2 : 1998
表7 計器用変圧器の温度上昇の限度
単位K
測定箇所 温度上昇の限度
耐熱クラスA 耐熱クラスB
巻線 乾式自冷式の場合 55 75
油入自冷式の場合 −
油 本体タンク内の油が直接外気と接触する場合 50 −
本体タンク内の油が直接外気と接触しない場合 55
端子その他の金属部分の絶縁物に近接した表面 近接絶縁物を損傷しない温度
6.3 耐電圧
計器用変圧器の耐電圧についての性能は,次による。
6.3.1 雷インパルス耐電圧
最高電圧3.45kV以上の計器用変圧器の雷インパルス耐電圧は7.3.3b)によっ
て試験し,表8の試験電圧に耐えなければならない。ただし,標準用計器用変圧器は除く。
6.3.2 商用周波耐電圧
非有効接地系統に使用される最高電圧161kV以下の計器用変圧器の商用周波耐
電圧は7.3.3c)によって試験し,一次巻線については表9,二次巻線については次の試験電圧に耐えなけれ
ばならない。
二次巻線と外箱相互間,及び二次巻線が二つ以上の相互に絶縁された巻線からなるものの巻線相互間 :
2kV
備考 標準用計器用変圧器など主回路側の耐電圧が指定されないものは,最高電圧によって試験し,
これに耐えるものとする。
6.3.3 誘導耐電圧
非有効接地系統に使用される最高電圧161kV以下の計器用変圧器の誘導耐電圧は,
7.3.3d)によって試験し,その種類に応じて表10の試験電圧に耐えなければならない。
6.3.4 部分放電
非有効接地系統に使用される最高電圧6.9kV以上のモールド形及び69kV以上,161kV
以下の油入形及び,ガス絶縁形計器用変圧器の部分放電は,7.3.3e)によって試験し,放電電荷量は外部雑
音などの影響を含めて50pCを超えてはならない。ただし,標準用計器用変圧器は除く。
6.3.5 長時間交流耐電圧
有効接地系統に使用される最高電圧195.5kV以上の計器用変圧器の長時間交
流耐電圧は,7.3.3f)によって試験し,表9の試験電圧印加後,試験終了までに継続して内部部分放電が検
出されてはならない。ただし,標準用計器用変圧器(8)は除く。
注(8) 標準用計器用変圧器は6.3.2によって最高電圧で耐電圧試験を実施し,これに耐えるものとする。
6.4 異常現象
コンデンサ形計器用変圧器の異常現象は,7.3.4によって試験し,二次端子間に異常電圧
を発生してはならない。
――――― [JIS C 1731-2 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS C 1731-2:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60044-2:1997(MOD)
JIS C 1731-2:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.20 : 電気的及び磁気的量の測定