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C 2143-4-3 : 2014
5 要求性能及び試験方法
5.1 温度変量
5.1.1 要求事項
暴露容積は,チャンバの中心部分で,チャンバの容積の70 %以上であり,温度変量は表1に規定する最
大許容値以下でなければならない。
表1−温度変量の最大許容値
温度 温度変量 5日間の全体平均温度の
℃ K 変動の最大許容値
100以下 2 1
100を超え 225以下 4 2
225を超え 300以下 6 3
300を超え 400以下 8 4
400を超え 500以下 10 5
5.1.2 試験方法
5.1.2.1 直径3 mm以下の一組の温度センサ(9個)を,試験するチャンバの暴露容積中に置く。
次の事項を確実に実施する。
a) 1個のセンサを,チャンバの中心から10 mm以内に配置する。
b) 1個のセンサを,暴露容積の上端に,別の1個のセンサを暴露容積の下端,かつ,上端のセンサと対
称な位置に配置する。
c) さらに6個のセンサを,暴露容積の中心からの距離がほぼ等しく,また,お互いの間隔もほぼ等しく
なるように配置する。
オーブン内のリード線は,十分に長くするとともに,自動温度調節された媒体に密着,又はその中を貫
通して外部に引き出し,温度センサからの熱伝導を最小にしなければならない。
注記 正しく校正した温度センサ(白金抵抗体温度計又は熱電対)を入手できない場合は,同じ熱電
対素線の巻枠から同じ方法で作製した幾つかの熱電対で,最高運転温度の試験用チャンバ中に
互いに隣接して置いたときに,温度の指示値の差が0.2 K以下のものを選んで用いてもよい。
5.1.2.2 オーブンを最高使用温度まで昇温し,温度を一定に保つ。約3時間にわたり,センサの温度を0.1 K
の桁まで読み取る測定を多数回繰り返し,何らかの周期変動があればその原因を確認し,適切に対処した
後,それぞれの熱電対が全測定時間の間に示す温度の最高値,最低値及び平均値を求める。
注記1 読み取ったこれらの値から,一つの箇所における温度変動及び一つの時点における温度差は
容易に計算できる。
注記2 この作業過程では,データロガを用いるとよい。
5.1.2.3 9個の各センサの平均温度の平均値を0.1 Kまで計算し,その値をチャンバの全体平均温度とし
て記録する。
5.1.2.4 5.1.2.2の規定によって測定した各センサの温度の最大値のうちの最も高い値と,最小値のうちの
最も低い値との差を求め,温度変量として記録する。この値は,表1に規定する値を超えてはならない。
5.1.2.5 オーブンを5日間,すなわち,120時間の間,同じ設定温度に保つ。1日に1回,5.1.2.2及び5.1.2.4
の規定に従って温度変量を測定する。この値は,表1に規定する値を超えてはならない。チャンバの全体
平均温度は,6回の測定周期の各々について,5.1.2.3の規定に従って測定する。
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5日間の測定期間中における温度変量の最大値は,表1に規定する値を超えてはならない。
5.2 時定数
5.2.1 要求事項
購入契約時に指定がある場合,時定数は指定の値を超えてはならない。
注記 このパラメータは,オーブンを短時間の温度状態調節(熱衝撃試験)に用いるときに限り,重
要である。
5.2.2 試験手順
直径 10 mm±0.1 mm,長さ55 mm±0.1 mmの黄銅製の円柱に,示差熱電対の二つの接合点の一方をは
んだ付けした標準試験片を用意する。
オーブンの温度を,200 ℃又は最高の設計温度のいずれか低い方の温度に昇温し,一定に保つ。
標準試験片を,周囲温度に約1時間保つ。
製造業者の取扱説明書に従って,チャンバを開けて標準試験片を,直径0.25 mm以下の耐熱性のひもを
用いて,軸が垂直になるように,また,オーブンの幾何学的中心にできるだけ近い場所に素早くつり下げ
る。示差熱電対のもう一方の接合点は,チャンバの壁面に触れない範囲で標準試験片からできるだけ遠く
離して,暴露容積中に浮かせておく。チャンバを合計60 秒±2 秒間開放した後,チャンバに蓋をする。
温度差が最大値に達するまで,10 秒間隔で温度差を続けて記録する。次に温度差が最大値の10 %未満に
低下するまで,30 秒間隔で温度差を記録する。記録した値の時間(秒単位)変化をグラフにプロットする。
温度差の最大値を10で除した値をT10として記録する。温度差の時間に対するグラフから,最大値を経
由して温度差がT10まで下がる時間を求め,時定数(秒単位)として記録する。この時定数は規定の値を
超えてはならない。
6 報告
オーブンの供給者は,次の情報を提供しなければならない。
a) その温度の全体にわたって,この規格に適合する温度変量に関する要求事項を満たすオーブンの使用
温度範囲
b) 換気率の可変範囲
c) オーブンがこの規格に適合するための供給電圧の範囲及び最大消費電力の値
d) オーブンがこの規格に適合するための最高周囲温度
e) 試験用チャンバの数
f) それぞれのチャンバの暴露容積の寸法
g) 箇条5に規定する試験の結果
h) 外形寸法
i) 空のオーブンの総質量
j) 換気空気の品質を管理するために推奨する方法。例えば,ろ過,除湿及びこれらに関する適切な測定
方法
7 使用条件及び使用者による稼働中の監視に関する指針
7.1 使用条件
使用条件は,次による。
a) 使用中は,オーブンの性能を維持するために,周囲温度及び供給電圧を製造業者が指定した範囲に保
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つように管理する。
b) 特に規定がない場合,換気する空気の品質は,試験結果に顕著な影響を与えてはならない。
c) 試験片及び試験片の保持具の占有断面積は,チャンバ断面のいかなる面の25 %,又は長手方向の断面
の50 %を超えてはならない。また,占有体積はチャンバの有効作業容積の10 %以下とする。
d) 異なる成分を含む組成物から成る試験片が混在した場合,試験結果に大きな影響がないことが明らか
でない限り,一つのチャンバには一つの組成物から成る試験片だけを収めて,試験を行う。
それぞれのチャンバ内の1点の温度を,連続して記録することができる機器を使用することが望ましい。
7.2 稼働中の監視
それぞれの劣化処理試験の直前に,試験片を収めたオーブンに対して次の試験を行う。
注記 これらの試験は,劣化処理試験開始に先立って,試験片を収めたオーブンがこの規格の要求事
項に適合していることを確認するために行う。この試験では,全体暴露温度及び温度変量を測
定する。
5.1.2.15.1.2.4に規定する手順に従い,次のとおり実施する。
a) 試験するチャンバ内に温度センサ一式を置く。
b) 意図する劣化処理計画に従ってオーブンの温度を上げる。
c) 全体平均温度を測定する。
d) 温度変量を測定する。
温度変量は,表1に規定する限度内でなければならない。
この条件を満たす場合,全体平均温度を劣化処理温度として記録し,劣化処理プログラムを進める。
この条件を満たさない場合,その原因がオーブンの欠陥に起因するか,又は試験片の収め方に起因する
かを調査し,判定する。
問題点を取り除き,改めて一連の予備測定を繰り返して,温度変量がこの規格の要求事項に適合してい
ることを確認する。改めて求めた全体平均温度を劣化処理温度として記録する。
24時間後に再び同じ測定を行う。このときの温度変量は,前回と同様に,表1に規定する限度内でなけ
ればならない。
7.3 報告
試験所は,次の情報を提供しなければならない。
− 設定温度
− 全体暴露温度
− 全体暴露温度における温度変量
− 換気気体の品質の詳細
− JIS C 2143規格群に規定する書式に従った,全ての劣化処理に関するデータ
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図1−液体加熱媒体使用のマルチチャンバオーブンのセル
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図2−固体加熱媒体使用のマルチチャンバオーブンのセル
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JIS C 2143-4-3:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60216-4-3:2000(MOD)
JIS C 2143-4-3:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.99 : 電気及び磁気学に関するその他の規格
JIS C 2143-4-3:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
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